罪と罰とは

双葉

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判決がでた後しばらく忘れていたが、ふと竹次が最後に悔しそうな顔した事を思い出した
なぜもっと、うまく立ち回れなかったのだろうか
異例とも言える禁固一年半であの悔しがり
弁護士から過去の類似事件の判例を聞いていないのだろうか
幾つも、なぜが浮かんできてしまった
もう上告期限も過ぎ判決が覆ることはないが、竹次が気になった
裁判所で資料の開示請求を行ったが、刑事裁判で一般人に開示されるものは裁判の傍聴席で聞いた内容と大して変わりなく新しい事はわからなかった
もう知る術はないと思ったが、諦める事が出来なかった
判決から二か月が経ち、竹次が収監された刑務所に面会を申請したが竹次に断られた
二回、三回と断られたが、六回目に面会が叶う事になった
面会日は出所の半月前だった
長かった気がしたが、思ったより日は経っていない
事件が起きてから二年も経っていない
竹次への手土産にあんパンやジュース、着替えなどを持って行った
手土産を見た竹次は「ハル、ハル」と涙を流した
こんなに思っている人を手にかけて後悔していないのはおかしい思う
なぜ裁判であんな事を言ったのだろう
短い面会時間に流れてさらに短くなってしまったが一応自己紹介をした
「初めまして、結城竹次さん。私は吉谷敬と言います。勉学の為あなたの裁判を傍聴していた者です。お会いしたかったのは、色々お聞きしたい事があったからです」
「それで聞きたい事とは何ですか?」
「僕、いえ、私は判決がでた時のあなたの顔が気になって仕方ありません。あんなに悔しそうな顔をするなら、何故裁判で自分が有利になるようにしなかったんですか?そうすれば、もしかしたら執行猶予が付いたかもしれないのに」
「執行猶予が付かなかったから悔しかったのではないからね」
「では、なぜ」
「君に大切な人はいるか?命をかけられる、自分よりも大切な」
「そう言われたらわからなくなりますが、両親に恋人。大切な人はいます」
「多分きみには私の気持ちはわからないよ」
「え」
「面会は終わりだ」
竹次は椅子から立ち上がっり部屋の真ん中で立ち止まった
壁際の警務官が立ち扉をあけると竹次は静かに出て行き警務官が後に続いて扉が閉まった
竹次見送った後、帰る前に次回の面談の申請をして帰った
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