どうして私は身内ばかりにモテるんですか?

冬愛Labo

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変態三人衆 前編

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重要人物は本編で自己紹介でますのでその他のキャラ紹介です。

主人公紹介

最上桃華(さいじょうももか)
25歳。157センチ。
社会人で会社勤め。
茶色のミリアムヘア。いつもは一つ結びをしている。
全体的に普通で本人はモブキャラと思っていえる。
しかし、何故か身内に猛烈にモテる。
特に兄と弟と叔父は限度が超えている。

従兄弟
相模陸翔(さがみりくと)
25歳。187センチ。
社会人であり、桃華の会社の取引先で働いている。
ショートヘアであるが、おっとりしている。
昔は泣き虫で桃華の弟にも泣かされていた。
桃華の愚痴も聞いてくれて頼りにされている。


01前編 変態身内3人衆

私は容姿を普通。
頭脳も普通。
身体能力も普通。
顔面偏差値も普通。
何をとっても普通。
良い方にとれば普通。
悪く取ればモブキャラ、良くて村人Aだろう。
自分のスペックは変える事が出来ないから仕方ないと分かっているけれど、ちょっと憂鬱になる。
だけど、こんな私を更に憂鬱にさせる理由は別にある。
それは、少し変態である身内が私を溺愛していると言う事だ。
溺愛と言っても「妹かわゆす」なんて軽いもでは無い。
ガチ勢の溺愛なのだ。
私は兄と弟それから叔父の3人に口説かれている。
それもガチで。
何度も言うがガチで口説かれている。
良い方を変えると求愛をされている。
態度を隠しもせず堂々と外でも私に変態行為に言葉を言ってくる3人には正直、どうしたらいいか困っている。
何故って?彼らは身内の中の身内。
つまり、近親相姦と言うことになるのだ。
それなのに構わずに隠す事もせず、口説いて来るのだ。
心臓はバクバクで噂が町中に回るのでは無いのかと不安になる。
一気にここまで言って少々疲れてしまった。
しかし、私の方が可笑しいのかと勘違いしそうになる程3人は結託して口説いて来る為私は毎日戸惑っている。
とりあえず、その変態身内を紹介したいと思います。

①最上優磨(さいじょうゆうま)28歳。
身長189センチ、黒髪のショートヘア。
我が家の長男である。
そして、職業は塾の医者をしている。
とっても優秀で優しい先生だと職場の仲間や患者さんには人気が高いのだが、私にとっては厄介な兄なのだ。
溺愛っぷりは百歩譲ろう、しかし私にガチでセーラ服を持ってきてコスプレをしてエッチをしようと言ってくる。
そしてそれを写真に撮ってオナニーのオカズにするつもりらしい。
あんなに格好良いイケメン先生なのに中身は残念である。

②最上律(さいじょうりつ)23歳。
身長180センチ、茶髪のショートヘア。
我が家の次男である。
自宅で株をしている。
FXや投資等よく分からない事をしてお金持ちになっているのだ。
そんな弟ははっきり言って匂いフェチでボディータッチを最も多い。
後ろから抱きついてそのまま首や耳の後ろ、酷い時は脇の下も匂ってくる。
弟曰く「姉ちゃんの匂いはご褒美」らしい。
そんな弟は最近私にマンコの匂いを嗅がせて欲しいと言ってくる。
兄同様イケメンでハイスペックなのに残念で仕方がない。

③最上大和(さいじょやまと)30歳。
身長185センチ、茶髪の一つ結びをしている。
父親の弟。
有名な画家であり、メディアには出ないが作品の買い手は多く人気者である。
しかし、私にヌードモデルを要求してくる。
しかも全裸でオナニーや大人の玩具で喘いでる姿を絵にしたいと言うのだ。
ドSな叔父はエロい言葉を私に浴びせてその反応を楽しんでいる。

この恐怖の3人に好かれている私は毎日貞操を狙われておりゆっくりする時間等無い。
皆実家に住んでいるのだが、両親は弟が20歳を超えた頃に海外でラブラブをするのだと言って本当に行ってしまい、私はこの狼の洞窟に置いていかれた。
そして、叔父さんが代わり住む事になり4人の生活が始まったのだ。
ただ、社会人の働いている会社だけが私の安全な世界で安心をしている。


