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5下着売り場
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「お嬢さん、お嬢さん~」
『うぅ~ん??』
誰かの声が聞こえてゆっくりと目を開けると鍛われている綺麗な身体が目に入った。
びっくりした私は思わず後ろにさがる…が、悠誠さんの腕枕をしている手が身体を引き寄せた。
「逃げたらだめだよ、お嬢さん。そんなことをしたら食べちゃうから」
真剣な表情に「ドキドキ」が止まらない。
なんでそんな事を言うのだろう?
奥さんや彼女にも言っているのだろうか?
一瞬だけ胸が締め付けられた気がした。
「さてと、起きたみたいだしイチャイチャしたいな。お互いの事を良く知る為に自己紹介をしようか?」
『い、今さらですか?』
「うん、お嬢さんがもし逃げ出しても捕まえる様に情報はいっぱい欲しい」
『…え??』
にこにこと微笑む悠誠さんに戸惑う。
どうしてそんな事を言うのだろう?
私の心を乱すのはやめて欲しい。
「じゃあ俺からね。名前は知っていると思うけどもう一度伝えるね。菅野悠誠41歳、身長は183センチ。好きな物は豚汁とお嬢さん、趣味はお嬢さんを愛でる事、特技はお嬢さんを感じさせる事かな」
『……揶揄ってます?』
「本気だけど?」
『……』
揶揄っている様にしか見えない。
だけど、顔はいたって真剣。
口が上手いだけなのか?それとも本気なのか?
私には判別が付かなかった。
「次はお嬢さんの番だよ」
『…五十嵐クリスティーナ、年齢は25歳、身長は161センチ、ハーフだけど英語は出来ません。好きな事は料理です。特技は……時々懸賞に応募したら当たります。好きな物はフルーツ全般、苦手な物は苦い物です』
「へぇ~懸賞が当たるなんて凄いね!もしかして、家電とか懸賞とかで当てたの?」
『何個かだけですけど』
「凄いねっ、じゃあ今度本を買って何か応募しようよ。もしかしたら当たるかもしれないよ?」
『機会があれば…』
「さてと、色々知れて楽しかったらまた何かしようね。俺的には…愛しているゲームとかお嬢さんとしたいな」
『愛していているゲーム…!?』
私の額にキスをしながらのほほんと話す悠誠さんに戸惑う。
しかし、全く私の様子には気にせず悠誠さんはベッドから起き上がった。
「さてと、用意するとしようか?お望みならお風呂も手伝ってあげるけど?」
『…け、結構ですっ!!』
「えぇ~、最初は一緒に入ったのに??」
『あの時は…やけになってっ』
「うんうん、一人じゃ嫌~って感じがすっごく可愛かったよ」
いつもの笑顔に私はタジタジになってしまう。
悠誠さんに勝てる人はいるのだろうか?
そんな事を考えながらベッドから出てお風呂場に向かった。
◯◯◯◯
準備が終わって車で皇凌に向かった。
複合型施設があり、ここに行けばなんでも割と揃う。
私はウキウキしながら車を降りて店の中に入っていく。
テーションの高い私は悠誠さんに声をかけた。
『悠誠さん、何を買いに行きますか?』
「そうだね、寝室は良いとして…食器とか足りない物はある?」
『えっとですね、タオルが少ないかなって。後は私物を買いたいのですが』
「タオルか~、それは必要だね。じゃあ見に行こうか」
悠誠さんと手を繋いで歩いて目的地に向かおうとした時さっきの言葉を思い出して顔を赤らめた。
【そうだね、寝室は良いとして】
寝室はあのまま2人で1つのベッドを使うって事!?
座り込みたくなったが悠誠さんはそれを許さずどんどん進んでいく。
寝室が一緒で良いって言ってどう言う事ですか?
