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第35話 失敗の連続 ※アーヴァイン王子視点
話し合いに応じないクリスティーナの身柄を拘束するため、兵士を集めた。
彼女の屋敷を確保するために、兵士を動かす。なるべく、王国民の反感は買いたくない。そのための正当な理由は思いついていないが、とにかく金が必要だから。
彼女が隠し持っている財産を接収して、王国のために利用してやる。そうすれば、王国民も納得してくれるはず。この行動が必要あったことなんだと、皆が認めてくれるはずだ。
私は、王国民のために尽くしているのだ。自分のためじゃない。これから、立派な王になるため。正しい考えで行動している。
そう信じて私は、集まった兵士たちに指示を出す。だが、私の予想していた結果は得られなかった。
「屋敷は、もぬけの殻です!」
「な、なんだと!?」
部下からの報告を聞いて、私は困惑した。屋敷に誰もいない? そんなバカなことがあるのか? しかし、実際に誰も居なかったらしい。
つまり、私の計画が漏れていた。誰が情報を漏らしたのか。今は、そんなことよりも重要なことがある。
「財産は? 屋敷に、クリスティーナの財産は残っていないのか!?」
「家具や調度品などは全て残されています! それ以外の物は、何もありません!」
「そんな」
当てにしていたのに、それじゃあ意味がないじゃないか。クリスティーナは、どこに行ったのか。財産を持って、どこへ逃げたのか。
ミントン伯爵家から追放された彼女は、遠い場所へ逃げることも可能。王国から、別の国へ行くことも。そんなことを考えている時、部下から新しい情報が届いた。
「数日前から王都の外に、大量の馬車が停まっていたようですッ! 多くの人たちが集まって、今朝出発したという目撃証言がありました!」
それだ。それに違いない。大量の馬車に財宝を乗せて、王都から逃げ出したんだ。そして、どこか遠くの国を目指して旅立った。逃げた先は不明だけど、このままではまずい。早く捕まえないと。
「急いで、兵士たちに追跡させるんだ! 絶対に、逃がすんじゃないぞッ! 全力を挙げて、奴らを捕まえるのだ!」
私は、命令を飛ばした。部下たちが慌ただしく動き出す中、私は頭を抱えた。どうしてこうなった。なぜ上手くいかない。やはり、私は間違っていたのだろうか。
いや、そんなことはないはずだ。今までは、運が悪かっただけ。ここで彼女を確保して、財産も押収する。それで終わりのはず。
追跡を命令した兵士たちは、戻ってこなかった。
「どうしてなんだ。なぜ戻ってこない。これじゃあ、王国のための計画を進めるのは不可能じゃないか……」
私は、途方に暮れた。きっと上手くいくはずだったのに。もうダメなのか。そして部下から、新たな情報。もう聞きたくない。
「南方の砦に、他国の兵士が集結しているという情報が! 奴ら、王国に攻めてくるつもりのようです!」
「そ、そんな! へ、兵士は」
「まだ誰も、戻ってきていません」
「それじゃあ、対処できないじゃないか……」
もう、どうすることも出来ない。王国のために新たな計画を提案したのに、お金が無いから実行できなかった。
誰も、お金を出してくれなかった。なぜだ。協力してくれたら、素晴らしい未来があったはずなのに。皆、逃げていった。なぜ、こんな事になってしまったのか。
全身から力が抜けて、私にはもう何も出来なかった。
彼女の屋敷を確保するために、兵士を動かす。なるべく、王国民の反感は買いたくない。そのための正当な理由は思いついていないが、とにかく金が必要だから。
彼女が隠し持っている財産を接収して、王国のために利用してやる。そうすれば、王国民も納得してくれるはず。この行動が必要あったことなんだと、皆が認めてくれるはずだ。
私は、王国民のために尽くしているのだ。自分のためじゃない。これから、立派な王になるため。正しい考えで行動している。
そう信じて私は、集まった兵士たちに指示を出す。だが、私の予想していた結果は得られなかった。
「屋敷は、もぬけの殻です!」
「な、なんだと!?」
部下からの報告を聞いて、私は困惑した。屋敷に誰もいない? そんなバカなことがあるのか? しかし、実際に誰も居なかったらしい。
つまり、私の計画が漏れていた。誰が情報を漏らしたのか。今は、そんなことよりも重要なことがある。
「財産は? 屋敷に、クリスティーナの財産は残っていないのか!?」
「家具や調度品などは全て残されています! それ以外の物は、何もありません!」
「そんな」
当てにしていたのに、それじゃあ意味がないじゃないか。クリスティーナは、どこに行ったのか。財産を持って、どこへ逃げたのか。
ミントン伯爵家から追放された彼女は、遠い場所へ逃げることも可能。王国から、別の国へ行くことも。そんなことを考えている時、部下から新しい情報が届いた。
「数日前から王都の外に、大量の馬車が停まっていたようですッ! 多くの人たちが集まって、今朝出発したという目撃証言がありました!」
それだ。それに違いない。大量の馬車に財宝を乗せて、王都から逃げ出したんだ。そして、どこか遠くの国を目指して旅立った。逃げた先は不明だけど、このままではまずい。早く捕まえないと。
「急いで、兵士たちに追跡させるんだ! 絶対に、逃がすんじゃないぞッ! 全力を挙げて、奴らを捕まえるのだ!」
私は、命令を飛ばした。部下たちが慌ただしく動き出す中、私は頭を抱えた。どうしてこうなった。なぜ上手くいかない。やはり、私は間違っていたのだろうか。
いや、そんなことはないはずだ。今までは、運が悪かっただけ。ここで彼女を確保して、財産も押収する。それで終わりのはず。
追跡を命令した兵士たちは、戻ってこなかった。
「どうしてなんだ。なぜ戻ってこない。これじゃあ、王国のための計画を進めるのは不可能じゃないか……」
私は、途方に暮れた。きっと上手くいくはずだったのに。もうダメなのか。そして部下から、新たな情報。もう聞きたくない。
「南方の砦に、他国の兵士が集結しているという情報が! 奴ら、王国に攻めてくるつもりのようです!」
「そ、そんな! へ、兵士は」
「まだ誰も、戻ってきていません」
「それじゃあ、対処できないじゃないか……」
もう、どうすることも出来ない。王国のために新たな計画を提案したのに、お金が無いから実行できなかった。
誰も、お金を出してくれなかった。なぜだ。協力してくれたら、素晴らしい未来があったはずなのに。皆、逃げていった。なぜ、こんな事になってしまったのか。
全身から力が抜けて、私にはもう何も出来なかった。
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