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第7章 面接者たちの想いと願い
036 伍姫(いつひめ)成立の条件
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シュウピンとメラニィの話し合いが続いています。
◇
6日目(23:55)
メラニィ
「伍姫《いつひめ》とはなんだ?」
シュウピン
「カセイダード王国本星の意思決定が、白沢絵美様と4名の女性の会議で行われていることは知っているわよね。」
メラニィ
「ああ、それは知っている。
白沢絵美様と4名の女性のことを伍姫《いつひめ》と呼ぶのか?」
シュウピン
「少しだけ違います。
白沢絵美様と4名の女性は、本星の伍姫《いつひめ》です。
支国ごとに選ばれた5人の女性が条件を満たせば、伍姫《いつひめ》と呼ばれます。」
メラニィ
「その条件はなんだ?」
シュウピン
「白沢絵美様と4名の女性は、カセイダード王国本星の女王様と姉妹関係を結ばれています。」
メラニィ
「じゃあ、真々美様、冬香様、オルア様、シュウピン、わたしが同じ相手と姉妹関係を成立させれば・・・
いや、わたしたちは民間側の代表だから、資格が無いな。」
シュウピン
「これも、アリムさんが関係します。」
メラニィ
「もしかして、アリムさんが私たち5人と愛情交換をすれば、わたしたちが支国の伍姫《いつひめ》になるのか?」
シュウピン
「そうです。
そして、支国の伍姫《いつひめ》を維持するためには、ナイトバインド外であるメラニィとわたしとも定期的に愛情交換をする必要があります。」
メラニィ
「それだと、ナイトバインドの意味が無くなるのではないか?」
シュウピン
「こんな偶然が発生するとは誰も予想できないし、ありえないことだからでしょうね。」
メラニィ
「例外中の例外のために、ルールを決めるものはいないということか?」
シュウピン
「そうですね。」
メラニィ
「納得した。」
シュウピン
「では、本題です。
メラニィ、あなたにお願いがあります。
わたしは非常に欲張りだからすべてを手に入れたいのです。
そのために、メラニィ、よく聞いてください。」
メラニィ
「あ、ああ。」
シュウピン
「モンテハート大侯爵を裏切ってください。」
メラニィ
「な、そのために、わたしを抱いたのか?
わたしを愛していると言ったことは、嘘でそれが目的だったのか?
ひどすぎるぞ。」
シュウピン
「メラニィ、わたしはあなたに言いましたね。
「わたしは非常に欲張りだからすべてを手に入れたいのです。」
と。」
メラニィ
「ああ、たった今の話だから、さすがに覚えている。」
シュウピン
「それでも、わたしを信じてくれませんか?」
メラニィ
「迷っている。
なにを信じてよいのか、本当に迷っている。」
シュウピン
「どうすれば、信じられますか?」
メラニィ
「1,000人に3人しか耐えられないという行為を要求して受けてくれるなら信じてもいい。
どうせ、断るだろうがな。」
シュウピン
「それは、まさか・・・」
メラニィ
「そう、そのまさかだ。
本当だと言うなら、これを飲み干して欲しい。」
メラニィは、【優雅な紅茶】 1.5リットル 未開封をシュウピンの前に置いた。
シュウピン
「でも、3人はウソをつけるのですよ。
わたしがのこりの3人だったら、どうするのですか?」
メラニィ
「そのときは、あきらめるしかないな。」
シュウピン
「分かりました。
飲みます。
そして、証明できたら、メラニィはわたしに付いてきてくれますか?」
メラニィ
「できてから言って欲しいものだな。
どうせ、できやしないだろうが。」
シュウピン
「あなたが付いてきてくれると信じて、証明しますね。」
シュウピンは、【優雅な紅茶】 1.5リットル のうち、半分を飲み干した。
メラニィ
「やめたくなったら、そう言って良いからな。」
シュウピン
「ありがとう。
でも、やめませんよ。
わたしはすべてを手に入れたいから。
時間をくださいね。
1時間くらい待ってもらうことになるかもしれませんよ。」
メラニィ
「ああ、大丈夫だ。
時が来るまで、話をしようか。」
◇
7日目(00:30 深夜)
シュウピン
「メラニィ、準備が出来たわ。
いっしょに来てくれますか?」
メラニィ
