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バグ
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私は、ゲームの世界の登場人物になっていた。
武器は元々備わっている初期装備の武器と、天(開発者)より与えられた特殊能力。
本編で戦闘員でもモブキャラでも、最後の1人になるまで殺し合わねばならない。
バトルロワイヤルがゲームのフィールドで、始まっていた。
この状況になると、皆の本性がめくれてくる。
仲間思いで正義漢のアルバートは殺人マシーンと化し、心優しきヒロインのバネッサも一定時間不死身になれる特殊能力を乱用し、何人も葬っている。
私は非戦闘員にも関わらず、ある条件を満たしている事から、この狂ったゲームに巻き込まれてしまった。
「冷静な人ってどれ位居ると思う?」
「さあ? もう全員殺されたんじゃない?」
ランディが事も無げに言う。そんな彼も元々はチャラいキャラなのだが、皆がおかしいせいかとてもマトモに見える。
「各バージョンの主人公、ヒロイン級の奴らが1番狂ってるな。誰もが『唯一のモノ』になりたがる。
つまり、アクが強くないと主役級を張れないって事だ」
普段から落ち着いてるバロンは、こんな時も冷静だった。
我々3人は戦意を持たぬことと、このゲームの終焉を願っていることで、利害関係が一致している。
私は言った。
「可能な限り多くの人を『隠す』事が出来れば、と思ってる。とりあえず戦意を持たない人から」
「そうだね、君みたいに『名前』のある『ゲーム内で非戦闘員』ってどれくらい居るだろう?」
ランディが首を傾げると、バロンは呟いた。
「…3桁はいくだろうな」
私達3人の作戦は、私の特殊能力により傷つけずに対象者を隠し、人数を減らす。
隠された人は自動的に行動不能になるので、『強制保護』と言う感じか。
「しかし開発者も馬鹿だな。特殊能力を何百も作ったら、どこかにバグが発生するだろうに」
「その結果がコレよ。いいじゃない。知らしめてやる」
私が言うと、バロンは鼻で笑った。
「ほう、ミーシャはそういうキャラだったのか?」
キャラ設定は私もブレているようだ。
武器は元々備わっている初期装備の武器と、天(開発者)より与えられた特殊能力。
本編で戦闘員でもモブキャラでも、最後の1人になるまで殺し合わねばならない。
バトルロワイヤルがゲームのフィールドで、始まっていた。
この状況になると、皆の本性がめくれてくる。
仲間思いで正義漢のアルバートは殺人マシーンと化し、心優しきヒロインのバネッサも一定時間不死身になれる特殊能力を乱用し、何人も葬っている。
私は非戦闘員にも関わらず、ある条件を満たしている事から、この狂ったゲームに巻き込まれてしまった。
「冷静な人ってどれ位居ると思う?」
「さあ? もう全員殺されたんじゃない?」
ランディが事も無げに言う。そんな彼も元々はチャラいキャラなのだが、皆がおかしいせいかとてもマトモに見える。
「各バージョンの主人公、ヒロイン級の奴らが1番狂ってるな。誰もが『唯一のモノ』になりたがる。
つまり、アクが強くないと主役級を張れないって事だ」
普段から落ち着いてるバロンは、こんな時も冷静だった。
我々3人は戦意を持たぬことと、このゲームの終焉を願っていることで、利害関係が一致している。
私は言った。
「可能な限り多くの人を『隠す』事が出来れば、と思ってる。とりあえず戦意を持たない人から」
「そうだね、君みたいに『名前』のある『ゲーム内で非戦闘員』ってどれくらい居るだろう?」
ランディが首を傾げると、バロンは呟いた。
「…3桁はいくだろうな」
私達3人の作戦は、私の特殊能力により傷つけずに対象者を隠し、人数を減らす。
隠された人は自動的に行動不能になるので、『強制保護』と言う感じか。
「しかし開発者も馬鹿だな。特殊能力を何百も作ったら、どこかにバグが発生するだろうに」
「その結果がコレよ。いいじゃない。知らしめてやる」
私が言うと、バロンは鼻で笑った。
「ほう、ミーシャはそういうキャラだったのか?」
キャラ設定は私もブレているようだ。
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