一日一善!無職の俺が、おばあちゃん助けて異世界無双!

GARUD

文字の大きさ
58 / 61
第6章

6 - 5 躰は正直だな?とか一度言ってみたかったんだけど…なんか思ってたのと違った

しおりを挟む
「お前みたいな子供が領主だと…」

俺と対峙した男は驚きに目を見開く──かと思いきや、いまだ同情したような顔で俺を見る

「そんなくだらない嘘なんて吐かなくてもいいんだぞ?俺たちが怖かったのなら謝るから…その剣?を置いて家に帰るんだ。今なら俺たちを見た事も無かった事にしてあげるから…な?」

明らかに俺を頭のおかしい人間だと決めつけている男に苛立ちを覚えた俺は正清を秋月の構えに持ち替え、正面の男へ向けて殺気を叩き付ける

「な…」と今度こそ驚きの表情に目を見開き、男は慌てて剣を構える。それを見た俺は口角を上げ…

「どうやら貴様の躰は正直なようだな。理性とは関係ないところで俺を認識しているぞ?」

くくく…と笑う俺を見て男の表情は今までの残念な子供に同情する顔ではなく、戦士のそれとしてキリッと引き締まった表情に変わった

《躰は正直…ウホッ!》(黙れ!ダ女神)

「どうやら俺は大きな勘違いをしていたらしいな…お前達!こいつは俺が食い止める!その間にお前達だけでも逃げるんだ!」

「お頭⁉」

目の前の男…どうやら盗賊の頭らしい…その頭の発言に他の盗賊達は驚きの声をあげる

「目の前の子供はとてもじゃないがお前達の敵う相手ではない!行け!スラムの皆を頼む!」

「お頭…ご武運を!」「お頭あああ!」

と叫びながら俺の横を通ろうとする盗賊達だったが──

「誰が逃げていいって言ったよ?【アースウォール】」念じて俺は通路を固い土の壁で閉じてしまう

盗賊達は突如出現した壁を慌てて壊そうと体当たりをするも俺が魔力を込めて作った壁はその程度ではビクともしない。その様子を見ていたお頭が突如俺へと斬り込んだ!

ガキィン!──俺の正清とお頭の大剣がぶつかり合い火花を散らす

「どうやらお前を倒さない限りここから生きて出られなさそうだな!」

「その通りだとするなら全員あの世の閻魔様に謁見する事になるんだが…な!」

ガキィン!ギィン!と甲高い音を立てながら斬り合う俺とお頭

「その剣…細身のくせに俺のバスターソードを受けて折れるどころか刃毀れすらしないのか…」

「俺の刀より…あんたの剣の方が先に折れそうだがな!ぜい!せや!どぉぉりゃぁぁぁ!」

ギン!ギャイン!ギャギン!と俺の剣撃をぎりぎりの所で受けるお頭の剣だが…正清の切れ味が段違い過ぎてあっさりと刀身が断ち切れてしまった

「まさか…剣を斬られるなんて思わなかったが…」と往生際が悪く折れた剣をいまだに構えるお頭

「さて…盗賊行為は立派な悪行な訳だが…とりあえず裁きを言い渡すぞ?と言っても…もちろん死刑なんだけど」と俺は壁にいまだ突撃している盗賊に向かって正清を振るおうとしたその時──

「ぐぅ…」

なんと、盗賊と俺の間に割って入った頭の男が俺の正清を体で受け止めたのだった

「頼む…俺はどうなっても構わない…だが…あいつらだけは……生かして…くれ…」

「お頭!」「お頭!死なないでくれ!」「おかしらああああああ!」

と涙を浮かべてお頭の男の元へ集まる盗賊達…そして痛みを堪えながらも必死に懇願するお頭に違和感を覚えた俺は「【リカバリー】」と念じてたった今正清で負った傷を癒してやることにした。そして俺は傷が塞がっていく事に驚愕して固まっているお頭の男に問う

「なぜそこまでする…それに先ほどスラムがどうとか言っていたな?あれはどういうことだ?」という俺の質問に無言で仲間と見つめ合うお頭の男に「悪いようには決してしないと約束しよう」と言って正清をインベントリへ収納して無手であることをアピールする──するとお頭の男はポツポツと語り始める

スラム暮らしのせいで仕事にありつけないこと、スラムで苦しむ人々のこと、増え続ける捨て子のこと…等々、そんな生活ができない者達を養うために仕方なく盗賊団を結成したこと…

《うぅぅ…私の力が及ばないばっかりに…このように人々が苦しむなんて…》

(お前…チョロすぎって言われないか?)

《雷斗さんは父母に人を疑えって教わって育ったんですか⁉》

(くぅ…それを言われると…チッ…わかったよ…)

「お前達の話は理解した…だが、ここの金庫の破壊に窃盗は認められない。盗んだ物は全て俺が預かるから渡しなさい」

俺の言葉に盗賊達はおずおずとそれぞれが持っていた盗品を俺の元へ持ってくる
俺はそれらを全てインベントリに投げ込む…物が瞬時に消えて無くなっていく様を顎が外れんばかりに口を広げてその光景を眺めていた男達に向かって

「それじゃあ…今からお前らの言う事が本当かどうか確かめに行くから俺をスラムへ案内しろ!もし本当であるなら温情を与えてやってもいい…」

という俺の言葉に渋々と言った様子でお頭を含めた男達は俺を案内するためにスラムへと移動したのだった──



しおりを挟む
感想 52

あなたにおすすめの小説

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~

松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。 異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。 「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。 だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。 牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。 やがて彼は知らされる。 その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。 金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、 戦闘より掃除が多い異世界ライフ。 ──これは、汚れと戦いながら世界を救う、 笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。

ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。

タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。 しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。 ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。 激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。

男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺

マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。 その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。 彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。 そして....彼の身体は大丈夫なのか!?

男が英雄でなければならない世界 〜男女比1:20の世界に来たけど簡単にはちやほやしてくれません〜

タナん
ファンタジー
 オタク気質な15歳の少年、原田湊は突然異世界に足を踏み入れる。  その世界は魔法があり、強大な獣が跋扈する男女比が1:20の男が少ないファンタジー世界。  モテない自分にもハーレムが作れると喜ぶ湊だが、弱肉強食のこの世界において、力で女に勝る男は大事にされる側などではなく、女を守り闘うものであった。  温室育ちの普通の日本人である湊がいきなり戦えるはずもなく、この世界の女に失望される。 それでも戦わなければならない。  それがこの世界における男だからだ。  湊は自らの考えの甘さに何度も傷つきながらも成長していく。  そしていつか湊は責任とは何かを知り、多くの命を背負う事になっていくのだった。 挿絵:夢路ぽに様 https://www.pixiv.net/users/14840570 ※注 「」「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。

無限に進化を続けて最強に至る

お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。 ※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。 改稿したので、しばらくしたら消します

『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる

仙道
ファンタジー
 気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。  この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。  俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。  オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。  腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。  俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。  こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。 12/23 HOT男性向け1位

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...