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リクエスト
⑯なかなか手を出さない堅物騎士×手を出して欲しい貴族子息(美形×平凡)
しおりを挟む公爵家子息の平凡(マリウス)。王太子とはイトコで仲が良く、小さい頃から王宮で遊んでた。
そんなマリウス、王宮務めのとある騎士(ヴィンセント)のことが昔から大好き。真面目で実直、努力家な爽やかイケメンなヴィンセントと結婚したいと思ってるマリウスだけど、ツンデレだから素直に気持ちを伝えられない。ヴィンセントは優しいし真面目だから、マリウスが彼の周りをうろちょろしてもちゃんと相手してくれる。
どうにか素直になって、彼に気持ちを伝えたいと悩んでるマリウスと、それをそばで見ていたイトコの王太子。王太子は(なんか面白そうだし)という思いもあって、どうにかマリウスの恋を成就させてやろうと画策。ある戦で功績を挙げたヴィンセントに、褒賞という形でマリウスを嫁がせることを王に提案。受け入れられ、ヴィンセントとマリウスは晴れて(?)夫婦に。
強引な婚姻ではあったので、嬉しいけど不安な気持ちもあるマリウス。ヴィンセントの様子を伺えば、困った様子はあるけど、嫌がってはいないようで。
(これは、チャンスかも!)
そう思ったマリウス。今までの態度を改め、素直になるよう決意。それからのマリウスは、まだまだツンツンな態度は残るものの「好き」とか「夜、部屋に行っていい?」とかアプローチするように。
けれどもヴィンセントは、「歳の差が」とか「まだお互いのこと知らないですし」とかあれこれ理由をつけては拒んでくる。そうなってくるとマリウスは意地になってきて、ガンガン攻める。
彼のベッドに潜り込んで帰りを待ったり、風呂上がりに薄い生地のネグリジェを着たり、なんなら事故を装い彼の入浴中に乱入してみたりと、色々と彼の劣情を誘うような行動をとる。
なのに全然靡いてくれないヴィンセント。
「……僕、魅力ないのかな」
何をやってもダメな事に、落ち込むマリウス。その事を王太子に相談すると、性的なことを先生をつけてお勉強(座学的な)させてくれる事と、ヴィンセントをその気にさせるお薬とかをくれる。
いっぱい勉強して、いつか騎士と結ばれるんだ!と意気込むマリウス。
足繁く王太子なところに通うようになったマリウスを、じっと見つめるヴィンセントには気付かない。
それからいっぱい勉強して、これでメロメロに出来る!ってなった頃マリウスが意を決して夜のお誘いをかける。
……んだけど、やっぱり拒否される。
そこでとうとう、マリウスの気持ちが折れちゃう。
「もういい」
て言って部屋に閉じ篭もると号泣。
自分はヴィンセントに好かれてなかったんだって思って、次の日出ていくことを決める。
ヴィンセントが仕事に行ったタイミングで荷物をまとめて実家に帰り、離縁の話を親に話す。昼に城に行くと騎士に鉢合わせる可能性があるので、イトコと王様には夜にでも伝えようと思って、疲れたので一休みすることに。
そしたらうっかりそのまま寝入ったようで、気づくと夜になっていた。
何だか外が騒がしくて目が覚め、窓の外を覗くとそこには、言い争ってる父親とヴィンセントの姿が。
驚いて外に出て行くマリウス。
「マリウスっ!!」
「ヴィンセント様……」
なんでここにヴィンセントが?なんか焦ってる?
ヴィンセントを見ながらそう思っていれば彼は距離を詰めて来ようとする。けど、父親から止められ、なんなら「君が息子を傷つけたんだろう!君とは離婚すると言っているんだ、帰ってくれ!!」と追い返されそうに。
「離婚……?」
その言葉を聞いたヴィンセントは愕然とした顔をして、それからグイっと父親を押し退けてマリウスに近づいてくる。
「っおい!」
「マリウス、それは本当なのか?俺と、離婚したいと思っているのか?他に好きな相手が出来たのか?この薬もその相手と使うために?」
父親のことは無視して話しかけてくるヴィンセント。その手にはいつぞや王太子から貰った媚薬が。
媚薬の存在を騎士に知られたことが恥ずかしくて、顔を赤くしてしまったマリウス。それが良くなかったようで、ヴィンセントは小さく舌打ちをすると、マリウスの腕を掴んで歩き出す。
「い、いた……っ。ヴィンセント様、急にどうしたの……!」
「こんな事なら、もっと早く……」
「え?ヴィンセント様……?」
雰囲気が怖くなり、喋らなくなったヴィンセントにそれ以上何も言えず、馬車に詰め込まれ彼の家に連れ帰られたマリウス。そのままヴィンセントの部屋のベッドに投げられる。
「っわ!?」
衝撃に瞑ってしまった目を開けたら、そこには媚薬を煽るヴィンセントの姿が。
「え!?ヴィンセント様!?なにをっ」
「行かせない」
「……へ?」
「どこにも行かせない」
ーーそれからぐちゃドロになるまでヴィンセントに抱かれるマリウス。
最中は言葉少なだったし、怖かったけど、念願叶って抱かれて嬉しいマリウス。涙を流したら、さらに舌打ちされて激しくされたけど、頭ぽやぽやなマリウスはその理由がわからない。
結局気を失って目が覚めたら、翌日の昼間だった。
隣を見たら、仕事のはずのヴィンセントの姿が。
「ヴィンセント様……?」
掠れた声で呟けば傷ついたような、苦しそうな顔でヴィンセントが、マリウスの手を握って話し始めた。
子供の頃から素直じゃないけど、自分を一途に見つめてくるマリウスに気づいてて、可愛らしいと思ってたこと。
結婚の話も、恐れ多いとは思ったけど、本当は嬉しかったこと。
マリウスが夜の誘いを掛けているのにも気づいてたけど、まだ歳若いマリウスを傷つけてはダメだと思って、我慢していたこと……。
「でも、離婚されるくらいなら、きちんと想いを伝えておくべきだった。想いのままに抱いておけばよかった。そう思ったら、我慢が出来なくて」
ボロ、と涙を流すヴィンセント。
手酷くマリウスを抱いてしまったことを後悔しているよう。でもマリウスはヴィンセントの言葉が嬉しすぎてすぐには反応できない。し、嬉し涙が溢れてくる。
それを見てまたヴィンセントが落ち込んで
「泣くほど嫌だったんだな。そうだよな……」
ってなるから、慌てて抱きついて、ちゃんと話をするマリウス。
結局すれ違ってたけど、両想いだと分かって幸せになる2人でした。
王太子は、マリウスの父親からめちゃめちゃ怒り心頭な感じで話されてて知ってたけど、
「離婚?あの2人が?ナイナイ。昔からどっちも分かりやすいくらい好きあってたのに、そんなの出来るわけない」
って静観してた。
なかなか手を出さない堅物騎士×手を出して欲しいツンデレ平凡令息のお話。
CP名:ヴィンセント×マリウス
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