刹那と永遠 〜ひとりぼっちの吸血鬼は刹那に恋をする〜

ひなクラゲ

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吸血鬼は永遠を知る…

吸血鬼は出会う 1

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「ふぁ~ 退屈~」

 あたしは林檎をかじりながらため息をつく…




 あたしは吸血鬼…

 永遠を生きる者…

 吸血鬼はこの地の支配者…

 支配者故に敵もなく、危険など存在しない…

 永遠を生きる故に死など存在しない…


 あるのはただ、ただ…

 怠惰で退屈な日常…

 ああ、ちなみに吸血鬼は日の光に弱いとかニンニクに弱いとかは嘘だ…

 死が存在しない永遠を生きる吸血鬼がそんなモノに弱いワケがない

 あたし普通にニンニク好きだし…

 数多くいる吸血鬼の中でも、いつから存在いるのかわからない始祖と呼ばれる吸血鬼以外は血もそんなに必要ない…

 血は必要な栄養の1つなだけで、他の食物だって食べる

 
「今日は何して遊ぼうかな~」

 毎日毎日、退屈で仕方がない…

 仲間達は退屈しのぎで他の種族を使って遊んだりしている

 鳥人族を捕まえてきて鳥人族の証である、背中からはえている立派な羽根をムシってみたり…

 エルフやドワーフ、その他色々な種族を捕まえ、手足を折ってみたり傷をつけたりして、痛がる姿を楽しそうに見ている…

 モノ好きな仲間は、皆で楽しんでボロボロになった者を檻に入れて飼ったりする

 あたしは別に他の種族に興味ないけど、痛めつけたり飼ったりする趣味はない…

 だってすぐに死んじゃう生き物種族なんてつまらないわ

 モグモグ…

 林檎美味し~

 でも、そろそろ血を飲まないとかな…

 久しぶりに狩りにでも行こうかな!

 退屈な日常を忘れる位楽しい狩りになるといいけど…







 
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