5 / 82
支店 3
しおりを挟むあれから俺と雄樹は普段と変わらない日々を過ごした。本当は気になっていたし、知りたくないといえば嘘にもなる。
だけど、雄樹がアホやって、それを仁さんと笑っている。それだけで俺は楽しかった。だから、これがぎこちなくなるくらいなら、なにも聞かずにいようと思う。
そんな俺の心情を察したのかなんなのか、雄樹は相も変わらずアホだった。
それよりも――俺は困っていた。
先日、雄樹が小鹿になる事件が発生したが、そのとき隆二さんが置いて行った千円。これが俺の悩みの種である。
雄樹が勝手に決めたお粥の値段は五百円。つまり、おつりの五百円を返せないままだったのだ。
雄樹が一緒のときに返そうなんて言ったものなら、恐らく小鹿どころかミジンコになるまで震えるだろうし、隆二さんだってきっと、少なからず雄樹の発言に傷つく。
一方的に雄樹が喧嘩を売っていた気もするが、隆二さんだって人間なのだから少しくらい嫌な思いもするだろう。
……だから、俺は隆二さんにどう返そうかと悩んでいた。
「……やばい! 閃いた!」
「う、わ。びっくりしたー。どしたのトラちゃん」
昼、いつものようにお粥を作っているとき、神は降りてきた。
そう、あの、あの席でなぜかまたお粥を食いに来ている元調理室の住人、あの人に頼めばいい! やべー、俺かなり冴えてる!
「えー、なにトラちゃん、その笑顔きもーい」
「……アホに言われたくねー」
隣で歓喜に震えている俺をばっさり切り捨てた雄樹は、ケラケラ笑っていた。
しばらくして、元調理室の住人でリーダー格だろう男が仲間たちと立ち上がる。いつものように雄樹に千五百円を渡すと、のんびりとした歩調で出入り口へ向かっていった。
俺はちらりと雄樹を見る。ついでに鍋の様子もみて、平静を保ちながら言った。
「雄樹、ちょっとトイレ行きたいから鍋見てろ」
「ん? はいはーい」
よし、いける。
鍋の前にやってきた雄樹に「よろしく」なんて言いつつ、俺も出入り口へと向かう。廊下に出てリーダーさんを探し、すぐさまあとを追った。
「すみませんっ!」
「あ?」
雄樹にバレない程度の声量で叫ぶ。リーダーさんは不機嫌そうに振り向き、俺を見るやいなや少しだけ驚いた顔をした。
「あの、すみません、ちょっとお願いが……」
「……なに?」
「これ、その……高科隆二さんに渡して欲しいんです」
「は? 隆二さん?」
さらに驚いたリーダーさんの言葉に頷くと、彼はおもむろに頭のうしろを掻いた。
「あー……その、俺も聞いてやりてぇけど、隆二さんじゃ無理だ」
「え? ……そ、ですか」
「……でもまぁ、隆二さんじゃなくて、ブラックマリアのやつ経由なら頼めるかもしんねぇ」
一瞬意味が分からず彼を見つめていると、彼は小さく息をこぼす。
「クラス同じやついんだよ。だから、そいつに頼んでみる。で、渡すのはこれだけでいいのか?」
「……あっ! はいっ、これ返して欲しいんですっ!」
「おー、分かった分かった。じゃあよ、代わりに今度、違うもん作ってくれよ。卵も梅も美味いんだけど、……飽きるからな」
「あー……ははっ、ですよね。はい、了解です」
自然に出てきた笑みをそのままに、俺は若干照れくさそうなリーダーさんに五百円玉を渡した。多分、これでどうにかなるだろう。
思わずスキップでもしそうな勢いで、俺は調理室へ戻っていった。
「――というわけで、新メニューを考えます」
「なんだぁ、トラ、お前やる気じゃねーの?」
「はい、今日の俺は本気ですっ」
放課後、いつものようにカシストにてお粥を作りながら、俺は仁さんに宣言なるものをした。
俺の言葉に「じゃあいつもは本気じゃねーのか?」なんてからかわれたが、今日の俺は一味違うぜ。
「じゃあねー、チョコレート粥がいいと思うのー」
「アホ山アホ樹くん、少し黙れ」
「なにその名前ー! ネーミングセンスひどーい!」
女性客に言われ、フリルエプロンだけだった雄樹は最近カチューシャまでつけている。そんなアホの発言をばっさり切って、俺はネサフで手に入れたお粥レシピを見つめる。
「これとかいいんじゃね? 栄養もありそうじゃん」
「あー、でも長ネギって、女性客にはどうなんですかね?」
「あー、なるほどな……。じゃあこっちは? しょうが」
「しょうがですか……まぁ、温まりますね」
「だろ? まぁ俺的にはこっちの鶏肉使った中華粥のがいいけど」
カウンターにてそれぞれお粥やカクテルなどを作りつつ印刷してきたレシピを見る。
そんな俺と仁さんを雄樹が羨ましげに見ていたが、目が合ったときにピースをしてみせれば、ありもしない雄樹のしっぽが揺れた気がした。
「中華粥っていいですね。鶏肉なら女性客にも抵抗なさそうですし」
「よし、んじゃあちょっと作ってみるか」
「え!? 今ですか!?」
「おー、今日は客が少ねーからな」
善は急げ、そんなことを言いながら仁さんは冷蔵庫から鶏肉を取り出した。しぶしぶ俺もまな板をさっと洗い、受け取ったモモ肉に包丁を入れる。
ふと店内を見てみれば、確かに今日は客入りが少ない。しかしよくよく見れば、こんなムードのあるバーでお粥って……。複雑な心境でモモ肉を切っていると、エレベーターが開いた。どうやら客が来たらしい。
「あ」
そちらに目を向け、思わず声を出す。
まだ気づいてはいない雄樹は女性客と楽しそうに話していたが、すぐにその視線はエレベーターのほうへ向いた。
やばい、そう思って包丁をまな板に置けば、彼は何食わぬ顔でこちらへやって来た。
「よ、小虎」
「……隆二、さん」
ブラックマリア副総長、隆二さんがやって来たのだ。
彼は俺への挨拶も早々に、仁さんのほうへ顔を向ける。
「お久しぶりです」
「……おー、元気そうだな」
「はい。みんな相変わらず馬鹿ですよ」
「ははっ、お互い様だろ。うちのアホも迷惑かけたんだってな? 悪かった」
「いえ、俺も軽率でしたから」
俺には分からない会話を聞きながら、ちらりと雄樹のほうを見る。やつは不機嫌をあらわにして、こちらへと歩いてきた。
「隆二さん、なにしに来たんですかアンタ」
「よ、雄樹もこのあいだぶりだな」
「挨拶しろっつってんじゃねぇんだよ。なにしに来たって聞いてんの」
今にも噛みつきそうな勢いで、雄樹は隆二さんに敵意を向けている。それを注がれる本人は気にするでもなく笑顔を浮かべてはいた。隣で仁さんがため息をつくのを見て、俺は鍋のほうに視線を移す。やべ、煮だってる。
「なにしにって、そりゃお粥食いに来たんだよ。このあいだ邪魔されたからな」
「はぁ?」
馬鹿じゃねーの。そんなことでも言い出しそうな雄樹の顔。
それでも俺は雄樹が先日よりもいくぶん堪えているのが分かっていたので、とりあえずお粥作りをつづけることにした。
「小虎、五百円受け取った。で、それでお粥食べたいんだけど?」
「え? あぁ、はい。なににします?」
唸りそうな雄樹との会話をすぐさま切り上げ、隆二さんは俺の前にあるカウンターチェアに腰を下ろす。
俺の問いに少し悩んだ彼は、じっと俺の手元を見た。
「鶏肉? 新メニュー?」
「はい。卵と梅だけじゃ飽きるって言われて」
「ふーん? じゃ、それで」
「? どれですか?」
「その新メニュー、食わせて」
「え、いや、まだ決定した訳じゃないし、そもそも試食もしてないし」
「いいよ。小虎が作ったもんが食いてぇから」
えぇー。なんかタラシだなこの人。とか思いながら仁さんのほうを見れば、彼は「作ってやれ」みたいな顔でため息をついていた。
……ま、いっか。あ、それより五百円、ちゃんと返せたんだ。あの人にもお礼しないと。
作りかけの中華粥を再開させれば、仁さんはまたため息をつきながらカクテルを作り始めた。俺と仁さんが隆二さんを受け入れたのが気に食わないのか、雄樹はずっと彼の背中を睨みつけている。
「おい雄樹、仕事しろ。ていうかお前さ、その姿で睨んでも凄味ねぇから」
「……トラちゃん」
