【完結】無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない

ベル

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*番外編*かけがえのないお方⑤

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その日以降、私はあれだけ避けていたパーティーに参加するようになりました。


お父様やお母様も驚いた様子でしたがどこか嬉しそうでした。


「今日もいらっしゃるといいわね」


カトレーヌはからかうように私に言いながら、顔を赤くして頷く私を嬉しそうに見ていました。


...今日もいらっしゃったわ。


会場についてからいつも探すのはアクリウス公爵様のお姿。体格のいい公爵様はどこにいても目立つ存在で、公爵様を見つけては胸がときめくのを感じていました。


カトレーヌからは、見ているだけではなく声を掛けるかお父様に縁談を頼んでみてはどうなの?と言われているものの、私は首を振りました。


陰ながら見ているだけで精一杯だったのです。こんな気持ちになるのは初めてのことでした。


そんな日が続いていたある日のことでした。


投資していた事業が失敗し、それに伴い領地の事業も悪化した責任を問われ、私の家族は没落寸前まで追い込まれてしまったのです。


家は差し押さえられ、家具や洋服も全て売りに出されてしまいました。


「ソフィア、本当にすまない...」


「辛い思いをさせてしまってごめんなさいね、ソフィア」


「お父様、お母様、私は大丈夫よ。心配しないでこれから頑張りましょう」


憔悴しきった両親を励ましながらも、私はこれからどうなってしまうのか心の中は不安でいっぱいでした。


もう、アクリウス公爵様のお姿を見ることすらできないのね...


私にとって、それはとてつもなく辛いことでした。



父の知り合いの別宅にお世話になることになり、私も働きに出なければならないと覚悟していた時、アクリウス公爵様との縁談が持ち上がったのでした。
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