7 / 42
序章
4. 効率化という名の第2の紛失フラグ
しおりを挟む
手っ取り早く最強になるには、どうすればいいのか?
答えは簡単――――――――人手を増やせばいい。
しかし、問題はその答えに辿り着く過程だ。
「よし!また3レベル上がったぞ!!」
俺、オルタ・クリムゾンは今日も今日とてモンスターを狩り続けていた。
異世界に転生してから早半年ほど経ったのだろうか。最初からレベル100であったために弱いモンスターばかりを狩り続けたが、塵も積もれば山となると言わんばかりレベルアップの時が来たのだ。
誓約書にもある通り、3レベル上がるとレインボーオーブの所持数を一桁増やすことが出来る。
今回で2回目である為、初期値である【/9999OV】から2桁分上がり【/999999OV】と飛躍的に上がった。現在の所持数は【203671 OV】と、10%分を貰ってかなり余裕を持てるようになった。だがしかし…
「ぜぇ…ぜぇ…効率悪……」
いかんせん、疲れる&飽きる。
同じ低レベルのモンスターを狩り続けることが、その忍耐に限界が来ていた。この調子だとラストバージョンで更新された最高レベル【199】までどれくらいかかる事やら。
運営が100だけじゃ物足りないと大雑把に追加されたと記憶している。折角なら手っ取り早くレベルアップしたいと、ログハウスの中で考える。
「うーん、そろそろ【SHOP】から強力な物を購入するか…」
一番目につけたのは、やはりスマホからレインボーオーブを使用する【SHOP】だ。
道具からポーション、生活品やら本などの娯楽なんかを取り寄せることが出来る。因みに金貨などのお金に変換することはできず、また要らない物を売るという行為もまだ出来ない。まあモンスターを倒せば少量のオーブが手に入ることだし、売れることが出来たとしてもお金くらいにしかならないだろう。まあ武器は最初から強すぎるから…
「やっぱここまで来たら【使い魔】欲しいよな~」
【使い魔】…。
"アウェイクスピリットオンライン"では発売されてから間もないバージョンアップで追加された要素。
文字通り、自分の他の動物を使役することが出来る。
犬やウサギだけでなく、ユニコーンやワイバーンまでの幻想種や神獣まで使役することが出来るのだ。この世界が"アウェイクスピリットオンライン"に似ているというのであれば、この先そういった幻獣や先住民とかにいつか会えるかもしれない。もしかしたら、自分が知らない動物なんかも居たりして…!
前世では動物を飼う事なんてなかったが、動物好きならばやらない手はない。早速【SHOP】画面を開き探してみる。
……あったあった!その中にある【PET】欄にて、様々な動物を購入することが出来るようになっていた。それだけでなく、レベルが上がるごとに購入できる種類や品も増えている。
犬や猫なんかの動物だけでなく、今のオーブの数であるならば幻想種の赤ちゃんだって購入できる!
しかも育てることで、将来自分の戦力なってくれること間違いなしだ。だが、ここで考えも無しに購入するのは不味い。
考察通りならば、この世界でも幻獣種はレインボーオーブ並みに珍しいとされるだろう。金持ちや邪な連中に目をつけられたらお先真っ暗だし、身の危険が何倍にも膨れ上がる。
ならばここは、オーソドックスで外観からも怪しまれない動物を購入するのがベター。ならばコイツだ!
【狼竜の赤ちゃん 100,000 OV】
【幻想種の一体、成長すれば騎乗可能。能力値はオールラウンドに成長する…】
幼年期は子犬の姿だが、成長すると翼が生える幻想種である。値段は一気に半分持ってかれる10万OV。
うへぇ…大切に育てなければ、水の泡になってしまう。無駄な買い物をして死ぬなんてことはしたくない。そういえば何か続きが書いてあったような…。
【※テイムモンスターも攻撃を受ければ、相手モンスターとのレベル差に応じて"マスター"のレインボーオーブを落とします。ご注意ください】
「ふぁ!?!?」
来た!第2の全紛失フラグ!!
まさか…別々ではなく攻撃を受ければ、こちらの死に直結するのか!?こちらの盾になってくれるのではないかという、何ともゲスい考えをしてしまったが。フラグの神様とやらはそれを許さないらしい。
どうするべきか。経験値を獲得して成長させるには、共に行動するのが不可欠だ。
しかし生まれたてではレベル1。タイマン勝負ならともかく、複数体に囲まれたら終わりだ。しかもレベル差が広がれば、その分のダメージに応じてこちらのレインボーオーブを落としてしまう。
何かいい案はないだろうか――――ん!!
ここで【SHOP】内に"ある物"を見つけ、俺は閃いた!そうだ!これを利用すれば、俺とは離れずにいられて間近で戦闘を観察することが出来る!【PET】欄に戻った。
【狼竜の赤ちゃん を 購入しますか?】【YES / NO】
勇気を振り絞って購入ボタンを押す。先程あった20万ほどのオーブも、一気に半分が持ってかれた。
そして目の前に時空の穴のようなものが開き、ゆっくりと…【狼竜の赤ちゃん】が現れた。穴が消え、犬の赤ちゃんが現れた。
人生で初めて、現実の子犬と触れ合う日が来るとは…!
ハスキーとも柴犬とも違う。これがウルフドックの赤ちゃんらしい。
大人になって様変わりするとはよく言ったものだが、やっぱり可愛いものだ。なんなんだろうこの気持ちは、この身体の中から溢れてくる母性というものは…!
「クゥン?」
対する子犬は、分からない顔を向けてくる。首を傾げる動作…うんカワイイ。おいでおいでー。
俺が手を伸ばすと、子犬ととぼとぼとした足取りで迫ってくる。尻尾を振りながら…!
やべぇ…今の生活に足りなかったのはこれだ!アニマルセラピーという、現実で疲れた自分の心を癒してくれる、この効率が悪い成長周回を癒してくれる存在だ。くそっ前世で動物カフェとか行くべきだったぜ…!そうだ、先にステータスも確認しておくか…。
名前 :名無し
種族 :狼竜
スキル:経験値取得率UP Lv1/?
えっ?生まれたてだというのに、もう経験値取得率UPのスキルを手に入れているのか?
"アウェイクスピリットオンライン"では、誕生した使い魔にランダムで一つのスキルが付与される。それらはレベルに応じて増やすことも可能だ。これはリセマラする必要もないな。
さて、いつまでもモフモフしているわけにはいかない。次に例の物も購入しなくては…。
もう一度【SHOP】を開く、そしてある物を購入した。
1週間後……たまたま付近を歩いていた人間から、奇妙なものを目にするという噂が流れた。
それは…人間用のおんぶリュックに子犬を乗せて、モンスター相手に無双する珍妙な人間がいたとかなんとか。
答えは簡単――――――――人手を増やせばいい。
しかし、問題はその答えに辿り着く過程だ。
「よし!また3レベル上がったぞ!!」
俺、オルタ・クリムゾンは今日も今日とてモンスターを狩り続けていた。
異世界に転生してから早半年ほど経ったのだろうか。最初からレベル100であったために弱いモンスターばかりを狩り続けたが、塵も積もれば山となると言わんばかりレベルアップの時が来たのだ。
誓約書にもある通り、3レベル上がるとレインボーオーブの所持数を一桁増やすことが出来る。
今回で2回目である為、初期値である【/9999OV】から2桁分上がり【/999999OV】と飛躍的に上がった。現在の所持数は【203671 OV】と、10%分を貰ってかなり余裕を持てるようになった。だがしかし…
「ぜぇ…ぜぇ…効率悪……」
いかんせん、疲れる&飽きる。
同じ低レベルのモンスターを狩り続けることが、その忍耐に限界が来ていた。この調子だとラストバージョンで更新された最高レベル【199】までどれくらいかかる事やら。
運営が100だけじゃ物足りないと大雑把に追加されたと記憶している。折角なら手っ取り早くレベルアップしたいと、ログハウスの中で考える。
「うーん、そろそろ【SHOP】から強力な物を購入するか…」
一番目につけたのは、やはりスマホからレインボーオーブを使用する【SHOP】だ。
道具からポーション、生活品やら本などの娯楽なんかを取り寄せることが出来る。因みに金貨などのお金に変換することはできず、また要らない物を売るという行為もまだ出来ない。まあモンスターを倒せば少量のオーブが手に入ることだし、売れることが出来たとしてもお金くらいにしかならないだろう。まあ武器は最初から強すぎるから…
「やっぱここまで来たら【使い魔】欲しいよな~」
【使い魔】…。
"アウェイクスピリットオンライン"では発売されてから間もないバージョンアップで追加された要素。
文字通り、自分の他の動物を使役することが出来る。
犬やウサギだけでなく、ユニコーンやワイバーンまでの幻想種や神獣まで使役することが出来るのだ。この世界が"アウェイクスピリットオンライン"に似ているというのであれば、この先そういった幻獣や先住民とかにいつか会えるかもしれない。もしかしたら、自分が知らない動物なんかも居たりして…!
前世では動物を飼う事なんてなかったが、動物好きならばやらない手はない。早速【SHOP】画面を開き探してみる。
……あったあった!その中にある【PET】欄にて、様々な動物を購入することが出来るようになっていた。それだけでなく、レベルが上がるごとに購入できる種類や品も増えている。
犬や猫なんかの動物だけでなく、今のオーブの数であるならば幻想種の赤ちゃんだって購入できる!
しかも育てることで、将来自分の戦力なってくれること間違いなしだ。だが、ここで考えも無しに購入するのは不味い。
考察通りならば、この世界でも幻獣種はレインボーオーブ並みに珍しいとされるだろう。金持ちや邪な連中に目をつけられたらお先真っ暗だし、身の危険が何倍にも膨れ上がる。
ならばここは、オーソドックスで外観からも怪しまれない動物を購入するのがベター。ならばコイツだ!