そんな雄樹を見かねて声をかければ、やつはありもしない犬耳をしゅんっと下げて俺を見る。
仁さんが少し笑った気もしたが、念を押すようにもう一度言えば、雄樹はうなだれたまま接客へと戻っていく。
「犬みてぇだなアイツ」
「あ、やっぱり思います? 俺も最近ありもしない犬耳やしっぽが見え始めて……」
「はは、分かる」
そんな雄樹を笑う仁さんに返事をすれば、彼は理解してくれた。やはりあの犬耳としっぽは気のせいではなかったんだな。
一人納得すれば、できあがったカクテルを仁さんが隆二さんの前に置く。それを見た隆二さんは少し驚いた表情をしたが、すぐ笑みに変わって礼を言った。
「覚えててくれたんですね、これ」
「あ? 当たり前だろ、何年付き合ってっと思ってんだ」
「あはは……はい、ですね」
少しだけ、本当に少しだけ嬉しそうに、隆二さんは置かれたカクテルを眺めている。
淡い茶色をしたカクテルは、なんだか隆二さんの髪色を連想させた。
なにか思惑したあと、彼はカクテルを口に運ぶ。たったそれだけの動作でさえやけに美しくて、店内の淡いライトが相まって彼の姿は絵になっていた。
「……やっぱり、仁さんのアレキサンダーが一番です」
「……そうかよ」
懐かしむように隆二さんが言う。そのセリフに仁さんも懐かしむように答えた。そんな二人の空気に割り込んでいける勇気もなく、俺はできあがったお粥をいそいそとお盆にのせた。
「あ、できたのか?」
「はい、一応……」
そんな俺に気づいた仁さんがお粥のほうをじっと見る。なにか問題でもあったのだろうかと不安になっていれば、彼は俺の頭を撫でてお盆ごと隆二さんへ差し出した。
「お、美味そう。やっぱり小虎の料理っていいな」
「? 普通のお粥ですよ?」
「んー、まぁな。でもデスリカでも結構噂になってんだよ。カシストで美味いお粥があるって」
「えぇー……」
当初の目的は確かにそれだった。デスリカから客を呼び込むこと。だけど、実際そこで中心核となっている人物に言われてしまえば妙な気恥ずかしさが襲ってくる。
「だから、気になって学校で食おうと思ったんだけどな。まぁ、雄樹にバレて気ぃ悪くさせた」
「……」
お粥を見る彼の目が湯気のせいか揺らいでいる。
俺には皆目見当もつかない話だが、それでもいつもアホな雄樹がモロヤンキーに変わってしまうのだ。きっとちょっとやそっとのことではない何かが、この人たちにはあるのだろう。それを知ろうとは思わない。確かに、ちょっと疎外感は感じている。
「けど、少し安心した」
「? なにに?」
「雄樹に、小虎っていうダチができて」
ふわり。彼が笑う。やはり空気が浄化していくような、そんな真っ当とは思えないことが普通に浮かぶくらい、柔らかな笑み。
そんな笑顔を雄樹にも見せればいい。そうしたら、きっとあいつだってあんな馬鹿みたいに喧嘩も売らない。……多分。
「でも、俺には……その、確かに喧嘩腰ではあるけど、本当に嫌ってるようには見えません」
「え?」
「だってそうでしょ。あのアホが尊敬してねーやつにさん付けなんて、絶対にしない」
そう、そうなんだ。
雄樹は確かにアホだし、いつも宇宙人みたいなこと言ってくるし、髪色だってなんかコロコロ変わるけど、でもそうだ。
雄樹は本当に尊敬しているやつには、ちゃんとそれ相応の対応を見せている。
間違ったことは言っていないと、俺は隆二さんを真っ直ぐ見た。
彼は驚いたまま固まっていたが、時間をかけて顔をくしゃりと綻ばせ、苦笑を浮かべる。
「なんか、敵わねー」
ぽつり、吐き出された言葉の裏に気恥ずかしさを垣間見た気がして、俺の口元も緩んだ。そんな俺と隆二さんを見ていた仁さんも、いつのまにかその柔らかな輪の中で微笑んでいた。
「じゃ、俺はこれで」
「おう」
お粥を食べ終えた隆二さんは、長居する気もないのかすぐ席を立つ。その視線が一度雄樹のほうに向いたが、雄樹は若干ふてくされたまま客に弄られていた。
「おい、隆二」
「はい?」
