探偵たちに時間はない

探偵とホットケーキ

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第3章

第3話

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理人がベッドの上で、ぱっと目を開け、部屋の壁に備え付けの時計を見た時、深夜の三時だった。命が狙われているかもしれないというプレッシャーは、矢張り睡眠に良い影響は与えないようだ。
体を起こすと、陽希も目を覚ましたらしく、「うーん」と唸った後、目を擦りながら理人を見た。
「どうしたの、理人ちゃん」
「いえ、悪い夢を見てしまった気がして」
「そっか……ちょっとお散歩でも行こうか?」
「水樹を置いて行くのは危険ですよ」
陽希は、常に理人を気遣ってくれる。理人が、幼少期の性的な虐待に起因し、余り精神的にタフではないことを知っているからだ。
遅れて、水樹も起きたらしい。「うるさいですよ」と言いつつも、三人で寝ようと提案してくれたのは水樹だ。素直ではない彼だが、優しさがあることを理人は知っている。
「水樹ちゃんも一緒にお散歩に行こー!」
「嫌ですよ、この寒いのに」
「じゃ、植物園に行こうよ。あそこなら暖かいし」
陽希は水樹の返事を聞く前に、水樹の手と理人の手を同時にとって、軽快に歩き出した。水樹も理人も上着を手に取るのがやっとの慌ただしさだった。
***
一月にも関わらず、春先の気温が保たれた植物園の夜は、実に軽快であった。陽希にとってみれば、スキップしたくなるようだった。春の空気は独特の香りがして、夜の黒さも柔らかいが、それすら再現されている。
三人で、軽く雑談を交わしていると、背の低い草木の向こうに、影が一瞬蠢いたのが見えた。背の高い何かしらの花かと思ったが、そうではないらしい。一旦、陽希は水樹と理人を手で押し留め、自分だけが一歩前に出た。
しかし、すぐに警戒を緩める。
その人影が、クラシックなメイド服を着ていると分かったからだ。綺羽だった。
「綺羽ちゃん、一人でこんなところにいたら危ないよ、何してるの?」
陽希が明るく声を掛けると、綺羽は振り返り、胸に手を当てて深々と手を当てた。
「こんばんは、陽希様たち。少し春の風に当たりたくなりまして」
「俺たちと一緒だ。じゃあ、隣にいても良い?」
「……どうぞ」
綺羽は、件のオオルリの美しい時計のすぐそばに立って、見上げていたようだった。改めて陽希も傍に行って見ると、その柱の部分に一枚の写真があるのに気づいた。
「あー、もしかして、この写真がVincent Horologeさん?」
陽希が笑顔で綺羽に問いかけると、綺羽も、今まで以上に穏やかな口調で答えた。
「ええ、おっしゃる通りです。五十歳の誕生日に撮られた写真です」
 写真には、穏やかな顔で微笑む男性と、それに抱かれて満足げな顔の、トラねこが写っていた。
「抱いている猫は、彼が、この屋敷の前に捨てられていたのを拾って育てていたとか」
「へぇー。一緒に写真に写ってるなんて、凄く猫が好きだったんだ。俺も猫好き」
「はい。彼は大の愛猫家として、晩年は特に、雑誌にも掲載されるほどで。生まれた時から猫を飼っていて、生涯猫を一時も絶やさず飼い続けていました。この屋敷にも、全てのドアに、猫用のドアが用意されているのですよ」
「今も、何処かに猫が? 一度も会いませんでしたが」
 水樹が口を挟むと、綺羽は一転して悲しそうに顔を歪めて、首を横に振る。
「彼が亡くなって、最後に飼っていた猫も亡くなってからは、私が屋敷の清掃に来るくらいで此処には誰も常時住んではおりませんから。Vincent Horologeの気持ちを考えると、飼ってあげたいのですが、なかなか」
「すげー。こんな大きなお屋敷を自由に歩けるなんて、猫ちゃんも幸せだっただろうなぁ」
「綺羽さんは、このお屋敷にずっとお勤めなのですか?」
「その通りです、理人様。御主人様の生前から、随分長く。勤め始めたのは十代の頃、アルバイトでしたから」
そう語る綺羽は、今までの無表情からは想像もできないほど、天使のような笑みを浮かべていた。
「今は、このでっかい御屋敷、綺羽ちゃんが一人で守ってるの?」
「今は私だけです」
「お掃除とか大変そうだなー」
「私にとっては、この屋敷は、命より大切な宝物なんです。ですから、その宝物を磨くことは、ちっとも苦労ではございません」
楽しくなってきて、しきりに歩き回る陽希だったが、そこで急に流れ出した軽快なメロディに、ビクッと体を竦めて、近くにいる理人に抱き着いた。理人も理人で陽希の背を撫でてあげているのだから甘やかしすぎだ、と水樹は思う。
そのメロディは、このオオルリの時計から流れているものだった。
「こんな真夜中なのに、流れるんですね」
「そうです、水樹様。此方の時計は、時間帯に関わらず、二十四時間、一時間ごとにメロディが流れる仕様となっております」
「全ての時刻で同じ曲が流れるんですか?」
「おっしゃる通りです」
水樹は、「ふぅん」と鼻を鳴らして納得するばかりだったが、すぐにハッとなって、上着の胸ポケットからメモ帳を取り出し、音階をメモした。
『レ ソ レ ラ ソ レ レ ソ ラ ソ』
「どうしましたか、水樹。何か気づいたのですか」
 理人がメモを覗き込んで来る。水樹も強く頷いた。
「この独特な音階は、暗号になっているのかもしれません。あの日時計に表示された『葉』と『音譜』……それが、植物園で音楽に纏わる何かを探せ、というヒントだったとしたら」
「……あ、水樹ちゃん、俺分かったかも!」
陽希が突然駆けだした。本当に、髪色や顔つきも相まって、シャムネコのように素早い男だ。
そして、スマホを握り締めて帰って来た陽希の顔は、暗闇でも分かるほど紅潮していた。
「やっぱり、あったよ! 暗号」
その画面を顔のすぐそばに向けられて、水樹は眩しくて目を眇める。ソメイヨシノの木の枝に結わえられた羊皮紙に書かれた、「7」の文字が写っているのは、やっと見えた。
「『7』……矢張りそうですか。僕の推理では、このメロディの音階を頭文字に冠する花に、何らかの数字が結わえられている」
水樹が朗々と言うと、理人は頷き、綺羽に向き直った。
「綺羽さん、この屋敷には、数字錠を利用した何かがありますか」
「Room of Sincerity……『新誠の間』と名付けられた部屋が、まさに九桁の数字錠で戸締りされる部屋になっております」
それだ、と、水樹と理人と陽希の声が重なった。
「先ずは、音階に該当する全ての花を探しましょう」
 理人の提案に、三人で目を見合わせて頷く。
***
水樹たちは、この植物園の中で、残りの音階に頭文字が合致する花――ラベンダー、レンギョウを探して歩いた。そして、それぞれ、数字の札が括りつけられていることを確認した。ラベンダーには「1」、レンギョウには「6」。
その頃には、赤紫の朝焼けが、水樹たちの視界を染めていた。
此処で改めて、先に水樹がメモに書いた音階に、数字を当てはめるとこうなる。
『6761766717』
水樹は、顎に右手をやり、左手でメモを持って暫し考え込んだ。綺羽が隣に来て、そのメモを覗き込んで来る。
「水樹様。『探偵社アネモネ』の皆様。早速、『新誠の間』に行かれますか?」
水樹の中には、ある種の確信があった。この数字を持って、「新誠の間」に行けば、正解だろうと思っていた。そうすれば、時計を全て手に入れられるかもしれない。
だが、水樹は首を横に振った。
「僕には、未だ解くべき謎があります……明美子さんの部屋に入れさせてください」
水樹が言うと、理人と陽希も続けて頷く。事件が発覚してから明美子の部屋は閉鎖されていた。鍵は勿論、この屋敷の現在の番人である、綺羽が持っている。
***
水樹の願いは通り、明美子の宿泊していた部屋に、再び戻って来た。現場は、明美子の遺体の発見当時のままになっている。廣二の遺体もそのままだ。
水樹は、縛られた明美子の横を通り過ぎ、真っすぐ浴室に向かった。理人はそれを追って来て、一度、手で制した。その後、廣二の命を奪ったのであろう機器の電源コードが確かに抜けていることを入念に確認し、中に入ることを首肯で了承した。