◯◯◯◯


会社で定時を過ぎても仕事をしている私はキーボードーを打っていると上司から呼ばれた為席から立ち上がり側に近づいた。
他の人は殆ど定時で帰ってしまい、数人しかこのフロアにはいない。

『あの、課長どうしました?』

「うん、個人的な事だからこの場で言うのはアレなんだけど…。最上さん彼氏はいるかい?」

セクハラか!?
もしやまた新たな変態の誕生なのか!?
私は警戒をしながら上司の言葉に返事をする。

『いいえ、居ません』

口説かれているけれど近親相姦はしたく無いのであの3人は無しです。

「よかった、実は君にお見合いの話が来ていてね。先方が君を指名して来たんだけど…。どうかな?」

『えっと……、どんな方なんですか?』

「ん~とね、相模陸翔(さがみりくと)君だったかな、確か25歳だったと思うよ」

『相模陸翔………え???』

相模陸翔と言うのは私の母方の従兄弟だった。
かなり仲が良くて唯一変態3人に私が困っている事を相談をした人だ。
彼なら特に問題は無いだろう。
私は上司に頷き返事を伝える。

『このお見合いをお受けします』

「本当かい!?だったらすぐに先方に言っておくね。本当に有難う』

私は頭を下げて仕事に戻り、出来るだけ家には夜遅くに帰りたくて今日しなくても仕事に手をつけてキーボードを打ち始めた。


◯◯◯◯


集中力が切れて私はふっと時計を見る。
20時を過ぎている事に気づき周りを見渡すと誰も居らず、窓の外は真っ暗になっていた。
仕事に集中をしたかった私はスマホの電源を切っていた。
しかし、かなり嫌な予感がした為慌てて電源を付けると大量の電話とメールが入っている。
血の気が引いた私は急ぎ帰る支度をして自宅へと向かう。
外を走って帰りながら電話を掛けていると背後から気配がしたと思ったら誰かに抱きつかれた。

『きゃっ!!だ、誰か助けてっ!』

私は暴れ回ると背後にいる男性が耳元で囁く。

「姉ちゃん、なんでスマホの電源を切ってたの?マジで心配をしたんだけど』

この声は弟の律だと気づいた私はホッとしたが、すぐに弟が怒っていると気づき急いで謝ることにした。

『ごめんね、仕事が忙しくて中々終わらなかったの』

「は?こんな時間まで働かせる会社なんてブラックでしかないんだけどっ!金なら俺が腐る程稼いでいるからいますぐ仕事辞めてよ」

うわぁ、本気で怒っている…。
頭が痛くなりながら私は怒らせない様に律に言う。

『えっとね、この仕事が大好きだから私から取らないで欲しいな』

「……ふ~ん。こんなに心配をさせておいてまだ仕事を取ろうとするんだ?」

『律、他の人は知らないけど、私は働ける事は幸せなの。だから…』

「…今回だけだよ見逃すのは、次は無いからね?あと最低でもスマホの電源を入れておいてくれる。もし同じ事をしたら外でも構わず犯す」

『……はい』

律の言葉に私は身の危険を感じて素直に頷いた。
私の態度を観察していた律は納得をした様で側から離れる。
ホッとすると律が手を出して来た。

『どうしたの律?』

「手を握りたいんだけど」

『手??』

律はため息をついて私を見ると睨みつける様な視線でこちらを見て呟く。

「好きな女と手を繋ぎたいと思うのは可笑しい事なの?」

『……好きな女』

律は冗談を言っているわけではなく、本気で言っているのだ。
血の繋がった私に堂々と好きな女と言って来る。
頭が痛くなってきたが、ここで手を繋がなければ律の機嫌が地の底まで行き仕事を辞めろとか言い出しかねない。
私は仕方がなく律の大きな手を握る事にした。
夏だからだろうか?
律の手は暖かく少し湿っていた。
……もしかして、探し回ったのだろうか?

