【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する

エース皇命

文字の大きさ
18 / 32

第18話 ローレライの家

しおりを挟む
「あの二人はどこに行ったんだ?」

 エルフの街でクリス捜しをしているアキラたち四人。
 あまりに広大な街であり、さらには人(エルフ)も多いので、すぐにはぐれてしまった。男子二人と女子二人だ。

 ジャックは女子など気にせずにクリスを捜したかった。しかし、アキラは反対する。

「エルフの街ではぐれたら大変だぞ」アキラが言った。「それに、ランランは自由人だからシエナが振り回されていないか心配だ」

「たぶん大丈夫だろう」ジャックは無関心。「最悪、アジトにさえ帰ればまた会える」

「まあ、そうか」アキラは単純だった。「それなら、先を急ごう」



 一方、女子二人(特にランラン)は、はぐれたことさえ気にしていなかった。

「見て見て! これすごいきれい!」とランラン。「あ、あれも!」
 ランランは初めて見た街の美しさに感動していた。

「すごくきれいだけど、クリスを捜した方がいいんじゃない? それか、アキラたちを」シエナが控えめに言う。

「大丈夫、大丈夫! クリスは絶対見つける! アキラたちもすぐ見つかるよ」
 ランランの確信がどこからきているのかはまったくわからなかった。



「あれあれ? もしやそなたはアキラ殿?」男子二人の前に、一人のエルフの男が現れた。「いやいや、その魅力的な目はアキラだ。会うのは何年ぶりだろうか?」

「エド!」アキラが嬉しそうに男をハグする。「久しぶりだ!」

「知り合いか?」ジャックが聞いた。

「ああ、エドとは道場を卒業してから二年間組んでたんだ」

「おっしゃる通り。我はエドワード・フリーマン三世。そなたはアキラの友人か?」

「友人か、親友か、家族か、宿敵か」とジャック。「どうだろうな?」

 エドは少し困った。「それでは……親友ということにしておこう」

「こいつ、かなり変わり者なんだ。名前はジャック」アキラが説明する。「だが、優秀な杖士ブレイカーであることには変わりない」

 エドは銀色の長い髪に、銀色の美しい目。背中には弓矢をかついでいる。

「ジャック殿、我は変わり者が好きだから安心したまえ。ところで、杖士ブレイカー二人が何をしにきたのだ?」

「実はクリスを捜しているんだ」アキラが答えた。

「クリスとは……クリス・バロン・テイラー=ブラウンのことか?」

「えっと……そうだ」
 アキラはクリスの本名を知らなかった。今まで一度も教えてくれたことはない。
 しかし、なぜだかエドの言う人物はあのクリスであると確信できた。