それを見て困ったように眉を下げた隆二さんを見かねて、仁さんが声をかける。
つられて俺も仁さんを見れば、彼は憑き物でも落ちたような表情をしていた。
「いつでも好きなときに来い。アレキサンダーくらいなら出してやる。ついでにお粥も、な」
「……仁さん」
はっきりと、だけど柔らかな声が届いたのを俺は見た。仁さんも隆二さんも照れくさそうな笑みを浮かべ、互いに視線を交える。
「はい、また来ます」
「おう」
長年の因縁が溶けていくような、そんな空気なんだと思う。
ずっと背中に張り付いて、取れそうにもない不安要素がやっと、やっと落ちたような、清々しく、爽やかでいて少し恥ずかしい。こういう空気を、人はなんと呼ぶのだろう。
俺はそんなことを考えながら、上の階へと消えていく隆二さんの背中を見送った。
「悪いな、全然分かんねぇだろ」
「え? なにがです?」
「俺たちの話」
「あ、あー……まぁ。でも、いいんじゃないですか?」
エレベーターの扉が完全に隆二さんの姿を遮断したあと、苦笑を浮かべた仁さんに頭を撫でられた。
「いいってなにが?」
「んー、なんつーか、空気? うまく言えませんけど、居心地が悪いわけじゃなかったです」
「ははっ、なんだそれ」
なんだか嬉しそうな仁さんはいつになく俺の頭を撫でまわす。
大きくて筋張ったその手が何度も何度も頭上で動いているのを、俺は言いようのない気持ちで受け入れていた。
それから、俺と仁さんは拗ねた雄樹を慰めるためにさっさと店じまいをして、上にあるダーツバーで朝まで遊んだのであった。
111
あなたにおすすめの小説
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
自己肯定感低めの不幸な義弟が完璧な義兄と大揉めに揉める話
あと
BL
「こんな僕をお兄ちゃんは嫌ってるだろうな」
トップ俳優な完璧超人の義理の兄×不幸な自己肯定感低めのネガティブ義理の弟です。
お金ない受けが追い詰められて変なアルバイトしようとしたら、攻めと再会して……?みたいな話です。
攻めがヤンデレ気味で、受けがマジで卑屈なので苦手な人はブラウザバックで。
兄弟は親が離婚してるため、苗字が違います。
攻め:水瀬真広
受け:神崎彼方
⚠️作者は芸能界にもお葬式ににもエアプなので、気にしないでください。
途中でモブおじが出てきます。
義理とはいえ兄弟なので、地雷の人はブラウザバックで。
初投稿です。
初投稿がちょっと人を選ぶ作品なので不安です。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
内容も時々サイレント修正するかもです。
定期的にタグ整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
【完結】抱っこからはじまる恋
* ゆるゆ
BL
満員電車で、立ったまま寄りかかるように寝てしまった高校生の愛希を抱っこしてくれたのは、かっこいい社会人の真紀でした。接点なんて、まるでないふたりの、抱っこからはじまる、しあわせな恋のお話です。
ふたりの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります。
YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
BLoveさまのコンテストに応募しているお話を倍以上の字数増量でお送りする、アルファポリスさま限定版です!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
-----------------------------------------
0時,6時,12時,18時に2話ずつ更新
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる