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第4話 追放
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記念パーティーでアーヴァイン王子から婚約破棄を告げられた後、私は会場に残って使用人たちに後片付けの指示や諸々の仕事を行った。無事に全て終えてから、私は屋敷に戻ってきた。
「お嬢様。旦那様が、お呼びです」
「お父様が?」
「はい。帰ってきたら、すぐ来るようにと仰っていました」
「わかったわ」
玄関に到着した私に、屋敷を取り仕切る執事が近づいてきて知らせてくれた。何か大事な話があるらしい。こんな夜遅い時間に?
仕事を終えて疲れている。だけど、無視するわけにもいかないので、そのまますぐお父様の書斎へ向かう。その部屋に居ないようであれば、明日にしよう。そう考えて急いだ。
「入れ」
書斎の扉をノックすると、残念ながら部屋の中から返事があった。どうやら、私が屋敷に帰ってくるのを待っていたようだ。
「失礼します」
扉を開けて部屋の中に入ると、怒った表情のお父様が待ち構えていた。椅子に座りながら腕を組んで、私の顔を睨んでくる。これは、なんだか厄介そうね。
「アーヴァイン王子に婚約を破棄されたと聞いたが、本当なのか?」
何の前置きもなく、単刀直入に聞かれた。それが、お父様が怒っている理由なのね。
会場には目撃者も多く居たので、誰かから伝わったのだろう。ここで隠す必要など無いし、婚約を破棄されたのかは本当のこと。だから私は頷いて、事実を答えた。
「はい、本当です。ですが」
「言い訳は許さんッ!」
説明しようとしたら、遮られてしまった。お父様も、誰かさんと同じように私の話なんて聞こうとしないようね。だったら、こちらだって同じ。もう決めたんだもの。私は、強い意志を込めてお父様の目を見つめ返す。
「なんということだ! 婚約破棄されて王族との関係を断ち切るなど、ミントン家の損害は計り知れないぞ! どうしてくれる!」
「……どうしてもなにも」
「だから、言い訳は許さんと言っている!」
「……」
私の説明を聞こうとせず、どうしろっていうのよ。それに、王族との関係が切れたとしても、今すぐに困るような損害は無いはず。私の計算では、ミントン家は大丈夫なことが分かっている。
今回の件でミントン家の名声は少し下がるかもしれないけれど、回復可能な程度と考えていた。
それなのに、お父様は何をそんなに焦っているのかしら。
「今すぐ、アーヴァイン王子との婚約を取り戻してこい」
「それは無理よ、お父様。あの場には、多くの貴族達が居た。それを撤回するのは」
「ならば、お前は今日をもってミントン家から追放するッ! 今後、ミントンの名を名乗る事は許さん」
「……」
まさか婚約破棄されたその日に、実家を追放されるなんて思わなかった。私の話は一切聞いてくれないし、この追放も取り消されることは無いでしょうね。
「わかりました。では、これから荷物をまとめて」
「駄目だ。たった今、お前はミントン家の令嬢ではなくなった。この屋敷にある物を勝手に持ち出すことは許さんぞ」
「……」
唖然とする。なんて理不尽なのかしら。ミントン家の者じゃなくなった瞬間から、私物まで没収されてしまうなんて。普通の令嬢なら絶望するでしょう。ここから全て取り上げられて、外に追い出されて。
そんなの、野垂れ死ねと言われているのと同じだから。だけど私には、色々と準備していることがあった。だから、冷静に対処できるわ。
「さっさと、屋敷から出ていけ」
「わかりました。それでは、失礼します」
これ以上難癖をつけられる前に、私はさっさと実家から出ていくことにした。
「お嬢様。旦那様が、お呼びです」
「お父様が?」
「はい。帰ってきたら、すぐ来るようにと仰っていました」
「わかったわ」
玄関に到着した私に、屋敷を取り仕切る執事が近づいてきて知らせてくれた。何か大事な話があるらしい。こんな夜遅い時間に?
仕事を終えて疲れている。だけど、無視するわけにもいかないので、そのまますぐお父様の書斎へ向かう。その部屋に居ないようであれば、明日にしよう。そう考えて急いだ。
「入れ」
書斎の扉をノックすると、残念ながら部屋の中から返事があった。どうやら、私が屋敷に帰ってくるのを待っていたようだ。
「失礼します」
扉を開けて部屋の中に入ると、怒った表情のお父様が待ち構えていた。椅子に座りながら腕を組んで、私の顔を睨んでくる。これは、なんだか厄介そうね。
「アーヴァイン王子に婚約を破棄されたと聞いたが、本当なのか?」
何の前置きもなく、単刀直入に聞かれた。それが、お父様が怒っている理由なのね。
会場には目撃者も多く居たので、誰かから伝わったのだろう。ここで隠す必要など無いし、婚約を破棄されたのかは本当のこと。だから私は頷いて、事実を答えた。
「はい、本当です。ですが」
「言い訳は許さんッ!」
説明しようとしたら、遮られてしまった。お父様も、誰かさんと同じように私の話なんて聞こうとしないようね。だったら、こちらだって同じ。もう決めたんだもの。私は、強い意志を込めてお父様の目を見つめ返す。
「なんということだ! 婚約破棄されて王族との関係を断ち切るなど、ミントン家の損害は計り知れないぞ! どうしてくれる!」
「……どうしてもなにも」
「だから、言い訳は許さんと言っている!」
「……」
私の説明を聞こうとせず、どうしろっていうのよ。それに、王族との関係が切れたとしても、今すぐに困るような損害は無いはず。私の計算では、ミントン家は大丈夫なことが分かっている。
今回の件でミントン家の名声は少し下がるかもしれないけれど、回復可能な程度と考えていた。
それなのに、お父様は何をそんなに焦っているのかしら。
「今すぐ、アーヴァイン王子との婚約を取り戻してこい」
「それは無理よ、お父様。あの場には、多くの貴族達が居た。それを撤回するのは」
「ならば、お前は今日をもってミントン家から追放するッ! 今後、ミントンの名を名乗る事は許さん」
「……」
まさか婚約破棄されたその日に、実家を追放されるなんて思わなかった。私の話は一切聞いてくれないし、この追放も取り消されることは無いでしょうね。
「わかりました。では、これから荷物をまとめて」
「駄目だ。たった今、お前はミントン家の令嬢ではなくなった。この屋敷にある物を勝手に持ち出すことは許さんぞ」
「……」
唖然とする。なんて理不尽なのかしら。ミントン家の者じゃなくなった瞬間から、私物まで没収されてしまうなんて。普通の令嬢なら絶望するでしょう。ここから全て取り上げられて、外に追い出されて。
そんなの、野垂れ死ねと言われているのと同じだから。だけど私には、色々と準備していることがあった。だから、冷静に対処できるわ。
「さっさと、屋敷から出ていけ」
「わかりました。それでは、失礼します」
これ以上難癖をつけられる前に、私はさっさと実家から出ていくことにした。
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