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11 私の旦那様はマジイケメンです!
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ライトさんは懐から一枚のカードを取り出し、それをお姉さ…アンジュさんへと見せ付けると──
「なるほどな、ライト!あんたが噂の執行者か!そうかそうか!」
「なにがなるほどなんだ?」
なるほどな~と勝手に一人で納得するアンジュさん
「実の処あんたの噂は昨日の夜には耳にしていたのさ。貴族と結託していた服屋が雇ったゴロツキを相手に秒殺!骨すら残さず灰にした男ってな!」
確かにあれは街の人達も見てたし、先日買い物に行った時もツダンさんとミグドさんがしきりにその話を私にしてきたっけ…
「噂のそいつってアンナの旦那なんだろ⁉そんな危ない奴の所で働くなんて俺と…その…」
とか
「そうだそうだ!危険だぜアンナちゃん!俺ならそんな危険な目には合わせないぜ!だからその…」
とか…一体なんだったんでしょうあの二人…
まさか!私をライトさんから引き離して…その隙にライトさんを二人で手籠めにしようと…
なんて私得…げふんごふん…けしからんのでしょう!
と私が回想をしてる間にもライトさんとアンジュさんのお話しは続いています。
「んで、あたいもゴロツキを殺した奴がどういう奴なのか──つまりライト…あんたを調べてたのさ。んで今朝方レナート服店から使いの者が来てな。あんたの──ライトの話を聞いたってわけさ。んでレナートになんとかライトと渡りを付けられないか相談していた所に──」
「俺が来た──」
「そういう訳さ!」流石はレナート仕事が早いぜ!はっはっはっ!とアンジュさんは見た目に似合わず胸を反らして豪快に笑います……モいでもいいですよね…
なぜか私の脳内では一度も聞いたこともない謎の歌が…モげモげ!胸モげ~!モげ!…と流れています…すごいイライラしてきますねこれ…
最後に顎が二つに割れた変な人がバラを咥えてウインクしている絵が浮かんで消えていきました…なんて言うかすごく不快です。
その間にもやはりお二人のお話しは続いていた訳で───
「んでだ、ライトは執行者っていうがあたいは執行者をこの眼でみるのは初めてだ。だから知りたい、執行者ってのは何をするんだ?」
「俺にもよくわからん──が、基本的には悪党の討伐だな。」
「具体的には?」
「今回のレナートの件がいい例だが、貴族と結託してライバルを無き者にしようとした服屋とその貴族もろともこの世から永遠に別れを訃げてもらった。」
「つまり理不尽な悪に立ち向かうヒーローみたいなもんか?」
「まぁ、そう思ってくれていいだろう。」
ほほぅ…地味にライトさんの情報を引き出してくれるアンジュさんグッジョブです!
「ライト、あんたの事はわかった。んじゃ連れのお嬢ちゃん達は?その子らはここの街の住人なはずだけど──」
「ああその通りだ。執行者ってのは基本的に正体を知られる訳にはいかない──が、2人はある事がきっかけで俺の正体を知ることになってしまってね。2人の身の安全も考慮して最近買った俺の屋敷に住んでもらっている。」
「──最近売れた屋敷っていうと──あの白金貨10枚はする豪邸か!」
「そうだが……」
「ってことはライト!あんた何処かの貴族出のボンボンか!金回りがいいのも頷けるな!そう言えばレナートの店で白金貨5枚も使ったんだってな!」
「金は全部俺が自力で手に入れた物だ。貴族とか親とかは関係ない。」
「執行者ってのは報酬はどれくらい出るんだい?」
「毎月金貨100枚だ」
「はああああ!?」
その額を聞いたアンジュさんは驚きの余り眼を見開き口を大きく開けています。
この話を聞いた人は軒並みこの顔になります…恐らく私もなっていたでしょう。
「な……なるほど……ライトはすげーんだな」
「フッ…まあな」
あれ…なんだかアンジュさんのライトさんを見る目が変わった気がします…
確かに…今のクールでニヒルに笑ったライトさんは素敵でした!…がしかし!アンジュさん…あなたのその熱が籠った視線は頂けません!
あっ!今アンジュさん「ほぅ…」とか熱い吐息を漏らしてませんでしたかっ!金貨100枚!って聞いた瞬間にこの変わりよう…ミレーヌさんも玉の輿~的な空気がしますし…どうしてこうお金に汚い方々が多いんですかね!
