超レア消費アイテム生産者の異世界つえー物語~今ならもれなく全紛失したら死ぬ特典付きです~

安居 飽人

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序章

2. チートの半分を没収

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「ま、まさか…そんな制約とは…」

 女神アイリーンからあり得ない制約を聞かされた、赤羽海斗あかばね かいとは茫然としていた。転生する為とはいえ、レアアイテムが自身の第2の心臓になるとは。そこから事細かく詳細が説明される。要約を纏めるとこうだ。

・"レインボーオーブ"を所持している個数が0全紛失になると、いくらHP体力があってもその場で死亡。自分の意思で手放す際も同様。
・戦闘時に力尽きた際、上限値の10%を支払えば復活可能。払えなかった場合はその時点で終了。
・特殊体質として、全モンスターから倒すと"レインボーオーブ"をドロップすることが出来る。
・戦闘時にモンスターからの攻撃を受けた場合も、その場で落とす。
・落とされた"レインボーオーブ"は拾うことが出来ずにそのまま消滅する。また、相手によって紛失する"レインボーオーブ"も増減する。
・"レインボーオーブ"は転生先でもかなり貴重なアイテム。
・"異空間収納魔術"など、すぐにでも取り出せる保管庫があれば所持として認められる。
・初期所持数は5000。上限値はレベルアップにて増やすことができ、3レベル=1桁上げることが出来る。
・上限値を増やせば10%復活用の"レインボーオーブ"が支給される。
・支給されるスマホを使って"レインボーオーブ"を消費し、様々なアイテムを購入することが出来る。
 
「さて次は、転生される貴方のステータスを確認いたしましょうか」

 ここで新しく転生される身体に、どのような能力が備わっているのかを二人で確認する。遊びつくしたゲームと言っても、数年前に手放したのでステータスの内容は有耶無耶になっていた。緊張が走る中、ステータスが開示される。

名前 :オルタ・クリムゾン
レベル:100/199
性別 :男
種族 :堕天使アンヘルハーフ

HP  :500/999  
MP  :500/999   
物理攻撃:A
物理防御:B
素早さ :S
魔法攻撃:A 
魔法防御:A
特殊  :S
運   :C   

職業ジョブレベル】
妖術師ソーサラー       ―Lv.10/10
戦士ファイター       ―Lv.10/10
魔獣使いビーストテイマー       ―Lv.10/10

【スキルレベル】
〇戦闘系
・我流体術   ―Lv.10/10
・剣術     ―Lv. 8/10
・槍棒術    ―Lv. 4/10
・弓術     ―Lv. 6/10
・ガンナー   ―Lv.10/10

〇耐性系
・状態異常耐性 ―Lv.10/10
・幻術耐性   ―Lv.10/10

〇魔術系
・魔力感知   ―Lv.10/10
・火属性    ―Lv. 9/10
・風属性    ―Lv. 6/10
・土属性    ―Lv. 5/10
・水属性    ―Lv. 7/10

〇その他
・家事     ―Lv. 8/10
・合成術    ―Lv.10/10
・生産術    ―Lv.10/10

〇特殊
・雷属性    ―Lv.10/10
・結界魔術   ―Lv.10/10

 おぉ…!と久々に見る"アウェイクスピリットオンライン"のステータス画面に、感動を覚えた。
 HPヒットポイントMPマジックポイントが半減されているが、その他に関してはそのままだ。しかし、特殊スキルの中に雷属性と結界魔術が入るのはどういうことだ?

「どうやらこの世界では火・水・風・土の四属性しかなく、雷もとい電気は自然災害と思われているみたいですね。レベルが上がれば自然解放されますので…他にも何かスキルを付け足しますか?」
「えっ?初期設定を弄れるんですか?」
「そのくらいならば女神の力でちょちょいと弄れます♪」

 そうやってアイリーンさんはフフンと鼻を鳴らす。ならば、先程の取り決めで"レインボーオーブ"の上限値を解放すれば支給されるのを利用し、【経験値取得率UP】と【レインボーオーブドロップ率UP】を特殊スキルとして追加することが出来た。レベル1からだが、ないよりかはマシであろう。

「それでは、このステータスでお願いします」
「判りました。赤羽様の意思により、これにて決定です。では最後に、これです」

 彼の固い意思を汲み取ったアイリーンは、どこからともなく一枚の羊皮紙と羽ペンを取り出して海斗に差し出す。その羊皮紙にはこれまでに話し合った事の要点が細かく記載されており、右下に名前を記入する空欄が用意されている。

「死んだ後で契約書を書くことになるとは……」
「不快な気持ちにさせたのならばお許しください、これでも双方の確認の為でもあるので…」
「嫌ではないです。ただ、少し意外だったもので」

 確認を聞いた海斗は契約書の内容に集中し、読み終わると納得の上で契約書にサインをした。

 ――その瞬間、彼の体を淡い光が包み込む。

「ッ!?」

「落ち着いてください。それは準備が始まった証拠ですから害はありません。説明して決める事を決めたら、そう時間を待たずに向こうに行く事になるのです」

 その言葉と様子で別れの時が来たことを理解した。

「そうっスか……名残惜しいです。このご恩は一生忘れません」
「気にしないでください。貴方の人生です、これからは"オルタ・クリムゾン"として好きに生き続けてください。困ったことがあれば、支給されるスマホからいつでもサポートいたしますね」

 光が段々と強くなっているのが見える。

「どのみち向こうの世界で最初に着くのは森になります。突然街中に転移したら大騒ぎになるかもしれませんし、だから、その森にしばらく住んでそのあと街に行くのがお勧めです。色々の実験とかするでしょ?」
「あー……確かに」
「ゆっくりでいいのです。前の人生とは違う、自分の好きなように生きていいのです。特に向こうに行った直後は子供ですよ?身を守ること以外は考えずに自由に遊ぶくらいでちょうどいいんです。制約があるとはいえ、ゲーム知識があればあとはどうとでもなります」

 これからの自由な生活に期待と不安がぶつかりあう。
 この興奮は"アウェイクスピリットオンライン"を始めた時と、大学生の入学式以来の興奮だ。

「また、貴方に会えますかね?他にも転生者が居るんでしょ?色々大変そうですけど…」
「大丈夫ですよ、こちらは最近暇ですし。どうしてもというのなら…教会に祭られている"神像"にお向かいください。直接会う事はできませんが、スマホ越しで会話が出来ると思います」

 それは近くに信教徒が居たらびっくり仰天するするんじゃ…

「了解、街に行ったら忘れずに行く。何時になるかは分からないが、必ず教会には行くと約束する」

 お待ちしています、アイリーンが笑ったと同時に、海斗の体を光の粒子が包み始めた。

「……時間みたいだな、それじゃ、行ってくる!!」

 光は徐々に強くなり、視界が遮られていく。

「はい!貴方の新たな門出に祝福を!汝の旅路に栄光あれ!!」

 その直後、海斗は一際強い光に飲まれた。そしてその光が消えたとき、一緒に居たアイリーンもその場から姿を消していた。
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