「無理しなくていいんだぞ。」
シュウピン
「いいえ、言ったでしょう。
わたしは真々美様よりもメラニィ、あなたが大事なのだと。」
メラニィ
「だからって。」
シュウピン
「まだ分の悪い賭けだけれど、アリムさんがいるから勝つ確率が高くなっているわ。
それでも、まだ70%くらいの勝率でしかない。
そして、あなたも手伝ってくれたら、勝率は90%にあがるわ。」
メラニィ
「あとの10%は?」
シュウピン
「それは、運頼みよ。
そして、真々美様が勝ったとき、あなたが真々美様側につかなかった場合、あなたは排除される。
それは、嫌なの。
来て、メラニィ。
もう、がまんできないから。」
メラニィ
「わかった。
証明して見せてくれ。」
シュウピン
「はい、メラニィ様。」
シュウピンはトイレの便座に座った。
シュウピン
「メラニィ様、見てください。」
5分経過・・・
メラニィ
「シュウピン、本当だと信じるよ。
ここまでしてくれて、ありがとう。」
恥ずかしさのあまり気を失ったシュウピンの涙を口で吸って、吸水性のものを優しく当ててもう1か所の涙を吸い取った。
メラニィはシュウピンを抱きかかえて、ベッドに寝かせた。
◇
7日目(01:30 深夜)
シュウピン
「メラニィ? 信じてくれた?」
メラニィ
「ああ、わたしもシュウピンが信じられるように、証明するよ。」
メラニィは、【優雅な紅茶】 1.5リットル のうち、のこり半分を飲み干していた。
シュウピン
「まさか残りを飲んだの?」
メラニィ
「ああ、わたしもぎりぎりなんだ。
目覚めて早々悪い気がするが来てくれないか?」
メラニィはトイレの便座に座った。
メラニィ
「シュウピン様、見てください。」
5分経過・・・
シュウピン
「メラニィ、とっても嬉しいわ。
あなたを選んで本当に良かった。」
恥ずかしさのあまり気を失ったメラニィの涙を口で吸って、吸水性のものを優しく当ててもう1か所の涙を吸い取った。
シュウピンは、メラニィを抱きかかえて、ベッドに寝かせた。
その夜は、メラニィの手を握って眠りについたのだった。
◇
筆者の解説 ナレーション
「偶然にも、姉妹関係の儀式 第3段階の内容を実施したふたりでした。」
【読者様へ】
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◇
6日目(23:55)
メラニィ
「伍姫《いつひめ》とはなんだ?」
シュウピン
「カセイダード王国本星の意思決定が、白沢絵美様と4名の女性の会議で行われていることは知っているわよね。」
メラニィ
「ああ、それは知っている。
白沢絵美様と4名の女性のことを伍姫《いつひめ》と呼ぶのか?」
シュウピン
「少しだけ違います。
白沢絵美様と4名の女性は、本星の伍姫《いつひめ》です。
支国ごとに選ばれた5人の女性が条件を満たせば、伍姫《いつひめ》と呼ばれます。」
メラニィ
「その条件はなんだ?」
シュウピン
「白沢絵美様と4名の女性は、カセイダード王国本星の女王様と姉妹関係を結ばれています。」
メラニィ
「じゃあ、真々美様、冬香様、オルア様、シュウピン、わたしが同じ相手と姉妹関係を成立させれば・・・
いや、わたしたちは民間側の代表だから、資格が無いな。」
シュウピン
「これも、アリムさんが関係します。」
メラニィ
「もしかして、アリムさんが私たち5人と愛情交換をすれば、わたしたちが支国の伍姫《いつひめ》になるのか?」
シュウピン
「そうです。
そして、支国の伍姫《いつひめ》を維持するためには、ナイトバインド外であるメラニィとわたしとも定期的に愛情交換をする必要があります。」
メラニィ
「それだと、ナイトバインドの意味が無くなるのではないか?」
シュウピン
「こんな偶然が発生するとは誰も予想できないし、ありえないことだからでしょうね。」
メラニィ
「例外中の例外のために、ルールを決めるものはいないということか?」
シュウピン
「そうですね。」
メラニィ
「納得した。」
シュウピン
「では、本題です。
メラニィ、あなたにお願いがあります。
わたしは非常に欲張りだからすべてを手に入れたいのです。
そのために、メラニィ、よく聞いてください。」
メラニィ
「あ、ああ。」
シュウピン
「モンテハート大侯爵を裏切ってください。」
メラニィ
「な、そのために、わたしを抱いたのか?
わたしを愛していると言ったことは、嘘でそれが目的だったのか?
ひどすぎるぞ。」
シュウピン
「メラニィ、わたしはあなたに言いましたね。
「わたしは非常に欲張りだからすべてを手に入れたいのです。」
と。」
メラニィ
「ああ、たった今の話だから、さすがに覚えている。」
シュウピン
「それでも、わたしを信じてくれませんか?」
メラニィ
「迷っている。
なにを信じてよいのか、本当に迷っている。」
シュウピン
「どうすれば、信じられますか?」
メラニィ
「1,000人に3人しか耐えられないという行為を要求して受けてくれるなら信じてもいい。
どうせ、断るだろうがな。」
シュウピン
「それは、まさか・・・」
メラニィ
「そう、そのまさかだ。
本当だと言うなら、これを飲み干して欲しい。」
メラニィは、【優雅な紅茶】 1.5リットル 未開封をシュウピンの前に置いた。
シュウピン
「でも、3人はウソをつけるのですよ。
わたしがのこりの3人だったら、どうするのですか?」
メラニィ
「そのときは、あきらめるしかないな。」
シュウピン
「分かりました。
飲みます。
そして、証明できたら、メラニィはわたしに付いてきてくれますか?」
メラニィ
「できてから言って欲しいものだな。
どうせ、できやしないだろうが。」
シュウピン
「あなたが付いてきてくれると信じて、証明しますね。」
シュウピンは、【優雅な紅茶】 1.5リットル のうち、半分を飲み干した。
メラニィ
「やめたくなったら、そう言って良いからな。」
シュウピン
「ありがとう。
でも、やめませんよ。
わたしはすべてを手に入れたいから。
時間をくださいね。
1時間くらい待ってもらうことになるかもしれませんよ。」
メラニィ
「ああ、大丈夫だ。
時が来るまで、話をしようか。」
◇
7日目(00:30 深夜)
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「メラニィ、準備が出来たわ。
いっしょに来てくれますか?」
メラニィ
「無理しなくていいんだぞ。」
シュウピン
「いいえ、言ったでしょう。
わたしは真々美様よりもメラニィ、あなたが大事なのだと。」
メラニィ
「だからって。」
シュウピン
「まだ分の悪い賭けだけれど、アリムさんがいるから勝つ確率が高くなっているわ。
それでも、まだ70%くらいの勝率でしかない。
そして、あなたも手伝ってくれたら、勝率は90%にあがるわ。」
メラニィ
「あとの10%は?」
シュウピン
「それは、運頼みよ。
そして、真々美様が勝ったとき、あなたが真々美様側につかなかった場合、あなたは排除される。
それは、嫌なの。
来て、メラニィ。
もう、がまんできないから。」
メラニィ
「わかった。
証明して見せてくれ。」
シュウピン
「はい、メラニィ様。」
シュウピンはトイレの便座に座った。
シュウピン
「メラニィ様、見てください。」
5分経過・・・
メラニィ
「シュウピン、本当だと信じるよ。
ここまでしてくれて、ありがとう。」
恥ずかしさのあまり気を失ったシュウピンの涙を口で吸って、吸水性のものを優しく当ててもう1か所の涙を吸い取った。
メラニィはシュウピンを抱きかかえて、ベッドに寝かせた。
◇
7日目(01:30 深夜)
シュウピン
「メラニィ? 信じてくれた?」
メラニィ
「ああ、わたしもシュウピンが信じられるように、証明するよ。」
メラニィは、【優雅な紅茶】 1.5リットル のうち、のこり半分を飲み干していた。
シュウピン
「まさか残りを飲んだの?」
メラニィ
「ああ、わたしもぎりぎりなんだ。
目覚めて早々悪い気がするが来てくれないか?」
メラニィはトイレの便座に座った。
メラニィ
「シュウピン様、見てください。」
5分経過・・・
シュウピン
「メラニィ、とっても嬉しいわ。
あなたを選んで本当に良かった。」
恥ずかしさのあまり気を失ったメラニィの涙を口で吸って、吸水性のものを優しく当ててもう1か所の涙を吸い取った。
シュウピンは、メラニィを抱きかかえて、ベッドに寝かせた。
その夜は、メラニィの手を握って眠りについたのだった。
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