上司と部下の溺愛事情。

桐嶋いろは

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第一章

二人だけの温泉旅行(宇月琴音)

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「あ~~やっとこの日がきた。それに俺、温泉って小学生の時ぶりかも・・・アメリカって温泉っていう温泉がないからさ。」
その言葉を聞いた私は、元カノと温泉にいったことがないという事実が発覚し喜んでいた。
約束通り温泉旅行を課長が決行してくれたのだ。

出張から帰ってきてからは、お互いに何かと忙しくゆっくり話をしたのは久しぶりのように思えた。
運転をする横顔を独り占めする優越感と、二人きりの温泉に私は心を踊らせていた。

温泉街を、二人でゆっくり歩き
宿に着くと、落ち着きのある畳の和室と外には貸切露天風呂がついていた。

「わ~~すごーい」
と私が子供のようにはしゃいでいると「可愛すぎ!!喜んでくれてよかった。」と課長が後ろから抱きしめた。


「じゃあ、夕飯の前に温泉入ろっか。」

「はい。」

「今日は、絶対~~寝ないから。マッサージもしなくていいからね。あ、むしろ俺がマッサージしてあげる。
体の隅々まで。」

先ほどまで、普通の会話をしていつも通りの表情だった課長が突然に「男の顔」になる。
まるで、獲物を捕らえるようなでも、愛おしそうに見つめるようなそんな視線に私は逃げられなくなる。

「もう・・・・・・」

温泉のお湯は少し熱いが、良質な温泉成分に肌がどんどんお湯を弾いていく。
課長は、湯船に浸かりながら後ろから優しく抱きしめた。この温もりは久しぶりのような気がする。

「ずっとこうしたかった。仕事してる時も、会えない夜も・・・・」



お互いに息をするのを忘れて唇を重ねる。
お湯のチャポンという音とともに、二人のリップ音が響き渡る。
もしかしたら、隣の部屋の人に声が聞こえてしまうかもしれない。
そんなハラハラとした気持ちが余計に二人の気持ちを高ぶらせていく。
私の身体中にキスマークをつけながら、体についた水滴を吸い取るように身体中にキスをする。

「なんか、温泉でこんなことするのっていやらしくない?・・・あれ?どうしたの?琴音のココこんなにビショビショだよ?これはお湯じゃないよね・・・」

課長は、ニヤッとしながら呟いた。

「や・・・やめて・・・」

「じゃあ・・・やめていいの?」

「やだ、もっとしてほしい・・・」

今日は、いつも以上に優しくていつも以上に意地悪に振る舞う課長。

この雰囲気のせいなのか、二人が触れ合うのが久しぶりだからなのだろうか。
それ以上に私も素直でわがままになる。
誰も邪魔をしない二人の空間に、二人だけの時間が流れていく。

お互いに果てる頃には、私の肌がピンク色に染まりクタクタになっていた。


「大丈夫?のぼせてない?ごめんね。」

「だ、大丈夫です。」

お風呂から上がり、課長が浴衣に着替えると普段のスーツの姿とは違い一層いい男になっていた。
そんな姿に見とれていると、課長は私の浴衣姿をスマホで何枚も撮影し始めた。

「いや~~かわいすぎる。」

「やめてください。」

「いいじゃん。これ俺が琴音と会えない日に使用するから」

なんとなく察しがついたが、あまり深入りはしなかった。
それから課長は優しく後ろから抱きしめて、顔を寄せてスマホのカメラのシャッターを切った。

「うん。これ結婚式のムービーに流そう。」

「え?けっ結婚?」

結婚という二文字に、私は衝撃を受けて口をパクパクさせていた。
しかし、その答えの返答を受けないまま部屋に仲居さんが部屋に料理を運びはじめた。
煌びやかに並べられた料理に私は目を輝かせた。

「まあ、美男美女のご夫婦で・・・」

料理を運びながら、ニコニコの笑顔で仲居さんは言った。
私は何も返せずに呆然としていると、課長も笑顔で「ありがとうございまーす。」と気分が良さそうに返した。



美味しいお酒と、美味しいご飯に二人の胃袋が満たされたあと、部屋には布団が敷かれて机の上にアルコールとおつまみが置かれた。

「さっきの話って・・・」
と私が意を決して話を切り出すと。課長はお猪口に注がれた日本酒をクイッと飲み干して。

「俺は、本気だよ。琴音がいいなら俺は今すぐにでも結婚したい。琴音じゃなきゃ嫌だ。」

そういってはいるものの、先ほどからお酒のペースが上がり、顔は赤くないが少し目がすわってきている。
酔った勢いのプロポーズはノーカウントのような気がすると脳裏で思いながらも、笑顔でお礼を言った。

「でもさ、俺一個片付けなきゃいけないことがあるんだよね~~~。」

そう言って、課長は机の上に突っ伏し眠ってしまった。
時刻は、午後8時。まだ一緒に眠るには早すぎる。
私は、重い体を少しずつ動かして、布団に移動させた。

常に仕事に追われている人だから、きっとこの連休をとるために、途中で会社から呼び出されないように無理をして仕事を片付けてきたのだろう。
なるべく起こさないようにそっと柔らかい髪を撫でた後に可愛い寝顔を写真に残した。
また、起こさなかったら怒るだろうか。