「クリスと親しいのか?」エドが聞く。

「ああ、同じチームの仲間だ。だが、ローレライと一緒にここに――」

「ローレライ!?」エドが驚いた声を出す。「あの魔女はエルフ界では有名だ。実に賢く、ついでに美しい。その誘惑に勝てる者はいない」

「彼女を知っているのか?」ジャックが目を細める。「魔女、だと?」

「おっしゃる通り。噂によれば、ローレライはクリスと別れてから愛と独占の魔術の勉強を始め、様々な男を自分のものにしてきたそうだ」

「おいおい、それは最低だな! クリス一筋じゃないのかよ!」アキラがどなった。「あの野郎……」

「自分のものになった男はどうなった?」ジャックが聞く。

「それが謎なのだ。行方は誰も知らない。おそらく、彼女の家に監禁されているのだろうな」

 アキラが身震いした。「クリスもそうなってないといいが」

「我も同感。クリスは古い友人なのだ。彼は友を大事にする、よき仲間だった」

「俺たちはあの悪女からクリスを取り返すつもりだ。もしエドの予想が正しければ、これまで捕まった男たちも助ける。エドも協力してくれないか?」

「喜んで協力しよう」エドが笑顔で答えた。「しかし、弓矢がどこまで役に立つのか――」

「何が起こるのかわからない。少しでも仲間は多い方が好ましい」ジャックが言う。「あの女の居場所に心当たりか何かはあるか?」

「ローレライの家はこの街のはずれにある。エルフしか知らない抜け道を行かなければ」

「早速役に立ってくれたな、エド」アキラが笑った。「よし、あの悪女を懲らしめてやろう」



 クリスはローレライの家にお邪魔していた。
「ローレライ、君と一緒にいられてすごく嬉しいよ」

「あら、わたくしも嬉しいわ」ローレライが答える。「こっちにきて」

 クリスは言われるがままにローレライに近づいた。

「あなたを愛してる」そう言って、ローレライがクリスを抱きしめ、ゆっくりと壁の方に誘導した。

 熱い口づけを交わし、愛を確かめ合う。

 しかし、それもつかの間だった。
 クリスが寄りかかっていた壁はなんとフェイクで、急になくなったのだ。

 クリスはそのまま後ろに倒れた。「うわぁ。驚いたよ」まだぼうっとしている。「何があったんだい?」

 壁の奥は牢屋のようになっていた。ローレライはこうして何百年もエルフの男を監禁して、自分が好きなときに遊んでいる。その中でもクリスは一番の獲物だった。毎日クリスでも楽しめるだろう。

 魔法のように消えた壁は、今度は扉となってしっかり閉まった。クリスは牢屋から出られなくなった。

「ローレライ……愛してる」クリスがつぶやく。まだ愛の魔法は消えていない。

「ずっとわたくしを楽しませてね、ダーリン。きっとあなたもすごく楽しいわ」
 


 アキラたちはローレライの家の前までたどり着いていた。一人暮らしの家にしてはすごく大きい。
 確かに何十人ものエルフを監禁できそうだ。

「よーし、これであの女を……」アキラの目には狂気が踊っていた。

「落ち着け」ジャックがなだめる。「間違ってもいきなり切りかかったりするな」

「それは心得ている。だが、もしあいつが魔術を使えば……そのときは――」

「エルフの法律は厳しい。殺してしまえば山奥の牢獄に捕らえられる」エドが首を振った。「我の指示に従ってくれたまえ」

「わかった、わかった。我慢できるように頑張るよ」

 そうして、三人はローレライの家に突入した。

「おい! ローレライ! クリスを返せ!」アキラが大声で叫ぶ。

 ジャックとエドは、こいつやっちゃったな、と呆れた。

「あら、アキラじゃない」ローレライに驚いた様子はなかった。「お茶でも召し上がる?」

 クリスの牢獄は当然ながらアキラたちからは見えていない。

「はぐらかすな! ここにクリスがいることくらいわかってるんだ!」

「アキラ」ローレライが急にセクシーな声でアキラに近づく。「あなた、とってもハンサムね。こっちを向いてちょうだい」

「嫌だ」アキラははっきりと言った。「お前の顔なんて見たくもない」

「ウソよ」ローレライが否定する。「本当はわたくしの美しさに心奪われているわ。ねえ、キスする?」

「絶対しない。うるさい」自分に言い聞かせているようだ。

 ローレライの手がアキラの顔に触れた。「気持ちいいわよ」

「こいつ、殴ってもいいか?」ジャックが小声でエドに聞いた。「俺が我慢できない」

「待つのだ」エドも小声で返す。「ローレライはアキラを落とすことに夢中で、我らに注意が向いていない。この隙にクリスを救出しよう」

 ジャックはうなずき、二人でこっそり家の奥に入っていく。

 アキラは二人の動きに気づいた。しかし、ローレライはアキラを口説くことに集中していて気づいていない。これはチャンスだ。

「なんかあんたが魅力的に思えてきた」完全に棒読みだったが、アキラが言った。「キスするか」

「ほら、言ったでしょ? たっぷり遊びましょう」

 嫌だね、と言いたかったが、アキラはどうにかこらえた。「もちろん。でもさ、その前にもっと見つめ合っていよう」

「いいわね。もっとわたくしを見て」

 これでいくらか時間を稼げたようだ。

「もうそろそろキスしてもいいかしら?」ローレライが聞く。

「もちろん、絶対に嫌だね!」アキラが大声で言った。

「なんですって!?」

「だって、もう目的は達成したからな!」
 そう言ってアキラが見た先は、眠るクリスを抱えている仲間二人と、自我が戻って次々と出てきたエルフの男たちだ。

「なんてことを……わたくしがどれだけの時間をかけて――」

「黙れ! この悪女め!」アキラがどなる。「クリス、目を覚ませ!」

 アキラの一言で、クリスが目をはっきりと開けた。もうぼうっとしている感じはなく、いつものリーダーだ。
「やあ、アキラ。ジャックも、それにエド! 久しぶりだな! どうして僕はここに――」

