一日一善!無職の俺が、おばあちゃん助けて異世界無双!

GARUD

文字の大きさ
33 / 61
第3章

3 - 7 不可視の対決

しおりを挟む
日も落ちてきた頃…

俺は無事ライラの職探しも終え、ライラの当面の寝床にと街の宿屋の店主に部屋代三ヵ月分を前金で支払う

「そんな!職を見つけてくださっただけでも申し訳ないと思っているのに…ここまでして頂くなんて…私…こんなに恩を返せません!」

と必死に宿代はいいです!と言うライラ

「まぁまぁ…どの道ギルドのお給料が入るまではお金はかかるでしょ?食費とか雑費とか?
とても部屋を借りるなんて出来ないと思うんだ。だからここでひとまずお金を貯めなよ!ね?」

「そんな!知り合ったばかりの私にどうして…」と困惑を隠せないライラ

「おじいちゃん達には俺が魔力切れを起こしていた時に助けてもらったからね。ささやかな恩返しって所かな!それに…おじいちゃん達にライラの事を頼まれたしね」

と言って微笑みかけると「久世さん…」とライラは頬を染め身長差から俺を見上げる

「それじゃ、俺は少し出てくるから!また明日ね!っと忘れるとこだった!朝と夜は宿から食事出るから!詳しくは宿のカウンターで聞いてね~」

と俺はこれ以上の問答を避けるため素早く部屋を出て

「ぇぇぇ!ちょっと久世さーーーん!」

遠くから聞こえるライラの叫び声を聞きながら、俺は夜の街を飛翔する


脳内の地図には既に商業ギルドで得たツェーザル邸の所在地へマーカーが打ち込まれている。

俺はそのマーカー目掛け夜の街を目下に眺めつつ空を翔る

「やっと三人目か…」

俺はそうぼやきつつ足の裏を大地へ立て、忘れてはいけないと定番の「【シャドウハイド】」を使用し屋敷へと近づいて行く

《雷斗さん!久々に仕事の時間ですね!》

(そうですねぇ…今日はどうしようか…)

《わくわく!わくわく!》

女神さまと脳内で今日の懲らしメニューを考えつつ屋敷の外堀へと辿り着いた俺は「【クリアラビリンス】」と念じて屋敷の全貌をサーチ、脳内の地図にマーカーが打ち込まれていくのを確認した。

地図のマーカーで監視と思われる者が巡回しているのを確認、その合間をみて「【サンドストーム】」と定番の魔法を念じ人が通れる程度の穴を開ける。

俺はすかさず外堀に開けた穴から屋敷の庭へと潜入

建物内の空き部屋を見つけ再度「【サンドストーム】」で穴を開け、難なく屋敷内部へと侵入を果たす

(毎回思うけどハイドとサンドのコンボは最強だねー)

《まるで時代劇に出てくる忍者みたいです!闇に隠れて仕事をする辺りなんて特に!》

(忍者なぁ…でも忍者ってあんなデカイ穴掘ったりしねーと思うんだけど…)

《忍びなのに忍ばない!ですね!》

(なにそれ?)

《ちょっと前にやってたドラマで~そんな忍者のやつがやってたんですよ~》

(大丈夫かそのドラマ…)

《巨大ロボットも出てきましたよ!》

(……それ…何曜日の何時頃やってたの?)

《日曜日の朝7時半?とか?》

(それって…)

はぁ…こいつ幼児番組まで網羅してんだな……よっぽど暇なのだろうか…食っちゃ寝ゴロゴロしている女神さまが目に浮かぶ

《その後のバイクに乗って悪を討つやつとか、女の子が変身して悪を討つやつもいいですよ!》

それでねーそのバイクがねー……と未だに脳内で喋っている女神さまを無視して俺は屋敷内部の探索にかかる。

今回も主に見張りの居ない部屋はスルーして見張りが立っている部屋の探索を優先する事に。

おっ!早速見張り君発見!今回は一名!

ならば─と俺は鉄貨を取りだし見張り目掛け投擲

「ぁ──」と小さな声を一つ漏らしたと同時に見張りの頭部が砕けて爆ぜる

見張り君を処理した俺は扉の中の様子を伺うと、中から男と女の声と何かを叩きつける音が聴こえてくる。

「うはははは!それ!孕め!孕め!」

パンパンパンパン!

「いやぁ!いやぁ……」

「ほれ!タップリと出してやるわ!ほぅれ!出すぞぉ!」

パンパンパンパン!

「やだぁ……やだぁ……」

────

《雷斗さん!何時まで聞き耳立ててるんですか!》

(はっ!)

《あ~あ……雷斗さんが鼻血垂らしてる間に終わっちゃいましたよ……》

(なっ!鼻血なんて出してねーし!)

俺は女神さまに抗議しつつ目の前の扉を勢い良く蹴り開けた!

