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12 景品にも意思はある
しおりを挟む武道会から移動した私は書庫の様な部屋にいた。
そして、まだ抱きしめられている。
『あの、離して!』
「やーだよ」
『もぅ!私断っ』
「断らないで」
『…だって、シルさん達にあんな事して!』
「武道会だからするよ。シル達も意外とケロッとしてるって」
『でも…』
「君は倉本アリアだろ?」
『何でそんなの知ってるんですか!?』
「俺だけじゃない、シル達も君を知ってた。疑問に思わなかったのか?」
『…』
ロウさんの言葉に黙る私。
彼は優しい笑みを見せた。
「もし、アリアが来たら見せたいものがあった」
『見せたいもの?』
「…けど、その前に俺も夫にして欲しい」
『い、嫌です』
「なぜ?ちっぱいって言ったから?」
『確かに言われました。けど、他にも理由があって』
「理由?」
『私、恋をしたことないんです。だから、旦那さんにするなら恋愛をしたい。ドキドキする様な恋をしたい』
「…そうか。今日はだき潰すつもりで居たけど押さえるか」
『す、すいません』
「いい、それで夫になれるならいくらでも我慢をする」
『夫候補です』
「あははは、夫候補。つまりシル達と一緒か」
私の言葉にケラケラと笑うロウさんをみて少し安心をした。
ロウさんは黒髪の髪をお団子にしてまとめている美青年。
近くでよくみたらイケメンさんだった。
「けど、魔力補充は必要だ。定着できなければ死が待っている」
『…!?』
「だけど、エッチはダメだろ?」
『い、嫌です』
「なら、キスだな」
そう言うとロウさんは私の顎をグイッと上げて、唇近づける。
初キスがロウさんになる。
そう思ったら胸がバクバクした。
どんどん近づく唇はやがて私の唇に当たる。
重ねるだけのキス。
なのにこんなにも緊張する。
ロウさんが少し唇を離した瞬間時に呟いた。
「がまん、出来ねー」
『え??』
「わりぃ、アリア」
その言葉と同時にロウさんがもう一度口付けをしてくる。
だけど、最初のキスと違う。
唇に舌を這わせてこじ開ける様に入ってくる。
『んんっ!?』
抵抗しようにも、ロウさんは顎をしっかり固定して動かせない。
ぬるりとした異物感が口の中に入ってくると、淫らに動き回る。
必死で追い出そうと舌で押した瞬間、絡められた。
『んんー!!』
「んぅ…はぁ…ちゅっ…好きだアリア」
熱っぽい言葉に私は顔が赤くなり、どうしたら良いか分からなくなる。
口の中で動くロウさんの舌は堪能する様に動いた後ゆっくりと出て行った。
口付けが終わると私はそれから覚えていない。
自分の容量が超えてしまったのか、意識が飛んでしまった。
「おやすみ、アリア」
その一言が最後に耳に残っていた。
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