頭の中がぐるぐるしていると「ひょこっ」と悠誠さんの顔が私の前に現れる。
「お嬢さんどうしたの?。顔が真っ赤だよ」
『えっと、あの、寝室は…その別の方が…』
「え?無理」
『即答!?』
「やだよ、お嬢さんと離れて寝るなんて。俺狂っちゃうからだめ」
年上とは思えない理由をペラペラと喋る悠誠さんに混乱をしているとタオルの置いてあるお店に着いた。
「さてさて、タオルを見に行こう。どれが良いかな~?」
『あ、あの寝室…』
「それ以上言ったらこの場で愛でるからね」
『……はい』
私は納得するしか出来ず、結局その事には触れずに買い物を進めた。
大体の物は買い終わり最後に下着売り場に向かう。
今のだと数日分しかない為もう少し欲しかったのだ。
だけど…。
『あの悠誠さん…、その…』
「これとかどう?黒のTバックで紐っ!後はこっちのガータベルトも捨てがたい…まて…穴空きTバックも…」
『悠誠さんっ!!』
「ん?何か良い物があった?ぜひ見たいから教えてっ」
『違いますっ、他のお客様の迷惑になるから外に出て下さいっ』
「え、やだ。俺は迷惑ではないよ?俺も客だし、お嬢さんの下着を買いに来た立派な客だから店から出ないよ」
『な、何言っているのですか、とにかく出て下さいっ!!』
私が大声をあげると周囲の人に注目をされヒソヒソ話をされる。
あぁ、やってしまった。
ただでさえ目立つ外見なのに、こんな状態は余計目立つ。
だけど、悠誠さんが下着売り場にいる方がよっぽど目立って恥ずかしいっ。
私はなんとか悠誠さんの背中を押した。
『悠誠さん外に出て下さいっ!』
「やだ、これ全部買うからっ!」
『私が買いますから外に出て下さいっ』
「……絶対に買ってね?そうしなかったらお嬢さん、ここでひん剥くから。愛でるから」
低い声で言われて私は冷や汗をかきながら大きく頷いた。
『わ、分かりましたから』
「良い?俺はやると言ったらやるからね。よく覚えておいてよ、お嬢さん」
格好良い…、ってそんな事思っている場合じゃない。
私は頷いて手に持っている下着を買いに行った。
こんな事なら下着売り場に行かなければよかったと後悔するのであった。
『うぅ~ん??』
誰かの声が聞こえてゆっくりと目を開けると鍛われている綺麗な身体が目に入った。
びっくりした私は思わず後ろにさがる…が、悠誠さんの腕枕をしている手が身体を引き寄せた。
「逃げたらだめだよ、お嬢さん。そんなことをしたら食べちゃうから」
真剣な表情に「ドキドキ」が止まらない。
なんでそんな事を言うのだろう?
奥さんや彼女にも言っているのだろうか?
一瞬だけ胸が締め付けられた気がした。
「さてと、起きたみたいだしイチャイチャしたいな。お互いの事を良く知る為に自己紹介をしようか?」
『い、今さらですか?』
「うん、お嬢さんがもし逃げ出しても捕まえる様に情報はいっぱい欲しい」
『…え??』
にこにこと微笑む悠誠さんに戸惑う。
どうしてそんな事を言うのだろう?
私の心を乱すのはやめて欲しい。
「じゃあ俺からね。名前は知っていると思うけどもう一度伝えるね。菅野悠誠41歳、身長は183センチ。好きな物は豚汁とお嬢さん、趣味はお嬢さんを愛でる事、特技はお嬢さんを感じさせる事かな」
『……揶揄ってます?』
「本気だけど?」
『……』
揶揄っている様にしか見えない。
だけど、顔はいたって真剣。
口が上手いだけなのか?それとも本気なのか?
