【完結】恥ずかしさレベル100で世界最強！？ 赤面するほど無敵になる俺の学園ライフ

第13章：委員会幹部・初戦闘

　明日香との和解から三日が過ぎた。

　蓮は訓練場にいた。

　実戦訓練の時間。

　模擬戦闘で、能力の使い方を学ぶ。

　今日は、五人でのチーム訓練。

　雪菜、明日香、美鈴、莉音、そして蓮。

「では、始めましょう」

　雪菜が指示を出す。

　五人は配置につく。

　訓練用の敵ロボットが、起動する。

　動きは鈍い。

　だが、実戦の感覚を掴むには十分だ。

　蓮が前衛に立つ。

　額の数字は、25。

　まだ低い。

「行くよ」

　明日香が炎を放つ。

　ロボットが避ける。

　予想以上に素早い。

　莉音が重力操作で、ロボットを拘束する。

　雪菜が氷で足を凍らせる。

　蓮が接近する。

　拳を振り上げる。

　だが、その時。

　空気が歪んだ。

　黒い影が、訓練場に現れる。

　一人、二人、三人。

　黒マントの集団。

　そして、その中央に。

　一際大きな人物が立っている。

　黒マントを脱ぐと、筋肉質の男。

　顔に傷跡がある。

　その目が冷たい。

「やっと見つけた」

　男が低い声で言う。

「羞恥心転換の使い手」

　蓮の背筋に、冷たいものが走る。

　委員会だ。

　ついに、直接襲撃してきた。

「みんな、警戒して」

　雪菜が叫ぶ。

　五人が構える。

　男が、ゆっくりと歩いてくる。

　その足音が重い。

　地面が、わずかに震える。

「私は委員会の幹部」

　男が続ける。

「お前の能力を、排除する」

　男が手を振る。

　黒い波動が放たれる。

　蓮は避ける。

　だが、波動が地面に当たる。

　爆発。

　土煙が上がる。

「強い……」

　蓮が呟く。

　額の数字が、35に上がる。

　緊張で。

　明日香が炎を放つ。

　だが、男は手で払う。

　炎が消える。

「その程度か」

　男が嘲笑する。

　雪菜が氷柱を生成する。

　何本も。

　男に向かって放つ。

　男は避けない。

　氷柱が、男の身体に当たる。

　だが、砕ける。

「効かない……」

　雪菜が驚く。

　莉音が重力を操作する。

　男の身体を、押し潰そうとする。

　だが、男は動じない。

　そのまま、一歩踏み出す。

「無駄だ」

　男が、再び手を振る。

　黒い波動が、五人に向かう。

　蓮は、みんなを庇おうとする。

　だが、波動が速い。

　衝撃。

　蓮の身体が吹き飛ばされる。

　地面に叩きつけられる。

　痛い。

　身体中が痛い。

「蓮」

　明日香が駆け寄る。

「大丈夫？」

「ああ……」

　蓮が立ち上がる。

　だが、膝が震える。

　この男は、強すぎる。

　額の数字を見る。

　まだ35。

　この数値では、勝てない。

「恥メーターを上げないと」

　美鈴が呟く。

「でも、どうやって……」

　その時、莉音が叫んだ。

「私に任せて」

　莉音が蓮に駆け寄る。

　そして、抱きつく。

「蓮くん、好き」

　莉音が耳元で囁く。

　蓮の顔が熱くなる。

　心臓が跳ねる。

　額の数字が、50に上がる。

「もっと上げないと」

　雪菜が言う。

　雪菜が、蓮の前に立つ。

　そして、蓮の頬に手を添える。

「柊君、私を信じて」

　その瞳が真剣だ。

　でも、優しい。

　額の数字が、60に上がる。

「まだ足りない」

　明日香が言う。

　明日香が、蓮の手を握る。

「蓮、私がいるよ」

「ずっと、そばにいる」

　その温かさが、胸に染みる。

　額の数字が、70に達する。

「もう少し」

　美鈴が小さく言う。

　美鈴が、蓮の額に手を当てる。

「未来で、待ってます」

「だから、今を乗り越えて」

　その言葉に、力がみなぎる。

　額の数字が、80に跳ね上がる。

　だが、まだ足りない。

　男の強さには。

「みんな、一緒に」

　雪菜が叫ぶ。

　四人が蓮を囲む。

　そして、同時に。

　頬にキスをする。

　四方向から。

　柔らかい感触。

　温かい息遣い。

　蓮の脳が真っ白になる。

　全身が熱い。

　心臓が、爆発しそうだ。

　額の数字が、85に達する。

　力が溢れる。

　身体が軽い。

　視界が、クリアになる。

「行ける」

　蓮が呟く。

　蓮は、男に向かう。

　速い。

　今までにない速さ。

　男が、驚く表情を見せる。

「なに……」

　蓮の拳が、男の腹に入る。

　手応え。

　男がよろめく。

「ぐっ……」

　蓮は、間髪入れずに攻撃する。

　蹴り。

　肘打ち。

　連続攻撃。

　男が後退する。

　その顔に、驚愕がある。

「馬鹿な……」

　雪菜が氷の壁を作る。

　男を囲む。

　明日香が炎を放つ。

　壁の中で、炎が渦巻く。

　莉音が重力を操作する。

　男を、地面に押し付ける。

　美鈴が未来を読む。

「今です」

　美鈴が叫ぶ。

　蓮は跳躍する。

　上空から、拳を振り下ろす。

　渾身の一撃。

　男の身体に直撃。

　地面が砕ける。

　土煙が舞い上がる。

　やがて、煙が晴れる。

　男が膝をついている。

　その身体に、傷がある。

「くそ……」

　男が呟く。

「こんな奴らに……」

　男が立ち上がろうとする。

　だが、力が入らない。

「撤退だ」

　男が、部下たちに叫ぶ。

　黒マントたちが、男を支える。

「だが、覚えておけ」

　男が蓮を睨む。

「次はもっと強い者を送る」

　男が不気味に笑う。

「いや……『あの方』

　が直々に出てくるかもしれんな」

　その言葉に、蓮の背筋が凍る。

　あの方。

　誰だ。

　男たちが、闇に消える。

　まるで、最初からいなかったかのように。

　沈黙。

　五人は、その場に座り込んだ。

　疲労と、緊張からの解放。

「勝った……」

　明日香が呟く。

「でも、ギリギリだった」

　雪菜が続ける。

　蓮の額の数字を見ると、もう40まで下がっている。

　恥ずかしさが薄れてきた。

「あの方、って誰だろう」

　莉音が尋ねる。

「わからない」

　美鈴が震える声で言う。

「でも、未来が見えました」

「もっと強大な敵が来ます」

　蓮は立ち上がった。

　空を見上げる。

　委員会の脅威は、まだ去らない。

　むしろ、エスカレートしている。

「もっと強くならないと」

　蓮が呟く。

「みんな、ありがとう」

　蓮が四人を見る。

「みんながいなかったら、勝てなかった」

　四人が微笑む。

「当然よ」

　雪菜が言う。

「私たち、チームだもん」

　明日香が続ける。

「一緒に戦います」

　美鈴が頷く。

「これからも、よろしくね」

　莉音が拳を合わせる。

　蓮も拳を合わせる。

　五人の拳が触れ合う。

　絆が、強くなった。

　戦いを経て。

　だが、同時に。

　不安も増した。

　あの方。

　委員会の真の脅威。

　それが、近づいている。

　学園長室に、報告に行く。

　学園長は、深刻な表情で聞いていた。

「『あの方』

　か……」

　学園長が呟く。

「何か、ご存知ですか」

　雪菜が尋ねる。

　学園長は、しばらく沈黙した。

　やがて、口を開く。

「おそらく、委員会のリーダーだろう」

　五人が緊張する。

「詳しいことは、わからない」

　学園長が続ける。

「だが、非常に危険な人物だと聞いている」

　学園長が蓮を見る。

「柊君、君はもっと強くなる必要がある」

「恥メーター85では、足りない」

　蓮は頷いた。

　わかっている。

　もっと強く。

「でも、一つ言っておく」

　学園長が続ける。

「恥メーター100は、危険だ」

「以前も言ったが、長時間の維持は暴走を招く」

　蓮の心が揺れる。

　100に達する必要がある。

　でも、それは危険だ。

「だからこそ、仲間が必要なんだ」

　学園長が五人を見る。

「君たちの絆が、柊君を正気に保つ」

「そして、最強の武器になる」

　五人は、顔を見合わせる。

　そして、頷く。

「わかりました」

　雪菜が答える。

　学園長室を出る。

　夕日が、廊下を照らしている。

「これから、もっと厳しくなるね」

　明日香が呟く。

「ああ」

　蓮が答える。

「でも、みんなと一緒なら」

　蓮が続ける。

「乗り越えられる」

　四人が微笑む。

　その夜、蓮は部屋で考えていた。

　今日の戦い。

　幹部の強さ。

　あの方の存在。

　全てが、重くのしかかる。

　だが、同時に。

　四人の支えがあった。

　みんなが、自分を強くしてくれる。

　恥ずかしさを力に変える。

　そのために、みんなが協力してくれる。

　窓の外、月が輝いている。

　蓮の決意は固い。

　もっと強くなる。

　みんなを守るために。

　学園を守るために。

　そして、委員会に立ち向かう。

　どんなに強大な敵でも。

　四人と一緒なら、怖くない。

　その信念を胸に。

　蓮は、明日への準備を始めた。

　特訓を重ねる。

　戦略を練る。

　仲間との連携を深める。

　次の戦いは、もっと厳しい。

　あの方が来る。

　だが、蓮は逃げない。

　立ち向かう。

　恥ずかしさを力に変えて。

　仲間と共に。

　その覚悟が、蓮を強くする。

　委員会との戦いは、新たな段階に入った。

　幹部の襲撃。

　そして、リーダーの存在。

　脅威は、確実に大きくなっている。

　だが、蓮たちの絆も。

　確実に、強くなっている。

　その絆が、最後の勝利をもたらす。

　蓮は、信じている。

　四人の笑顔を守るために。

　学園の平和を守るために。

　蓮は、戦い続ける。

　恥ずかしさという、独自の武器で。

　仲間という、最強の盾で。

　未来は、まだ見えない。

　だが、希望はある。

　その希望を信じて。

　蓮は、前を向く。

　夜が、静かに更けていく。

　だが、蓮の心は燃えている。

　戦いの炎が。

　仲間への想いが。

　それが、蓮を照らす。

　明日も、また戦いの日々が続く。

　だが、それでいい。

　仲間と共に、歩む道。

　それが、蓮の選んだ道だから。