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オリジナル
71.執着元カレ×不憫(美形×平凡)
しおりを挟む「あ、亜美から電話だ」
「あ、ちょっ!!」
……今はデート中のはずなのに、恋人は電話を優先してしまう。それが会社や取引先などならいざ知らず、相手は恋人の『元カノ』である。
(また元カノ優先するわけ……?!)
恋人は平凡な自分に釣り合わないほどのイケメン。そんな彼の元カノはめちゃめちゃ美人で、美男美女カップルと有名だった。
付き合い始めたきっかけは、元カノと別れたばかりの彼がバイだと知っていたから、めちゃめちゃアプローチして彼が折れて……という感じ。
そんなんだから、平凡(皆斗)と恋人の好きの大きさが違うのは分かっている。
(それでもさぁ……)
そんなことを思って落ち込みかけていれば、電話を終えた彼が戻ってくる。
「あ、おかえーー」
「ゴメン皆斗。俺帰るわ」
「えっ!?なんで!」
「亜美が具合悪いらしくて。心配だから、行ってやりたくて」
「そんな、だって今俺たち……っ」
「この埋め合わせは絶対するからさ!ゴメンな、じゃあ!」
「ちょっと!!」
引き止める間もなく恋人は去っていってしまった。
◇◆◇
「……んで、なんでいっつも元カノ優先なわけ!?おかしくない!?付き合ってんの俺だよッ!?」
ダンッ!と叩きつけるようにグラスを置けば、「ちょっと!」と窘めるような声が掛けられる。が、皆斗は気にせず続ける。
「わかるよ?元カノと比べて俺って平凡だし、柔らかくもないし、そもそも男だし。でもちゃんとヤる事やってるし!色々尽くしてるのにさ!?なんなの?こんなことすんならさっさと別れれば良くない!?埋め合わせとかそんなんいいから行くなっつーーの!!」
「アンタ、飲みすぎよ?水飲みなさい、水」
「ママ~俺もうやだぁ……」
ゲイバーにやって来てからずっと、ただひたすらに酒を煽り、グダグダくだを巻いていた皆斗は、ここにきてついに泣き出した。
「うぅ~……ほんとに好きだったのにぃ。なんで?やっぱ顔が好みってだけで選んだのが間違いだった?俺がフツメンすぎるからダメなの??」
「そうじゃないと思うけど……」
「あぁぁあ!もう!どうせアイツ元カノとヨリ戻すつもりだろうし、俺も浮気しよっかなぁ~」
「ちょっと!」
完全な酔っぱらいである。カウンターにぺたりと頬をつけて突っ伏していると、ふいに隣に人の気配を感じる。
「あら」
「……う?」
誰か来た、そう思って顔をあげれば。
「っ、な……んで」
「皆斗、だよな。久しぶり」
ーー数年前に別れた元カレ(実央)がいた。
実央は、今をときめく人気モデル。2人が付き合ってたのは高校~大学の途中までなんだけど別れた理由は、だんだんと実央がモデルとして人気が出てきて、自分がいちゃ邪魔になると思った皆斗が身を引いたから。
実際なかなか会う機会とか減ってたのもあって実央も了承。そのまま終わるんだけど、実はお互い引きずってる。
皆斗が今彼選んだのも顔。実央に似てるとことかあって好きになった。(実央のが数倍イケメン)
実央も実はずっと皆斗が好き。なんなら軽いストーカーと化してる。今彼のことも把握してて、とんだクソ野郎ってのも知ってる。このバーには皆斗と付き合ってる時から通ってて、ママには『皆斗になんかあったら俺に連絡して』とかって伝えてて、しばらく店に来てなかった皆斗が今回やって来たことを、ママからこっそり連絡もらってた。
偶然を装って皆斗と再会を果たし、復縁を狙っているイケメンモデルであった……。
このあと皆斗は『やっぱり実央すき……』ってなるし、今彼は案の定元カノ選んで皆斗を振るので、実央とヨリを戻してハッピーエンドです。
執着美形元カレ×不憫平凡
CP名:明坂実央×沢渡皆斗
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