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【番外編】祝福の花束を ~ヒロインの視点~
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僕の名前はフィン・ミラー。平民だけど、特待生として王立学園に通っている。
僕には、憧れの先輩がいる。
ベルシュタイン公爵家の嫡男、レオンハルト・フォン・ベルシュタイン様。
銀色の髪が綺麗で、いつもクールで、誰とも馴れ合わない。でも、本当はすごく優しい人だって、僕は知っている。
入学したての頃、廊下の角でぶつかりそうになった僕を、身を挺して庇ってくれた。顔を真っ赤にして逃げていっちゃったけど、あれはきっと、照れ隠しだったんだ。
僕が学費のことで少し困っていた時、学園の奨学金制度が、いつの間にか拡充されていた。後から聞いたら、匿名の寄付があったかららしい。その寄付金は、ベルシュタイン領の特産品の売り上げから出ていたって、友達が教えてくれた。きっと、先輩がしてくれたんだ。でも、先輩はそんなこと、おくびにも出さない。
そんな素敵なレオンハルト先輩には、婚約者がいる。
この国の第一王子、アレクシオス様だ。
王子は、いつも情熱的に先輩のことを見つめている。先輩に声をかけては、照れて逃げる先輩の背中を、愛おしそうに見送っている。
僕は、そんな二人の姿を見るのが大好きだった。
まるで、物語の主人公みたいで、キラキラしていたから。
だから、二人の婚約披露パーティーが開かれるって聞いた時は、自分のことみたいに嬉しかった。
パーティーの日。僕は街角で、王宮へ向かう馬車に乗る二人を偶然見かけた。
アレクシオス王子が、レオンハルト先輩に優しく手を差し伸べて、先輩は少し照れくさそうに、でも嬉しそうにその手を取っていた。
その光景が、あまりにも幸せそうで、僕の胸は温かい気持ちでいっぱいになった。
僕は、お花屋さんに駆け込んで、一番綺麗な青い薔薇の花束を作ってもらった。
そして、メッセージカードに、心を込めてこう書いた。
『ご婚約、おめでとうございます。お二人の未来が、幸せで満ち溢れていますように。
PS. 先輩、これからも応援しています!』
その花束を、ベルシュタイン公爵邸にそっと届けてもらった。
きっと、先輩はまた「誰からだ?」って首を傾げて、王子は「お前を慕う者からだろう」って、優しく笑うんだろうな。
憧れの先輩。そして、先輩を一途に愛する王子様。
どうか、末永くお幸せに。
僕は、二人の幸せを願いながら、青空を見上げた。
僕には、憧れの先輩がいる。
ベルシュタイン公爵家の嫡男、レオンハルト・フォン・ベルシュタイン様。
銀色の髪が綺麗で、いつもクールで、誰とも馴れ合わない。でも、本当はすごく優しい人だって、僕は知っている。
入学したての頃、廊下の角でぶつかりそうになった僕を、身を挺して庇ってくれた。顔を真っ赤にして逃げていっちゃったけど、あれはきっと、照れ隠しだったんだ。
僕が学費のことで少し困っていた時、学園の奨学金制度が、いつの間にか拡充されていた。後から聞いたら、匿名の寄付があったかららしい。その寄付金は、ベルシュタイン領の特産品の売り上げから出ていたって、友達が教えてくれた。きっと、先輩がしてくれたんだ。でも、先輩はそんなこと、おくびにも出さない。
そんな素敵なレオンハルト先輩には、婚約者がいる。
この国の第一王子、アレクシオス様だ。
王子は、いつも情熱的に先輩のことを見つめている。先輩に声をかけては、照れて逃げる先輩の背中を、愛おしそうに見送っている。
僕は、そんな二人の姿を見るのが大好きだった。
まるで、物語の主人公みたいで、キラキラしていたから。
だから、二人の婚約披露パーティーが開かれるって聞いた時は、自分のことみたいに嬉しかった。
パーティーの日。僕は街角で、王宮へ向かう馬車に乗る二人を偶然見かけた。
アレクシオス王子が、レオンハルト先輩に優しく手を差し伸べて、先輩は少し照れくさそうに、でも嬉しそうにその手を取っていた。
その光景が、あまりにも幸せそうで、僕の胸は温かい気持ちでいっぱいになった。
僕は、お花屋さんに駆け込んで、一番綺麗な青い薔薇の花束を作ってもらった。
そして、メッセージカードに、心を込めてこう書いた。
『ご婚約、おめでとうございます。お二人の未来が、幸せで満ち溢れていますように。
PS. 先輩、これからも応援しています!』
その花束を、ベルシュタイン公爵邸にそっと届けてもらった。
きっと、先輩はまた「誰からだ?」って首を傾げて、王子は「お前を慕う者からだろう」って、優しく笑うんだろうな。
憧れの先輩。そして、先輩を一途に愛する王子様。
どうか、末永くお幸せに。
僕は、二人の幸せを願いながら、青空を見上げた。
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