私には判別が付かなかった。
「次はお嬢さんの番だよ」
『…五十嵐クリスティーナ、年齢は25歳、身長は161センチ、ハーフだけど英語は出来ません。好きな事は料理です。特技は……時々懸賞に応募したら当たります。好きな物はフルーツ全般、苦手な物は苦い物です』
「へぇ~懸賞が当たるなんて凄いね!もしかして、家電とか懸賞とかで当てたの?」
『何個かだけですけど』
「凄いねっ、じゃあ今度本を買って何か応募しようよ。もしかしたら当たるかもしれないよ?」
『機会があれば…』
「さてと、色々知れて楽しかったらまた何かしようね。俺的には…愛しているゲームとかお嬢さんとしたいな」
『愛していているゲーム…!?』
私の額にキスをしながらのほほんと話す悠誠さんに戸惑う。
しかし、全く私の様子には気にせず悠誠さんはベッドから起き上がった。
「さてと、用意するとしようか?お望みならお風呂も手伝ってあげるけど?」
『…け、結構ですっ!!』
「えぇ~、最初は一緒に入ったのに??」
『あの時は…やけになってっ』
「うんうん、一人じゃ嫌~って感じがすっごく可愛かったよ」
いつもの笑顔に私はタジタジになってしまう。
悠誠さんに勝てる人はいるのだろうか?
そんな事を考えながらベッドから出てお風呂場に向かった。
◯◯◯◯
準備が終わって車で皇凌に向かった。
複合型施設があり、ここに行けばなんでも割と揃う。
私はウキウキしながら車を降りて店の中に入っていく。
テーションの高い私は悠誠さんに声をかけた。
『悠誠さん、何を買いに行きますか?』
「そうだね、寝室は良いとして…食器とか足りない物はある?」
『えっとですね、タオルが少ないかなって。後は私物を買いたいのですが』
「タオルか~、それは必要だね。じゃあ見に行こうか」
悠誠さんと手を繋いで歩いて目的地に向かおうとした時さっきの言葉を思い出して顔を赤らめた。
【そうだね、寝室は良いとして】
寝室はあのまま2人で1つのベッドを使うって事!?
座り込みたくなったが悠誠さんはそれを許さずどんどん進んでいく。
寝室が一緒で良いって言ってどう言う事ですか?
頭の中がぐるぐるしていると「ひょこっ」と悠誠さんの顔が私の前に現れる。
「お嬢さんどうしたの?。顔が真っ赤だよ」
『えっと、あの、寝室は…その別の方が…』
「え?無理」
『即答!?』
「やだよ、お嬢さんと離れて寝るなんて。俺狂っちゃうからだめ」
年上とは思えない理由をペラペラと喋る悠誠さんに混乱をしているとタオルの置いてあるお店に着いた。
「さてさて、タオルを見に行こう。どれが良いかな~?」
『あ、あの寝室…』
「それ以上言ったらこの場で愛でるからね」
『……はい』
私は納得するしか出来ず、結局その事には触れずに買い物を進めた。
大体の物は買い終わり最後に下着売り場に向かう。
今のだと数日分しかない為もう少し欲しかったのだ。
だけど…。
『あの悠誠さん…、その…』
「これとかどう?黒のTバックで紐っ!後はこっちのガータベルトも捨てがたい…まて…穴空きTバックも…」
『悠誠さんっ!!』
「ん?何か良い物があった?ぜひ見たいから教えてっ」
『違いますっ、他のお客様の迷惑になるから外に出て下さいっ』
「え、やだ。俺は迷惑ではないよ?俺も客だし、お嬢さんの下着を買いに来た立派な客だから店から出ないよ」
『な、何言っているのですか、とにかく出て下さいっ!!』
私が大声をあげると周囲の人に注目をされヒソヒソ話をされる。
あぁ、やってしまった。
ただでさえ目立つ外見なのに、こんな状態は余計目立つ。
だけど、悠誠さんが下着売り場にいる方がよっぽど目立って恥ずかしいっ。
私はなんとか悠誠さんの背中を押した。
『悠誠さん外に出て下さいっ!』
「やだ、これ全部買うからっ!」
『私が買いますから外に出て下さいっ』
「……絶対に買ってね?そうしなかったらお嬢さん、ここでひん剥くから。愛でるから」
低い声で言われて私は冷や汗をかきながら大きく頷いた。
『わ、分かりましたから』
「良い?俺はやると言ったらやるからね。よく覚えておいてよ、お嬢さん」
格好良い…、ってそんな事思っている場合じゃない。
私は頷いて手に持っている下着を買いに行った。
こんな事なら下着売り場に行かなければよかったと後悔するのであった。
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