アイラーキャロライン2

みいん

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クリスと一緒に、過ごす日(続々編)

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翌朝、クリスは、何時ものように、朝食を
作る。
なかなか、起きて来ない、彼女を見に部屋に行く。
クリスは、ベッドに座り、優しく起こす。
「アイラー、どうした。具合でも悪いか?」と彼が声を掛ける。

アイラーが、目を覚ます。
「今何時ですか?」と彼に聞く。
「朝の8時20分だけど、」と彼が言う。
「どうしょう。仕事に遅刻してしまう。」と彼女は、寝ぼけていた。
「大丈夫だ。まだ、感謝祭の日で、
仕事は、まだ、休みだ。」と彼が言う。
アイラーは、目を手で擦りながら、
目の前にいる。クリスの顔を見る。

彼女は彼の顔を見て、まだ、感謝祭の日だと言う事に、気づいた。
「クリスさん、明日ニューヨークに、帰るのですね。」と彼女が急に彼に聞く。
「明日の夕方には、マイアミ空港に向かう。」と彼が言う。
「それより、今は、朝食を食べよう。」と
彼が言う。
アイラーは、頷いた。

台所の椅子に、座り。朝食を食べる。
クリスが、ホットコーヒーを、入れてくれた。
「ごめんなさい。私が、しないといけないのに」と彼女が言う。
「別に、いい。好きでしている。」と彼が言う。

「食べたら、洗濯機と冷蔵庫も、買った方が良さそうだな。」と彼が言う。
「どうして、冷蔵庫を買いに行くのですか?」と彼女が言う。
「冷蔵庫、あまり冷えてないようだった。」と彼が言う。
「掃除機は、使えそうか?」と彼が彼女に尋ねる。
「掃除機は、ジョナサンの家に、置いてあったのを、マイアミに持って来たから、大丈夫。」と彼女が言う。
「それなら、大丈夫そうだな。」と彼が言う。

アイラーは、台所の椅子から、立ち上がろうとして、めまいを起こす。
「アイラー、大丈夫か?」とクリスが聞く。
「今、その、生理中だから、かも」と
アイラーが言う。

「薬は?」とクリスが聞く。
「貧血の薬は、台所の引き出しの中に、入ってる。」と彼女が言う。
クリスが、アイラーに言われて、引き出しを開けて、貧血の薬を箱から、一錠出して、ミネラルウォーターのペットボトルから、コップに、水を入れて、アイラーに渡す。

アイラーは、貧血の薬を飲む。
「ありがとう。」とクリスにお礼を言う。
「貧血が、ひどくなるようなら、病院に行った方がいい。」とクリスが、心配をして言う。
「そうする。」とアイラーが言う。

「電気屋には、行けそうか?」とクリスが聞く。
「もし、行けそうにないのなら、家にいてもいい。俺が一人で行って来てもいいよ。」と彼が言う。
「大丈夫。一緒に行きたいです。明日帰ってしまうのに、今日1日しか、クリスさんと、一緒にいられないし」と彼女が言う。
「わかった。もし、具合が悪くなったら、
俺に言え。」と彼が言う。
「はい」とアイラーが、返事をする。

「出掛ける。支度をしてくる。」とアイラーが言う。彼も、支度をする。

「用意は、出来たか?」
「はい、出来ました。」
彼女は、玄関のドアに鍵を掛けて、車に乗り込み、彼が車に乗り、エンジンを掛ける。
「電気屋に、行く前に、ガソリンを入れないとな。」と彼が、ガソリンのメーターを確認して言う。

ガソリンを、入れるのに、ガソリンスタンドに寄ってから、電気屋につく。
「冷蔵庫は、一人用で、大丈夫だろう。」
洗濯機は、少し大きめの洗濯機を、クリスが支払い買う。

「クリスさん、ありがとう ございます。」とアイラーが、お礼を言う。
「アイラー、お礼はいいから、住所と電話番号を、書いて」とクリスが言う。
配達伝票に、お届け先の住所と電話番号と
氏名を書いた。

その後は、家に帰った。
お昼前に、冷蔵庫と洗濯機が、届いた。
冷蔵庫と洗濯機を、業者の方がつけてくれた。
それで、中古で私が買った。
冷蔵庫と洗濯機を、買い取って貰った。