廣二は、浴室の出入り口に顔を向ける状態で、長方形型の浴槽の長辺のひとつに背をつけ、浴槽の底に尻を着いて絶命している。勿論全裸で、入浴していたようにも見えるが、水樹はそうは考えていない。そのために、此処に来たのだが。早速、廣二の首を起こして、後頭部を確認する。
「矢張り、ここに傷がありますね」
更に廣二の状態を、前に折り畳むように倒しながら言うと、理人も覗き込んで来た。
「……確かに、何かにぶつけたような傷跡が。感電死に見せかけた、頭部の挫傷による事故死でしょうか?」
「いえ、傷はそんなに酷いものではありません。寧ろ……この倒れ方。浴槽から出ようとしたところを、体の前面を押されて、尻餅を着いた。その時に後頭部を打ったように見えます。ほら」
廣二をどかしたことで、彼が先まで頭を置いていたところに、べっとりと血がついているのを見つける。
「この浴槽の長辺の丁度中央あたりに、血がついています。浴室の出入り口から、真っすぐ対角線上です。この浴槽の形だと、長辺を浴室の出入り口側に向けた長方形であることから、今彼が倒れている向きでは、くつろぎ辛いですしね。短辺に寄り掛かって足を伸ばす方が良い」
「くつろいでいたかどうかは、分かりませんけれどね」
「ええ。僕の推理によれば、明美子さんを殺害したのは、廣二さんです」
水樹は一度浴室を出て、明美子の部屋の出入り口に立った。
「廣二さんは、何らかの手段を用いて、明美子さんの部屋に入った。其処で、明美子さんの命を奪い、このような体勢に縛り付けた。その際、血で汚れてしまった体を洗うために、浴室に向かう」
そう語りながら、水樹は浴室に向かった。そして、改めて廣二の遺体と向き合って立ち尽くす。杖を持っていない方の拳を握って。
「此処で、第三者がやってきて、音などに驚いて浴室から出ようとした廣二さんを、中に押し留めるような体勢で突き飛ばした。そして、浴槽の縁で後頭部を強打した廣二さんは、気絶した。其処にドライヤーを放り込んで絶命させる」
理人が水樹のすぐ後ろに立って、腕組みをしながら唸った。
「廣二さんは、御遺体にならなかった場合は、どのように罪を逃れるつもりだったのでしょうか?」
「猫、ですよ。理人」
「猫さん? 嗚呼」
 途端、思いついたような声を出して、理人が手を打つ。その軽い音が、浴室に響いた。
「猫さんが出入りするドアが、この屋敷では全ての部屋に設置されている。一度、鍵さえ手に入れてしまえば、紐をつけて引っ張り出したり、中に放り入れたり自由自在ということですね」
「先にも言った通り、明美子さんに部屋に通していただける可能性は高かったでしょう。なぜなら僕たちは謎解きをするライバル同士であり、廣二さんは、明美子さんのファンを自称していた。誰にも聞かれたくないヒントを持って来た、明美子さんのためだけに、とでも言えば簡単です。あとは、明美子さんを殺害してしまえば、廣二さんは明美子さんの部屋の鍵を入手できる」
「廣二さんを殺害した犯人も、廣二さんを殺害後に鍵を奪って、その方法を使って密室を作ったのですね」
「……いいえ、それは違います」
水樹は、少し背伸びした先から籠を取って、脱がれて置き去りの廣二のズボンのポケットら、明美子の部屋の鍵を摘まみ出した。
「鍵は此処に。というか、犯行に及んだ後、シャワーを浴びる前に間違いなく、時間稼ぎのために施錠している筈なんですよね。内側から」
「では、廣二さんを殺害した犯人は何処から」
辺りをぐるりと見回し、此処まで言い掛けて、理人は言葉を止める。そして、ばっと水樹を振り返った。
その時、ドアが開く音がして、理人も水樹も同時にそちらを振り返る。ドアの縁に肘を突いて、陽希が立っていた。
「関係者全員、ロビーに集めたよ」
流石陽希、良く分かっていますね、という声が、二人分重なった。
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