我ガ奇ナル日常譚 〜夢とリアルと日々ホラー〜

羽瀬川璃紗

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39 二戦目

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 アオイとの一件から、約半年後の話。 


 仕事が終わると、高校時代からの友人エリカから電話が来た。とても暗い声で告げられた。 

「実はアオイに目を付けられて、勧誘に遭っている」 

 仕事の取引先に、たまたまアオイが勤めていた(中途採用)という。仕事のメールに紛れて『私、こういうSNSしてから見て!』『今度プチ同窓会しようよ、他の子も呼びたい』などのメッセージを送ってくるらしい。

 私は驚いた。 

「それ、常識から言っても会社の規則違反だよね? その文面、アオイの上司に見せて密告しなよ!」 

「したいのはやまやまだけど、丁度いま繁忙期でさ。疲れてる上にそんなメール、バンバン来て参ってる…」 

 エリカは今まで聞いた事がないくらい、力の無い声をしていた。 

(まずいな、生き霊にやられてるのかな) 

 私は自然にこう言い放った。 

「分かった、私が相手してやるよ。来い! アオイ!」 

「どうしたの、酔ってるの?」 

 力無く笑うエリカの愚痴を一通り聞いた後、私は入浴のため浴室へ。照明のスイッチを押すが、照明が点かない。 

「あれ? 電球切れてる」 

 寸前に入った弟の時は、瞬く事も無かったらしい。試しに弟がスイッチを押すと点いたので、シャワーを使っていると、消えた。
 もう1度点けたがしばらくして、再度消えた。 

 次に入る予定の妹に『照明の調子がおかしい』と伝えたが、風呂上りに妹は言った。 

「1回も消えなかったよ? 気のせいじゃね?」 

(これはもしかすると…) 

 私は確信を得た。 

(アオイが来た…!) 


 私は1度アオイを攻略?しているが、今回じゃんけんは使えない(夜だし、今は店でその企画をしてない)。
 アオイはスピリチュアルに傾倒してるようだが、先天的に霊能力が有る訳ではないだろう。所詮、素人だ。 

 怒りに燃える私は、次にアオイのSNSを検索した。対面占いを副業でやってるらしく、すぐ見つかった。
 投稿文と画像から、現在の居住地と職場は同じA市内らしい事も特定できた。 


 次に私は、A市に1番近い自室の壁に、小さな手鏡をぶら下げた。丁度、A市から送られてる念が反射するよう、鏡面を外側に固定した。 

 そして仕事中も制服のポケットに、外側を向くよう小さな鏡を入れ、持ち歩く事にした。 


 繁忙期明けに、エリカから電話がきた。 

『何かね、アオイからのメール来なくなったと思ったら、体調崩して休んでるらしい。それでアオイが居ない間に、その上司さんにメール見せたんだ。他の人にもやってたみたいで、それなりの処分をするんだって』

 友人の調子は戻ったみたいだった。 


 アオイには悪いが、私もオカルト愛好歴が長いのだ。 

 それにしても勧誘の度に生き霊を送り、返されて寝込んだとしたら、コスパの非常に悪い営業活動だと思うのだが、アオイはどうしてこんな事を続けているのだろう。 


 3度目が無い事を祈るばかりだ。 

 

※紹介した方法は正当な方法ではないので、決して真似しないで下さい。真似した場合に発生したいかなる損害に対しても、こちらは責任を負いません。

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