壊れた。洗濯機で洗って、乾かした服は、
クリスが袋に入れて、ニューヨークに、持って帰る。
スーツケースの中に、閉まった。

「お昼は、どこかに、食べに行くか?」と
クリスが聞く。
「はい」と彼女が言う。

車に乗り、レストランに向かう。
「どこで、お昼食べようか?」と彼が言う。
クリスは車で、ヤードバードのレストランに向かった。
「夜のレストランは、ジュヴィアを予約してある。」とクリスが言う。

彼女は、まだ、彼の告白を、受けるべきかを、悩んでいた。

「この後は、ラーマス・パークに行って、
ゆっくり、海辺を散歩するか?」とクリスが言う。
「はい」とアイラーが言う。

そして、ヤードバード・レストランに、
着いた。

車から、降りて、レストランの中に入る。
席に店員が案内されて、席につく。
とっても、雰囲気のいい、落ち着くレストランだった。
店員さんが、水とメニューを、持って来る。
メニューを、見つめる。
「アイラー、次のラーマス・パークで、
この間の返事を、聞かせてくれないか?」と彼が言う。
「はい」と彼女が言う。
(返事は、クリスさんにしたけど、自分の気持ちに、まだ、決着が出来てない。)とアイラーが、心の中で思っていた。

アイラーは、水を少し飲む。
「お手伝いに、行って来る。」とクリスが言うと、席を立った。

アイラーは、その間に、メニューを見つめながら、考えていた。

(レイプされていても、それでも、嫌いにならないと、言ってくれた。
クリスさんの、言葉は、嬉しく思った。
クリスさんと、上司をしてる時から、
側にいるけど、クリスさんの嫌いな部分は
ほとんどないから、悩んでいる。
いつも、プライベートは、優しく接してくれていたし、ジョナサンのお陰もあって、三人で過ごせてた時間もある。返事に困るな。)と彼女が思っている。

そこに、彼がトイレから、戻って来て
席に座る。
「メニューは、決まった?」とクリスが聞く。
「クリスさんは、もう決めたのですか?」とアイラーが、尋ねる。
「まだ、決めてはない。」と彼が言う。
クリスは、水を一口飲みながら、メニューを見る。

店員さんを呼び、ランチメニュー注文をして飲み物は、コーラとジンジャーエールを、注文した。

ニューヨークでは、クリスのお父さんに、
アルフレットが、声を掛ける。
「おじさん、カーソンは、明日帰って来ますよね。」と、クリスのお父さんに、聞く。
「そう聞いている。」とクリスのお父さんが言う。
「おじさんは、カーソンに、彼女がいるのは、知っていたのですか?」とアルフレットが尋ねる。

「さあ、カーソンは、俺の事を嫌っているのに、自分から、話たりはしない。」と彼のお父さんは、息子が彼女と付き合っているのを知っていたため、アルフレットに、誤魔化して言った。
「そう言えば、そうだった。カーソンお父さんの事嫌ってたの忘れてた。」とアルフレットが言う。
「で、どんな子か?聞いてないか?」と彼の父さんが、アルフレットに聞く。
「さあ、そこまでは、聞いてない。
僕は、彼女に振られそうなのに、カーソンは、幸せそうで、羨ましい。」とアルフレットが言う。
「競いあっても、意味はない。」とクリスのお父さんが言う。
「競い合う?」とクリスのお父さんに問う。
「お互い、結婚を先に決めようと、している熱意が感じる。」と彼のお父さんが言う。
「ああ、そう言う事」とアルフレットが、納得する。
「カーソンに、負けたくはない。」とアルフレットが言う。
「焦ると、空回りをするぞ。」とクリスのお父さんが、アルフレットに言う。

ニールは、感謝祭の日は、安斎さんの側に
付き添っていた。もうすぐ、生まれて来る
新しい、命のために、
「体は、大丈夫なのか?」とニールは、
安斎さんに聞く。
「うん、大丈夫。お腹が重くて大変な時も
あるけど、早く、会いたいなあ。」と安斎さんは、お腹を擦りながら言う。
「そうだなあ。」とニールが言う。
「アイラーさんは、クリス捜査官と上手くいっているのかな?」と安斎さんが、聞く
「さあ、どうかな?クリス捜査官が、諦めない限りは、大丈夫だろう。」とニールが言う

突然、安斎さんが、お腹に痛み出した。
「どうした?」とニールが聞く。
安斎さんが、破水する。
「どうしょう。ニール、生まれそう」と
ニールに言う。
「どうしたら、いい?」とニールが聞く。
「車を用意して」と安斎さんは、痛みを凝られながら、ニールに言う。
「わかった。」とニールは、車にエンジンを
掛けて、安斎さんを、ゆっくり車に乗せる。
ニールは、病院に車で向かう。

「ニール、安全運転でお願い」と安斎さんが
お腹が痛い中、ニールにお願いする。
信号で、赤信号になると、ニールは、イライラしていた。

「ニール、焦らなくっても、大丈夫だから」と安斎は、ニールをなだめる。
なんとか、病院につき、安斎さんは分娩室に運ばれた。

「息を吸って吐いて」と男性の医者や、看護師の女性が側に、ついている中、
「さあ、出て来るよ。」と医者が言うと、
赤ちゃんの元気な、鳴き声が聞こえて来た。
「おめでとう ございます。元気な男の子ですよ。」と看護師のベテラン女性が、言う。

その後で、ニールが分室に、入って来た。
赤ちゃんを見る。
「可愛い」とニールが言う。
ニールは安斎さんに、口にキスをして
「お疲れ様。」とニールが言う。

そして、病室で赤ちゃんと並び携帯電話に
写真を看護師の女性が、撮ってくれたのを、
クリスとアイラーの携帯電話に、送った。

その頃、アイラーとクリスは、ラーマス・
パークに向かう途中に、ニールと安斎さんから、二人の携帯電話に、メールが送られて来ていた。

「ニールから、メールか」と彼が言う。
「私にもメールが来ている。」とアイラーが言う。
「安斎さん、赤ちゃん生まれたって」と彼に言う。
「そうか」と彼が言う。
「クリスさんも、子供が欲しいですか?」と彼女が頬を染めて聞く。
「そりゃ欲しいとは、思っている。」と彼が一口水を飲んで言った。
アイラーは、下をむく。
「だけど、焦る必要はない。」と彼が言うと、アイラーは、クリスの横顔を見ていた。

クリスさんは、本当に優しいと、アイラーは思った。

ラーマス・パークに着いた。
車から降りて、ゆっくり海の方に向かって歩く。
アイラーは、下を向いた。まま歩く。
その後、砂浜についた。
クリスは、アイラーがどう返事をするのか、気になっていたが、彼女から言うまで、クリスの方からは、返事を聞くような事は言わなかった。

クリスは、砂浜に座り海を眺めていた。
「マイアミの海は、本当に綺麗だ。」と
彼が言う。
「アイラー、据わらないか?」と彼が誘う。
彼女は、うなずき、クリスの隣に据わり
ながらも、いつ返事を言うか?迷っていた。

海風の匂いと、クリスの柔軟剤の匂いが、
心地いい匂いがした。
「クリスさん…私は」と言うところで、
クリスの電話が鳴る。
「はい」とクリスが電話に出る。
マリアが、泣きながら、クリスに電話を掛けて来た。
彼は、急に立ち上がる。
「マッ…マックが」とマリアが泣きながら言う。
「何があった?落ち着いて、泣いていたら
わからない。」と彼が言う。
「危篤状態で、助からないかも、知れない」とマリアから、電話で告げられる。
「危篤状態?なぜ?」とクリスが言う。
「誰かに、ナイフで刺されて、その現場に
いた人が、通報してくれたけど、命が助かるか?どうかが、わからないの」とマリアが、涙を流しながら、必死にクリスに言う。
「すぐに、駆けつけたいが今は、マイアミにいるから、一旦ニューヨークに、帰らない。と行けないから、その次の日に、カルフォルニアの飛行機で行く。」彼がマリアに話す。
「わかった。」とクリスに、マリアが言う。電話を切る。

「マックが、危篤状態だそうだ。」とクリスが言う。
「誰かに、ナイフで刺された。そうだ」と
彼が彼女に、電話の内容を伝えて、彼女が
怯える。

アイラーもクリスも、返事を言うどころでは、なくなって、しまっていた。
しばらく、沈黙が流れる。

「ニールと安斎は、幸せの前兆の中にいるから、二人には、俺がカルフォルニアに、行って様子を見てから、伝える。」と彼が彼女に言う。
「そうですね。」と彼女が言う。
アイラーは、とてつもなく嫌な予感に、
みまもられてる気がしていた。

ミラー家のカールに、慕っている。
部下が、ミラー家の消した情報を、入手したやつが、いたので、ナイフで刺したと、
カールに報告していた。
「そうか、ご苦労だった。」と言って、
別の部下が、ナイフで刺した男を、銃で打った。
「余計な事をして、まあ、お陰で助かったが」とカールが言う。
「ところで、彼女は何処にいる。
キャロラインの行方は?」とカールが聞く。
「それが、まだ。」と部下がいう。
「ですが、カルフォルニアにいたのは、
間違えない。」と部下が言う。
「いた場所じゃない。今現在いる場所それから、彼女の姿その者だ。」と部下にカールが言う。
「すみません、探し出します。」と部下が
言う。
「キャロラインお前を、絶対ゆすさない。
父親を、牢屋に入れられた事を、反省させてやる。」とカールが言う。


アイラーは、身震いしていた。
「アイラー、大丈夫か?具合悪いか?」と彼は、来ていた。コートを脱いで、アイラーに掛ける。
「そろそろ、車に戻るか?」と彼が言う。
アイラーは、貧血でその場に、倒れそうになる。
アイラーの体を、クリスが受け止めた。
「顔色が良くない。」とクリスが言う。
クリスは、近くの救急外来に、アイラーを
連れていた。

「彼女の具合は?」と医者に尋ねる。
「疲れが、そうとうたまっていているせいなのと、生理的な物でしょう。」と医者が言う。
「そう言えば、仕事が大変だとは、彼女から聞いている。その事と関係は?」とクリスが医者に尋ねる。
「さあ、直接ないとは、言い切れないが、
今日は、このまま、入院して様子を見た方がいいでしょう。」と医者が彼に言った。

クリスは、アイラーの病室に行く。
アイラーは、目を覚ますと、病院のベッドに寝かされていた。
「何で、私ここにいるのですか?」とクリスに尋ねる。
「貧血で、倒れたから、病院まで運んだ。」と彼が言う。
「具合が悪いなら、何で言わなかった。」とクリスが言う。
「ごめんなさい。だって、クリスさんと
一緒にいたいて、思ったから、もうすぐ、ニューヨークに帰ってしまうし」と彼女が
言う。
「だからって無理をしては、駄目だ。」と彼が心配して言う。
「やっぱり、働き過ぎじゃないのか?
仕事場のシフトは、どうなってる?」と
彼が聞いて来る。
「普通だと思うけど」とアイラーが言う。
彼女に聞いたのが、間違いだと気づく。
「アイラーの上司の名前は?」とクリスが
尋ねる。
「会社に聞くのですか?」とアイラーが聞く。
「聞かなければ、わからないだろう。」と
彼は、怒ったように言う。
「ホン捜査長です。」とアイラーが言う。
「わかった。」とクリスが言う。
「連絡先は?」とクリスが聞かれて、携帯電話を、クリスに渡す。

クリスが、ホン捜査長に電話を掛ける。
「はい」と電話に出る。
「彼女の婚約者ですが、お聞きしたい事が
ある。」とクリスが言う。
(えっ、私まだ、返事をしてないのに、婚約者て酷いよ。)と彼女が思う。
「婚約者の方が、何か?」とホン捜査長が
言う。
「彼女を土日以外にも、休ませているのか?」をクリスがホン捜査長に、尋ねた。
「休ませている。なぜ、婚約者の方に、
とやかく、言われなければならないのか?
こっちが、聞きたいぐらいだ。」とホン捜査長に言われる。

