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親友 2
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「そうだよなー、でも昔の仲間に会うと気持ちが戻っちまうんだよ」
「気持ちは分かるけどな」
私の様子を伺った気配がした。
「何だ?」
「……遥ちゃんとは?」
「ん?ああ、まあ上手くいってるよ」
「……そうか、良かったな」
「何だよ、もうちょっと祝えよ」
「前祝ったじゃねえか。俺は飲み過ぎで気持ち悪いんだよ」
佐々木は続ける。
「遥ちゃんはその、何だ……元気にしてるか?」
「元気すぎるぐらいだよ、ノリは昔と変わってないな」
「一緒に暮らしてるのか?」
「いや、晩飯は作りに来てくれてるけどな」
「……てことは今も会ってる訳なんだな」
当然のことを言う佐々木に、少しばかり違和感を感じた。
「当たり前だろ、と言っても最近は仕事が忙しかったからあんまり会えてないけどな」
「そうか」
「結局、休職することになったけどな」
休職することになった経緯をありのまま話した。
佐々木は少し驚いた様子を見せたが、「そっか」とだけ言って、詳しく訊いてくることはなかった。佐々木に話したことで、休職したことが現実として受け入れることができるようになった。
会社からの話によると、休職中も少ないながら給料が貰えるという話をされた。当然働いている時よりお金は少ないが、頂けるだけ非常にありがたい。
「伊吹は少し休んだ方がいいかもな」
「何だよお前まで、ウチの課長と同じこと言うんだな」
佐々木は白い歯を少し見せた。
「電話の声が疲れきってたからな」
「そりゃそうだよ、佐々木が電話してくるのは仕事終わりだったしな」
「俺はいつも元気だぞ」
「お前と一緒にするな」
思わず噴き出した。
「俺は俺で仕事大変だよ。上司にも顧客にも頭下げっぱなしだ」
「いろいろ苦労してるんだな」
軽く頷いた佐々木は外を眺めた。
「まあ良かったよ。伊吹と遥ちゃんが結婚することになるとは思わなかったけどな。
遥ちゃんも昔は大変だったみたいだし」
「そうだな、遥も両親を亡くした時にはショックが大きかったしな。
当然だけどな。あの時救ってくれた佐々木には感謝してるよ」
「偶然だよ。伊吹に感謝されることでもないしな」
「お前はすごいよ」
「そんなことより小便したいからどっかのパーキングエリアに止まってくれー」
私の言葉を遮りながら、下半身を抑えながらベタなリアクションをしている。
「分かった、分かったから絶対に漏らすなよ」
「それは君次第だ」
この野郎、何かを悟った顔しやがって。
パーキングに到着すると、佐々木はトイレに突っ込んでいった。
戻って来た時には爽やかな顔をしていたが、何故か私はイラッとした。彼は煙草を一本吸ってから車に戻ってくる。
「すっきりしたぜ」
「あーそうかい。じゃあ出るぞ」
パーキングから出た時には、佐々木はウトウトし始め、すぐに寝始めた。
時計を見ると午前1時前になっていた。思ったより遅くなってしまった。
遥はマンションで待っていると言ってくれたが、帰っているか既に寝ているかも知れない。
帰る時に遥にメールを送った時は「待ってる」とだけ返信が来た。待ってるということは、私が帰って来た後に帰宅するという意味だろう。泊っていく予定なら、「起きてる」と返信がきていたはずだ。
「遥ちゃんも昔は大変だったみたいだし」
再度車内が静かになったせいで、佐々木の言葉が脳裏によぎる。そうだな。今考えれば、遥は私が思っていた以上に苦労をしていたのだろう。
彼女は弱音を吐くタイプではなかったので、私はその苦労を理解してなかった。遥は過去の暗い話を口にしたことはない。あれから10年も経ってしまった。
時は確実に進んでいるんだな、当たり前のことだが。
「気持ちは分かるけどな」
私の様子を伺った気配がした。
「何だ?」
「……遥ちゃんとは?」
「ん?ああ、まあ上手くいってるよ」
「……そうか、良かったな」
「何だよ、もうちょっと祝えよ」
「前祝ったじゃねえか。俺は飲み過ぎで気持ち悪いんだよ」
佐々木は続ける。
「遥ちゃんはその、何だ……元気にしてるか?」
「元気すぎるぐらいだよ、ノリは昔と変わってないな」
「一緒に暮らしてるのか?」
「いや、晩飯は作りに来てくれてるけどな」
「……てことは今も会ってる訳なんだな」
当然のことを言う佐々木に、少しばかり違和感を感じた。
「当たり前だろ、と言っても最近は仕事が忙しかったからあんまり会えてないけどな」
「そうか」
「結局、休職することになったけどな」
休職することになった経緯をありのまま話した。
佐々木は少し驚いた様子を見せたが、「そっか」とだけ言って、詳しく訊いてくることはなかった。佐々木に話したことで、休職したことが現実として受け入れることができるようになった。
会社からの話によると、休職中も少ないながら給料が貰えるという話をされた。当然働いている時よりお金は少ないが、頂けるだけ非常にありがたい。
「伊吹は少し休んだ方がいいかもな」
「何だよお前まで、ウチの課長と同じこと言うんだな」
佐々木は白い歯を少し見せた。
「電話の声が疲れきってたからな」
「そりゃそうだよ、佐々木が電話してくるのは仕事終わりだったしな」
「俺はいつも元気だぞ」
「お前と一緒にするな」
思わず噴き出した。
「俺は俺で仕事大変だよ。上司にも顧客にも頭下げっぱなしだ」
「いろいろ苦労してるんだな」
軽く頷いた佐々木は外を眺めた。
「まあ良かったよ。伊吹と遥ちゃんが結婚することになるとは思わなかったけどな。
遥ちゃんも昔は大変だったみたいだし」
「そうだな、遥も両親を亡くした時にはショックが大きかったしな。
当然だけどな。あの時救ってくれた佐々木には感謝してるよ」
「偶然だよ。伊吹に感謝されることでもないしな」
「お前はすごいよ」
「そんなことより小便したいからどっかのパーキングエリアに止まってくれー」
私の言葉を遮りながら、下半身を抑えながらベタなリアクションをしている。
「分かった、分かったから絶対に漏らすなよ」
「それは君次第だ」
この野郎、何かを悟った顔しやがって。
パーキングに到着すると、佐々木はトイレに突っ込んでいった。
戻って来た時には爽やかな顔をしていたが、何故か私はイラッとした。彼は煙草を一本吸ってから車に戻ってくる。
「すっきりしたぜ」
「あーそうかい。じゃあ出るぞ」
パーキングから出た時には、佐々木はウトウトし始め、すぐに寝始めた。
時計を見ると午前1時前になっていた。思ったより遅くなってしまった。
遥はマンションで待っていると言ってくれたが、帰っているか既に寝ているかも知れない。
帰る時に遥にメールを送った時は「待ってる」とだけ返信が来た。待ってるということは、私が帰って来た後に帰宅するという意味だろう。泊っていく予定なら、「起きてる」と返信がきていたはずだ。
「遥ちゃんも昔は大変だったみたいだし」
再度車内が静かになったせいで、佐々木の言葉が脳裏によぎる。そうだな。今考えれば、遥は私が思っていた以上に苦労をしていたのだろう。
彼女は弱音を吐くタイプではなかったので、私はその苦労を理解してなかった。遥は過去の暗い話を口にしたことはない。あれから10年も経ってしまった。
時は確実に進んでいるんだな、当たり前のことだが。
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