128 / 140
フロストハウル編
第128話 ランクが一時的に上がるとかいうチートすぎる赤い液体
しおりを挟む
フロストハウルこと氷室澪奈は、昼の12時前に清明高校に到着した。
午前中は美容室で仕事をしていたが、午後からは完全に休暇を取り、文化祭に足を運んだのだ。
氷室の服装は明らかに気合いの入ったものだった。
銀髪こそ黒髪にしているものの、普段はストレートなロングヘアはウェーブ巻きにして仕上げ、普段は真ん中で分けている前髪も、今日は軽めに残している。
スタイリングの違いで大きく変わった氷室のヘアスタイル。
いつも絶世の美貌を解き放っているが、今日は一段と輝いていた。
道行く人は老若男女問わず振り返る。
「やべぇ。超美人だ……」
「悔しいですけど、認めざるを得ません」
「おい、惑わされるな! 今からあいつに復讐するんだぞ!」
「はい、すみません」
氷室が学校に入ってきたことを確認し、かなり前から張り込んでいた男2人も正門をくぐる。
「何のためにわざわざ日本に来たと思ってる? 組織から許可をもらうのにどれだけ苦労したか……」
「しかも飛行機で映画観れませんでしたし……」
「そうだよな! 格安の飛行機でイギリスから日本まで――って、そんなこたぁどうでもいい!」
男2人とは青ひげの男とノッポの男だ。
氷室の動向をうかがっているのは、彼女に復讐をするため。
というのも、2人は氷室と同じ組織で鍛えられた日本人で、氷室の先輩だった。
しかし、氷室は持ち前の才能でメキメキと実力を伸ばし、Sランク冒険者に成長。それに比べ、2人は彼女と比較された挙句、出来損ないと言われて負け犬扱いを受けてきた。
「この野郎……あいつがいなけりゃ、オレたちは普通の優等生だったんだ! だよな?」
「Aランク冒険者が負け犬と言われるなんて、普通はあり得ません」
後輩に異端児がいたことにより、本来注目されるはずだった2人は負け犬と言われるまでになってしまった。
氷室とこの2人に直接的な関わりはない。
顔を合わせたことはあれど、会話をしたこともなければ、訓練で一緒になったこともない。
しかし、幾度となく聞かされるフロストハウルの功績は、彼らに強烈な屈辱を与え続ける結果になってしまった。
そしてついに、組織からの許可を得て日本に飛ぶことができ、復讐を果たす時が来た、というわけだ。
青ひげの名前は江頭小太郎、ノッポの名前は安田長介といった。
「段取りはわかってるな? あの女好きがそこら辺の女子高生にメロメロになっている隙に、この暴走剤を注射し、撤収する。あとはあいつが暴れ回るのを高みの見物といこうじゃねぇか」
「さすがです江頭さん! 一生ついていきます!」
「おうよ!」
***
正門をくぐってすぐ、氷室は受付で足を止めた。
口をポカンと開け、固まっている。
「きみは……」
「はい?」
「なんて可愛いんだ……!」
受付の女子高生は困惑していた。可愛いからという理由で文化祭の受付係を頼まれたわけだが、急に美人にナンパされようとしているのだ。
――チャンス到来!
