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第23話 ジャックの本気
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ジャックはオズ道場よりもはるかに遠い山奥の、ある古の魔術師に会っていた。
なぜいきなりそんなことになっているのか。それはアキラをユハ帝国から連れて帰っている途中、アキラの指示でオズ道場に立ち寄ったのが始まりだった。
「アキラ、ドラゴンキラーから情報を聞き出せたか?」
「師匠、実は……」
「アキラを一人でユハ帝国に派遣したのは危険なことだ。だから俺たちが連れて帰ることにした」
「そうです。いくらアキラでも危険すぎます、カリス師匠」
任務の失敗をなかなか言い出せないアキラを救ったのは、ジャックとシエナだった。
それに加え、カリス師匠に責めるような目を向けている。
「信頼しているからこそ送ったのだ。アキラならドラゴンキラーとの戦闘において、有利に戦うことができる。そのことも知っているだろう?」
「なぜそんなにドラゴンキラーに執着する?」
カリス師匠はリーサル杖士についての説明をした。
二人とも最初は信じなかったが、彼の真剣な表情を見て気が変わった。
「とにかく、リーサル杖士はまだ存在している。ドラゴンキラーはその唯一の手がかりだ」
「やっぱり俺がドラゴンキラーと決闘を――」
「よせ」ジャックがとめる。「やつがリーサル杖士の手ほどきを受けているのならなおさら危険だ。アキラとシエナはアジトに帰り、建国の準備を進めろ。少しでも早く国を作り、軍隊を強化し、ユハ帝国を滅ぼす」
「急にどうした? なんでそんなにやる気なんだ?」
「わからないか? 状況は日を増すごとに悪化していっている。この大陸に潜む悪に立ち向かわなければ、俺たちが滅ぼされる」
ジャックは悪を――特にリーサル杖士を強く憎んでいた。腕を失ったのも、リーサル杖士との戦いで破れたからだ。やつらは容赦なく命を奪い、自分たちが満足するまで殺し続ける。
痛むはずのない義手が、ずきっと痛んだ。
「ジャックはどうするんだ?」
「俺はシバに会ってくる。古来からの魔術に詳しい最強の魔術師だ」
「シバ? あのおじさん、怒らせたらシバかれるぞ! シバだけに」
「ジョークを言っている場合か!」珍しくジャックが感情的になった。しかし、すぐに我に返ってため息をつく。「スペイゴールがまたとない脅威にさらされている。アキラたちは早く軍事力、団結力を高めろ」
そう行って、ジャックは道場から離れていった。
「大丈夫かな?」
ジャックが完全に見えなくなると、シエナが心配そうに聞いた。
「ジャックはリーサル杖士との戦闘で腕を失った。あのときからだ――感情をあんまり出さなくなったのは。昔はもっと感情的で、俺ともよく喧嘩してた」
「今でもたまにするでしょ」
「そのときはすぐにジャックが引いてくれる。ジャックは……ほんとに大変な思いをしてきてるんだ。だから彼の言う通り、早くユハ帝国を滅ぼそう」
「ジャックはなんでシバのところへ?」
「私の依頼だ。シバはすべての魔術を知り尽くしている。我々杖士が使っている魔術というものは、魔術師にとっては子どもの遊びに過ぎない。だが、あれほどの魔力を持つジャックなら、シバと対等に話し合えるかもしれない」
アキラは不安そうだ。「シバと話して、どうなるのです?」
「交渉がうまくいけば、ユハ帝国を滅ぼす手伝いをしてくれる」
「うまくいかなければ?」
「そんなことが起こるはずはない」
カリス師匠がにやっと笑った。
「汝がここにくることは昔からわかっておった。儂に協力を求めるつもりなのかもしれんが、断る」
古の魔術師シバは、山奥の小さな小屋に住んでいる。普段は魔術の研究や創作に熱を注いでいるらしい。
長くて白いヒゲに、後ろで結んだ長い白髪。男らしさなどは一欠片もない。
「もしあなたが協力しないのなら、スペイゴールはリーサル杖士どもに滅ぼされる。そしていずれは、あなたも殺される」
「リーサル杖士が滅びていたはずがないだろう? そのうち大きな戦争になる」
「あなたにはそれをとめる力がある。我々にも力を貸してほしい」
ジャックは丁寧に頼んでいるが、シバは絶対に聞き入れようとはしてくれない。
ジャックは自分の右腕を見た。すっかり金属の腕だ。この腕を失う前は、今よりも明るくて希望に満ちた人物だった。
「もしあなたが協力しないと主張するのなら、力ずくで協力させるしか方法はない」
「儂は魔術師だ。杖士の使う見せ物のような魔術とは比べものにならない」
「望むところだ」
いきなりジャックが炎の強風を放ち、魔術師の視界を奪った。
これで焼け焦げになっているだろう。
しかし、現実はそう甘くなかった。
「儂を怒らせたようだな!」シバは相当腹にきたらしい。「汝に痛い目を味わわせてやろう!」
そうしてシバが反対呪文を唱える。
