一日一善!無職の俺が、おばあちゃん助けて異世界無双!

GARUD

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第6章

6 - 6 盗賊達に裁きを言い渡す!

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「ここがそうだ…」

と盗賊のお頭に案内されたのはゲルルフ市街の隅にひっそりと…まるで部屋の隅に溜まる埃や現代のゴミ集積所を彷彿とさせる…そんな淀んだ空気がする場所

すでに夜は明け、少しずつ人が姿を現すが…見る人全てがあまり健康とは言えない顔色で肉付きも、ぎりぎり骨皮さんにならない程度しかなく、この一年で見て来たこの世界の中でも更に異質な…異世界だというのに更にここだけが別の異世界の様な…そんな感覚を覚える

「皆細いだろ?…あれでもマシになった方なんだ…俺達が盗んだ金で食料や薬を買ってスラムの皆の生活がやっとのことで成り立っている…それまでは毎年何人もが栄養失調やらで餓死していた…」

「ゲルルフは…先代の領主は何をしていたんだ?」と問う俺の顔を見てお頭は自嘲気味に笑う

「お前はゴミや肥溜に手や足を付けようと思うか?思わないだろう?」

「なるほど…良くわかった。お前達が負け犬の集団という事がな」俺のセリフに盗賊の殺気が膨れ上がり勝てないと知りつつも突撃しかねない一触即発の空気が流れる中、俺は尚も続けて──

「お前達は盗み以外は何をした?働き口がない?体が弱くて動けない?そんなのは全て言い訳だ。悪事を働いていい理由にはならない。お前達のような動ける若者が悪事を働くのではなく、他所の街で出稼ぎしたり開墾したり、お頭のお前の実力であれば冒険者となって一攫千金までは行かなくてもここの住人を養い生活を安定させる事も出来たかもしれないだろう?」

一気に捲し立てるように言うと盗賊の皆は複雑な表情で俺を見る

《雷斗さん…少し厳しく言い過ぎでは?彼らも生きるのに必死だっただけなのですから…》

(必死になる方法が間違っていると言っているだけだよ)

押し黙ってしまった盗賊達を俺は見渡し──

「やはりお前達には処分が必要だな」という俺の言葉に盗賊達は一斉に武器を取り決死の覚悟を決めた顔になる

「貴様らの中でとりわけガタイのいいお前とお前!それにお前とお前だ!お前らには明日から中央市街近郊に俺が作った農場へ出向して農夫になれ!」
と指さし命令を下し始めた俺を盗賊達はキョトンとした顔で見ているが俺は構わず続ける

「お前とお前…それにお前と…あ~…そこに並んでいるお前達!お前らは俺が経営する冒険者養成所に入ってもらう。そこで技能を身に着けて冒険者になるも良し、俺の元で街を守る兵士になるも良し!兎に角お前達は養成所でみっちりシゴいてやるからそのつもりでいろ!」

「それとお頭のお前は…街道の警備兵に空きがあるし雇ってやるからきっちり仕事しろ!これで全員取りあえず仕事に有り付けた事になるが…問題はないか?」と俺は盗賊達を見渡し一人ずつ顔を見る──

「そしてこのスラムには俺自らが手を加えて皆の暮らしをより良い物へと変えることを約束しよう。そうだな…まずは孤児が悪事を覚えないよう孤児院を設立してそこで子供達へ教育を施そう…後は体が弱いとか怪我が酷くて動けない者達が大勢いると言うが…【トルネイド】【エンチャント】【リカバリー】」と立て続けに念じると俺を中心に一陣の暖かい風がスラムを包み込むように拭く──

「これでスラムの住人の怪我や虚弱体質などの体調不良は全て解消したはずだ。後はそいつらの仕事か…」

そこで俺は領主になった当初からあった開拓作業が滞っている事や人口が増えた事によって衣料不足の危険がある事を思い出し──

「取りあえず男は開墾作業員として働かせて、女は織物工場にでも突っ込んでおけば解決だろう…それぞれ一週間以内には仕事に就けるよう手配してやるからキリキリ働けとお前らで喧伝しておけ!」

俺はそうして指示を出し終え──

「そしてお前たちの悪事によって被害を被った方々の弁済費用はお前たちの給与から少しずつ返済に充てるからな!…もし逃げようものなら見つけ出して豚の餌にしてやる!」

と力強く宣言する俺を見て涙する盗賊達…それを代表してお頭の男が俺に近付き

「あんたが領主になってくれて良かった…俺の名はアルベルト…貴公に絶対の忠誠を捧げます」
と騎士の様に片ヒザを着き頭を垂れる

「ではアルベルトに他の皆もきっちりと仕事に励めよ!再びお前たちの様な者や、ここのスラムのような場所を作らないように…俺とお前たちが協力してこの領地を豊かにして行こう!」

「「「「うぉぉぉぉ!領主様万歳!」」」」

そうして俺の働きかけにより、ここに住まう親を無くした子供達には孤児院が、怪我や病気から回復したスラムの住人達には仕事が与えられた…

そうしてゲルルフ市街は数年後には久世領随一の農耕都市として発展していくこととなるのであった───

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