そんな私の中に燻る怒りの火種など誰も気が付く訳もなく──
それからもライトさんとアンジュさんは、なんやかんやとお互いの疑問をぶつけ合い、一通り終えた頃
「大体理解できたよ!それじゃあ一つ、解決して欲しい事件があるんだが…聞いてくれるかい?」
そう言い出したアンジュさんはテーブルにぐいっと身を乗り出てくる。
その際テーブルに乗ったアンジュさんの二つの駄肉にライトさんの視線が突き刺さっていたのを私は見逃しませんでした…
私は心のノートに今の出来事を忘れないよう記入します──って私…こんな子じゃなかったのに…ライトさんと出会ってからどんどん新しい自分が出て来てる…
私が悩んでいる間にお二人のお話しは終わってしまったみたいで…
「よし、その話詳しく調べてみよう。アンジュ…とりあえず貴族のパーティーに片っ端から当たりたい。だから──」
「参加を取り付けろって言うんだろ!任せときな!あたいと一緒ならこの街の貴族のパーティーは顔パスだぜ!」
と、どうやら話も纏まったみたいで私達は一旦屋敷に戻りアンジュさんの連絡を待つことになったそうです…うう…まったくお話しを聞いてませんでした…
私は気を取り直して「ライトさん、とりあえずご飯にしますか?」と提案します。
「そういえば…お昼もまだだったな。」
「ライト様!お腹ペコペコです!」
そして私とミレーヌさんが食事の準備をしようとした所、なぜかライトさんも食事の準備をすると言い出したのです。
「ということで、俺はパンを作る!」
と突然ライトさんは宣言し、バター・小麦粉…そして高くて庶民にはなかなか手を出せない高級調味料の砂糖を取り出しました。
私達2人が不思議な顔で見守る中…ライトさんはさらに鶏卵を取り出し…卵を割り、なにやら黄身と白身を分離させている様子。
そこに砂糖を大匙1/3くらいでしょうか…を一緒に大きく、そして豪快に混ぜ始めました。
するとどうでしょう!無色透明だった白身はなんと真っ白で滑らかな泡みたいな物に変わりました!
そしてライトさんは次に別の容器に溶かしたバターへ小麦粉を投入、そして残りの砂糖と先ほど分離させていた卵の黄身の部分を入れて、こちらも全力でかき混ぜています!
そこに先ほど作った白くて滑らかな物を少しずつ入れながらかき混ぜて…あっ、なんかさっきまでと違って優しく丁寧にかき混ぜてます!
その後ライトさんは用意していた型の中にバターを塗って、かき混ぜていた物をを流し込み釜に入れ加熱するようです。
その後しばらくして一度窯の中に入れた物を取り出し、真ん中に切り込みを入れたと思ったら再度釜へ…
しばらくすると……「できたー!」というライトさんの声、味を確かめるようにライトさんは焼きあがったパンを少しだけ切って口に放り込む──
「うむ!」と頷いたライトさんは私達に顔を向け
「二人も食べてみてよ、普段のパンよりは旨いからさ」と勧てきます。
私達2人は普段見たことがない調理過程を見ていただけに不安で一杯です…一体どんな味がするのでしょうか…と私達は恐る恐るライトさんが差し出したパンを手に取り口に運ぶと───
「「 !!! 」」
「すごい!パンなのに硬くないです!」
「甘~い!柔らか~い!はぁぁ……幸せ~……これはもし売られていたら銀貨10枚はしますよ~」
ああ!これはズルいですよライトさん!この甘くて柔らかいパンを食べてしまった私達はもうこれから普通のパンがマズく感じて仕方なくなってしまうじゃないですか…
あぁん…これ以上食べてはダメ!と頭ではわかっているのに…でも…食べちゃうぅ!