「私も、FBIで務めている。クリス・カーソンだ。」と言われて、初めて気づく。
「じゃ、お父さんの名前は?ジェームスさんじゃないですか?」とホン捜査長が、聞いて来る。
「そうですが」とクリスが言う。
「お父様は、お元気ですか?」とホン捜査長に、反対に聞かれる。
「はい。元気です。」とクリスが答える。
「シフトの件は、調べて報告をさせて貰います。」とホン捜査長が言う。
「分かりました。」とクリスが言う。
「お父様に、宜しくお伝え下さい。」と言われて電話を切られてしまう。

(何で、父の名前が出た途端に、態度が
変わるんだ。)とクリスは、思いながら、
アイラーに、携帯電話を返した。
「シフトを、調べてくれるそうだ。」と
クリスが言う。

「クリスさん、それよりさっき電話で、婚約者て言ってなかった?」とアイラーが尋ねる
「そんな事を、言ったか?聞き間違えじゃ
ないのか?」とクリスは、ごまかした。

「だけど、クリスさんがホン捜査官に、言ってくれた時、嬉しかった。」とアイラーが言う。
「そうか」とクリスは、言う。
(それが、返事なのに、クリスさんは、気づいてないのかな?弱ったなあ。)とアイラーは思っていた。
そのとき、ジョナサンの顔が浮かん出来た。
「相手に、ちゃんと気持ちを伝えないと、
何も伝わらない。」とジョナサンが、言っていた事を思い出した。

私は、勇気を出して、クリスさんに思いを
伝える事にした。
「クリスさん…」とアイラーが言う。
「何だ?」とクリスが言う。
「私は、クリスさんと…」と言うところで
医者が、アイラーの様子を見に来た。
「すみません。診察しても?」と医者が聞く。
「外に、出てますから、お願いします。」と彼が言う。
(何で、こうなるの。)と彼女は思う。
アイラーの体に、医者が聴診器を当てる。
「心拍数は、問題なさそう。」と医者が言う。
「君は、可愛いね。」と医者が言う。
医者が、彼女の胸を触る。
「大丈夫、怖くないよ。」と医者が言う。
「クリスさん、助けて」と叫びたかったけど、看護師の男性に、口をふさがれて、喋れなかった。

彼女の下半身を医師が、脱がせようとされていた時、
(どうしょう、このままじゃまた、レイプされる)とアイラーが思っていると、クリスが部屋に、入って来た。

「何をしている。」と彼が言う。
「これは、治療のために」と見え透いた嘘を医者が言う。
「俺は、軍隊で医療現場で働いていた。
経験があるが、そんな治療方法は、どこにもない。」と彼が言う。
医者と看護師は、彼女から、離れる。

「大丈夫か?危ないところだった。」と彼が言う。
アイラーは、泣いていた。
「もう、大丈夫だ。」と彼は、アイラーを抱きしめた。

クリスは、医者から聴診器を、借りて
アイラーを診察する。
身体を見えないように、聴診器を当ててくれて、
「問題は、なさそうだ。」と彼が言う。
医者に聴診器を返し、病室から出る。
医者と看護師は、呆気にとられたまま、動かなかった。
病院から、駐車場まで、歩きながら、話しをした。
「初めから、アイラーを俺が、診察していれば、こんな事は、防げた。」と彼が言う。
アイラーは、彼に診察をされて、
ドキドキが、止まらなかった。
「何が、過労だ。いい加減な治療して」と
彼は、まだ、怒っていた。
だけど、貧血の原因だけは、わからなかった。
「アイラー、一様は血液検査は、した方がいい。」と彼が言う。
「はい」とアイラーが言う。
「さっき、俺に、話掛けていたが、何を
言おうとしていた?」とクリスが聞く。

「何でもない。ただ、このまま、クリスさんと別れるのが、悲しい。」と彼女が言う。
「クリスマスに、ニューヨークに、くればいい。」と彼が言う。
「クリスさんは、ニューヨークには、素敵な女性がいるでしょう?それに、職場の人だって」
「同じFBIの職場は、恋愛禁止なのを、忘れたのか?それに、アイラー以外興味がない。」と彼が、はっきり言う。
「それに、私の身体は、汚れている。」と
彼女が、泣きながら、彼に言う。
彼は、彼女を抱きしめる。
「アイラーは、汚れてなんかいない。大丈夫だ。」と彼が彼女を抱きしめながら言った。






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