その様子をこっそり見ていた江頭は小さくガッツポーズをする。
自然な流れで受付ブースに近付き、袖の下に隠し持っている注射器を――。
「何をしているのかな?」
瞬間、可愛い女子生徒に言葉を失っていたはずの氷室が、江頭の手首をつかんだ。
それは、江頭の計画が綺麗に破綻した瞬間でもあった。
少し離れたところから見守っていた安田も、これからどうするべきかと動揺する。
「この野郎……一筋縄ではいかないってか」
「きみ、どこかで見たような……」
氷室の記憶の中で、彼らはぼんやりとしたものでしかない。話したこともないのだから、それもそのはず。
だが、このセリフが江頭の羞恥心にさらなる火をつけ、復讐心を燃やした。
「安田!」
「はい!」
急に声を張り上げる。
何事かと、周囲からの注目が江頭に寄せられた。
「プランBに移行する! やれ!」
江頭からの指示を受けた安田は、覚悟したような表情を見せると、ちょうど雷電舞姫の講演会が終わった頃の体育館へ向かっていく。
一方で氷室の前に立つ江頭は、憎しみを込めた視線を彼女に向けながら、半分壊れたような笑みを浮かべた。
「久しぶりだな、フロストハウル! ま、お前はオレのことなんか覚えてないんだろうけどよ!」
「……」
氷室は目の前の男が誰だか思い出せず、顔をしかめたままだ。
「この液体はな、超人の中の細胞を活性化させて、ランクが1つ上がったかのようなブースト状態を引き起こせるとんでもねぇ薬だ」
「――ッ」
江頭の手の中にある赤い液体の正体。
それはチートとも言える薬だった。
Aランクの者が注射で血液内に取り込めば、Sランク並みのステータスを一時的に引き出すことができる。
江頭を完全に警戒した氷室は、江頭の次の行動を予測したのかすぐに動いた。
常人の目では捉えられないほどの速さで、江頭に接近。そのまま注射器に手を伸ばす。
しかし、これでも江頭はAランクの超人。
氷室が動き出す前に距離を取り、自分の腕に注射器を打ち込んだ。
「待て――ッ」
「――理性も判断力もぶっ飛んで、暴走しちまうわけだけどな!」
江頭の理性あるセリフはそこまでだった。
セリフを言い終わった瞬間には、理性の崩壊した狂暴な超人がそこに立っていた。
最初の計画では氷室に薬を取り込ませ、暴走させる計画だった。
SSランク並みの力を持つことになる氷室が暴れれば、この場にいるであろう雷電や黒瀬でさえも抑制することができないだろう。
だが、その計画は失敗に終わり、今。
江頭と同様に薬を持っている安田もまた暴走を始め、文化祭を殺戮の宴へと変貌させようとしている。
「フロスト……ハウル……」
そして江頭の敵はただ1人。
受付の女子を庇うようにして剣を構えている、氷室澪奈だ。
午前中は美容室で仕事をしていたが、午後からは完全に休暇を取り、文化祭に足を運んだのだ。
氷室の服装は明らかに気合いの入ったものだった。
銀髪こそ黒髪にしているものの、普段はストレートなロングヘアはウェーブ巻きにして仕上げ、普段は真ん中で分けている前髪も、今日は軽めに残している。
スタイリングの違いで大きく変わった氷室のヘアスタイル。
いつも絶世の美貌を解き放っているが、今日は一段と輝いていた。
道行く人は老若男女問わず振り返る。
「やべぇ。超美人だ……」
「悔しいですけど、認めざるを得ません」
「おい、惑わされるな! 今からあいつに復讐するんだぞ!」
「はい、すみません」
氷室が学校に入ってきたことを確認し、かなり前から張り込んでいた男2人も正門をくぐる。
「何のためにわざわざ日本に来たと思ってる? 組織から許可をもらうのにどれだけ苦労したか……」
「しかも飛行機で映画観れませんでしたし……」
「そうだよな! 格安の飛行機でイギリスから日本まで――って、そんなこたぁどうでもいい!」
男2人とは青ひげの男とノッポの男だ。
氷室の動向をうかがっているのは、彼女に復讐をするため。
というのも、2人は氷室と同じ組織で鍛えられた日本人で、氷室の先輩だった。
しかし、氷室は持ち前の才能でメキメキと実力を伸ばし、Sランク冒険者に成長。それに比べ、2人は彼女と比較された挙句、出来損ないと言われて負け犬扱いを受けてきた。
「この野郎……あいつがいなけりゃ、オレたちは普通の優等生だったんだ! だよな?」
「Aランク冒険者が負け犬と言われるなんて、普通はあり得ません」
