Crystal Ruby*クリスタルルビー*

🍭( '-' 🍭 )アメチャン

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7. 甘い時間 *

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朝、ビージェは、宿屋を出た後、
メタトロンランド中心都市から離れた場所にある、都市に向かった。

その都市は、先程の中心都市とは違い、
とても静かで落ち着いた都市だ。

人はまだ見かけない。
まだ、日が出たばかりの頃だから
まだ皆、眠りについている。

この都市は、
窓がステンドグラスで出来た住宅街が多く
太陽の光がステンドグラスに反射し、
きらきら色鮮やかに光っている。

その都市の中を歩いている道中、甘い香りがしてきた。
その香りを頼りに歩いてみると、お店の煙突から先程の甘い香りがする。

すると、その店の裏から誰かが
OPENと書いた看板を運んできた。

看板を運んでいるのは、
金髪に可愛らしい白のリボンを着けた
小さい女の子だ。

その女の子と目が合い女の子は、
ビージェに、ニコッと笑った。

そして、小走りでお店の中に戻って行った。

ビージェは、お店のドアを開け中に入った。
そこには、ケーキが並んでいた。

チョコレートケーキ、

いろんな国の果実フルーツがホイップクリームに包まれたロールケーキ

綺麗な光沢を出してる苺のショートケーキ・・・

どれもビージェにとって、見たこともないケーキだらけだった。


「お姉さん良かったら、おひとつ食べる?」


ドット柄のエプロンを着てる女性に話しかけられた。



ビージェ「魔法通貨はいくらですか・・・?」


「通貨は払わなくて大丈夫よ!こんな朝早い時間からお客様なんて珍しいもの!丁度新しい試作品を作ってたところなの!
良かったら、感想を教えてくれない?」


そのケーキは、
見た目はホイップクリームで包まれたシンプルなケーキだ。他のケーキとは違い、
華やかな見た目ではない、
ただの白いケーキだ。

ビージェは、
ケーキを一口食べた瞬間、驚いた。

口の中でホイップクリームが溶けて
濃厚なチョコレートの味。

その後に、パチパチと飴が口の中で
音を出しながら 線香花火 のように弾ける。

最後は、甘酸っぱいストロベリーソースの味だ。

ビージェは、ケーキを食べて思った。
どんなに見た目が華やかでは無くても、
中身が大切なのだと・・・


゙・・・美味しい・・・゙


食べたことのない美味しさに
思わずビージェは、声が漏れてしまった。


女性「実はねこのケーキ、うちの娘たちが考えたの」

すると、お店の奥から先程看板を運んでた女の子とビージェより年上の少女が出来たてのケーキを運びに来た。
ビージェと目が合い、2人とも会釈した。


女性「まぁ、丁度いい所に!今あなた達の考えたケーキを食べて頂いたところなのよ!」


恐る恐ると女の子が
「・・・・・・お口に合わなかったかな・・・?」
と聞いてきた。

ビージェ「と~っても美味しかったわ!!」
その返事を聞いて二人とも喜んでいた。


すると、女の子が
「私、バニラっていうの!よろしくね!
ホイップクリーム魔術が得意なんだ!
隣にいるのは、ショコラお姉ちゃん、私のお姉ちゃんだよ!
ショコラお姉ちゃんは、チョコレート魔術が得意なんだよ~!」
バニラは自慢げに話してきた。


ショコラ「ちょっとバニラ!!お客様よ!
失礼な態度とらないの!うちの妹がごめんなさい・・・。。」


ビージェ「いいえ、全然大丈夫よ!
私はビージェって言うの!よろしくね!
バニラちゃん、ショコラさん!」


この日、
初めてビージェに友達が二人出来た。
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