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12 ダンスってこんなにも楽しいものだったんですね!
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私はライトさんに連れられ、ダンスホールへと移動しました
彼は私に軽く礼をすると私の腰へと手を回し力強くホールドし…音楽が流れ始める
ゆっくりと流れるBGMを聞きながら、私の体は彼に惹かれるかのように動き出す
私は一度瞳を閉じ、再度開けば──そこに映るのは彼の黒い髪…黒い瞳…そして私を見つめる優しい笑顔…この瞬間だけは私だけの彼…そんな彼は「少し広い所へ移動するよ」と小さく呟き
周囲でダンスしている人たちの隙間を縫いホールの中央へと移動する
ぽっかりと空いたスペースで踊る私達は周囲の視線を浴びながらも彼にエスコートされ、私は優雅に三拍子のステップを踏む
再び彼を見れば優しい笑顔に私はとびきりの笑顔で答える
そうして私と彼のダンスはBGMの終わりと同時に終わりを告げ、彼は最初と同じように優雅に礼をして──「アンナ。楽しかったでしょ?」と先ほどの見惚れるような笑顔ではなく、子供のような純粋な笑顔を私に向ける
「はい!すっごく楽しかったです!」
そうして私の初めてのダンスは終わり…ダンスホールを抜け、ライトさんと休憩を取っていると──
「ライト様、私とも踊ってください!」と会場内で男達に囲まれていたミレーヌさんが残念ながら男達の魔の手を振り切り、ライトさんへと手を伸ばしてくる。
ライトさんはその手を取って「行ってくるよ」と一言残し、ミレーヌさんとダンスをすべく移動して行きました。
一人になった私は仕方なく…ダンスの余韻で火照る体をテラスで冷ましていると、一人の中年男性が寄ってきて──
「お嬢さん。先ほどは素晴らしいダンスでしたね。皆貴方たちのダンスに魅了されてましたよ?」
と声を掛けてくる
私はライトさんとのダンスを褒められた事がとても嬉しくて
「ふふ。ありがとうございます」
と見ず知らずの人だというのに、笑顔でお礼を言う
「ところで、今回初めてパーティでお顔を拝見しましたが…今日が社交界デビューですか?」
とにこやかに聞いてくる
「いえ、私はご主人様のパートナーとして同席しているだけの…メイドみたいなものですよ」
と答えた私を見る中年男性の瞳が驚きの表情に変化する
「それにしては随分と綺麗な方だ。ドレスのセンスもいい」と褒めちぎる中年男性
と…そこでダンスのBGMが変わる
「おっと、私もパートナーを待たせているのだった…ではまたどこかのパーティで…」
と中年男性は慌ただしくテラスを抜けていきました
私も一度ホールへと戻り、飲み物を頂いてダンスを終えたライトさん達と合流し、再びテラスへと戻りました。
「ふぅぅ……ちょっと汗かいたな。」
「ふふっ、ライトさんは連続で踊りましたからね…どうぞ」
と私は先ほど頂いておいたドリンクをライトさんに差し出すと横には顔を上気させたミレーヌさんが
「ライト様はホントになんでも出来るんですね!ダンスをもお上手で、周囲のご婦人方が羨望の眼差しを向けてましたよ!」とハンカチで汗を拭きとっている
「よう!ライトの旦那!なにニヤニヤしてんだい?」
「あぁ、アンジュか。今日の処は特に何も起こらないみたいだから、皆とダンスの話をしていたんだよ」
「ああ…旦那はダンスも上手だったな」
「そうか?まぁ、素直に誉められておこうかな」
「旦那、あたいとも一つ踊ってくれないかい?」
「勿論だとも…では二人とも、少し行ってくる」と再びライトさんはダンスホールへと戻って行きました。
ライトさんが居なくなったので私達は仕方なくテラスで涼んでいると
「やぁ美しいお嬢さん。先ほどのダンスは素晴らしかったです。ぜひ私とも踊って頂けませんか?」
「やぁ綺麗なお嬢さん。そんなイモは放っておいて私と踊りませんか?」
「いやいや、可愛いお嬢さん。そんな木っ端どもなど相手になさらず、私とあちらで語り合いませんか?」
「いやいや」「なんのなんの」「くぬっ!」「誰だ今俺の足を踏んだ奴!」
など…私とミレーヌさんは瞬く間に貴族の殿方達に囲まれてしまいました
私とミレーヌさんは顔を見合わせ…二手に分かれダッシュでその場を逃げ出したのでした。
「ふぅ…」
と私はお花を摘んで一息吐くと
「貴族の男性達ってなんでああもガツガツしてるんでしょう…」と愚痴を漏らしつつ会場へと戻ろうとしたところ──
「やぁお嬢さん。またお会いしましたな」
と声をかけてきたのは先ほどテラスで少し会話をした中年男性
「会場には戻られるのですか?」という中年男性の問に私は「はい」と笑顔で答え男性の横を通り過ぎようとしたとき──
背後から腕を掴まれた私は驚いて振り向こうとして──口に布を当てられ
「戻られては困りますよ。お嬢さん」と先ほどとは打って変わった男性の底冷えするような声に私は恐怖し──あれ…なんだか意識が…目の前が真っ白に……
「ライ…ト…さ」
そこで私の意識は途絶えてしまいました───
彼は私に軽く礼をすると私の腰へと手を回し力強くホールドし…音楽が流れ始める
ゆっくりと流れるBGMを聞きながら、私の体は彼に惹かれるかのように動き出す
私は一度瞳を閉じ、再度開けば──そこに映るのは彼の黒い髪…黒い瞳…そして私を見つめる優しい笑顔…この瞬間だけは私だけの彼…そんな彼は「少し広い所へ移動するよ」と小さく呟き
周囲でダンスしている人たちの隙間を縫いホールの中央へと移動する
ぽっかりと空いたスペースで踊る私達は周囲の視線を浴びながらも彼にエスコートされ、私は優雅に三拍子のステップを踏む
再び彼を見れば優しい笑顔に私はとびきりの笑顔で答える
そうして私と彼のダンスはBGMの終わりと同時に終わりを告げ、彼は最初と同じように優雅に礼をして──「アンナ。楽しかったでしょ?」と先ほどの見惚れるような笑顔ではなく、子供のような純粋な笑顔を私に向ける
「はい!すっごく楽しかったです!」
そうして私の初めてのダンスは終わり…ダンスホールを抜け、ライトさんと休憩を取っていると──
「ライト様、私とも踊ってください!」と会場内で男達に囲まれていたミレーヌさんが残念ながら男達の魔の手を振り切り、ライトさんへと手を伸ばしてくる。
ライトさんはその手を取って「行ってくるよ」と一言残し、ミレーヌさんとダンスをすべく移動して行きました。
一人になった私は仕方なく…ダンスの余韻で火照る体をテラスで冷ましていると、一人の中年男性が寄ってきて──
「お嬢さん。先ほどは素晴らしいダンスでしたね。皆貴方たちのダンスに魅了されてましたよ?」
と声を掛けてくる
私はライトさんとのダンスを褒められた事がとても嬉しくて
「ふふ。ありがとうございます」
と見ず知らずの人だというのに、笑顔でお礼を言う
「ところで、今回初めてパーティでお顔を拝見しましたが…今日が社交界デビューですか?」
とにこやかに聞いてくる
「いえ、私はご主人様のパートナーとして同席しているだけの…メイドみたいなものですよ」
と答えた私を見る中年男性の瞳が驚きの表情に変化する
「それにしては随分と綺麗な方だ。ドレスのセンスもいい」と褒めちぎる中年男性
と…そこでダンスのBGMが変わる
「おっと、私もパートナーを待たせているのだった…ではまたどこかのパーティで…」
と中年男性は慌ただしくテラスを抜けていきました
私も一度ホールへと戻り、飲み物を頂いてダンスを終えたライトさん達と合流し、再びテラスへと戻りました。
「ふぅぅ……ちょっと汗かいたな。」
「ふふっ、ライトさんは連続で踊りましたからね…どうぞ」
と私は先ほど頂いておいたドリンクをライトさんに差し出すと横には顔を上気させたミレーヌさんが
「ライト様はホントになんでも出来るんですね!ダンスをもお上手で、周囲のご婦人方が羨望の眼差しを向けてましたよ!」とハンカチで汗を拭きとっている
「よう!ライトの旦那!なにニヤニヤしてんだい?」
「あぁ、アンジュか。今日の処は特に何も起こらないみたいだから、皆とダンスの話をしていたんだよ」
「ああ…旦那はダンスも上手だったな」
「そうか?まぁ、素直に誉められておこうかな」
「旦那、あたいとも一つ踊ってくれないかい?」
「勿論だとも…では二人とも、少し行ってくる」と再びライトさんはダンスホールへと戻って行きました。
ライトさんが居なくなったので私達は仕方なくテラスで涼んでいると
「やぁ美しいお嬢さん。先ほどのダンスは素晴らしかったです。ぜひ私とも踊って頂けませんか?」
「やぁ綺麗なお嬢さん。そんなイモは放っておいて私と踊りませんか?」
「いやいや、可愛いお嬢さん。そんな木っ端どもなど相手になさらず、私とあちらで語り合いませんか?」
「いやいや」「なんのなんの」「くぬっ!」「誰だ今俺の足を踏んだ奴!」
など…私とミレーヌさんは瞬く間に貴族の殿方達に囲まれてしまいました
私とミレーヌさんは顔を見合わせ…二手に分かれダッシュでその場を逃げ出したのでした。
「ふぅ…」
と私はお花を摘んで一息吐くと
「貴族の男性達ってなんでああもガツガツしてるんでしょう…」と愚痴を漏らしつつ会場へと戻ろうとしたところ──
「やぁお嬢さん。またお会いしましたな」
と声をかけてきたのは先ほどテラスで少し会話をした中年男性
「会場には戻られるのですか?」という中年男性の問に私は「はい」と笑顔で答え男性の横を通り過ぎようとしたとき──
背後から腕を掴まれた私は驚いて振り向こうとして──口に布を当てられ
「戻られては困りますよ。お嬢さん」と先ほどとは打って変わった男性の底冷えするような声に私は恐怖し──あれ…なんだか意識が…目の前が真っ白に……
「ライ…ト…さ」
そこで私の意識は途絶えてしまいました───
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