旧校舎の少女

チャロコロ

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図書室

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 鈴原と笹原は図書室に入ると、三嶋絵里先生とちょうど鉢合わせになった。
 彼女は2人を認めると物珍しそうな顔でこちらを見た。
 「あら、珍しいわね?受験が控えているから、焦って勉強に来たのかな?」
 先生は滅多に人が来ない図書室に来客が来たことを歓迎している様子だった。
 「ええ、勉強の資料になる本でもないかな。と思ったんです」
 鈴原が笑顔で誤魔化した。
 「へえ、偉いわね。でも本当は漫画を借りに来たんでしょ?」
 「僕達は勉強に目覚めたんです」
 笹原が冗談めいた顔で応えた。
 「はいはい、ごめんなさいね。私も目当ての本が見つかったから帰るけど、あなた達も早
 く帰るのよ。
  川原さんと君島さんのことがあったばかりだから……」
 「先生、その本……」
 鈴原が先生の持っている本に眼をやった。
 「え?ああこれ?神隠し伝承だとか、今までに神隠しと思われる未解決事件が載ってい
 る本をごっそり持ってきたの。
  今回のことで解決に結びつくことがあるかも知れないと思ってね。
  眼の前で仲間が2人も消えてしまったんだし」
 先生は、「あなた達は大事な時期なんだから勉強に集中しなさい」と言いながら図書室を出て行った。
 先生の後ろ姿を見送りながら「三嶋先生、責任感じてるのかな?」と笹原が呟いた。
 鈴原は自分が情けなくなった。
 笹原や三嶋先生は諦めずに、何とか消えた生徒を助けようと必死に模索している。
 鈴原は拳を握りしめると無言で本棚に向かった。
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