後輩に異端児がいたことにより、本来注目されるはずだった2人は負け犬と言われるまでになってしまった。
氷室とこの2人に直接的な関わりはない。
顔を合わせたことはあれど、会話をしたこともなければ、訓練で一緒になったこともない。
しかし、幾度となく聞かされるフロストハウルの功績は、彼らに強烈な屈辱を与え続ける結果になってしまった。
そしてついに、組織からの許可を得て日本に飛ぶことができ、復讐を果たす時が来た、というわけだ。
青ひげの名前は江頭小太郎、ノッポの名前は安田長介といった。
「段取りはわかってるな? あの女好きがそこら辺の女子高生にメロメロになっている隙に、この暴走剤を注射し、撤収する。あとはあいつが暴れ回るのを高みの見物といこうじゃねぇか」
「さすがです江頭さん! 一生ついていきます!」
「おうよ!」
***
正門をくぐってすぐ、氷室は受付で足を止めた。
口をポカンと開け、固まっている。
「きみは……」
「はい?」
「なんて可愛いんだ……!」
受付の女子高生は困惑していた。可愛いからという理由で文化祭の受付係を頼まれたわけだが、急に美人にナンパされようとしているのだ。
――チャンス到来!
その様子をこっそり見ていた江頭は小さくガッツポーズをする。
自然な流れで受付ブースに近付き、袖の下に隠し持っている注射器を――。
「何をしているのかな?」
瞬間、可愛い女子生徒に言葉を失っていたはずの氷室が、江頭の手首をつかんだ。
それは、江頭の計画が綺麗に破綻した瞬間でもあった。
少し離れたところから見守っていた安田も、これからどうするべきかと動揺する。
「この野郎……一筋縄ではいかないってか」
「きみ、どこかで見たような……」
氷室の記憶の中で、彼らはぼんやりとしたものでしかない。話したこともないのだから、それもそのはず。
だが、このセリフが江頭の羞恥心にさらなる火をつけ、復讐心を燃やした。
「安田!」
「はい!」
急に声を張り上げる。
何事かと、周囲からの注目が江頭に寄せられた。
「プランBに移行する! やれ!」
江頭からの指示を受けた安田は、覚悟したような表情を見せると、ちょうど雷電舞姫の講演会が終わった頃の体育館へ向かっていく。
一方で氷室の前に立つ江頭は、憎しみを込めた視線を彼女に向けながら、半分壊れたような笑みを浮かべた。
「久しぶりだな、フロストハウル! ま、お前はオレのことなんか覚えてないんだろうけどよ!」
「……」
氷室は目の前の男が誰だか思い出せず、顔をしかめたままだ。
「この液体はな、超人の中の細胞を活性化させて、ランクが1つ上がったかのようなブースト状態を引き起こせるとんでもねぇ薬だ」
「――ッ」
江頭の手の中にある赤い液体の正体。
それはチートとも言える薬だった。
Aランクの者が注射で血液内に取り込めば、Sランク並みのステータスを一時的に引き出すことができる。
江頭を完全に警戒した氷室は、江頭の次の行動を予測したのかすぐに動いた。
常人の目では捉えられないほどの速さで、江頭に接近。そのまま注射器に手を伸ばす。
しかし、これでも江頭はAランクの超人。
氷室が動き出す前に距離を取り、自分の腕に注射器を打ち込んだ。
「待て――ッ」
「――理性も判断力もぶっ飛んで、暴走しちまうわけだけどな!」
江頭の理性あるセリフはそこまでだった。
セリフを言い終わった瞬間には、理性の崩壊した狂暴な超人がそこに立っていた。
最初の計画では氷室に薬を取り込ませ、暴走させる計画だった。
SSランク並みの力を持つことになる氷室が暴れれば、この場にいるであろう雷電や黒瀬でさえも抑制することができないだろう。
だが、その計画は失敗に終わり、今。
江頭と同様に薬を持っている安田もまた暴走を始め、文化祭を殺戮の宴へと変貌させようとしている。
「フロスト……ハウル……」
そして江頭の敵はただ1人。
受付の女子を庇うようにして剣を構えている、氷室澪奈だ。
20
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
スキル【キャンセル】で学園無双!~獲得したスキルがあまりにも万能すぎて学園生活も余裕だしランキング攻略も余裕なので【世界の覇王】になります~
椿紅颯
ファンタジー
その転生、キャンセルさせていただきます――!
