20 / 37
第20話 急展開の裏で ※マティアス視点
しおりを挟む
アーヴァイン王子が婚約を破棄した。その話を聞いた時、僕は急いで正確な状況を知るために動き出した。どうして婚約を破棄されたのか。どういった状況で、どんな目的があったのか。婚約を破棄されたクリスティーナのことが、とても心配だった。
ミントン伯爵家の使用人達から、彼女が実家から追い出さたと聞いた時には、一旦落ち着くことが出来た。クリスティーナが、王都にいくつか拠点を構えていることを僕は知っていた。そこに逃げ込めば、おそらく大丈夫だろうから。
彼女が実家に軟禁されていたり、修道院送りにされていたなら手を出せなかった。そんな状況と比べたら、実家を追い出されたほうがよっぽどマシだろう。彼女は普通の貴族令嬢じゃない。たくましく、商人として生きていける力があったから。
更に状況を確認して、彼女が自由になったことを知った。それなら、貴族じゃない僕にも、チャンスがあるんじゃないだろうか。やはり期待してしまう。だけど今は、クリスティーナが落ち着いて行動できるようになるまで、サポートしてあげることが大事だろう。焦ってはいけない。焦ると人から信頼を失いやすくなる。
僕は商人だ。まずは、自分がしてほしいことではなくて、相手がしてほしいことを突き詰めることが大事だ。その事を忘れないようにしないといけない。
そして再び、情報収集に専念する。とにかく、アーヴァイン王子が何を考えて婚約を破棄したのか突き止める。そして、ロアリルダ王国で何が起きるのか予測する。
なんとなく嫌な予感があった。だから僕は、より慎重に動くことにした。そのためにも、情報を知ることが大事だろう。
アーヴァイン王子が、婚約を破棄した直後に別の女性と婚約したことが分かった。エステルという、ワイルデン子爵家の令嬢と。しかも、貴族が大勢居るパーティーの最中に、皆の前で宣言したらしい。
その時の話を聞いて、僕は頭が痛くなった。無駄遣いがどうのこうの、民のために倹約が必要だということを訴えていたらしい。新劇場の完成を祝うパーティーで。
本心は、どうか分からない。他に何か目的があったのかもしれない。だけど、その話だけで判断するならば、アーヴァイン王子は商売に対する理解が足りないようだ。
彼は王族なので、商売人のような知識は必要ないのかもしれない。しかし、王国を治めるためにも、ある程度の知識はあるべきだと思うが。
おそらく今まで、婚約者だったクリスティーナが彼の手綱を握っていたんだろう、ということが分かる。彼女の活躍を間近で見ていると、それは明らかだ。
ここ数年、ロアリルダ王国が発展してきたのはクリスティーナが実施した数多くの計画や商人との取引が成功してきたおかげ。それで王都は活気づいていた。つまり、彼女が居なくなったら――。
クリスティーナの居場所も判明した。少し前に、彼女が購入したが利用していない屋敷に避難しているということが判明。すぐに会いに行った。
ミントン伯爵家の使用人達から、彼女が実家から追い出さたと聞いた時には、一旦落ち着くことが出来た。クリスティーナが、王都にいくつか拠点を構えていることを僕は知っていた。そこに逃げ込めば、おそらく大丈夫だろうから。
彼女が実家に軟禁されていたり、修道院送りにされていたなら手を出せなかった。そんな状況と比べたら、実家を追い出されたほうがよっぽどマシだろう。彼女は普通の貴族令嬢じゃない。たくましく、商人として生きていける力があったから。
更に状況を確認して、彼女が自由になったことを知った。それなら、貴族じゃない僕にも、チャンスがあるんじゃないだろうか。やはり期待してしまう。だけど今は、クリスティーナが落ち着いて行動できるようになるまで、サポートしてあげることが大事だろう。焦ってはいけない。焦ると人から信頼を失いやすくなる。
僕は商人だ。まずは、自分がしてほしいことではなくて、相手がしてほしいことを突き詰めることが大事だ。その事を忘れないようにしないといけない。
そして再び、情報収集に専念する。とにかく、アーヴァイン王子が何を考えて婚約を破棄したのか突き止める。そして、ロアリルダ王国で何が起きるのか予測する。
なんとなく嫌な予感があった。だから僕は、より慎重に動くことにした。そのためにも、情報を知ることが大事だろう。
アーヴァイン王子が、婚約を破棄した直後に別の女性と婚約したことが分かった。エステルという、ワイルデン子爵家の令嬢と。しかも、貴族が大勢居るパーティーの最中に、皆の前で宣言したらしい。
その時の話を聞いて、僕は頭が痛くなった。無駄遣いがどうのこうの、民のために倹約が必要だということを訴えていたらしい。新劇場の完成を祝うパーティーで。
本心は、どうか分からない。他に何か目的があったのかもしれない。だけど、その話だけで判断するならば、アーヴァイン王子は商売に対する理解が足りないようだ。
彼は王族なので、商売人のような知識は必要ないのかもしれない。しかし、王国を治めるためにも、ある程度の知識はあるべきだと思うが。
おそらく今まで、婚約者だったクリスティーナが彼の手綱を握っていたんだろう、ということが分かる。彼女の活躍を間近で見ていると、それは明らかだ。
ここ数年、ロアリルダ王国が発展してきたのはクリスティーナが実施した数多くの計画や商人との取引が成功してきたおかげ。それで王都は活気づいていた。つまり、彼女が居なくなったら――。
クリスティーナの居場所も判明した。少し前に、彼女が購入したが利用していない屋敷に避難しているということが判明。すぐに会いに行った。
56
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されたので、戻らない選択をしました
ふわふわ
恋愛
王太子アルトゥールの婚約者として生きてきた
貴族令嬢ミディア・バイエルン。
だが、偽りの聖女シエナに心を奪われた王太子から、
彼女は一方的に婚約を破棄される。
「戻る場所は、もうありませんわ」
そう告げて向かった先は、
王都から遠く離れたアルツハイム辺境伯領。
権力も、評価も、比較もない土地で、
ミディアは“誰かに選ばれる人生”を静かに手放していく。
指示しない。
介入しない。
評価しない。
それでも、人は動き、街は回り、
日常は確かに続いていく。
一方、王都では――
彼女を失った王太子と王政が、
少しずつ立ち行かなくなっていき……?
