ツッコみ勇者、この世界をツッコみで救います?俺しかツッコみ役いないの?そうですか…。

とびし

文字の大きさ
10 / 39
二章 怖がりには酷な世界?

十話 まさか、こんな所で固定概念が崩されるなんて…。

しおりを挟む
 ゾンビって何だろう?ゲームの中では寄生虫とかでなって…伝染して、ゾンビが増える。この世界のゾンビはどういう存在なのか?それが全く分からない。
「噛んだら伝染するの?」
「しませんよ~?(ヴァ~)」
「そんな怖い事起きてたら、今ごろゾンビだらけですからね?(ヴァ~)」
「なんで全員、自分の特性みたいな物に対して怖がる?!」
「あはは!面白いね~!」
「面白い訳ないだろうが!」
「ヴァヴァヴァヴァ!」
「笑い声こわ!!!それ呻き声って言ってたじゃん!」
「ヴァ~?」
「相槌に使うな!」
「細かいですね~モテないですよ?(ヴァ~)」
「なんでモテるモテないをゾンビに諭されなきゃいけないんだ!」
「ヴァ~!!!」
「怖いって!!」
 なんなんだよ?!生物か、もギリ怪しい物に生物の何たるか、みたいな物を諭される。気づけば脅かされてるし。天然のお化け屋敷じゃねえか!天然のお化け屋敷って、人口じゃない分一番怖いじゃねえか!!!
「平突!ポカリしないと!消えて行かないよ?」
「なんか…嫌じゃない?臭そうじゃない?」
「ヴァ~!!!!」
「うわぁ?!怒ってる?!」
「貴方は失礼ですね、ツッコみはなんでもいい派閥の人ですか?(ヴァ~)」
「え?そんな派閥とかあんの?!」
「もちろんありますよ?配慮派と武闘派です(ヴァ~)」
「あぁ、穏健派と強硬派的なあれって事か?」
「貴方はツッコみヤンキーって事ですね(ヴァ~)」
「認めたくない。嫌だ。」
「こっちがそう思っているので、貴方の評価は貴方がくださないと変わりませんよ?(ヴァ~)」
「なんでそんな人生の大先輩みたいな事ばっかり言える訳?!」
「そりゃ…大先輩だからですかね?かれこれ数千年程生きてるんじゃないですか?(ヴァ~)」
 生きてないと…誰でも悟れそうな勢いだ。数千年も生きていれば…って体が腐るのも当然と言えば当然なのか?というか、毒されてね?もしかして…毒を撒いている?!
「毒では無くて、これは良きエネルギーでしょうね?(ヴァ~)」
「ゾンビの本懐を果たせ!!」
「ん?言ってるじゃないですか?これが本懐なんですよ?(ヴァ~)」
「結果として神とゾンビという相容れない存在が出来上がってしまったかぁ…。」
「貴方がしているのはゾンビに説法ですよ?(ヴァ~)」
「釈迦に説法みたいに言うな!どんなボケ方してるんだ!」
「この方はなかなか強情だ、全員!配置に!(ヴァ~)」
「ヴァ~!」
 な、何を見せられているんだ?俺は…。ゾンビが急に綺麗に並んで座禅してる光景。ある意味怖い。というか、こんなに知性がちゃんとあるなら天使に従う事は可能だったのでは?何故従わなかったのか?
「あれらは悪魔に侵されてしまったのです。たまに居るのです、堕天してしまう者が…(ヴァ。)」
「うん…そうなんだね。」
「しからば、我々が人々を導いて行く姿勢を見せねばなりません。」
「おい、ヴァ~を忘れてるぞ。」
「ここから大事な所なので…あら、手が取れてしまいましたね…(ヴァ~)」
「ゾンビらしい事が起こると設定思い出すってなんだよ?!」
「すごい…崇高なゾンビ様なんだね?」
「木瓜?!生きてたのか?!お前もなんか言ってやれ!」
「ゾンビ様…!」
「わぁ?!なんでそうなる?!」
「さぁ、来なさい。我々がいつでも歓迎しますよ。」
「僕も…やる!」
「やるってなんだ?!いい加減にしなさい!!」
 ポカリ。あぁ…浄化された。というか、これは浄化でいいのか?寧ろ…汚した?俺は世界を汚したんじゃないか?!いやいや、これが俺の役目だから。
「は?!僕は一体何をしていたの…?」
「お前はゾンビに汚染されていたんだ」
「そんな…でも、なんだか光が差していたような…そんな温かさがあったよ?」
「うん、きっと崇高なゾンビだったんだな。」
 崇高なゾンビってなんだよ。この世界に来て、崇高だと思ったのがゾンビって…おかしな話だろ。固定概念って…思ってる以上に邪魔な物なのかもしれないな。いや、納得できるかな?!
「容姿とか種族とか関係なく、皆が幸せな世界を作るのが良いのかもしれないね!」
「それじゃ…俺は悪者じゃないか!」
 ポカリ。こいつになら容赦なくツッコみをかませるのになぁ…。なんでかな?色々考えながらツッコみをしなければいけないという現実。
「おめでとうございます~!」
「あ、来たぞ?木瓜。あれが悪者だ。」
「そう、私達は~堕天した者です~!」
「今や悪魔と同列…。」
「なんとも言えない背徳感だ。」
「背徳感じゃなくて、もっと違う所に"矜持"を持って欲しかった」
「"教示"?それならたくさんしてきましたよ~?」
「あぁ、プライドを持ってくださいね?」
「ふふふ、プライドで飯は食えませんよ~?」
 なんだか…リアリティがあるな。嫌な世界を見せてもらった気がした。というか、なんか良い匂いになってる。相当気にしてたんだろうなぁ…。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~

桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。 交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。 そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。 その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。 だが、それが不幸の始まりだった。 世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。 彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。 さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。 金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。 面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。 本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。 ※小説家になろう・カクヨムでも更新中 ※表紙:あニキさん ※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ ※月、水、金、更新予定!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました

かにくくり
ファンタジー
 魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。  しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。  しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。  勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。  そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。  相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。 ※小説家になろうにも掲載しています。

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした

夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。 しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。 彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。 一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います

町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

処理中です...