探偵たちに歴史はない

探偵とホットケーキ

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第5章

後編

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考古学の学部に向かうと、やはりかなり暗い雰囲気になっていた。生徒が二人も行方不明になり、今日の鷹見教授の講義は、当然だが暫く休講となったらしい。
学生たちは各々、椅子に座って額を覆ってうなだれ、教授本人は、窓に近い壁に寄りかかって腕を組んでいる。
「こんな時にお邪魔してしまい、申し訳ございません。優子さんと最後に会った友人として、どうしても直接、当時の状況をお話しておきたくて」
水樹が、彼らの中心点に、杖を支えに立って言う。そして、昨日の出来事を丁寧に説明した。汐海が苦しそうに胸を押さえている。
隆道が、窓の外を向いたまま、森閑とした声でつぶやいた。
「もう、これ以上、ヴェルミル文明の調査はしないでおこう」
その言葉が聞こえるか聞こえないかの、食い気味の段階で、雄吾が机を叩いて大声で叫んだ。
「ふざけるな! 俺たちがどれくらいの金をかけて、ヴェルミル文明の研究をしてきたと思ってるんだ!」
 隆道もいよいよ顔を上げ、汐海も隆道を見て固まっている。しかし、雄吾は顔を真っ赤にし、地団太を踏んで、「こんなところで諦めきれるかよ……」と吐き捨てて、飛び出した。
余りに突然の怒号で、誰もが固まってしまい、雄吾を追いかけられなかった。

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