派手な復讐も、涙の和解もない。
あるのは、「戻らない」という選択と、
終わらせない日常だけ。
親に捨てられた長女ですが両親と王子は失脚したようです┐( ^_^;)┌
頭フェアリータイプ
恋愛
クリームランド公爵の長女ルカは神の愛し子である妹アンジェラを悲しませたという理由で戒律が厳しいことで有名な北の修道院に送られる。しかし、その3年後彼女は妹の望みで還俗することになって???
投稿後3日以内にお気に入り10で短編に変更連載続行します。
お気に入りありがとうございました。短編に変更し連載を続行します。完結までどうぞお付き合い下さいませ。
イイカンジノカオモジを発見したのでタイトルを微変更
どうにかこうにか完結。拙作お付き合い下さりありがとうございました。
絶縁状をお受け取りくださいませ旦那様。~離縁の果てに私を待っていたのは初恋の人に溺愛される幸せな異国ライフでした
松ノ木るな
恋愛
アリンガム侯爵家夫人ルシールは離婚手続きが進むさなかの夜、これから世話になる留学先の知人に手紙をしたためていた。
もう書き終えるかという頃、扉をノックする音が聞こえる。その訪ね人は、薄暗い取引で長年侯爵家に出入りしていた、美しい男性であった。
婚約破棄された伯爵令嬢は、かつて“月影の魔女”と呼ばれた存在でした ~今さら跪いても、貴方の席はありません~
有賀冬馬
恋愛
婚約者に「地味でつまらない」と言われ、婚約破棄された伯爵令嬢リディア。
だが、彼女の正体は、伝説として語られた“月影の魔女”。
婚約破棄の夜、彼女は笑って屋敷を去り、静かにその力を解放する。
数年後、王国に迫る未曾有の危機。
王族も貴族も頭を下げる中、かつての婚約者は涙ながらに復縁を懇願するが――
嫁ぎ先(予定)で虐げられている前世持ちの小国王女はやり返すことにした
基本二度寝
恋愛
小国王女のベスフェエラには前世の記憶があった。
その記憶が役立つ事はなかったけれど、考え方は王族としてはかなり柔軟であった。
身分の低い者を見下すこともしない。
母国では国民に人気のあった王女だった。
しかし、嫁ぎ先のこの国に嫁入りの準備期間としてやって来てから散々嫌がらせを受けた。
小国からやってきた王女を見下していた。
極めつけが、周辺諸国の要人を招待した夜会の日。
ベスフィエラに用意されたドレスはなかった。
いや、侍女は『そこにある』のだという。
なにもかけられていないハンガーを指差して。
ニヤニヤと笑う侍女を見て、ベスフィエラはカチンと来た。
「へぇ、あぁそう」
夜会に出席させたくない、王妃の嫌がらせだ。
今までなら大人しくしていたが、もう我慢を止めることにした。
【完結】可愛くない女と婚約破棄を告げられた私は、国の守護神に溺愛されて今は幸せです
かのん
恋愛
「お前、可愛くないんだよ」そう婚約者から言われたエラは、人の大勢いる舞踏会にて婚約破棄を告げられる。そんな時、助けに入ってくれたのは、国の守護神と呼ばれるルイス・トーランドであった。
これは、可愛くないと呼ばれたエラが、溺愛される物語。
全12話 完結となります。毎日更新していきますので、お時間があれば読んでいただけると嬉しいです。
婚約破棄されたから、とりあえず逃げた!
志位斗 茂家波
恋愛
「マテラ・ディア公爵令嬢!!この第1王子ヒース・カックの名において婚約破棄をここに宣言する!!」
私、マテラ・ディアはどうやら婚約破棄を言い渡されたようです。
見れば、王子の隣にいる方にいじめたとかで、冤罪なのに捕まえる気のようですが‥‥‥よし、とりあえず逃げますか。私、転生者でもありますのでこの際この知識も活かしますかね。
マイペースなマテラは国を見捨てて逃げた!!
思い付きであり、1日にまとめて5話だして終了です。テンプレのざまぁのような気もしますが、あっさりとした気持ちでどうぞ読んでみてください。
ちょっと書いてみたくなった婚約破棄物語である。
内容を進めることを重視。誤字指摘があれば報告してくださり次第修正いたします。どうぞ温かい目で見てください。(テンプレもあるけど、斜め上の事も入れてみたい)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる