とあるダンジョン探索者の日常

カイドウ

文字の大きさ
1 / 2

第1話

しおりを挟む


今日もご飯を食べて、大学に行って、終わったらダンジョンに行って、家に帰ってご飯を食べて、テレビを見て寝る。いつも通り、いつも通りの毎日だ。


自己紹介がまだだった。
俺の名前は八神大地。


一見名前だけ見ると、中学や高校で常に一軍としているような人間だと思うだろう。


でも現実は違う。


俺は人と話すのがあまり好きではなく、常に中学高校は数人の友達と細々と過ごしてきた身だ。


だが、これがとても平和で楽しい。


友達も下ネタで笑い合えるやつだったので遠慮なく話せたし、何より気を使わなくて良い。


だから中学高校は平和に過ごせた。それに筋トレをやっていたので、筋トレが趣味の友達もできたし、とても充実した学校生活を送れてきたのではないかと自負している。


だが、その生活が大学生になったらガラッと変わってしまった。そう、ダンジョン試験である。


ダンジョン試験を語る前に、ダンジョンとは何かということについて話さなければならない


ダンジョンとはある日突然、世界中に出現した人工物のことである。


人工物といっても洞窟が殆どでその中には地球には存在しない生き物、モンスターたちがいた。


住宅地や都市部に現れたダンジョンははっきり言って邪魔でしかなく、モンスターも人を襲うので好奇心で入っていった愚か者は二度と帰らぬ人となった。


しかし、調査するにつれて悪い話だけではないことがわかった。


それは、モンスターを倒すとドロップする魔石の存在である。


近年地球温暖化が問題になり石油の値段が高騰していき日本は何十年も不況だったが、
魔石から取れるエネルギーにより二酸化炭素も排出しない新たなエネルギー源として注目されている。


しかし、安全かつ大量には取れないので現状、ダンジョンに対抗できる人間「探索者」に頼るしか方法はない。


大学生になってから受けれるようになるが、ダンジョン試験は一次とニ次があり基本的に全員受ける。


ダンジョン探索者になれば交通費が安くなったりとメリットが多くなるからだ。


試験の内容は高校の範囲までの基礎的な問題とダンジョンの基本的な立ち回り、ダンジョンの歴史についてだ。


一次試験は高校で習ってきた範囲の基礎なので普通に合格者が多いが問題は二次試験だ。


二次試験の内容は、試験監督とともにダンジョンに直接行ってモンスターを一体倒すことだ。だが、少し考えてみてほしい。


今までの人生で武器を持ったことがないような人たちが突然武器を渡され、モンスターを倒すことができるだろうか。


大体の人は恐怖で動けずにそのまま不合格になる。


『頭では倒すイメージはあるんだけど体が動かなかった。』


実際にダンジョン試験で不合格になった人たちの理由はだいたいこれだ。


でも何回でも受けることはできる。


試験を受けるときに一万払うのでダンジョン協会としては切り捨てるより何回でも受けさせて受かったらよし、受からなくても本人のやる気がある限り一万円を払い続けるだけなので甘い汁を吸える。


だから社会人になっても受ける人はたくさんいるのだ。


そんなダンジョン試験に俺は財布に一万と千円札数枚入れて挑みに行った。


一次試験は難なく受かった。まぁつい最近までは高校生だったからか、すんなり解けた。


二次試験はゴブリンを一体倒すという試験だ。


これはかなり緊張したのと生でゴブリンが見れるというので興奮した。


ダンジョンがないときでも昔からダンジョンに関する小説が流行っていたしがそれがいざ現実となると生で見てみたいと思うだろう。


戦い方はダンジョン協会から借りた大太刀を背中から抜き鍛え上げた筋肉で、思いっきり斬りつける!それでゴブリンは体が真っ二つになり小さい魔石だけが残った。


試験監督の教官は
「ゴブリンを真っ二つにするとはな……。お前本当に初心者か?」
と大変褒めて?くれたのを覚えている。


そして見事に合格。


ダンジョン探索者のランクカードを貰った時の感動は忘れられない。


ランクカードにはEランクからSランクまである。


最初のランクはEランクだが、いくつかの依頼を達成するとDランクになる。


依頼は個人的なものから企業からの依頼など、企業からの依頼は殆どが高難易度で、Bランクから受けることができるが、成功すればその企業から依頼が来やすくなり報酬も高くなる。


命の危険はあるが報酬も多い。ハイリスクハイリターンだ。


だが俺には恐怖よりも強くなりたいという欲望があったので関係なかった。

そうして、依頼をコツコツと進めていき2年が経った。

今のランクはSランクだ。
もう一度言おう 



今のランクはSランクだ。




ダンジョン協会でモンスターの素材を売り払うときにお世話になっている鈴木さんには、


「私も初めてSランクになる人を見ました!
Sランクは変わった人が多いと聞きましたが八神さんなら大丈夫ですね!」


大学生なので毎日は行けず、週に何回か行っただけだがコツコツ潜ってるおかげで今ではSランクだ。


思わぬところで自分の才能が開花してしまったかと思ったがそんなことはない。


ただ筋肉で大太刀をブンブンがむしゃらに振っていただけだ。死にかけたことは何度もあったし死ぬのが怖くて行かなかった時もあった。


だが、お金を稼ぐ感覚は堪らないし、(税金はかなり持ってかれるが…)ダンジョン協会が運営しているダンジョン食堂でダンジョンから帰ってきて美味いご飯を食べた感覚が忘れられないので、
泥臭く貪欲にダンジョンに潜って行った。


それで今はSランクになっている。


Sランクになったことを知っているものはいるが何故かわからないが変人扱いされている。


ついた二つ名は『修羅』


ダンジョンに行って死にかけても戦い続ける光景を見た人が噂を広めそれで二つ名がついたらしい。


何故だ。ダンジョン協会の職員である鈴木さんもそんなこと言わなかったのに。


まぁお陰で変なグループの勧誘もないのでなんとも言えない気分だ。


ん?メールが来てる。


「今日の2限は教授が体調不良となったのでありません。」
てことは今日は大学はないってことか。
ん~……



じゃあダンジョン協会に行くか。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)

MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな

七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」 「そうそう」  茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。  無理だと思うけど。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

処理中です...