一般人キャンセル業界の俺は異世界転生をキャンセルした結果、スキル【キャンセル】を貰い、逸般人の仲間入りを果たしてしまう。
高校1年生で一般人の翔渡(しょうと)は、入学して2週間しか経っていないのにもかからず人助けをして命を落としてしまう。
しかしそんな活躍を見ていた女神様により、異世界にて新しい人生を送る権利を授かることができた。
だが、あれやこれやと話を進めていくうちに流れでスキルが付与されてしまい、翔渡(しょうと)が出した要望が遅れてしまったがために剥奪はすることはできず。
しかし要望が優先されるため、女神は急遽、転生する先を異世界からスキルが存在する翔渡が元々住んでいた世界とほぼ全てが同じ世界へ変更することに。
願いが叶い、スキルという未知のものを獲得して嬉しいことばかりではなく、対価として血縁関係が誰一人おらず、世界に翔渡という存在の記憶がないと言われてしまう。
ただの一般人が、逸般人が通う学園島で生活することになり、孤独な学園生活が始まる――と思いきや、赤髪の美少女と出会ったり、黒髪の少女とぶつかったり!?
逸般的な学園生活を送りながら、年相応の悩みを抱えたり……? 意外なスキルの使い方であれやこれやしていく!
距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる
歩く魚
恋愛
かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。
だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。
それは気にしてない。俺は深入りする気はない。
人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。
だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。
――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
風魔法を誤解していませんか? 〜混ぜるな危険!見向きもされない風魔法は、無限の可能性を秘めていました〜
大沢ピヨ氏
ファンタジー
地味で不遇な風魔法──でも、使い方しだいで!?
どこにでもいる男子高校生が、意識高い系お嬢様に巻き込まれ、毎日ダンジョン通いで魔法検証&お小遣い稼ぎ! 目指せ収入UP。 検証と実験で、風と火が火花を散らす!? 青春と魔法と通帳残高、ぜんぶ大事。 風魔法、実は“混ぜるな危険…
この世界、貞操が逆で男女比1対100!?〜文哉の転生学園性活〜
妄想屋さん
SF
気がつけば、そこは“男女の常識”がひっくり返った世界だった。
男は極端に希少で守られる存在、女は戦い、競い、恋を挑む時代。
現代日本で命を落とした青年・文哉は、最先端の学園都市《ノア・クロス》に転生する。
そこでは「バイオギア」と呼ばれる強化装甲を纏う少女たちが、日々鍛錬に明け暮れていた。
しかし、ただの転生では終わらなかった――
彼は“男でありながらバイオギアに適合する”という奇跡的な特性を持っていたのだ。
無自覚に女子の心をかき乱し、甘さと葛藤の狭間で揺れる日々。
護衛科トップの快活系ヒロイン・桜葉梨羽、内向的で絵を描く少女・柊真帆、
毒気を纏った闇の装甲をまとう守護者・海里しずく……
個性的な少女たちとのイチャイチャ・バトル・三角関係は、次第に“恋と戦い”の渦へと深まっていく。
――これは、“守られるはずだった少年”が、“守る覚悟”を知るまでの物語。
そして、少女たちは彼の隣で、“本当の強さ”と“愛し方”を知ってゆく。
「誰かのために戦うって、こういうことなんだな……」
恋も戦場も、手加減なんてしてられない。
逆転世界ラブコメ×ハーレム×SFバトル群像劇、開幕。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる