探偵たちに歴史はない

探偵とホットケーキ

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第5章

前編

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翌日、「探偵社アネモネ」のメンバーは午前十時に、神崎大学の学食へ向かった。その入り口では真っ青になった汐海が立っていた。其処から視線だけで合図し、一旦外へ出て、自分たち以外いない校舎の裏側へ向かった。
「葉山さんまでいなくなってしまって……」
「矢張り、お戻りになりませんでしたか」
汐海はとうとう涙目になってしまう。水樹たち「探偵社アネモネ」の三人は、並んで深々と頭を下げた。
「大変申し訳ございませんでした。僕たちがついていながら」
「優子ちゃんがいなくなったのは、俺たちが喫茶店で喋ってた時だったんだ。麻理香ちゃんの失踪事件について、何かヒントがないかって、神崎小学校について質問してた最中だった。優子ちゃん、何か言いづらそうなことを言おうとしてた」
「そうだったんですか……」
「もしかすると、優子さんは、麻理香さんの失踪に関して非常に重要なことを、ご存じだったのではないかと、私たちは考えています。明らかに、貴女方が所属する学部で、事件が起きている。私たちに引き続き任せてくださいませんか?」
理人が言った言葉に、汐海は涙で真っ赤になった眼を上げた。
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