『律、もしかして探し回ったの?』

「そうだよ、かなり心配はした。でもバックにGPS付きのキーホルダーを付けていたからすぐに場所は気づいたけどね」

『え?GPS??もしかして……この前無理やり私のカバンにつけたあのキーホルダー?』

「そうだけど?」

『……』

折角見直していたのに、今ので律への私の好感度は最悪である。
不機嫌になり手を離そうとするけれど、逆に恋人繋ぎをされて外せない。

『律っ!!』

怒る私を全く知らない顔をして律は手を引っ張っていく。
私は引きづられる様に家まで連れて行かれた。


◯◯◯◯


私達は2階建ての我が家にたどり着くと律が鍵をポケットから出して差し込むとドアを開ける。
すると、そこにはエプロンをつけてお玉を持った兄である優磨と叔父である大和が険しい顔をして立っていた。
あぁ、これはまずい。
2人とも怒ってらっしゃる。
直感で感じた私は秘技を使う事にした。
こうなったら先に謝った方が絶対良いに決まっている。

『スマホの電源を切って、夜遅くまで仕事をしてて御免なさいっ』

頭を勢いよく下げると兄が近づき肩に手を置く。

「大丈夫だよ桃華。きっと律に沢山怒られたんだろ?だから俺は怒らない」

なんと優しい兄だろう、しかし逆に優し過ぎて少し怖い。

「もちろん、タダで許されるとは思っていないよね。良い服が入手出来たんだ。バニーガールとアナルバイブ付きの尻尾なんて物もあってね。是非着てもらいたいし、尻尾もつけてぴょんって言って欲しいな。もちろん、その時は写真じゃなくて動画で頼むね」

『え……?』

ホワーイ??
今兄は何を言いました?
私妹ですよね?
バイブをアナルに挿れる?
冷や汗をかきながら兄を見ると笑顔で私を見ていた。

『えっと冗談…じゃ』

「え??本気だよ。愛している妹のバイブ尻尾姿もバニーちゃんの姿も楽しみで俺のちんこが勃ちそうなんだけど」

笑顔で言う兄に私は後ずさった。
何何何っ!!
変態すぎて怖すぎる。
絶対にバニーガールもバイブもしないからっ!
私はとりあえず、視線を感じる叔父を視界に入れずに家に入ろうとしたら律に手を引っ張られた。

『な、何!?』

「叔父さん、かなり怒っているから今のウチに機嫌をとっていた方が良いよ。警察まで行こうとしていたし」

警察…。
そこまで!?
私は大和叔父さんの方をすぐに向いて思いっきり頭を下げた。

『御免なさいっ、心配させて本当に御免なさい』

私の高速頭下げをみた叔父さんはため息をついた。

「仕方ない、今回は…で許してやる」

『えっと、上手く聞き取れなかったんですけど大和叔父さん何を言ったんですか?」

「ここでスカートを捲って下着を皆に見せたら許してやるって言ったんだ」

『え?え?お、叔父さん??』

「いや、別の物にするか。一緒に4人で風呂に入るにするか」

『待って待って待ってっ!!』

焦った私はスカートに手を伸ばした。
膝下まであるピンクのスカートの裾を掴んで思いっきり持ち上げ恥ずかしくて俯いた。
4人には下着が丸見えである。
よりによって今日はお気に入りである総レースで生地が少な目のショーツをつけていた。

『もう、良いですか?』

私が声を掛けると何か音がする。
不思議に思った私は顔をあげると3人がスマホで写真を撮っている。
兄さんに至ってはムービーを撮っているのに気づいた私は慌ててスカートを下ろした。

『しゃ、写真なんて聞いて無いよっ!!』

「誰も撮らないとは言ってないだろ?この場で裸にされて写真を撮られるより、これで許されたんだから良かったと思ってもらいたいぐらいだ」

大和叔父さんの言葉に睨みつけようとしたがこれ以上機嫌を損ねると本気で裸にされかねない。
私は渋々納得をしてようやく家に入る事が出来た。


◯◯◯◯


仕事が遅くなったあの日から私は出来るだけ定時で帰る様にしている。
それで身内の3人は落ち着いているのかいつもの変態発言はあってもそれ以上はしてこない。
そして、今日は見合いの日だ。
こちらの都合で平日に見合いをしてもらい、有給も取らせてもらった。
仕事場には私服で行く為いつもとあまり変わらない格好で家を出た。
もちろんあのキーホルダーも外し、スマホも職場で機械に詳しい人に聞いて色々調べて貰った。
これで準備は大丈夫だろう。
そう思ってお見合い会場のホテルに電車を使って向かう。
桐鳥駅で降りると大きな小料理店がありスマホの地図を確認して合っていると分かると私は店の中に入った。
お店の人に声を掛けると案内されて菊の間に通される。
そこには従兄弟の陸翔が居た。