「この魔女に操られていたんだ」アキラが説明する。「他の男たちもな」

 エルフの男たちが軽蔑と怒りの目でローレライを見た。「よく我々を!」「俺の二百年を返せ!」「この悪魔め!」

 ローレライは怒りに震えている。「アキラ……あんたよくも――」

「もっと上品に話したらどうだ? 全然きれいじゃない」アキラが挑発した。「このまま降伏するか、それともこてんぱんにやられるか。選ばせてやるよ」

「あなたね……いつか後悔するわ……わたくしを敵に回したことに」

「とっくに敵だ、ローレライ」今度はクリスが言った。「男の気持ちをもて遊んでこんなことをするなんて――」

「クリス! わたくし、あなたを心の底から愛しているわ!」

「こんなことをしている君は見たくなかった」クリスががっかりしたように言う。「罪を償うんだ」

 そうして、ローレライという危険で美しいエルフの女は逮捕された。

 エルフの男たちも何百年というブランクがあるのに、自分の家や妻を求めて帰っていく。

 クリスはまた、デイブレイクのリーダーとして復帰した。



★ ★ ★



 ~作者のコメント~
 この回はある意味ローレライざまぁにはなりましたが、皆様はどう思いましたか?
 ローレライは美しいので、男としては一度誘惑されてみたいと思うかもしれませんね。もちろん私は、アキラのように跳ね返しますが。
 クリスがチームに戻ってよかったです。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

ありふれた話 ~追放された錬金術師は、神スキル【物質創造】で辺境に楽園を築きます。今さら戻ってこいと言われても以下略

ゆきむらちひろ
ファンタジー
「追放」「ざまぁ」「実は最強」「生産チート」「スローライフ」「可愛いヒロイン」などなど、どこかで見たことがあるような設定を山盛りにして、ゆきむら的に書き殴っていく異世界ファンタジー。 ■あらすじ 勇者パーティーで雑用兼ポーション生成係を務めていた錬金術師・アルト。 彼は勇者から「お前のスキルはもう限界だ。足手まといだ」と無一文で追放されてしまう。 失意のまま辺境の寂れた村に流れ着いたアルトだったが、 そこで自身のスキル【アイテム・クリエーション】が、 実はただのアイテム作成ではなく、 物質の構造を自在に組み替える神の御業【物質創造】であることに気づく。 それ以降、彼はその力で不毛の土地を肥沃な農地に変え、 枯れた川に清流を呼び戻し、 村人たちのために快適な家や温泉まで作り出していく。 さらに呪いに苦しむエルフの美少女を救い、 お人好しな商人、訳ありな獣人、腕利きのドワーフなどを取り入れ、 アルトは辺境を活気あふれる理想郷にしようと奮闘する。 一方、アルトを追放した勇者パーティーは、なぜかその活躍に陰りが見えてきて……。  ―・―・―・―・―・―・―・― タイトルを全部書くなら、 『追放された錬金術師は、神スキル【物質創造】で辺境に楽園を築きます ~今さら戻ってこいと泣きつかれても、もう遅い。周りには僕を信じてくれる仲間がいるので~』という感じ。ありそう。 ※「小説家になろう」「カクヨム」「アルファポリス」に同内容のものを投稿しています。 ※この作品以外にもいろいろと小説を投稿しています。よろしければそちらもご覧ください。

無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。

さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。 だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。 行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。 ――だが、誰も知らなかった。 ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。 襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。 「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。 俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。 無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!? のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!

金貨増殖バグが止まらないので、そのまま快適なスローライフを送ります

桜井正宗
ファンタジー
 無能の落ちこぼれと認定された『ギルド職員』兼『ぷちドラゴン』使いの『ぷちテイマー』のヘンリーは、職員をクビとなり、国さえも追放されてしまう。  突然、空から女の子が降ってくると、キャッチしきれず女の子を地面へ激突させてしまう。それが聖女との出会いだった。  銀髪の自称聖女から『ギフト』を貰い、ヘンリーは、両手に持てない程の金貨を大量に手に入れた。これで一生遊んで暮らせると思いきや、金貨はどんどん増えていく。増殖が止まらない金貨。どんどん増えていってしまった。  聖女によれば“金貨増殖バグ”だという。幸い、元ギルド職員の権限でアイテムボックス量は無駄に多く持っていたので、そこへ保管しまくった。  大金持ちになったヘンリーは、とりあえず念願だった屋敷を買い……スローライフを始めていく!?