その後も、もしゃもしゃと私達はほっぺ一杯にパンを頬張ってしまいました…
「お口に合ったみたいで良かったよ」と微笑みながらライトさんもパンを食べて──
食事を終え、私達3人ソファーでまどろんでいると…アンジュさんから使いの方がやって来ました。
どうやら今日開かれる貴族の方の夜会に出席する事になったみたいですが…一体どういうことですかね⁉
仕方なくライトさんから説明をしてもらったのはミレーヌさんには内緒です──
その後私達はレナートさんのお店で買って頂いたドレスに着替えアンジュさんと合流し馬車に乗り出発。
─────
「なぁ、ライトの連れの2人のドレス……メチャクチャ高そうだな?」
アンジュさんは私達2人のドレスを交互に見てライトさんに尋ね──
「所々に散りばめられた装飾にアクセサリー……それに美しいデザイン、いいな~あたいもそういうの着たいもんだぜ!」と頬を染めるアンジュさんはまるで乙女のようで少々可愛らしい…
「この事件が解決したらアンジュにもお礼としてプレゼントさせてもらうよ」と言うライトさんに
「お!流石は金貨100枚の貴族!期待してるぜ!」ニシシと笑うアンジュさん。
でも…アンジュさんだって今日は可愛いドレスを着てるじゃないですか…肩を出した短い丈のドレスはアンジュさんの駄肉を一際目立たせ、そして丈の短いスカートから出ている太ももからは大人の色香が漂ってきます!
そんなアンジュんさんに…もちろんライトさんの眼は胸やら脚やらに釘付けに…あ~あ口の端から」涎なんて垂らして…ほんと…男の人って大きいのが大好きですよね!
なんかすっごい気分悪くなってきました…もう帰りたいで──「2人とも今日は一段とキレイだね。そのドレスも2人が着るからこそ映えるってもんだ。化粧も可愛くてよく似合ってるよ」──す…と思っている時もありました!
ライトさんったら!駄肉ばっかり見ていると思っていましたが、しっかり私の事も見ていてくれたんですね!
大きい胸以外愛せない人だなんて疑ったりしてごめんなさい!
「ライトさん……あの……誉めてくれて嬉しいです……」
「ライト様!あたしもすっごく嬉しい!ありがとう!」
私は熱くなる顔を感じながらライトさんに笑顔を向けるとライトさんも笑顔で──
「はははっ!本当の事だからね!」
「あ~はいはい。イチャコラするのはパーティー会場まで待ちなよ……見てるあたいの精神的に苦しい。」
とアンジュさんに注意され、私達3人は「ははは!」「うふふ」「てへへ」と3笑い合い、その後も談笑しながら馬車はゆっくりと進み──
「やっと着いたか」と馬車から顔を出したライトさんは呟く
そう、私達の馬車は本日のパーティー会場へと着いたのです。
早速私達は馬車から降りて受付へと向かうことにしました。
「ようこそアンジュ様。後ろの3人の方達はお連れの方でよろしいでしょうか?」という受付の人の問に
「ああ、あたいの商売でのパートナーってとこだ。」
とライトさんを含め私達を紹介。受付の人も、いぶかしがることもなく「左様で」とすんなり通してくれた。
「さすがアンジュだ、あっさり潜入できたな……さて、固まっていても仕方がない。ある程度別れて行動して怪しい動きがないか各自チェックしてくれ。」
という事で
「「はい!」」「任せろ!」と私達3人が答えた所で1度解散し各自自由行動に移りました。
私は一人、パーティー会場をうろうろしていれば
「やぁ綺麗なお嬢さん、本日は何処から?」と横合いから男性に声を掛けられました。
私がどう答えようか迷っていた所──
「やぁ、そこの美しいレディ。こんな男は放っておいて、宜しければ私とご一緒にダンスでもいかがでしょう?」とさらに横合いから別の男性が現れて先に来た男性とつばぜり合い状態に…
「ははは。君たち見苦しいね。お嬢さん…どうでしょう?こんな奴等は放ってテラスで2人、語り合いませんか?」とさらに正面から別の男性が!
私は一体どうなってるんですか!普段こんなに男性に言い寄られた事もない私は困り果て…
「困ります」「結構です」となんとか脱出しようとしているのですが…なかなか離れていってくれません!
どうしよう…怖いよ…助けて!ライトさん!と私は涙で滲む瞳を瞑り──
「アンナ…ダンスタイムだよ。俺と踊ってくれないかな?」
その声に瞳を開けば、私に右手を差し出しているライトさんが飛び込んできました!!
「ライトさん……私……」
「さあ、行くよ!」
とライトさんは颯爽と私の手を引き、まるでおとぎ話に聞く王子さまの様に私を攫い、中央へと向かう──
「あの!私……ダンスなんて踊れませんので……その……」
「安心して!全部俺に任せて、アンナは俺に合わせてくれればいいよ!」
と自信満々にライトさんは言うと──その腕で私の腰をそっと抱き寄せたのでした──
「なるほどな、ライト!あんたが噂の執行者か!そうかそうか!」
「なにがなるほどなんだ?」
なるほどな~と勝手に一人で納得するアンジュさん
「実の処あんたの噂は昨日の夜には耳にしていたのさ。貴族と結託していた服屋が雇ったゴロツキを相手に秒殺!骨すら残さず灰にした男ってな!」
確かにあれは街の人達も見てたし、先日買い物に行った時もツダンさんとミグドさんがしきりにその話を私にしてきたっけ…
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とか
「そうだそうだ!危険だぜアンナちゃん!俺ならそんな危険な目には合わせないぜ!だからその…」
とか…一体なんだったんでしょうあの二人…
まさか!私をライトさんから引き離して…その隙にライトさんを二人で手籠めにしようと…
なんて私得…げふんごふん…けしからんのでしょう!
と私が回想をしてる間にもライトさんとアンジュさんのお話しは続いています。
「んで、あたいもゴロツキを殺した奴がどういう奴なのか──つまりライト…あんたを調べてたのさ。んで今朝方レナート服店から使いの者が来てな。あんたの──ライトの話を聞いたってわけさ。んでレナートになんとかライトと渡りを付けられないか相談していた所に──」
「俺が来た──」
「そういう訳さ!」流石はレナート仕事が早いぜ!はっはっはっ!とアンジュさんは見た目に似合わず胸を反らして豪快に笑います……モいでもいいですよね…
なぜか私の脳内では一度も聞いたこともない謎の歌が…モげモげ!胸モげ~!モげ!…と流れています…すごいイライラしてきますねこれ…
最後に顎が二つに割れた変な人がバラを咥えてウインクしている絵が浮かんで消えていきました…なんて言うかすごく不快です。
その間にもやはりお二人のお話しは続いていた訳で───
「んでだ、ライトは執行者っていうがあたいは執行者をこの眼でみるのは初めてだ。だから知りたい、執行者ってのは何をするんだ?」
「俺にもよくわからん──が、基本的には悪党の討伐だな。」
「具体的には?」
「今回のレナートの件がいい例だが、貴族と結託してライバルを無き者にしようとした服屋とその貴族もろともこの世から永遠に別れを訃げてもらった。」
「つまり理不尽な悪に立ち向かうヒーローみたいなもんか?」
「まぁ、そう思ってくれていいだろう。」
ほほぅ…地味にライトさんの情報を引き出してくれるアンジュさんグッジョブです!
「ライト、あんたの事はわかった。んじゃ連れのお嬢ちゃん達は?その子らはここの街の住人なはずだけど──」
「ああその通りだ。執行者ってのは基本的に正体を知られる訳にはいかない──が、2人はある事がきっかけで俺の正体を知ることになってしまってね。2人の身の安全も考慮して最近買った俺の屋敷に住んでもらっている。」
「──最近売れた屋敷っていうと──あの白金貨10枚はする豪邸か!」
「そうだが……」
「ってことはライト!あんた何処かの貴族出のボンボンか!金回りがいいのも頷けるな!そう言えばレナートの店で白金貨5枚も使ったんだってな!」
「金は全部俺が自力で手に入れた物だ。貴族とか親とかは関係ない。」
「執行者ってのは報酬はどれくらい出るんだい?」
「毎月金貨100枚だ」
「はああああ!?」
その額を聞いたアンジュさんは驚きの余り眼を見開き口を大きく開けています。
この話を聞いた人は軒並みこの顔になります…恐らく私もなっていたでしょう。
「な……なるほど……ライトはすげーんだな」
「フッ…まあな」
あれ…なんだかアンジュさんのライトさんを見る目が変わった気がします…
確かに…今のクールでニヒルに笑ったライトさんは素敵でした!…がしかし!アンジュさん…あなたのその熱が籠った視線は頂けません!
あっ!今アンジュさん「ほぅ…」とか熱い吐息を漏らしてませんでしたかっ!金貨100枚!って聞いた瞬間にこの変わりよう…ミレーヌさんも玉の輿~的な空気がしますし…どうしてこうお金に汚い方々が多いんですかね!
