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Side 1ーOne way loveー
4(瀬戸口泰生)
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俺の彼女はすごく可愛い。
どうしようもないくらいに可愛い。
机に座って真剣にパソコンとにらめっこしているところは眉間にしわが寄っていて怖いけれど可愛い。
俺が巻き髪好きなのを知ってから、髪を巻いてくれる頻度が多くなって、さらにその髪をハーフアップにしてくるあたりがしんどい。可愛い。
たまに目があうと、そらして顔を赤くしているのが可愛い。
弁当を美味しそうに頬張っているのも可愛い。
眠そうにしているのも可愛い。
「最近、今泉さんいいことあったんですかね・・・?あんまりピリピリしてないし」
「そうそう、柔らかくなったし話しやすくなった。」
「ついに彼氏ができたんじゃない?」
そんな若い女子社員たちの会話を盗み聞きした。
確かに、つい先日まではイライラピリピリしていたがその環境はおそらくお前たちが作っていたんだと思うけれどもこんなに毎日観察してきた俺が見ても思う。笑顔が増えた。
「やっぱ今泉は可愛いよな~~~。今日、飲み誘おうぜ」
男の社員たちが、ニヤニヤしながら翠を見ている。
今までもその状況は面白くなかったが、最近はもっと面白くない。
「付き合ってるってまだ内緒だから」と翠が念を押してきたため俺はまだ誰にも言えずにその状況をモヤモヤして聞いている。あいつらが声をかける前に先手を打とう。
「翠・・・今日ご飯行こう」
俺は、周りに誰もいないことを見計らって声をかけた。
「いや~~最近外食多いからさ、お母さん料理作ってくれてるのに食べてあげられなくてかわいそうだから今日はごめん」
(おう、そうきたか・・・その強引に誘いにくいやつ)
「そ・・・そっか・・・」
それ以外にも何かにつけて予定を断られることが多くなった。
(まさか、こいつ避けてる・・・?)
「なんか、最近俺のこと避けてない?なんか悪いことした?」
翠は目を泳がせながら口をもごもごさせる。
(まさか、浮気・・・?それともまだ杉原とか言う男に未練があるのか?)
「なんか恥ずかしくて・・・」
「は?」
「いや、同じ職場で彼氏と会うのって恥ずかしいじゃん!!!」
翠は顔を赤くしながらそう答えた。
中学生みたいな理由に思わず俺は笑い出す。
「なんだ。よかった・・・」
おでことおでこを重ね合わせて翠の目をみる。顔を赤らめた翠がやっぱり可愛い。
「明後日、俺ら休みでしょ?デートしよう。」
耳元でボソッと呟くと、その顔はまたさらに赤くなる。
「う・・・ん」
翠ともっと早くからこんな関係になれていたとするならば、今頃どうなっていただろう。
一緒に暮らして、結婚してもう子供ができていたのか、
そもそも、別々の道を歩んでいたかもしれない。
そうだとしたら地獄だ。このタイミングで良かったのだと思いたい。
そして、翠が今日この日まで男に抱かれることがなかったという運命に感謝したい。
どうしようもないくらいに可愛い。
机に座って真剣にパソコンとにらめっこしているところは眉間にしわが寄っていて怖いけれど可愛い。
俺が巻き髪好きなのを知ってから、髪を巻いてくれる頻度が多くなって、さらにその髪をハーフアップにしてくるあたりがしんどい。可愛い。
たまに目があうと、そらして顔を赤くしているのが可愛い。
弁当を美味しそうに頬張っているのも可愛い。
眠そうにしているのも可愛い。
「最近、今泉さんいいことあったんですかね・・・?あんまりピリピリしてないし」
「そうそう、柔らかくなったし話しやすくなった。」
「ついに彼氏ができたんじゃない?」
そんな若い女子社員たちの会話を盗み聞きした。
確かに、つい先日まではイライラピリピリしていたがその環境はおそらくお前たちが作っていたんだと思うけれどもこんなに毎日観察してきた俺が見ても思う。笑顔が増えた。
「やっぱ今泉は可愛いよな~~~。今日、飲み誘おうぜ」
男の社員たちが、ニヤニヤしながら翠を見ている。
今までもその状況は面白くなかったが、最近はもっと面白くない。
「付き合ってるってまだ内緒だから」と翠が念を押してきたため俺はまだ誰にも言えずにその状況をモヤモヤして聞いている。あいつらが声をかける前に先手を打とう。
「翠・・・今日ご飯行こう」
俺は、周りに誰もいないことを見計らって声をかけた。
「いや~~最近外食多いからさ、お母さん料理作ってくれてるのに食べてあげられなくてかわいそうだから今日はごめん」
(おう、そうきたか・・・その強引に誘いにくいやつ)
「そ・・・そっか・・・」
それ以外にも何かにつけて予定を断られることが多くなった。
(まさか、こいつ避けてる・・・?)
「なんか、最近俺のこと避けてない?なんか悪いことした?」
翠は目を泳がせながら口をもごもごさせる。
(まさか、浮気・・・?それともまだ杉原とか言う男に未練があるのか?)
「なんか恥ずかしくて・・・」
「は?」
「いや、同じ職場で彼氏と会うのって恥ずかしいじゃん!!!」
翠は顔を赤くしながらそう答えた。
中学生みたいな理由に思わず俺は笑い出す。
「なんだ。よかった・・・」
おでことおでこを重ね合わせて翠の目をみる。顔を赤らめた翠がやっぱり可愛い。
「明後日、俺ら休みでしょ?デートしよう。」
耳元でボソッと呟くと、その顔はまたさらに赤くなる。
「う・・・ん」
翠ともっと早くからこんな関係になれていたとするならば、今頃どうなっていただろう。
一緒に暮らして、結婚してもう子供ができていたのか、
そもそも、別々の道を歩んでいたかもしれない。
そうだとしたら地獄だ。このタイミングで良かったのだと思いたい。
そして、翠が今日この日まで男に抱かれることがなかったという運命に感謝したい。
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