パーティーの役立たずとして追放された魔力タンク、世界でただ一人の自動人形『ドール』使いになる

日之影ソラ
ファンタジー
「ラスト、今日でお前はクビだ」 冒険者パーティで魔力タンク兼雑用係をしていたラストは、ある日突然リーダーから追放を宣告されてしまった。追放の理由は戦闘で役に立たないから。戦闘中に『コネクト』スキルで仲間と繋がり、仲間たちに自信の魔力を分け与えていたのだが……。それしかやっていないことを責められ、戦える人間のほうがマシだと仲間たちから言い放たれてしまう。 一人になり途方にくれるラストだったが、そこへ行方不明だった冒険者の祖父から送り物が届いた。贈り物と一緒に入れられた手紙には一言。 「ラストよ。彼女たちはお前の力になってくれる。ドール使いとなり、使い熟してみせよ」 そう記され、大きな木箱の中に入っていたのは綺麗な少女だった。 これは無能と言われた一人の冒険者が、自動人形(ドール)と共に成り上がる物語。 7/25男性向けHOTランキング1位

隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜

桜井正宗
ファンタジー
 能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。  スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。  真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。

神眼のカードマスター 〜パーティーを追放されてから人生の大逆転が始まった件。今さら戻って来いと言われてももう遅い〜

サイダーボウイ
ファンタジー
「いいかい? 君と僕じゃ最初から住む世界が違うんだよ。これからは惨めな人生を送って一生後悔しながら過ごすんだね」 Fランク冒険者のアルディンは領主の息子であるザネリにそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。 父親から譲り受けた大切なカードも奪われ、アルディンは失意のどん底に。 しばらくは冒険者稼業をやめて田舎でのんびり暮らそうと街を離れることにしたアルディンは、その道中、メイド姉妹が賊に襲われている光景を目撃する。 彼女たちを救い出す最中、突如として【神眼】が覚醒してしまう。 それはこのカード世界における掟すらもぶち壊してしまうほどの才能だった。 無事にメイド姉妹を助けたアルディンは、大きな屋敷で彼女たちと一緒に楽しく暮らすようになる。 【神眼】を使って楽々とカードを集めてまわり、召喚獣の万能スライムとも仲良くなって、やがて天災級ドラゴンを討伐するまでに成長し、アルディンはどんどん強くなっていく。 一方その頃、ザネリのパーティーでは仲間割れが起こっていた。 ダンジョン攻略も思うようにいかなくなり、ザネリはそこでようやくアルディンの重要さに気づく。 なんとか引き戻したいザネリは、アルディンにパーティーへ戻って来るように頼み込むのだったが……。 これは、かつてFランク冒険者だった青年が、チート能力を駆使してカード無双で成り上がり、やがて神話級改変者〈ルールブレイカー〉と呼ばれるようになるまでの人生逆転譚である。

追放された無能鑑定士、実は世界最強の万物解析スキル持ち。パーティーと国が泣きついてももう遅い。辺境で美少女とスローライフ(?)を送る

夏見ナイ
ファンタジー
貴族の三男に転生したカイトは、【鑑定】スキルしか持てず家からも勇者パーティーからも無能扱いされ、ついには追放されてしまう。全てを失い辺境に流れ着いた彼だが、そこで自身のスキルが万物の情報を読み解く最強スキル【万物解析】だと覚醒する! 隠された才能を見抜いて助けた美少女エルフや獣人と共に、カイトは辺境の村を豊かにし、古代遺跡の謎を解き明かし、強力な魔物を従え、着実に力をつけていく。一方、カイトを切り捨てた元パーティーと王国は凋落の一途を辿り、彼の築いた豊かさに気づくが……もう遅い! 不遇から成り上がる、痛快な逆転劇と辺境スローライフ(?)が今、始まる!

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います

しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

処理中です...