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第12話「シナリオを越えた愛の詩」
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レオンハルトと想いが通じ合ったあの日から、俺たちの関係は劇的に変わった。
いや、彼からの過剰な愛情表現や束縛は相変わらずだったが、それを受け止める俺の気持ちが、全く違うものになったのだ。
彼の行動の一つ一つが、前世から続く、俺への狂おしいほどの愛の証なのだと理解してからは、彼の独占欲すらも愛おしく感じられるようになった。
俺はもう、彼から逃げようとは思わなかった。
この甘い鳥籠の中で、彼だけに愛されて生きる。
それが、俺にとっての最高のハッピーエンドなのだと、心から思えるようになっていた。
俺たちは、離宮での監禁生活、もとい同棲生活を続けながら、学園にも通った。
もちろん、登下校も、授業の合間も、昼休みも、全て一緒だ。
学園の生徒たちは、もはや俺たちを「皇太子殿下とその番」という一つのセットとして認識していた。
原作ヒロインだったリナ・ベルが退学処分になってから、学園には奇妙な平穏が訪れた。
誰もが、俺たち二人の聖域を侵すまいと、遠くから見守っている。
そんな雰囲気だった。
そして、あっという間に月日は流れ、卒業の日がやってきた。
卒業パーティーの会場は、かつて俺が断罪されるはずだった場所だ。
ゲームの記憶がふと蘇り、一瞬だけ背筋が寒くなる。
だが、隣に立つレオンの温かい手に、その不安はすぐに溶けていった。
「どうした、エリアス。顔色が悪い」
「いや……なんでもない。ただ、少しだけ、昔のことを思い出して」
俺がそう言うと、レオンは全てを察したように、俺の手をぎゅっと握りしめた。
「もう、何も心配することはない。お前を不幸にするシナリオは、俺が全て破壊した」
「……うん。ありがとう、レオン」
俺たちが会場に入ると、全ての視線が一斉に俺たちに注がれた。
ワルツの音楽が流れ始めると、レオンは俺の前に跪き、優雅に手を差し出した。
「エリアス。俺と、一曲踊ってはくれないか?」
周囲から、ため息のような歓声が上がる。
俺は頬を染めながら、彼のその手を取った。
「喜んで」
レオンに導かれるまま、フロアの中央へと進み出る。
俺たちは、見つめ合いながら、ゆっくりとワルツを踊り始めた。
彼のリードは完璧で、俺はただ、その身を委ねているだけでよかった。
くるくると回りながら、視界の端に、かつてのクラスメイトたちの笑顔が見える。
カルヴァンも、遠くから俺たちを見て、祝福するように小さく頷いてくれた。
ここは、俺が断罪されるはずだった舞台。
だが今、俺は誰からも祝福され、最愛の人の腕の中で踊っている。
ゲームのシナリオは、完全に書き換えられたのだ。
曲が終わりに近づいた、その時。
レオンが、俺の耳元で囁いた。
「エリアス。卒業したら、正式に俺の妃になってくれ」
それは、プロポーズの言葉だった。
「……君は、俺が男でもいいのか? 世継ぎの問題もあるだろうに」
「構わん。お前がいれば、他に何もいらない。それに、この世界には、同性同士でも子供を授かる魔法があることを忘れたか?」
そうだった。
この世界は、ファンタジーの世界なのだ。
常識に囚われる必要など、どこにもない。
「それに……」
レオンは、俺の腰をぐっと引き寄せ、熱っぽい瞳で俺を見つめた。
「今夜、その魔法とやらを、試してみるか?」
「なっ……! ば、馬鹿なことを言うな! こんなところで!」
俺が顔を真っ赤にして彼を睨むと、レオンは楽しそうに笑った。
音楽が止まり、俺たちのダンスが終わる。
周囲からは、割れんばかりの拍手が送られた。
俺は、レオンと見つめ合い、どちらからともなく微笑み合った。
ゲームのシナリオを越えて、俺たちは俺たちだけの物語を紡ぎ始めたのだ。
悪役令息とヤンデレ皇太子の恋物語。
それは、きっとこの先も、波乱万丈で、甘くて、少しだけ狂気に満ちているのだろう。
だが、それでもいい。
彼の隣にいられるのなら、俺はどんな運命だって受け入れよう。
俺たちの愛の詩(アリア)は、まだ始まったばかりだ。
いや、彼からの過剰な愛情表現や束縛は相変わらずだったが、それを受け止める俺の気持ちが、全く違うものになったのだ。
彼の行動の一つ一つが、前世から続く、俺への狂おしいほどの愛の証なのだと理解してからは、彼の独占欲すらも愛おしく感じられるようになった。
俺はもう、彼から逃げようとは思わなかった。
この甘い鳥籠の中で、彼だけに愛されて生きる。
それが、俺にとっての最高のハッピーエンドなのだと、心から思えるようになっていた。
俺たちは、離宮での監禁生活、もとい同棲生活を続けながら、学園にも通った。
もちろん、登下校も、授業の合間も、昼休みも、全て一緒だ。
学園の生徒たちは、もはや俺たちを「皇太子殿下とその番」という一つのセットとして認識していた。
原作ヒロインだったリナ・ベルが退学処分になってから、学園には奇妙な平穏が訪れた。
誰もが、俺たち二人の聖域を侵すまいと、遠くから見守っている。
そんな雰囲気だった。
そして、あっという間に月日は流れ、卒業の日がやってきた。
卒業パーティーの会場は、かつて俺が断罪されるはずだった場所だ。
ゲームの記憶がふと蘇り、一瞬だけ背筋が寒くなる。
だが、隣に立つレオンの温かい手に、その不安はすぐに溶けていった。
「どうした、エリアス。顔色が悪い」
「いや……なんでもない。ただ、少しだけ、昔のことを思い出して」
俺がそう言うと、レオンは全てを察したように、俺の手をぎゅっと握りしめた。
「もう、何も心配することはない。お前を不幸にするシナリオは、俺が全て破壊した」
「……うん。ありがとう、レオン」
俺たちが会場に入ると、全ての視線が一斉に俺たちに注がれた。
ワルツの音楽が流れ始めると、レオンは俺の前に跪き、優雅に手を差し出した。
「エリアス。俺と、一曲踊ってはくれないか?」
周囲から、ため息のような歓声が上がる。
俺は頬を染めながら、彼のその手を取った。
「喜んで」
レオンに導かれるまま、フロアの中央へと進み出る。
俺たちは、見つめ合いながら、ゆっくりとワルツを踊り始めた。
彼のリードは完璧で、俺はただ、その身を委ねているだけでよかった。
くるくると回りながら、視界の端に、かつてのクラスメイトたちの笑顔が見える。
カルヴァンも、遠くから俺たちを見て、祝福するように小さく頷いてくれた。
ここは、俺が断罪されるはずだった舞台。
だが今、俺は誰からも祝福され、最愛の人の腕の中で踊っている。
ゲームのシナリオは、完全に書き換えられたのだ。
曲が終わりに近づいた、その時。
レオンが、俺の耳元で囁いた。
「エリアス。卒業したら、正式に俺の妃になってくれ」
それは、プロポーズの言葉だった。
「……君は、俺が男でもいいのか? 世継ぎの問題もあるだろうに」
「構わん。お前がいれば、他に何もいらない。それに、この世界には、同性同士でも子供を授かる魔法があることを忘れたか?」
そうだった。
この世界は、ファンタジーの世界なのだ。
常識に囚われる必要など、どこにもない。
「それに……」
レオンは、俺の腰をぐっと引き寄せ、熱っぽい瞳で俺を見つめた。
「今夜、その魔法とやらを、試してみるか?」
「なっ……! ば、馬鹿なことを言うな! こんなところで!」
俺が顔を真っ赤にして彼を睨むと、レオンは楽しそうに笑った。
音楽が止まり、俺たちのダンスが終わる。
周囲からは、割れんばかりの拍手が送られた。
俺は、レオンと見つめ合い、どちらからともなく微笑み合った。
ゲームのシナリオを越えて、俺たちは俺たちだけの物語を紡ぎ始めたのだ。
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それは、きっとこの先も、波乱万丈で、甘くて、少しだけ狂気に満ちているのだろう。
だが、それでもいい。
彼の隣にいられるのなら、俺はどんな運命だって受け入れよう。
俺たちの愛の詩(アリア)は、まだ始まったばかりだ。
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