入れ替わった彼女

チャロコロ

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転校生 1

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 敷島伊織は中学時代の同級生だったのか。
 それは同時に遥と同級生ということにもなる。ここに来て二人の共通点が見つかった。
 だが、それだけだ。
 二人が違う小学校に通っており、同じ中学校に在籍していたとはいっても敷島という女性が登校していなかった以上は接点は全くないといえる。
 私が知らないだけで、二人に何かしらの接点があったかも知れないが、遥から伊織に関する話を聞いた覚えは一度もない。
 月野遥、河合琴音、敷島伊織、この三人の女性について頭で整理してみた。
 遥は、私と中学時代の同級生で、ある朝起きたら私のマンションにいて料理を作っていた。私自身の記憶としては、その時が久しぶりの再会だった。
 だが、母や佐々木に訊くと三ヶ月くらい前に私の婚約する相手として彼女の名前を上げていたらしい。テーブル上にも琴音と行ったはずの水族館での記念写真の女性が遥になっているのも事実だ。
 私にとって遥は大人になった現在でも決して忘れられない存在であり、彼女との久しぶりの再会は衝撃的だった。
 当初は琴音と知り合いだと思っていたが、琴音が姿を消してしまったので関係性は不明と言わざるを得ない。
 久しぶりの再会をした遥は、自身のことを「琴音」とはっきり言った。しかし、彼女のカバンの中に入っていた保険証は「敷島伊織」と書かれていた。
 中学時代の遥は、大人しそうな綺麗な容姿とは相反して明るくて活発な性格だった。
 大人になってから再会した女性は、見た目や性格から考えて遥だと思っている。
 いや、思っていたというのが素直な印象で、私が保険証を見た時の彼女の反応は常軌を逸しており、中学時代の彼女とはかけ離れていた。
 琴音は女子大生で、私が社会人になってから出会った女性だ。
 私が婚約する予定だったのは彼女だった。水族館に行ったのも琴音だった記憶がある。
 遥が私のマンションに来てからは姿を見せなくなってしまい、その上、携帯電話に登録していた彼女の携帯番号やメールのやりとりが全て消えていた。
 彼女の性格は遥と対称的で大人しい。それに大学生とは思えないくらいしっかりしており、細かいところまで気が利く。
 伊織は、私と中学時代の同級生だ。私の記憶では彼女との接点はない。
 今どこで何をしているかも分からない。遥の財布に伊織の保険証が入っていたのも不明だ。彼女に関しては分からない点が多すぎる。もっと知る必要があるだろう。
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