部屋の中央にあるキングサイズのベッドにはぐったりとした少女の姿

男は…居ない!俺が男を探し視線を左右へと向けたその時──

「残念だったな執行者…」

と背後からの声に振り向こうとした俺の首筋に冷たい刃が食い込んだ──



ドサッ───




「我の偽装にも気が付けぬとは……噂の執行者とは名ばかりよな…それに貴様が街に潜入してきた時点で既に御館様は屋敷から退避しておられるわ…」

と首を切り裂いた死体を無造作に蹴ろうとした足を掴み、放り投げる

「へぇ…さすがに身ばれしてるとこういった事もある訳ね…勉強になったよ」

投げ飛ばされた男は空中で受け身を取り着地するも、その顔には焦りがまざまざと現れている

「なぜだ…我は確かにお前の首を切り裂いた…即死せずとも身動きなぞ取れる訳が…」

と俺の首を見て男は驚愕の表情でうち震える

「ほれ!首がどうしたって?」と俺は男に向け無傷の首をアピールする

そもそも俺は女神さまの加護により寿命以外では死なない体になっている。
最も…あの程度の刃でどうこうなるような体じゃないんだけど…

勿論、そんな事など露知らず、目の前の男は苦虫を潰したような顔で──

「くっ…化け物が!」

と男は小刀を取り出し連続で投擲

「よっ!ほっ!ほいっと!」

俺は高速で飛来する小刀をまるで軽業を披露するピエロのような動きで指の間に収めていく

「バカな!我が必殺の飛び苦無を…こうと容易く…」

俺は苦虫を潰したような表情の男の足元に小刀を投げ返し──

「さて…お次は何を披露してくれるのかな?」

カツ…カツ…と俺は男にゆっくりと近づいて行く

「ならば!これは見切れるかっ!秘技!不可視飛び苦無!」

男はそう叫ぶと右手を一閃!
俺は咄嗟に頭を横に反らせば頬に一筋の線が刻まれる

「なるほど…いい技だ…」

「感心している場合ではないぞ!それそれそれ!」

と俺へ向けて男は不可視のを投げつける!

俺は迫りくるそれらを造作もなく全て掴みとり……

パラパラ──とそれらを床に撒く

「不可視ってのは…こういうのだろ?【トルネイド】!」

俺が放った必殺の初級魔法は……男に直撃。脳を揺らし意識を刈り取った──

「ふっ…お前には見えなかったようだな…」

《なにカッコつけてるんですか!風の魔法なんですから見えなくて当然じゃないですか!インチキ!ズル!ヘンタイ!》

(おい!最後のヘンタイってなんじゃい!)

《そんな事よりツェーザルが逃げちゃったみたいじゃないですか!どーするんです?》

(あ~…それな…どーしようか…目の前のこいつを拷問した所で吐きそうになさそうだし…困ったなぁ…チラッ)

《………………》

(どこかの素敵な方が協力してくれないかなぁ…チラッ)

《チラッチラッって…はぁ…仕方ないなぁ》

(よっ!さすが女神さま!惚れてまうわ~)

《【シザーマインド】と対象の頭に手を置き念じれば、必要な情報を抜き取る事が可能です》

(おお!それは素晴らしい!)

《ちなみに【クラッシュマインド】と対象の頭に手を置き念じると精神を破壊できますよ♪》

(怖いわ!ちょっと技名が変わっただけで急激に危険度が増したわ!)

《てへ!》

こいつマジコエー!その内脳ミソ弄くられて洗脳されてんじゃねーの?

《やだな~雷斗さんったらぁ~。私そんな事しませんよ~?》

「信用できねーわ!…まったく…【シザーマインド】っと…」

俺は男の頭に手を置き、念じてツェーザルの居場所を探る──

俺の手を介して男の情報が流れ込む……なるほど、ツェーザルは別荘か……場所は……


その後も俺は必要な情報を男から抜き取り、ついでに【クラッシュマインド】で精神を破壊しておく。

「しかし…貴族ってのはどいつもこいつも…ヤバくなると別荘に逃げる癖があるよな…」


俺はそうぼやくとベッドで横たわっている少女へと近付き脈を計り……

俺は舌打ちを一つ…再び闇夜の空へと飛翔した──


 
しおりを挟む
感想 52

あなたにおすすめの小説

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~

松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。 異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。 「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。 だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。 牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。 やがて彼は知らされる。 その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。 金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、 戦闘より掃除が多い異世界ライフ。 ──これは、汚れと戦いながら世界を救う、 笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。

ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。

タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。 しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。 ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。 激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。

男が英雄でなければならない世界 〜男女比1:20の世界に来たけど簡単にはちやほやしてくれません〜

タナん
ファンタジー
 オタク気質な15歳の少年、原田湊は突然異世界に足を踏み入れる。  その世界は魔法があり、強大な獣が跋扈する男女比が1:20の男が少ないファンタジー世界。  モテない自分にもハーレムが作れると喜ぶ湊だが、弱肉強食のこの世界において、力で女に勝る男は大事にされる側などではなく、女を守り闘うものであった。  温室育ちの普通の日本人である湊がいきなり戦えるはずもなく、この世界の女に失望される。 それでも戦わなければならない。  それがこの世界における男だからだ。  湊は自らの考えの甘さに何度も傷つきながらも成長していく。  そしていつか湊は責任とは何かを知り、多くの命を背負う事になっていくのだった。 挿絵:夢路ぽに様 https://www.pixiv.net/users/14840570 ※注 「」「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。

男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺

マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。 その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。 彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。 そして....彼の身体は大丈夫なのか!?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活

仙道
ファンタジー
リメイク先:「視線が合っただけで美少女が俺に溺れる。異世界で最強のハーレムを作って楽に暮らす」  ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。  彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。

処理中です...