すぐに冷たい風と水滴が、ジャックの炎をかき消した。
「まだまだ甘い。火炎放射など、子どもでもできる」
「そうか、それなら、これはどうだ?」
次にジャックが繰り出したのは山の土を利用した地形操作の魔術だ。
これには高等なテクニックが必要で、習得するのに十年はかかると言われている。しかし、ジャックはいとも簡単にやってのけた。
「まさか……」
シバが立っている地面が、ぐねぐねと動き出し、シバは立っていることすらできなくなった。
しかし、流石は最強の魔術師だ。すぐに空中浮遊呪文を唱え、地面から解放された。
「上級訓練は受けているようだな」
今度はシバの攻撃。
雷を呼び起こし、ジャックに向かって放つ。
ジャックはよけきれずに後ろに飛ばされた。
「これが儂の本気だ」
シバは満足している様子だ。しかし、シバは知らない。ジャックがずっと力を温存していたということを。
「それが本気か。俺の本気はこれからだ」
ジャックは素早く跳び上がり、雷と風と炎が複雑に入り混じった、最高レベルの魔術をシバに向けた。
一瞬でシバの体が焼かれ、風で吹き飛ばされる。
シバは黒焦げで、目も当てられないような状態だった。
喉が焼けているので、声を出して助けを求めることもできない。
「やりすぎた」ジャックが小さくつぶやく。「だが、その程度ならすぐに治せる」
普通の杖士でも、普通の魔術師でも、焼け焦げレベルの怪我なら治療は不可能だ。苦しみながら死ぬのを待つしかない。
しかし、ジャックは医療呪文にも長けていた。
流れるように呪文を発音し、シバの体ももとの状態に戻す。これがジャックの本気だった。
「お前は……一体何者だ……?」
「そんなことより、まずは俺の話を聞いてもらおう」
驚いているシバに対し、ジャックは早口で状況を説明し始めた。
そして最終的には、ユハ帝国を滅ぼすために協力することを約束させた。
「なぜ魔術の道に進まなかった?」
用事がすんだため帰ろうとしたジャックを、完全に弱りきっている老人が引きとめた。
「俺は魔術師ではない。杖士だ。オズ道場で訓練を受け、一流の杖士になるために育てられた。今では数少ない俺の誇りだ」
「そうか……もしお前が魔術の道に進んでいたら……今頃スペイゴールを一人で支配していただろうに……」
シバのこの一言は、今後のジャックに大きな影響を与えることになる。
しかし、今はまだ、知るべきではないだろう。
★ ★ ★
~作者のコメント~
今回はジャックに焦点を当てました。
ここにきて、ジャックの本気の強さが見れたので満足できたのではないでしょうか。
右腕を失う前のジャックも気になりますね。希望があったらそんな回を作ってみてもいいかも。
次回もお楽しみに!!
なぜいきなりそんなことになっているのか。それはアキラをユハ帝国から連れて帰っている途中、アキラの指示でオズ道場に立ち寄ったのが始まりだった。
「アキラ、ドラゴンキラーから情報を聞き出せたか?」
「師匠、実は……」
「アキラを一人でユハ帝国に派遣したのは危険なことだ。だから俺たちが連れて帰ることにした」
「そうです。いくらアキラでも危険すぎます、カリス師匠」
任務の失敗をなかなか言い出せないアキラを救ったのは、ジャックとシエナだった。
それに加え、カリス師匠に責めるような目を向けている。
「信頼しているからこそ送ったのだ。アキラならドラゴンキラーとの戦闘において、有利に戦うことができる。そのことも知っているだろう?」
「なぜそんなにドラゴンキラーに執着する?」
カリス師匠はリーサル杖士についての説明をした。
二人とも最初は信じなかったが、彼の真剣な表情を見て気が変わった。
「とにかく、リーサル杖士はまだ存在している。ドラゴンキラーはその唯一の手がかりだ」
「やっぱり俺がドラゴンキラーと決闘を――」
「よせ」ジャックがとめる。「やつがリーサル杖士の手ほどきを受けているのならなおさら危険だ。アキラとシエナはアジトに帰り、建国の準備を進めろ。少しでも早く国を作り、軍隊を強化し、ユハ帝国を滅ぼす」
「急にどうした? なんでそんなにやる気なんだ?」
「わからないか? 状況は日を増すごとに悪化していっている。この大陸に潜む悪に立ち向かわなければ、俺たちが滅ぼされる」
ジャックは悪を――特にリーサル杖士を強く憎んでいた。腕を失ったのも、リーサル杖士との戦いで破れたからだ。やつらは容赦なく命を奪い、自分たちが満足するまで殺し続ける。
痛むはずのない義手が、ずきっと痛んだ。
「ジャックはどうするんだ?」
「俺はシバに会ってくる。古来からの魔術に詳しい最強の魔術師だ」
「シバ? あのおじさん、怒らせたらシバかれるぞ! シバだけに」
「ジョークを言っている場合か!」珍しくジャックが感情的になった。しかし、すぐに我に返ってため息をつく。「スペイゴールがまたとない脅威にさらされている。アキラたちは早く軍事力、団結力を高めろ」
そう行って、ジャックは道場から離れていった。
