入れ替わった彼女

チャロコロ

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聞いたことのある名前 2

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 明日会社に行ったら過去の顧客名簿を確認しよう。その中にあるかも知れない。
 むず痒い気持ちが全身を覆う。手の届かない場所にある強い痒みを我慢して放置しているような気分でイライラする。
 佐々木に電話して訊いてみよう。あいつなら何か分かるかも知れない。というか、最近はあいつとしか連絡を取ってない。
 「クラス会出席でいいな?」
 電話に出た佐々木は開口一番に訊いてきた。
 「あっ?おう」
 すっかり忘れていた。出席することになってしまったようだ。
 「今回は結構集まるんだぜ。学校のアイドルだった倉木や秀才佐藤も来るぞ。
  うひょー!楽しみだぜ。久しぶりのクラス会だからなぁ。
  あっ、俺も最近太ったからちょっと体絞っていかないとな。
  でも来週だから間に会わないかー?弱ったなー。せめて美容院に行って丸刈りにでもして……」
 丸刈りだったら美容院じゃなくてもいいだろ。このまま放っておいたら何時間も話し続けていそうだ。
 「倉木が結婚してたらへこむなぁ。まぁいいや。でもよ……」
 「お前って敷島って知ってるか?」
 強引に会話を遮った。
 「えっ?ああ、おいしいよな。俺朝はパン派だからよ。リンゴジャムが一番合うぞ。焼
 き加減も大切で俺はある程度焦げてた方が……」
 敷島パン?勘違いしているようだ。私の言い方が悪かった。
 「敷島っていうのは人の名前。敷島伊織って娘知らないか?」
 「敷島?敷島ねぇ……」
 佐々木は知らないようだ。
 「その敷島って奴と何かあったのか?」
 「あ、いやな。遥がその名前を口にしたから。同級生にそんな娘いたかなと思って」
 「遥ちゃんが?」
 「そうなんだよ」
 咄嗟に嘘を付いた。
 「うーん、敷島ねぇ」
 佐々木は必死に思い出そうとしてくれているが、思い当たる節はなさそうだ。
 やはり会社関係の人だろう。
 「つまらないこと言って悪かったな」
 「あっ、思い出した!敷島って同じ中学だったはずだぞ」
 「同じ中学……?」
 「ああ、確かいたはずだ」
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