『陸翔~!!』

「桃ちゃん、今日のお見合いバレなかった?」

『うんっ!陸翔の言う通りしたら大丈夫だったっ』

私は陸翔に事前に連絡を取りこの日の為に作戦を練っていたのだ。
実は陸翔と凄く仲が良いのだが、3人の所為で全く会わせて貰えずフラストレーションが溜まっていた。
だけど、お見合いと言う形であるが、会えたのはすごい嬉しい。
私は頬を緩めて陸翔に話しかける。

『ねぇねぇ陸翔、他の人は来ないの?』

「うん、今日は俺達だけでお願いしますって話したら了解を貰えたから。それで桃ちゃん色々不満が溜まっているんじゃないかなって思って。俺で良かったら話を聞くよ」

天使でしょうか?
陸翔は本当は天使なんでしょうか?
私は涙が流れそうになりながら陸翔に今までの出来事をぶち撒けた。

「そうか、大変な事があったんだね。それにしても、あの3人には困ったものだな、桃ちゃんをそんなに困らせるなんて」

『でしょ、日に日に変態度合いが酷くなっていくんだよ。この前は下着を見せろって言われてさ、写真まで撮られて。もうっ!』

「下着……」

『陸翔??どうしたの?顔が赤いよ』

陸翔は顔を横に振って笑顔で返事をする。

「な、なんでも無いよ。桃ちゃん、これから何処かに行く?なんなら映画とか水族館なんてどう?」

『えぇ!!行きたい行きたいっ!!』

「じゃあそうしようか?」

『うんうん、ご飯を食べて一緒に行こうっ!!はぅ~、陸翔のこのふんわりオーラが最高です。マイナスイオン全開で最高だよ』

「そ、そうかな。そう言われるとちょっと恥ずかしい」

陸翔の照れている姿に私はほっこりした。
そうこの瞬間までは……。
何故かって突然ドアが空いたのだ。
そこには変態身内の3人が立っていた。
無駄にイケメンで無駄に背が高くて無駄に威圧感がすごい。

『り、陸翔っ!!』

思わず陸翔の近くに行って腕を握りしめると3人は怒りマークが見える様な表情をしていた。

「姉さんってバカなの?いきなり色々外したら疑われとか思われなかった?ってか、他にもつけてるし」

律の言葉に私はそれが敗因だったのかと落ち込むとズカズカとこちらに近寄ってきて腕を引っ張られる。
律はひょろひょろしているようで意外と力があり、私を軽々と持ち上げる事も出来るのだ。

『律っ!!離してよ』

「…なんで離さないといけないの?むしろこの場で犯されない事を感謝して欲しいんだけど。ってか陸翔どういうつもり?お前までこんな事をするなんて」

律が陸翔に威嚇をすると意外にも彼は言い返して来た。

「律こそ桃ちゃんが自分のものだと思っていたら大間違いだよ」

「へぇ?俺に勝てると思っているの?弱虫陸翔君?」

「……いつまでも弱虫だとか思わない方が良いよ。窮鼠猫を噛むって言うでしょ?いつまでも安心していると桃ちゃんを持っていかれても文句は言えないよ?」

「は?マジで言っての??この場でボコっても良いんだけど?」

ぼ、ボコる!?
律から聞いた事のない低い声と言葉に私は焦った。

『やめて、陸翔に手を出したら皆絶交だからっ!私お母さん達の元に行って帰って来ないからね』

これを使うのは最終手段だ。
一度使えばすぐに親に私が海外と来るのは危険だとか、ラブラブ出来なくなるとか言って説得されてしまうのだ。
でも陸翔が危険な今は最大の奥の手を使うのは仕方ない。
でも、それが逆に3人の怒りに油を注ぐ事になってしまったとはこの時気づかなった。
どちらかと言うと3人の中で一番優しい兄さんが私に近づき顎に手を当てると上を向かせ屈んで唇を重ねてきた。

ちゅっ♡♡♡♡

『っん!!…んっ♥』

今までボディタッチをしたり、言葉で恥ずかしい事を言う事はあっても実際に手を出す事はなかった。
しかし、今回は違う。
兄さんは肉厚の生暖かい舌が私の唇に挿れる。
そして思いっきり私の舌を吸ったり、角度を変えて下から上に舐め上げていく。
初めてのキスに戸惑う私は抵抗が出来なくてされるがままになっていた。

ち゛ゅるるるるるるるっ♡♡♡♡ちゅっ♡にゅぷっ♡ちゅぷっ♡

『んんっ♥…んぁっ♥ん~っ♥』

「っ…はぁっ……んっ…』

兄さんの舌はいつまでも私の口の中を犯し続け、それに耐えれなくなった私は腰の力が抜けた。
だけど、兄さんと律が2人で支えてくれた。

「どうだい桃華?初めてのキスは?初めては誰にするか話し合っていた所だったんだけど、先に俺が貰っちゃったな。ごめんね、律、叔父さん」

兄さんの言葉に大和叔父さんはため息をついた。

「お前、本気でそう思っていないだろ?どう考えても一番の腹黒は優磨だからな」

「確かに、兄さんって意外と手が早いし短気だよね」

2人が言うと兄さんは私をお姫様抱っこをして陸翔から離れる。

「今回は見逃してあげるよ陸翔。でも、お前立場的に俺たちよりも優遇されているのにこんな卑怯な手を使ったら今度は社会的に抹殺をしてあげる」

「……抹殺は怖いですけど、俺も引くつもりはありませんので」

「ふ~ん、俺の忠告を聞かないんだ?分かった、覚悟するんだね」

「はい……でも俺もタダでは終わりません」

陸翔は兄さんに言うと私に安心させる様に笑顔を向けてくれた。

「さてと、これからた~ぷりお仕置きをしてあげるよ俺達のお姫様」

兄さんは私の囁くとそのまま部屋から出て行った。
そしてそのまま叔父さんの車に押し込めると兄さんが私の横に乗り、運転席に大和叔父さん、助手席に律が座った。
私はこの場から離れようと反対のドアを開ける為に身体を動かすと兄さんに腕を引っ張られる。
兄さんは律から何かの錠剤を貰うと自分の口に入れるとそのまま私の頭の後ろに手を回しそのまま口付けをした。
また、舌を挿れらる。
そう思った私は唇を硬く閉じると、突然腕を握っていた手を離し脇を擽る。

こしょこしょこしょこしょこしょこしょっ♡♡♡♡

『あはははっ……んんっ♥♥』

笑った時に唇が開いた瞬間に兄さんの舌がぬるりと入る。
舌で押し返そうとするも私より大きく分厚い兄さんのそれは力強く先程の錠剤が流し込まれ思わず飲み込んでしまった。

「…んっ。上手に飲んだね桃華。水分も飲ませてあげようか?」

私は慌てて首を振ると兄さんにペットボトルを渡されるが、どうしようか悩んでいると奪い取れごくごくと飲んでいく。
もしかして…これって。
焦った私は後ずさるが時すでに遅し。
またもや兄さんに捕まり唇を付けられる。
口の中に水が流れ込んでくると思わず飲み込む。
だけど、飲み込めなかった水が唇から垂れ流れていく。
兄さんは唇を離すと笑顔になった。

「これで、ゆっくり眠る事が出来るよ。気づいた時は楽しい時間が始まるからね」

『楽しい時間って!』

私が抵抗をしようとするも、そのまま力が抜けて微睡んでいく。

「さすが、天才発明家の佐藤源志さんの作った薬は違うな。どんな薬も作ってくれるって有名だったけど、本当だったんだ」

兄さんの声がだんだんかすれて聞こえてくると、私はそのまま眠りった。
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