「大丈夫かな?」
ジャックが完全に見えなくなると、シエナが心配そうに聞いた。
「ジャックはリーサル杖士との戦闘で腕を失った。あのときからだ――感情をあんまり出さなくなったのは。昔はもっと感情的で、俺ともよく喧嘩してた」
「今でもたまにするでしょ」
「そのときはすぐにジャックが引いてくれる。ジャックは……ほんとに大変な思いをしてきてるんだ。だから彼の言う通り、早くユハ帝国を滅ぼそう」
「ジャックはなんでシバのところへ?」
「私の依頼だ。シバはすべての魔術を知り尽くしている。我々杖士が使っている魔術というものは、魔術師にとっては子どもの遊びに過ぎない。だが、あれほどの魔力を持つジャックなら、シバと対等に話し合えるかもしれない」
アキラは不安そうだ。「シバと話して、どうなるのです?」
「交渉がうまくいけば、ユハ帝国を滅ぼす手伝いをしてくれる」
「うまくいかなければ?」
「そんなことが起こるはずはない」
カリス師匠がにやっと笑った。
「汝がここにくることは昔からわかっておった。儂に協力を求めるつもりなのかもしれんが、断る」
古の魔術師シバは、山奥の小さな小屋に住んでいる。普段は魔術の研究や創作に熱を注いでいるらしい。
長くて白いヒゲに、後ろで結んだ長い白髪。男らしさなどは一欠片もない。
「もしあなたが協力しないのなら、スペイゴールはリーサル杖士どもに滅ぼされる。そしていずれは、あなたも殺される」
「リーサル杖士が滅びていたはずがないだろう? そのうち大きな戦争になる」
「あなたにはそれをとめる力がある。我々にも力を貸してほしい」
ジャックは丁寧に頼んでいるが、シバは絶対に聞き入れようとはしてくれない。
ジャックは自分の右腕を見た。すっかり金属の腕だ。この腕を失う前は、今よりも明るくて希望に満ちた人物だった。
「もしあなたが協力しないと主張するのなら、力ずくで協力させるしか方法はない」
「儂は魔術師だ。杖士の使う見せ物のような魔術とは比べものにならない」
「望むところだ」
いきなりジャックが炎の強風を放ち、魔術師の視界を奪った。
これで焼け焦げになっているだろう。
しかし、現実はそう甘くなかった。
「儂を怒らせたようだな!」シバは相当腹にきたらしい。「汝に痛い目を味わわせてやろう!」
そうしてシバが反対呪文を唱える。
すぐに冷たい風と水滴が、ジャックの炎をかき消した。
「まだまだ甘い。火炎放射など、子どもでもできる」
「そうか、それなら、これはどうだ?」
次にジャックが繰り出したのは山の土を利用した地形操作の魔術だ。
これには高等なテクニックが必要で、習得するのに十年はかかると言われている。しかし、ジャックはいとも簡単にやってのけた。
「まさか……」
シバが立っている地面が、ぐねぐねと動き出し、シバは立っていることすらできなくなった。
しかし、流石は最強の魔術師だ。すぐに空中浮遊呪文を唱え、地面から解放された。
「上級訓練は受けているようだな」
今度はシバの攻撃。
雷を呼び起こし、ジャックに向かって放つ。
ジャックはよけきれずに後ろに飛ばされた。
「これが儂の本気だ」
シバは満足している様子だ。しかし、シバは知らない。ジャックがずっと力を温存していたということを。
「それが本気か。俺の本気はこれからだ」
ジャックは素早く跳び上がり、雷と風と炎が複雑に入り混じった、最高レベルの魔術をシバに向けた。
一瞬でシバの体が焼かれ、風で吹き飛ばされる。
シバは黒焦げで、目も当てられないような状態だった。
喉が焼けているので、声を出して助けを求めることもできない。
「やりすぎた」ジャックが小さくつぶやく。「だが、その程度ならすぐに治せる」
普通の杖士でも、普通の魔術師でも、焼け焦げレベルの怪我なら治療は不可能だ。苦しみながら死ぬのを待つしかない。
しかし、ジャックは医療呪文にも長けていた。
流れるように呪文を発音し、シバの体ももとの状態に戻す。これがジャックの本気だった。
「お前は……一体何者だ……?」
「そんなことより、まずは俺の話を聞いてもらおう」
驚いているシバに対し、ジャックは早口で状況を説明し始めた。
そして最終的には、ユハ帝国を滅ぼすために協力することを約束させた。
「なぜ魔術の道に進まなかった?」
用事がすんだため帰ろうとしたジャックを、完全に弱りきっている老人が引きとめた。
「俺は魔術師ではない。杖士だ。オズ道場で訓練を受け、一流の杖士になるために育てられた。今では数少ない俺の誇りだ」
「そうか……もしお前が魔術の道に進んでいたら……今頃スペイゴールを一人で支配していただろうに……」
シバのこの一言は、今後のジャックに大きな影響を与えることになる。
しかし、今はまだ、知るべきではないだろう。
★ ★ ★
~作者のコメント~
今回はジャックに焦点を当てました。
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