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序章
12. 決意
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「オルタ君……我々と共に森を出ないか?」
「え?」
夕食時、ノーマンさんが俺に向かってそう言った。
え、何を言ってるんだこの人?今日が初対面だよ?
「ここで出会ったのも何かの縁だ…これでも我が家は公爵家、君一人の衣食住を賄う事は容易い。それに、私は君のような優秀な子供が森の奥に籠っているのが勿体無いとも思うのだ」
…まさかそんな誘いをしてくるとは思わなかった。一応、周りの人を見てみたが、皆も文句は無さそうに『全然構わない』って視線を向けてくる。
「い、いいんですか?ご迷惑なんじゃ…」
「構わないわよ、私も夫の意見に賛成だわ。色々教えがいもありそうだし。養子として迎えれば、この子にも常識を知っておいた方が良いと思うわ」
「よ、養子!?」
「オルタ様が来て下さるなら、私も嬉しいです!」
「エバーライフ家のご意志であれば、我々も同意をせざるを得ない、どころか一同満場一致で大賛成でございます」
アルリスさんの言う通り、俺はこの世界じゃまだ世間知らずだ。
基礎的な知識をゲームから貰っても、実際この世界ではどうなるのかを知らなかった。きっと似たような事はまだある。この人達はいい人そうだし、1人よりは安心だ。それに、ここで行かなきゃズルズルとあともう数ヶ月は引き籠もりを続けるだろう。
しかし、不安感が拭えないのも事実だ。これから先の未来なんてどうなるか分からない…ひょっとしたらこの選択自体が間違いであるという可能性も否定できない。それこそ俺のレインボーオーブ全没収フラグが……
「…オルタ様は、私たちと居るのがお嫌いなのですか…?」
ここで隣で食事をしているアルナちゃんが、下からの涙目になって攻めてくるのが見えた。
いやいやいや!それは反則でしょうよ!そんな作戦をしたって俺は騙されっ…
「私は、オルタ様からもっと色んなことを学びたいと思っております」
チラッと1回。
「オルタ様に、教えてもらいたいな~」
チラッと2回。うぐぐ…この娘…
「わ、分かりました!そのお誘い、是非とも受けます!!」
「そうか! 来てくれるか!」
「まぁ俺自身、今日から外へ行くことを決意していましたから…」
最後には折れてしまった。俺はまだまだ子供に甘いな…。
「そうかそうか、旅の支度をせねばな。明日の昼まで出立は延ばそうが、それまでに用意できるか?」
「大丈夫です。異空間収納を使えば…多く持っていけます」
「あら、その年で異空間収納を使えるの?凄いわね」
どうやら異空間収納を使える人間は少ないようだ。
ゲームの時のように常識を超えた魔術の使用は避けよう。常識の補足をしてくれる人がいてくれて、俺は幸運だと思った。
「それとオルタ君、君の使い魔はどうするかね?」
ノーマンさんは、窓から顔を覗かせているイナヅマを指さす。
「ビーストテイマーが使い魔を連れる事には何の問題もない…が、この大きさだと国へはそう易々と入れてはくれない。検問の際、使い魔を管理する組合に連絡するよう伝えておくが…」
ここでノーマンさんが珍しく口ごもらせている。あぁ成程、彼の言いたいことが分かった。
イナヅマの存在自体だ。ビーストテイマーが使い魔を連れる事には何も問題はないだろうが、街中でこれほど大きい使い魔はほぼいないだろう。何も知らない人や兵士からは化け物扱いされても文句は言えない。
彼の気遣いを無下にしないよう、俺は対処策を発案する。
「大丈夫ですよ。明日の出発する前に…結界魔術を使ってこの子の魔力と体格を、出来るだけ負担をかけない封印術を施します。それでしたら、どこにでもいる小さな使い魔と認識されると思います」
「出来るの!?結界魔術の封印術って聞いたことないけど、そんなことが!?」
アルリスさんがそう驚くも…できますよ、と俺は笑顔を見せる。
どうせ人の多いところを行くんだ。これくらいの対処なら問題ない。
「そうか、それならこちらとしても助かる。ありがとう」
街はどんな所だろうな……
まだ見ぬ街に思いを馳せたせいか、普段より少々寝付きにくかったのであった。
「え?」
夕食時、ノーマンさんが俺に向かってそう言った。
え、何を言ってるんだこの人?今日が初対面だよ?
