私の旦那様は地上最強でした!

GARUD

文字の大きさ
13 / 13

12 ダンスってこんなにも楽しいものだったんですね!

しおりを挟む
私はライトさんに連れられ、ダンスホールへと移動しました
彼は私に軽く礼をすると私の腰へと手を回し力強くホールドし…音楽が流れ始める

ゆっくりと流れるBGMを聞きながら、私の体は彼に惹かれるかのように動き出す

私は一度瞳を閉じ、再度開けば──そこに映るのは彼の黒い髪…黒い瞳…そして私を見つめる優しい笑顔…この瞬間だけは私だけの彼…そんな彼は「少し広い所へ移動するよ」と小さく呟き

周囲でダンスしている人たちの隙間を縫いホールの中央へと移動する

ぽっかりと空いたスペースで踊る私達は周囲の視線を浴びながらも彼にエスコートされ、私は優雅に三拍子のステップを踏む

再び彼を見れば優しい笑顔に私はとびきりの笑顔で答える

そうして私と彼のダンスはBGMの終わりと同時に終わりを告げ、彼は最初と同じように優雅に礼をして──「アンナ。楽しかったでしょ?」と先ほどの見惚れるような笑顔ではなく、子供のような純粋な笑顔を私に向ける

「はい!すっごく楽しかったです!」

そうして私の初めてのダンスは終わり…ダンスホールを抜け、ライトさんと休憩を取っていると──

「ライト様、私とも踊ってください!」と会場内で男達に囲まれていたミレーヌさんが残念ながら男達の魔の手を振り切り、ライトさんへと手を伸ばしてくる。

ライトさんはその手を取って「行ってくるよ」と一言残し、ミレーヌさんとダンスをすべく移動して行きました。

一人になった私は仕方なく…ダンスの余韻で火照る体をテラスで冷ましていると、一人の中年男性が寄ってきて──

「お嬢さん。先ほどは素晴らしいダンスでしたね。皆貴方たちのダンスに魅了されてましたよ?」

と声を掛けてくる

私はライトさんとのダンスを褒められた事がとても嬉しくて

「ふふ。ありがとうございます」

と見ず知らずの人だというのに、笑顔でお礼を言う

「ところで、今回初めてパーティでお顔を拝見しましたが…今日が社交界デビューですか?」

とにこやかに聞いてくる

「いえ、私はご主人様のパートナーとして同席しているだけの…メイドみたいなものですよ」

と答えた私を見る中年男性の瞳が驚きの表情に変化する

「それにしては随分と綺麗な方だ。ドレスのセンスもいい」と褒めちぎる中年男性

と…そこでダンスのBGMが変わる

「おっと、私もパートナーを待たせているのだった…ではまたどこかのパーティで…」
と中年男性は慌ただしくテラスを抜けていきました

私も一度ホールへと戻り、飲み物を頂いてダンスを終えたライトさん達と合流し、再びテラスへと戻りました。

「ふぅぅ……ちょっと汗かいたな。」

「ふふっ、ライトさんは連続で踊りましたからね…どうぞ」
と私は先ほど頂いておいたドリンクをライトさんに差し出すと横には顔を上気させたミレーヌさんが
「ライト様はホントになんでも出来るんですね!ダンスをもお上手で、周囲のご婦人方が羨望の眼差しを向けてましたよ!」とハンカチで汗を拭きとっている


