ツッコみ勇者、この世界をツッコみで救います?俺しかツッコみ役いないの?そうですか…。

とびし

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一章 世界の仕組み?

四話 一般的って無いのか?

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「四天王って本当に四人居るのかな?」
「さぁ?どうなんだろうな?」
「もしかして、4は本当に4なんだろうな?とか言ってきたりして?」
「4に隠された意味なんて無いだろ?」
「それが、ですな?」
「お前は誰だ?!途中で急に入るな!びっくりするから!」
  ポカリ。誰だか分からないが、ボケ成分が空に舞った。ん…?よく見ると…この人さっきの村にも居なかったか?やっぱり追いかけられていたのか?!
「噂によると…四天王は108人程居るんじゃよ?」
「それ四天王じゃないから!後、それ煩悩だから!」
「深夜に108回叩かないと死なないのかな…?!」
「だからそれ煩悩!後、ここ一応異世界(仮)だから!除夜の鐘、多分無いから!」
 なんなんだ、このノリだけで創造された感じの空間は…。やっぱり、夢の世界なんじゃないか?寝て起きたら帰れる…な訳ないか。だって、今何時間経ったか知らないけど、日が落ちるそぶりを一ミリも感じないもんな。
「で、この村にもやっぱり人は…いっぱいいる!」
「うわぁ…もしかしてとんでもなくボケ倒されるか?ここで、勇者としての役目終われるぐらいじゃね?」
「そんな訳はないじゃろ?儂同様に…他の村人も助けてやって欲しいのじゃよ」
「儂も助けてくれんか?」
「儂もじゃ…!」
「儂もゾンビがいっぱい湧いた…。全員一人称"儂"じゃ分かりづらいだろう?!」
「じゃあ、ワシワシって呼ぶ?」
「パンダはさっき倒しただろうが!」
 ポカリ。相当やばい絵面だったかもしれない。群がって来た老人の頭を"正拳"で殴る勇者。この世界って倫理観とか無いのかな?
「この世界って寝なくても行けると思う?」
「うん、どう考えても無理だろ?」
「でもさ、村人全員救ったのにまだ朝じゃない?」
 それはそう。百人程群がって来た村人(全員一緒)を浄化したのに、まだ朝。睡眠欲とか食欲とか…なんだか湧いてない気もする。
「僕ら人間やめちゃったね?」
「まだ…諦めてないぞ?」
「二…ニンゲン…クウ…!!!!」
「木瓜、さっきまで普通に喋れてただろが!」
「オデ…モトニ…モドレナイ…!!!」
「一人称もセットで変わりますよっと。」
 ポカリ。木瓜がボケると戻れなくなるの?前まで普通に戻れてたのに?ていうか…サラッと新情報流してたけどさ、四天王は108人居るのか…冗談じゃない。さっき一匹倒したから…107?魔王までたどり着く気がしなくなってきた。
「僕たちの冒険はここからだ!」
「ご愛読ありがとうございました、で終わっちゃうから。」
「僕らも進む?村の入り口でずっと立ち尽くしてたよ?」
「うん、この世界、どこでもボケてくるからね?」
「終いには僕が僕で無くなるし?」
「木瓜、お前はいつも通りだ」
「ダウト!!!」
「嘘じゃないし、ゲームじゃねぇ」
「ていうか、魔王はさ、この世界で何をしたいんだろうね?」
 なんで急に真面目な話を振って来るのか…。何をしたいか、ね。俺らは本人じゃないし、分かる訳は無いんだが…。ボケを蔓延させても人間が死ぬ訳じゃないし。確かに、何をさせたかったか、は気になるよな。
「魔王様に目的~?そんなのある訳ないでしょう?」
「魔王…様?」
 なん…だこの、犬。すっごいでっかいけど、スラっとしたスタイルで…めっちゃ綺麗。ていうか、四天王じゃね?この世界の四天王って…全部動物?
「アフガンハウンドよ?すごい綺麗だわね?」
「おい、ボケるな。その口調真似たらどっちがどっちか分からなくなる」
「そうかしら?後、106人出てくるわよ?」
「いつの間にか倒されてるじゃねぇか!」
「あら、良いツッコみじゃない!」
 お?なんか尻尾振って喜んでいる…。耐えているのか?パンダは即消えたのに?仕組みが分からん!!
「動物って…殴りたくないんだよなぁ…」
「情けかしら?そんな事言っていたらこの世界じゃ生きていけないわよ?」
「何とかならない?」
「貴方…人間は殴るのに?倫理観がバグってないかしら?」
「人間は明らかにこちらに敵意を向けてきたりするからな。」
「平突…何か嫌な事があったんだね?」
「そ、そうなのね。じゃあ、私はこの辺で消えるわ。」
「え、自分の意志でこの世界にとどまれるとかあるの?」
「魔王様を倒す事を願ってるわ~!」
「…。なんでいい雰囲気になるんだ?」
「平突、動物って…優しいね」
「まぁ、寄り添ってくれるぐらいには優しいわな」
「僕も動物になっていいかな?」
「お前は既に動物だ、人間という動物」
 動物が合計108匹出てくるのか…。俺の心は耐えられるだろうか。こんないい雰囲気で終わっていく世界なのだろうか?ボケて、ツッコんで、繰り返していくんだと思っていたんだが…。
「なんなの?この世界。」
「さぁ?僕にも分からないや!」
「木瓜に分かるんだったら、俺はお前を倒さなきゃいけないけどな。」
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