「ここで出会ったのも何かの縁だ…これでも我が家は公爵家、君一人の衣食住を賄う事は容易い。それに、私は君のような優秀な子供が森の奥に籠っているのが勿体無いとも思うのだ」
…まさかそんな誘いをしてくるとは思わなかった。一応、周りの人を見てみたが、皆も文句は無さそうに『全然構わない』って視線を向けてくる。
「い、いいんですか?ご迷惑なんじゃ…」
「構わないわよ、私も夫の意見に賛成だわ。色々教えがいもありそうだし。養子として迎えれば、この子にも常識を知っておいた方が良いと思うわ」
「よ、養子!?」
「オルタ様が来て下さるなら、私も嬉しいです!」
「エバーライフ家のご意志であれば、我々も同意をせざるを得ない、どころか一同満場一致で大賛成でございます」
アルリスさんの言う通り、俺はこの世界じゃまだ世間知らずだ。
基礎的な知識をゲームから貰っても、実際この世界ではどうなるのかを知らなかった。きっと似たような事はまだある。この人達はいい人そうだし、1人よりは安心だ。それに、ここで行かなきゃズルズルとあともう数ヶ月は引き籠もりを続けるだろう。
しかし、不安感が拭えないのも事実だ。これから先の未来なんてどうなるか分からない…ひょっとしたらこの選択自体が間違いであるという可能性も否定できない。それこそ俺のレインボーオーブ全没収フラグが……
「…オルタ様は、私たちと居るのがお嫌いなのですか…?」
ここで隣で食事をしているアルナちゃんが、下からの涙目になって攻めてくるのが見えた。
いやいやいや!それは反則でしょうよ!そんな作戦をしたって俺は騙されっ…
「私は、オルタ様からもっと色んなことを学びたいと思っております」
チラッと1回。
「オルタ様に、教えてもらいたいな~」
チラッと2回。うぐぐ…この娘…
「わ、分かりました!そのお誘い、是非とも受けます!!」
「そうか! 来てくれるか!」
「まぁ俺自身、今日から外へ行くことを決意していましたから…」
最後には折れてしまった。俺はまだまだ子供に甘いな…。
「そうかそうか、旅の支度をせねばな。明日の昼まで出立は延ばそうが、それまでに用意できるか?」
「大丈夫です。異空間収納を使えば…多く持っていけます」
「あら、その年で異空間収納を使えるの?凄いわね」
どうやら異空間収納を使える人間は少ないようだ。
ゲームの時のように常識を超えた魔術の使用は避けよう。常識の補足をしてくれる人がいてくれて、俺は幸運だと思った。
「それとオルタ君、君の使い魔はどうするかね?」
ノーマンさんは、窓から顔を覗かせているイナヅマを指さす。
「ビーストテイマーが使い魔を連れる事には何の問題もない…が、この大きさだと国へはそう易々と入れてはくれない。検問の際、使い魔を管理する組合に連絡するよう伝えておくが…」
ここでノーマンさんが珍しく口ごもらせている。あぁ成程、彼の言いたいことが分かった。
イナヅマの存在自体だ。ビーストテイマーが使い魔を連れる事には何も問題はないだろうが、街中でこれほど大きい使い魔はほぼいないだろう。何も知らない人や兵士からは化け物扱いされても文句は言えない。
彼の気遣いを無下にしないよう、俺は対処策を発案する。
「大丈夫ですよ。明日の出発する前に…結界魔術を使ってこの子の魔力と体格を、出来るだけ負担をかけない封印術を施します。それでしたら、どこにでもいる小さな使い魔と認識されると思います」
「出来るの!?結界魔術の封印術って聞いたことないけど、そんなことが!?」
アルリスさんがそう驚くも…できますよ、と俺は笑顔を見せる。
どうせ人の多いところを行くんだ。これくらいの対処なら問題ない。
「そうか、それならこちらとしても助かる。ありがとう」
街はどんな所だろうな……
まだ見ぬ街に思いを馳せたせいか、普段より少々寝付きにくかったのであった。
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