「よう!ライトの旦那!なにニヤニヤしてんだい?」

「あぁ、アンジュか。今日の処は特に何も起こらないみたいだから、皆とダンスの話をしていたんだよ」

「ああ…旦那はダンスも上手だったな」

「そうか?まぁ、素直に誉められておこうかな」

「旦那、あたいとも一つ踊ってくれないかい?」

「勿論だとも…では二人とも、少し行ってくる」と再びライトさんはダンスホールへと戻って行きました。

ライトさんが居なくなったので私達は仕方なくテラスで涼んでいると

「やぁ美しいお嬢さん。先ほどのダンスは素晴らしかったです。ぜひ私とも踊って頂けませんか?」

「やぁ綺麗なお嬢さん。そんなイモは放っておいて私と踊りませんか?」

「いやいや、可愛いお嬢さん。そんな木っ端どもなど相手になさらず、私とあちらで語り合いませんか?」

「いやいや」「なんのなんの」「くぬっ!」「誰だ今俺の足を踏んだ奴!」

など…私とミレーヌさんは瞬く間に貴族の殿方達に囲まれてしまいました

私とミレーヌさんは顔を見合わせ…二手に分かれダッシュでその場を逃げ出したのでした。



「ふぅ…」

と私はお花を摘んで一息吐くと

「貴族の男性達ってなんでああもガツガツしてるんでしょう…」と愚痴を漏らしつつ会場へと戻ろうとしたところ──

「やぁお嬢さん。またお会いしましたな」

と声をかけてきたのは先ほどテラスで少し会話をした中年男性

「会場には戻られるのですか?」という中年男性の問に私は「はい」と笑顔で答え男性の横を通り過ぎようとしたとき──

背後から腕を掴まれた私は驚いて振り向こうとして──口に布を当てられ

「戻られては困りますよ。お嬢さん」と先ほどとは打って変わった男性の底冷えするような声に私は恐怖し──あれ…なんだか意識が…目の前が真っ白に……

「ライ…ト…さ」

そこで私の意識は途絶えてしまいました───



しおりを挟む
感想 7

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(7件)

わっちょサン

こっちでも黒っぽいな女神さま(・∀・)
女性視点だとシンデレラストーリーっぽぃ…。
いや、デレまくりだからシンでれでれラストーリーですなあ(っ´ω`c)
こちらも楽しみに読ませていただきますね!

2017.01.08 GARUD

毎回感想ありがとうございます!
どこにでも現れるおばあちゃんの影がチラホラと…
きっとこうやって退屈な日々を誤魔化しているんだと思います(ノ´∀`*)

解除
マーシャル
2017.01.06 マーシャル

脳内選択肢…これ絶対おばあちゃん女神様のイタズラだろ…w

後日談ですが、ミレーヌさんのセリフが
いあいあ!って…名状しがたき冒涜的なナニカでも呼ぶんですかね?w

酸っぱいもの……まさか【想像妊娠】?
ご懐妊おめでとうございます?

2017.01.06 GARUD

毎度感想ありがとうございます!
あのような選択肢を寄越す某はかなりのお茶目さんですよねw
後日談に関しては──雷斗さんがナイスボートされないよう祈るばかりですw
それでは、次回も早目にアップするつもりですので!

解除
マーシャル
2016.12.27 マーシャル

服屋さんを元通りにした時を見て、某ビフォーアフターの音楽が脳内に再生された件。

やはりミレーヌさんはニンジャだったんですね!
いや、どっちもネタとしては好きなんですけどw

ライトさんってよくよく考えたら、謙虚だし弱きを助けるナイトタイプだし、名前を連呼してるとだんだんとライトさんライトさんウォーリアーオブライトさんライトさんナイトさん!
ライトさんのジョブはきっとナイトに違いない!(暴論)

2016.12.27 GARUD

更新お待たせしてしまいまして申し訳(ry

ミレーヌさんは気が付いたら忍者ポジしてましたねw

ナイトポジは……今後次第……かな?

解除

あなたにおすすめの小説

辺境に追放されたガリガリ令嬢ですが、助けた男が第三王子だったので人生逆転しました。~実家は危機ですが、助ける義理もありません~

香木陽灯
恋愛
 「そんなに気に食わないなら、お前がこの家を出ていけ!」  実の父と義妹に虐げられ、着の身着のままで辺境のボロ家に追放された伯爵令嬢カタリーナ。食べるものもなく、泥水のようなスープですすり、ガリガリに痩せ細った彼女が庭で拾ったのは、金色の瞳を持つ美しい男・ギルだった。  「……見知らぬ人間を招き入れるなんて、馬鹿なのか?」  「一人で食べるのは味気ないわ。手当てのお礼に一緒に食べてくれると嬉しいんだけど」  二人の奇妙な共同生活が始まる。ギルが獲ってくる肉を食べ、共に笑い、カタリーナは本来の瑞々しい美しさを取り戻していく。しかしカタリーナは知らなかった。彼が王位継承争いから身を隠していた最強の第三王子であることを――。 ※ふんわり設定です。 ※他サイトにも掲載中です。

助けた騎士団になつかれました。

藤 実花
恋愛
冥府を支配する国、アルハガウンの王女シルベーヌは、地上の大国ラシュカとの約束で王の妃になるためにやって来た。 しかし、シルベーヌを見た王は、彼女を『醜女』と呼び、結婚を保留して古い離宮へ行けと言う。 一方ある事情を抱えたシルベーヌは、鮮やかで美しい地上に残りたいと思う願いのため、異議を唱えず離宮へと旅立つが……。 ☆本編完結しました。ありがとうございました!☆ 番外編①~2020.03.11 終了

ある日、私は事故で死んだ───はずなのに、目が覚めたら事故の日の朝なんですけど!?

ねーさん
恋愛
   アイリスは十六歳の誕生日の前の日に、姉ヴィクトリアと幼なじみジェイドと共に馬車で王宮に向かう途中、事故に遭い命を落とした───はずだったが、目覚めると何故か事故の日の朝に巻き戻っていた。  何度もその日を繰り返して、その度事故に遭って死んでしまうアイリス。  何度目の「今日」かもわからなくなった頃、目が覚めると、そこにはヴィクトリアの婚約者で第三王子ウォルターがいた。  「明日」が来たんだわ。私、十六歳になれたんだ…

夫が運命の番と出会いました

重田いの
恋愛
幼馴染のいいなづけとして育ってきた銀狼族の族長エーリヒと、妻ローゼマリー。 だがエーリヒに運命の番が現れたことにより、二人は離別する。 しかし二年後、修道院に暮らすローゼマリーの元へエーリヒが現れ――!?

わたくしがお父様に疎まれている?いいえ、目に入れても痛くない程溺愛されております。

織り子
ファンタジー
王国貴族院の卒業記念パーティーの場で、大公家の令嬢ルクレツィア・アーヴェントは王太子エドワードから突然の婚約破棄を告げられる。 父であるアーヴェント大公に疎まれている―― 噂を知った王太子は、彼女を公衆の面前で侮辱する。

【完結】冷徹執事は、つれない侍女を溺愛し続ける。

たまこ
恋愛
 公爵の専属執事ハロルドは、美しい容姿に関わらず氷のように冷徹であり、多くの女性に思いを寄せられる。しかし、公爵の娘の侍女ソフィアだけは、ハロルドに見向きもしない。  ある日、ハロルドはソフィアの真っ直ぐすぎる内面に気付き、恋に落ちる。それからハロルドは、毎日ソフィアを口説き続けるが、ソフィアは靡いてくれないまま、五年の月日が経っていた。 ※『王子妃候補をクビになった公爵令嬢は、拗らせた初恋の思い出だけで生きていく。』のスピンオフ作品ですが、こちらだけでも楽しめるようになっております。

女の子がほとんど産まれない国に転生しました。

さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。 100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳 そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。 当面は2日に1話更新予定!

完結 愚王の側妃として嫁ぐはずの姉が逃げました

らむ
恋愛
とある国に食欲に色欲に娯楽に遊び呆け果てには金にもがめついと噂の、見た目も醜い王がいる。 そんな愚王の側妃として嫁ぐのは姉のはずだったのに、失踪したために代わりに嫁ぐことになった妹の私。 しかしいざ対面してみると、なんだか噂とは違うような… 完結決定済み

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。