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第19話「アルファの独占欲と、オメガの甘い疼き」
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蓮と番になってから、僕の生活は一変した。
特に、僕の体質の変化は著しいものがあった。
あれほど僕を苦しめていた抑制剤の副作用や、ヒートへの恐怖は嘘のように消え去った。蓮のフェロモンが、僕の体を常に安定させてくれているのだ。
それはオメガとして、番を得た者だけが感じられる絶対的な安心感だった。
けれど、その代わりに新たな悩みが生まれていた。
それは、蓮の度を越した独占欲だった。
彼は僕が他のアルファの視界に入るだけで、機嫌が悪くなる。僕が誰かと少しでも親しく話そうものなら、その会話に強引に割り込んでくる。
「湊は、俺のだ。誰にも、指一本触れさせない」
彼はそれを、公言して憚らなかった。
大学内で、僕たちはもはや有名人だった。
「神楽坂の、溺愛されてる番のオメガ」。それが、今の僕の新しい肩書きだ。
地味で目立たなかったはずの僕が、こんなにも注目を浴びるなんて夢にも思わなかった。正直、少し恥ずかしい。
「れ、蓮…。もう、ちょっと、離れてくれないか…。レポート、書けない…」
マンションのリビング。僕はノートパソコンに向かっているのに、背後から抱きついてくる蓮のせいで全く集中できなかった。
彼は僕の首筋に、すりすりと顔を擦り付けてくる。
「やだ。湊の匂い、落ち着くんだ」
「でも、これ、明日までの課題なんだよ…」
「俺と課題、どっちが大事なんだ?」
まるで子供のような、甘えた声。
記憶を取り戻した彼は、クールでカリスマ性のあるアルファに戻ったはずなのに。僕と二人きりになると、途端にこうして甘えん坊になるのだ。
そのギャップが可愛くて、愛おしくて。僕もつい、甘やかしてしまう。
「…もちろん、蓮が一番大事だよ。でも、単位を落とすわけにもいかないだろ?」
僕が困ったように言うと、蓮はしぶしぶといった様子で僕から体を離した。
そして僕の隣の椅子に座り、頬杖をついてじっと僕の顔を見つめ始めた。
その視線が気になって、余計に集中できない。
「…そんなに見られると、やりにくいんだけど」
「いいから、続けろ。俺は、お前の横顔を見てるだけで幸せなんだ」
彼は真顔で、そんなことを言う。
僕は大きなため息をつきながらも、頬が緩んでしまうのを止められなかった。
蓮の独占欲は、時として僕を困らせることもあった。
だが、それ以上に僕の心を甘く満たしてくれていた。
彼にこんなにも深く愛されている。その事実が、僕のオメガとしての本能をくすぐるのだ。
特に夜、同じベッドで眠る時。
彼の腕に抱きしめられ、彼のフェロモンに包まれていると体の奥がじんわりと甘く疼き出すのを感じる。
もっと彼に触れてほしい。もっと彼のものだと、刻みつけてほしい。
そんな欲求が、自然と湧き上がってくる。
それはヒートの時の、理性では抗えない苦しい欲求とは違う。
穏やかで温かくて、そしてとても幸せな疼きだった。
ある夜、僕はベッドの中で蓮の胸に顔をうずめながら、ぽつりと言った。
「ねえ、蓮」
「ん?」
「僕のこと、そんなに好き?」
我ながら、馬鹿な質問だと思った。
けれど、聞いてみたかったのだ。
蓮は僕の髪を優しく撫でながら、少しも迷うことなく答えた。
「ああ。好きだ。愛してる。世界の、誰よりも」
その、あまりにもまっすぐな言葉に、僕の心臓が、きゅんと音を立てた。
「お前がいない人生なんて、もう考えられない。お前は、俺の光なんだ、湊」
彼は僕の体を、さらに強く抱きしめた。
その腕の力強さが、彼の愛情の深さを物語っているようだった。
「…僕もだよ、蓮。僕も、君を愛してる」
僕は彼の胸に顔をうずめたまま、小さな声でそう答えた。
恥ずかしくて、彼の顔を見ることができない。
そんな僕の顎を、蓮の指がくいっと持ち上げた。
そして僕たちは、吸い寄せられるように唇を重ねた。
アルファの強くて、少し強引な独占欲。
そして、それに応えるオメガの甘くて幸せな疼き。
僕たちは本能と愛情で、深く強く結ばれている。