でも夜はまだ長い。
一人で過ごしていてもつまらないので私は書き置きを残し大浴場へ行くことにした。
大浴場は、部屋の貸切風呂とは違い子連れの家族や、ご年配や団体で賑わいを見せていた。

私は、先ほどの課長が言っていた「片付けなければならないこと」が引っかかっていた。

それは仕事の事なのか、家族のことなのか、お金のことなのか、何かとても重大なことに思えてもやもやする。
気がつけば出会ってからまだ日が浅くお互いにお互いをしっかり知らない。

でも、「結婚したい」と言ってくれたことが嬉しかった。
小さな子供を連れてお風呂に入る母親を見て、いつか自分もそうなれるのだろうかと期待に胸を踊らせた。

大浴場を後にして部屋に向かう途中、前方から30代後半くらいの酔った男性客二人が歩いてきた。
嫌な予感がしてなるべく目を合わせないようにしたが、案の定話しかけてきた。

「ねえちゃん。可愛いね~~~~。一人?おじさんたちと一緒に飲もう。」

一人の男は、私の腕を掴んで離さない。

「やめてください。」

客室へ向かう通路のため、スタッフの姿も見当たらない。
このまま手を引かれて部屋に連れ込まれたら間違いなくヤラれてしまう。
最悪の自体が脳裏に浮かんでいた。

助け呼びたいけれど、恐怖で声が出ない。
助けに来て欲しい課長も眠っている。一人行動してしまったことに後悔する。
もう一人の男が、私の腰に手を回してキスをしようとした時に、目の前に課長が現れた。

「うちのツレに何か?とっとと失せろ」
眉間にシワを寄せて、鋭い目と低い声に二人の男は去っていった。


私はすぐに謝ると、その言葉を聞かぬまま課長はぎゅっと私を抱きしめた。
「びっくりした。目がさめたら琴音がいないから。もう少し遅かったら琴音がどうなってたか・・・」

抱きしめた課長の心臓がドクドクと音がしているのを体で感じた。かなり焦っていたのだろう。

「ごめんなさい。」

「いや、寝た俺がいけない!!!本当にごめん。」

「そうですよ・・・一人で寂しかったんだから。」

「ごめん、ごめん。どうしたら許してくれる??」

私はニコッと笑って、「どれだけ私のことが好きか教えてください。」

「それは、言葉じゃ無理だな。」
課長も同じようにニコッと笑った。

部屋の扉が閉まると、また二人だけの時間が始まる。

電気を消して月明かりに照らされて、甘い吐息とくちゃくちゃと甘い音だけが部屋の中に響き渡る。

「結婚」のことも、「片付けなければいけないこと」も今はどうでもよかった。

目の前の愛することだけのことで頭がいっぱいになっていた。


気がつけばあたりが明るくなり、私の声は枯れていた。
そしてお互いに力尽きて眠りについた。


この時間が永遠に続いて欲しいと思った。

ずっとこの腕の中に抱かれていたいと思った。

こんなに自分が狂ってしまうほどに恋をしたのはあなたが初めてです。


二人は目を覚まし、朝食を食べた。

「琴音・・・俺の部屋にいつになったらきてくれるの?」

課長は唐突に、同棲の話をふり私は思わず固まってしまった。

「だってこんなに一緒にいて、また違う家に帰るのってなんかさみしくない?それに、俺の部屋なら家賃かからないし、琴音の手料理食べられるでしょ。帰る時間気にしなくていいでしょ?」

課長は、指折り数えながら同棲のメリットを伝えた。

「あっ一方的に話しちゃってごめん。嫌だったら無理にはいいから。」

「嫌なわけないじゃないですか。嬉しいです。すぐには無理ですけど荷造り始めますね。」

その言葉を聞き、課長は安堵した。
新しい生活の妄想に胸を躍らせながらも、祥との生活を思い出した。
あのように毎日一緒に過ごしていたらまるで家族のようになり、セックスは作業になり、おまけに浮気されてしまうのではないか。
もし、別れることになり部屋を追い出されたらまた部屋を借りなきゃいけない。とマイナスなことばかりを考えていた。

「元カレのこと考えてたでしょ?俺と一緒にいるのにな~~~」

ズバリその通り
。脳内を読み取られた気分になり驚いた顔をした。
その顔を見てふっと笑った課長は、私を優しく抱き寄せた。

「俺は、絶対琴音を幸せにする。琴音が嫌がることはしない。」

そう言いながら頬に優しくキスをした。

「不安なんです。いついらないって言われるか・・・いつ浮気されるか・・・」

「あのね、俺さもう30なんだよ。もう寄り道してる場合じゃないんだよね。逆に琴音に捨てられたら俺は一生独身でいる。」

「じゃあ、私も・・・・」

「よし、ご飯食べて準備して観光して帰ろう。」



温泉から帰り、東京に着く頃には、夜遅くなってしまったがお互いに帰りたくない気持ちが募り、一度自分の部屋に着替えを取りに行き、課長の部屋に泊まり再び愛を確かめあった。

温泉の効果なのか、セックスの効果なのかわ私の肌は絶好調で化粧ノリ抜群で、いつも残業が続くと疲れた顔をしている課長も顔が生き生きとしていた。ふとお互いに目があうと微笑み合う二人に周りは薄々と「付き合っているんじゃないか」と察し始めていた。



そんな幸せオーラ全開の私が、いつも通りパソコンを起動し、今日の営業先へ持っていくための資料を準備しようファイルを開くと、ファイルが表示されていない。
また、過去のデータもいくつかなくなっている。


(え・・・なんで?)


私が慌てているとすぐに課長が異変に気がつきデスクにきて状態を確認した。
課長は慣れた手つきで、キーボードをものすごい速さで打ち込み始めた。
そして普段の自分のパソコンでは見たことのないような画面が次から次へと表示される。
課長はパソコンにも詳しくてますます頼りになる。

「ウィルスではないからよかったよ・・・1件1件削除したっぽいな・・・・この前提出してくれたデータだよな?
俺のファイルにバックアップ取ってあるからメールで送るわ。心配しなくて大丈夫。」

すると、様子を見にきていた近くの社員が「お~」と課長に向かって拍手した。

「さすが、課長。部長だったら絶対バックアップとってないっすよ。」

私は、ほっと胸をなでおろした。

それにしてもおかしい。
休みに入る前に確実にデータを保存したはずなのに消えるわけがない。
それに、パスワードで管理しておりそのパスワードは本人か上長しか把握をしていない。

嫌な予感がしつつも、私は営業先に向かった。
問題なく商談が終了し、無事に了承をもらえて笑顔で帰社すると。
私の前に、雅が現れた。

「宇月さん。大変だったね。昨日、課長と温泉に行ってる場合じゃなかったんじゃない?」
耳元でボソッと呟いた。

「宇月さんって、大人しそうに装って意外と人の男とかとるタイプだよね。」

私が固まって何も返答できないでいると。

「いいなあ~~課長ってどんなセックスしてくれるの?・・・ねえ教えてよ・・・あ?恥ずかしい?そうだよね、」

そう言い放って去って言った。
恐怖と不安で琴音の心臓は、バクバクと音を立てた。
どうして、雅は付き合っていることを知っているのだろうか・・・


昼休みに屋上で、お弁当を食べていると課長が隣に座った。

「俺も、一緒に食べよう。今日琴音が作ってくれたお弁当。いただきまーす。」
いつも仕事をしているときはクールで、先ほどのパソコンに向かっていた表情とはまた違って無邪気にお弁当を頬張る課長が愛おしく思えた。

「ああまじで琴音の作った卵焼きうまい。」

「よかったです。」

同じ弁当を広げて食べることに幸せや喜びを感じつつも、先ほどの雅の言葉が頭を離れない。

「琴音、さっき1件とってきたらしいじゃん。すごいな~~。」

「課長のおかげです。データなかったら多分、ダメでした。」

「ふーん。二人っきりでも職場だと課長呼びなんだ。なんかさみし~~。まあいいっか。それよりデータのことは気にするなよ。あと、念のためパスワード変更しておいたほうがいい。」

私は返事をしたが、浮かない顔をしていたようで、課長はすぐにそれに気がつき「なんか心当たりでもあるの?」と問う。

「心辺りというか、さっき事務の峯岸雅さんが私たちが温泉旅行に行ったことと、付き合っていることを知ってるって言ってきたんです。」

「峯岸ね~~~。」

すると課長がパッと閃いたように立ち上がった。
「あ~~そういうことか・・・部長ならパスワード知ってる。ああなるほどね。」

私が状況を理解できないでいると、
「うん。峯岸は部長と不倫してんの。俺ラブホから出てくるとこみたことあるんだよね。
それにあの部長ならパスワードの管理とかゆるゆるだから、峯岸が琴音のパスワード探って消したのかもしれない。
ご飯食べ終わったら、琴音のパソコンちょっとかして。どのパソコンで誰がいたずらしたかチェックするから。」

「え?そんなことわかるんですか?」

「まあね。アメリカにいたとき超パソコンくわしい友達いて色々教わったんだよね。」

ニヤニヤと悪い顔をした課長を敵には回せないなと改めて思ったのだった。
食後、課長にパソコンを渡すと数分で割り出した。

「は~~い。正解。これはお説教だな。部長も含め。とりあえずその辺の対応は俺に任せて琴音は業務に集中して。」

「ありがとうございます。」

「じゃあ、お礼に今日はハンバーグがいいな。」

「了解です。」

「あ・・・でも、俺なんか琴音にご飯作ってもらってから、飯がうますぎて腹回りに肉がついた気がする。最近ベルトきついんだよ。」

私がクスと笑っていると、
「笑うなよ。まあ運動しなきゃね・・・ベッドで・・・・」

ボソッと秀斗が耳元で囁くと、私は耳まで赤くなった。
その様子を見ていた周りの男性社員は、「やっぱりな」とそれぞれ口にしていた。






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