そんな私の中に燻る怒りの火種など誰も気が付く訳もなく──
それからもライトさんとアンジュさんは、なんやかんやとお互いの疑問をぶつけ合い、一通り終えた頃
「大体理解できたよ!それじゃあ一つ、解決して欲しい事件があるんだが…聞いてくれるかい?」
そう言い出したアンジュさんはテーブルにぐいっと身を乗り出てくる。
その際テーブルに乗ったアンジュさんの二つの駄肉にライトさんの視線が突き刺さっていたのを私は見逃しませんでした…
私は心のノートに今の出来事を忘れないよう記入します──って私…こんな子じゃなかったのに…ライトさんと出会ってからどんどん新しい自分が出て来てる…
私が悩んでいる間にお二人のお話しは終わってしまったみたいで…
「よし、その話詳しく調べてみよう。アンジュ…とりあえず貴族のパーティーに片っ端から当たりたい。だから──」
「参加を取り付けろって言うんだろ!任せときな!あたいと一緒ならこの街の貴族のパーティーは顔パスだぜ!」
と、どうやら話も纏まったみたいで私達は一旦屋敷に戻りアンジュさんの連絡を待つことになったそうです…うう…まったくお話しを聞いてませんでした…
私は気を取り直して「ライトさん、とりあえずご飯にしますか?」と提案します。
「そういえば…お昼もまだだったな。」
「ライト様!お腹ペコペコです!」
そして私とミレーヌさんが食事の準備をしようとした所、なぜかライトさんも食事の準備をすると言い出したのです。
「ということで、俺はパンを作る!」
と突然ライトさんは宣言し、バター・小麦粉…そして高くて庶民にはなかなか手を出せない高級調味料の砂糖を取り出しました。
私達2人が不思議な顔で見守る中…ライトさんはさらに鶏卵を取り出し…卵を割り、なにやら黄身と白身を分離させている様子。
そこに砂糖を大匙1/3くらいでしょうか…を一緒に大きく、そして豪快に混ぜ始めました。
するとどうでしょう!無色透明だった白身はなんと真っ白で滑らかな泡みたいな物に変わりました!
そしてライトさんは次に別の容器に溶かしたバターへ小麦粉を投入、そして残りの砂糖と先ほど分離させていた卵の黄身の部分を入れて、こちらも全力でかき混ぜています!
そこに先ほど作った白くて滑らかな物を少しずつ入れながらかき混ぜて…あっ、なんかさっきまでと違って優しく丁寧にかき混ぜてます!
その後ライトさんは用意していた型の中にバターを塗って、かき混ぜていた物をを流し込み釜に入れ加熱するようです。
その後しばらくして一度窯の中に入れた物を取り出し、真ん中に切り込みを入れたと思ったら再度釜へ…
しばらくすると……「できたー!」というライトさんの声、味を確かめるようにライトさんは焼きあがったパンを少しだけ切って口に放り込む──
「うむ!」と頷いたライトさんは私達に顔を向け
「二人も食べてみてよ、普段のパンよりは旨いからさ」と勧てきます。
私達2人は普段見たことがない調理過程を見ていただけに不安で一杯です…一体どんな味がするのでしょうか…と私達は恐る恐るライトさんが差し出したパンを手に取り口に運ぶと───
「「 !!! 」」
「すごい!パンなのに硬くないです!」
「甘~い!柔らか~い!はぁぁ……幸せ~……これはもし売られていたら銀貨10枚はしますよ~」
ああ!これはズルいですよライトさん!この甘くて柔らかいパンを食べてしまった私達はもうこれから普通のパンがマズく感じて仕方なくなってしまうじゃないですか…
あぁん…これ以上食べてはダメ!と頭ではわかっているのに…でも…食べちゃうぅ!
その後も、もしゃもしゃと私達はほっぺ一杯にパンを頬張ってしまいました…
「お口に合ったみたいで良かったよ」と微笑みながらライトさんもパンを食べて──
食事を終え、私達3人ソファーでまどろんでいると…アンジュさんから使いの方がやって来ました。
どうやら今日開かれる貴族の方の夜会に出席する事になったみたいですが…一体どういうことですかね⁉
仕方なくライトさんから説明をしてもらったのはミレーヌさんには内緒です──
その後私達はレナートさんのお店で買って頂いたドレスに着替えアンジュさんと合流し馬車に乗り出発。
─────
「なぁ、ライトの連れの2人のドレス……メチャクチャ高そうだな?」
アンジュさんは私達2人のドレスを交互に見てライトさんに尋ね──
「所々に散りばめられた装飾にアクセサリー……それに美しいデザイン、いいな~あたいもそういうの着たいもんだぜ!」と頬を染めるアンジュさんはまるで乙女のようで少々可愛らしい…
「この事件が解決したらアンジュにもお礼としてプレゼントさせてもらうよ」と言うライトさんに
「お!流石は金貨100枚の貴族!期待してるぜ!」ニシシと笑うアンジュさん。
でも…アンジュさんだって今日は可愛いドレスを着てるじゃないですか…肩を出した短い丈のドレスはアンジュさんの駄肉を一際目立たせ、そして丈の短いスカートから出ている太ももからは大人の色香が漂ってきます!
そんなアンジュんさんに…もちろんライトさんの眼は胸やら脚やらに釘付けに…あ~あ口の端から」涎なんて垂らして…ほんと…男の人って大きいのが大好きですよね!
なんかすっごい気分悪くなってきました…もう帰りたいで──「2人とも今日は一段とキレイだね。そのドレスも2人が着るからこそ映えるってもんだ。化粧も可愛くてよく似合ってるよ」──す…と思っている時もありました!
ライトさんったら!駄肉ばっかり見ていると思っていましたが、しっかり私の事も見ていてくれたんですね!
大きい胸以外愛せない人だなんて疑ったりしてごめんなさい!
「ライトさん……あの……誉めてくれて嬉しいです……」
「ライト様!あたしもすっごく嬉しい!ありがとう!」
私は熱くなる顔を感じながらライトさんに笑顔を向けるとライトさんも笑顔で──
「はははっ!本当の事だからね!」
「あ~はいはい。イチャコラするのはパーティー会場まで待ちなよ……見てるあたいの精神的に苦しい。」
とアンジュさんに注意され、私達3人は「ははは!」「うふふ」「てへへ」と3笑い合い、その後も談笑しながら馬車はゆっくりと進み──
「やっと着いたか」と馬車から顔を出したライトさんは呟く
そう、私達の馬車は本日のパーティー会場へと着いたのです。
早速私達は馬車から降りて受付へと向かうことにしました。
「ようこそアンジュ様。後ろの3人の方達はお連れの方でよろしいでしょうか?」という受付の人の問に
「ああ、あたいの商売でのパートナーってとこだ。」
とライトさんを含め私達を紹介。受付の人も、いぶかしがることもなく「左様で」とすんなり通してくれた。
「さすがアンジュだ、あっさり潜入できたな……さて、固まっていても仕方がない。ある程度別れて行動して怪しい動きがないか各自チェックしてくれ。」
という事で
「「はい!」」「任せろ!」と私達3人が答えた所で1度解散し各自自由行動に移りました。
私は一人、パーティー会場をうろうろしていれば
「やぁ綺麗なお嬢さん、本日は何処から?」と横合いから男性に声を掛けられました。
私がどう答えようか迷っていた所──
「やぁ、そこの美しいレディ。こんな男は放っておいて、宜しければ私とご一緒にダンスでもいかがでしょう?」とさらに横合いから別の男性が現れて先に来た男性とつばぜり合い状態に…
「ははは。君たち見苦しいね。お嬢さん…どうでしょう?こんな奴等は放ってテラスで2人、語り合いませんか?」とさらに正面から別の男性が!
私は一体どうなってるんですか!普段こんなに男性に言い寄られた事もない私は困り果て…
「困ります」「結構です」となんとか脱出しようとしているのですが…なかなか離れていってくれません!
どうしよう…怖いよ…助けて!ライトさん!と私は涙で滲む瞳を瞑り──
「アンナ…ダンスタイムだよ。俺と踊ってくれないかな?」
その声に瞳を開けば、私に右手を差し出しているライトさんが飛び込んできました!!
「ライトさん……私……」
「さあ、行くよ!」
とライトさんは颯爽と私の手を引き、まるでおとぎ話に聞く王子さまの様に私を攫い、中央へと向かう──
「あの!私……ダンスなんて踊れませんので……その……」
「安心して!全部俺に任せて、アンナは俺に合わせてくれればいいよ!」
と自信満々にライトさんは言うと──その腕で私の腰をそっと抱き寄せたのでした──
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