この絆は、もう何があっても壊れることはない。
僕は彼の腕の中で、とろけるような甘い眠りへと落ちていった。
特に、僕の体質の変化は著しいものがあった。
あれほど僕を苦しめていた抑制剤の副作用や、ヒートへの恐怖は嘘のように消え去った。蓮のフェロモンが、僕の体を常に安定させてくれているのだ。
それはオメガとして、番を得た者だけが感じられる絶対的な安心感だった。
けれど、その代わりに新たな悩みが生まれていた。
それは、蓮の度を越した独占欲だった。
彼は僕が他のアルファの視界に入るだけで、機嫌が悪くなる。僕が誰かと少しでも親しく話そうものなら、その会話に強引に割り込んでくる。
「湊は、俺のだ。誰にも、指一本触れさせない」
彼はそれを、公言して憚らなかった。
大学内で、僕たちはもはや有名人だった。
「神楽坂の、溺愛されてる番のオメガ」。それが、今の僕の新しい肩書きだ。
地味で目立たなかったはずの僕が、こんなにも注目を浴びるなんて夢にも思わなかった。正直、少し恥ずかしい。
「れ、蓮…。もう、ちょっと、離れてくれないか…。レポート、書けない…」
マンションのリビング。僕はノートパソコンに向かっているのに、背後から抱きついてくる蓮のせいで全く集中できなかった。
彼は僕の首筋に、すりすりと顔を擦り付けてくる。
「やだ。湊の匂い、落ち着くんだ」
「でも、これ、明日までの課題なんだよ…」
「俺と課題、どっちが大事なんだ?」
まるで子供のような、甘えた声。
記憶を取り戻した彼は、クールでカリスマ性のあるアルファに戻ったはずなのに。僕と二人きりになると、途端にこうして甘えん坊になるのだ。
そのギャップが可愛くて、愛おしくて。僕もつい、甘やかしてしまう。
「…もちろん、蓮が一番大事だよ。でも、単位を落とすわけにもいかないだろ?」
僕が困ったように言うと、蓮はしぶしぶといった様子で僕から体を離した。
そして僕の隣の椅子に座り、頬杖をついてじっと僕の顔を見つめ始めた。
その視線が気になって、余計に集中できない。
「…そんなに見られると、やりにくいんだけど」
「いいから、続けろ。俺は、お前の横顔を見てるだけで幸せなんだ」
彼は真顔で、そんなことを言う。
僕は大きなため息をつきながらも、頬が緩んでしまうのを止められなかった。
蓮の独占欲は、時として僕を困らせることもあった。
だが、それ以上に僕の心を甘く満たしてくれていた。
彼にこんなにも深く愛されている。その事実が、僕のオメガとしての本能をくすぐるのだ。
特に夜、同じベッドで眠る時。
彼の腕に抱きしめられ、彼のフェロモンに包まれていると体の奥がじんわりと甘く疼き出すのを感じる。
もっと彼に触れてほしい。もっと彼のものだと、刻みつけてほしい。
そんな欲求が、自然と湧き上がってくる。
それはヒートの時の、理性では抗えない苦しい欲求とは違う。
穏やかで温かくて、そしてとても幸せな疼きだった。
ある夜、僕はベッドの中で蓮の胸に顔をうずめながら、ぽつりと言った。
「ねえ、蓮」
「ん?」
「僕のこと、そんなに好き?」
我ながら、馬鹿な質問だと思った。
けれど、聞いてみたかったのだ。
蓮は僕の髪を優しく撫でながら、少しも迷うことなく答えた。
「ああ。好きだ。愛してる。世界の、誰よりも」
その、あまりにもまっすぐな言葉に、僕の心臓が、きゅんと音を立てた。
「お前がいない人生なんて、もう考えられない。お前は、俺の光なんだ、湊」
彼は僕の体を、さらに強く抱きしめた。
その腕の力強さが、彼の愛情の深さを物語っているようだった。
「…僕もだよ、蓮。僕も、君を愛してる」
僕は彼の胸に顔をうずめたまま、小さな声でそう答えた。
恥ずかしくて、彼の顔を見ることができない。
そんな僕の顎を、蓮の指がくいっと持ち上げた。
そして僕たちは、吸い寄せられるように唇を重ねた。
アルファの強くて、少し強引な独占欲。
そして、それに応えるオメガの甘くて幸せな疼き。
僕たちは本能と愛情で、深く強く結ばれている。
この絆は、もう何があっても壊れることはない。
僕は彼の腕の中で、とろけるような甘い眠りへと落ちていった。
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