【狼竜の赤ちゃん 100,000 OV】
【幻想種の一体、成長すれば騎乗可能。能力値はオールラウンドに成長する…】
幼年期は子犬の姿だが、成長すると翼が生える幻想種である。値段は一気に半分持ってかれる10万OV。
うへぇ…大切に育てなければ、水の泡になってしまう。無駄な買い物をして死ぬなんてことはしたくない。そういえば何か続きが書いてあったような…。
【※テイムモンスターも攻撃を受ければ、相手モンスターとのレベル差に応じて"マスター"のレインボーオーブを落とします。ご注意ください】
「ふぁ!?!?」
来た!第2の全紛失フラグ!!
まさか…別々ではなく攻撃を受ければ、こちらの死に直結するのか!?こちらの盾になってくれるのではないかという、何ともゲスい考えをしてしまったが。フラグの神様とやらはそれを許さないらしい。
どうするべきか。経験値を獲得して成長させるには、共に行動するのが不可欠だ。
しかし生まれたてではレベル1。タイマン勝負ならともかく、複数体に囲まれたら終わりだ。しかもレベル差が広がれば、その分のダメージに応じてこちらのレインボーオーブを落としてしまう。
何かいい案はないだろうか――――ん!!
ここで【SHOP】内に"ある物"を見つけ、俺は閃いた!そうだ!これを利用すれば、俺とは離れずにいられて間近で戦闘を観察することが出来る!【PET】欄に戻った。
【狼竜の赤ちゃん を 購入しますか?】【YES / NO】
勇気を振り絞って購入ボタンを押す。先程あった20万ほどのオーブも、一気に半分が持ってかれた。
そして目の前に時空の穴のようなものが開き、ゆっくりと…【狼竜の赤ちゃん】が現れた。穴が消え、犬の赤ちゃんが現れた。
人生で初めて、現実の子犬と触れ合う日が来るとは…!
ハスキーとも柴犬とも違う。これがウルフドックの赤ちゃんらしい。
大人になって様変わりするとはよく言ったものだが、やっぱり可愛いものだ。なんなんだろうこの気持ちは、この身体の中から溢れてくる母性というものは…!
「クゥン?」
対する子犬は、分からない顔を向けてくる。首を傾げる動作…うんカワイイ。おいでおいでー。
俺が手を伸ばすと、子犬ととぼとぼとした足取りで迫ってくる。尻尾を振りながら…!
やべぇ…今の生活に足りなかったのはこれだ!アニマルセラピーという、現実で疲れた自分の心を癒してくれる、この効率が悪い成長周回を癒してくれる存在だ。くそっ前世で動物カフェとか行くべきだったぜ…!そうだ、先にステータスも確認しておくか…。
名前 :名無し
種族 :狼竜
スキル:経験値取得率UP Lv1/?
えっ?生まれたてだというのに、もう経験値取得率UPのスキルを手に入れているのか?
"アウェイクスピリットオンライン"では、誕生した使い魔にランダムで一つのスキルが付与される。それらはレベルに応じて増やすことも可能だ。これはリセマラする必要もないな。
さて、いつまでもモフモフしているわけにはいかない。次に例の物も購入しなくては…。
もう一度【SHOP】を開く、そしてある物を購入した。
1週間後……たまたま付近を歩いていた人間から、奇妙なものを目にするという噂が流れた。
それは…人間用のおんぶリュックに子犬を乗せて、モンスター相手に無双する珍妙な人間がいたとかなんとか。
0
あなたにおすすめの小説
『異世界ごはん、はじめました!』 ~料理研究家は転生先でも胃袋から世界を救う~
チャチャ
ファンタジー
味のない異世界に転生したのは、料理研究家の 私!?
魔法効果つきの“ごはん”で人を癒やし、王子を 虜に、ついには王宮キッチンまで!
心と身体を温める“スキル付き料理が、世界を 変えていく--
美味しい笑顔があふれる、異世界グルメファン タジー!
SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~
草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。
レアらしくて、成長が異常に早いよ。
せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。
出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
ブラック企業でポイントを極めた俺、異世界で最強の農民になります
はぶさん
ファンタジー
ブラック企業で心をすり減らし過労死した俺が、異世界で手にしたのは『ポイント』を貯めてあらゆるものと交換できるスキルだった。
「今度こそ、誰にも搾取されないスローライフを送る!」
そう誓い、辺境の村で農業を始めたはずが、飢饉に苦しむ人々を見過ごせない。前世の知識とポイントで交換した現代の調味料で「奇跡のプリン」を生み出し、村を救った功績は、やがて王都の知るところとなる。
これは、ポイント稼ぎに執着する元社畜が、温かい食卓を夢見るうちに、うっかり世界の謎と巨大な悪意に立ち向かってしまう物語。最強農民の異世界改革、ここに開幕!
毎日二話更新できるよう頑張ります!
異世界転生した女子高校生は辺境伯令嬢になりましたが
初
ファンタジー
車に轢かれそうだった少女を庇って死んだ女性主人公、優華は異世界の辺境伯の三女、ミュカナとして転生する。ミュカナはこのスキルや魔法、剣のありふれた異世界で多くの仲間と出会う。そんなミュカナの異世界生活はどうなるのか。
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
二月から週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる