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オリジナル
⑭後輩×先輩ぽっちゃり(美形×平凡)
しおりを挟む食べることが大っ好きなぽっちゃり平凡(真白)。
あんまりにも美味しそうに食べるものだから、彼が購買やコンビニで買った食べ物を、友人たちも購入するといった連鎖が起きるほど、食べることに幸福を感じている。
そんなある日、ひとつ年下の美形くん(晴仁)に告白される。
「美味しそうにご飯を食べる姿に惚れました!付き合ってください!そして俺の作った料理を食べてください!!」
これはプロポーズでは??と思わなくもない告白を受けた真白。驚いたものの、ご飯を食べさせてくれるというセリフに惹かれないわけがなく、釣られるように了承する。
それから本当に毎日のように弁当を作ってきてくれるようになった晴仁。なんでも実家が洋食屋をやっているらしく、ゆくゆくは家業を継ぎたいのだとか。毎日弁当を作ってもらうのが忍びないと言った真白に、
「料理の練習も兼ねての弁当作りなので気にしないでください!それに何より、美味しそうに食べる先輩の顔見られるし、俺の作ったメシが先輩の体をつくる養分になってるとか、めちゃめちゃ興奮するんで!」
とか、後半なんか訳分からんこと言ってたが、とにかく自分の負担にはならないと力説された。
まあ、本人がそう言うなら……と、ありがたく美味しい弁当を貰う真白。そんな日々を過ごしていれば、最初はご飯に釣られただけの真白の気持ちも、徐々に動いていくわけで。
優しくてカッコよくて、料理上手!そんな晴仁に胃袋も心もガッチリ掴まれて、毎日が最高に幸せ!!な真白だったのだが。
ある日2人で並んで街に買い物に行った時、
「うわ、めっちゃデブ……」
「あの人カッコイイ!……けど、なにあの隣のヤツ。やば、あれ友達?ありえねー」
と言った悪口が聞こえてくる。
ハッとして近くの店の窓ガラスを見れば、カッコよくモデルのような晴仁と、その横に並んだ脂肪の塊のような自分。あまりにもみっともなくて恥ずかしかった。
それから急用を思い出したと理由をつけて逃げ出す真白。
こんな醜い身体で晴仁の隣にいて、きっと彼は奇異な目で見られただろうと、今更思い至る。彼は優しいから自分には何も言わなかったが、不快な思いもしていたはず。
一晩泣いてから気持ちが落ち着くと、彼と別れる決意をする。
そんで次の日、いつものように2人でお弁当を持って中庭の端のベンチへ行くと、そこで別れを切り出した。
「あのね、いきなりなんだけど、僕と別れて欲しいんだ」
「は、」
「いつも優しくて美味しいご飯作ってくれてありがとうね? でもね、こんなにデブな僕じゃ君に釣り合わないって今更だけど分かったんだ。きっと君も僕のせいで色々言われたよね?」
「え、なに? なんで……」
「君にはもっと相応しい人がいると思う。だから、僕たち別れよう? それで……」
「っ、絶対ヤダ」
話続けようとする真白を遮って、晴仁が硬い声を出す。
それから弁当も食べずに空き教室に連れ込まれて、晴仁の気持ちを身体で分からさせる。
真白をぐっちゃぐちゃに抱きながら、晴仁は
「絶対別れない」
「こんなに好きなのに」
「離してやらない」
などなど、激重愛を呟きつつ、今にも泣きそうな顔をしていた。
分からせセックスが終わっても、ぐったりしてる真白に晴仁は更に引っ付いて
「別れないって言って」
「俺の事嫌いになったの?」
「何でもするから」
とぐすぐすしてる。
真白はというと、普段と違う晴仁の様子に驚きまくっているが、
「はーー」
と大きなため息をつくとぎゅうっと晴仁を抱きしめる。
「……先輩?」
「あのね? 別れてって言ったけど、本当はそのあとにも言いたいことあったんだよ?」
「え?」
「君にはもっと相応しい人がいると思うから別れて欲しい。“でも僕は君のことが好きだから、君に釣り合うように頑張る。君の隣に並んでもいいくらいになれたら、今度は僕が君に告白するからまた僕を選んでくれるなら、その時はもう1回付き合って欲しい。”そう、続けるつもりだったんだ」
鼻と鼻をくっつけて、至近距離で目を見つめて告げれば、ポカンとした表情から一気に目を潤ませて、それからきつく抱きしめ返してきた晴仁。
気分が盛り上がったまま第2ラウンドへ。
その後どうなったかといえば。
もちろん別れるのは晴仁が断固拒否。真白も晴仁のこと大好きだから、それは納得する。でも、並んで歩くにはちょっと……てなって
「ダイエットする」
と言い出す。けど、こちらも拒否する晴仁。
「先輩のその素敵なマシュマロボディが1gでも減るなんて我慢できない!そのままの先輩を愛してるから! 周りの目なんて気にしなくていいから!!」
とまたいつぞやのように力説されて、結局以前と変わらないお付き合いが継続されるのでした!
受け溺愛美形後輩×ぽっちゃり平凡
CP名:滝川晴仁×北見真白
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