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第13話 中央からの招待状
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結婚式が行われて、私は正式にブレイク様の妻になれた。
最初は、ブレイク様の容姿に惚れた。
これほど好みに合う人と出会ったのは生まれて初めてで、そんな人と婚約することになり、一生を添い遂げる人になった。その幸運に私は感謝した。彼と夫婦になって一緒に暮らせるなんて。
その次に、彼の領主としての能力に惚れた。仕事ぶりがカッコよくて、領民からの人気も高い。容姿だけでなく中身も素敵だということがわかった。
ブレイク様が治める領地なら、安心して暮らすことが出来る。彼と夫婦になれば、私も領民たちと同じように幸せになれる気がする。そう感じた。
そして、彼の優しさにも惚れた。私のことを大事にしてくれる。その気持ちを常に感じられている私は、とても幸せ者だった。何があっても守ってくれそうだ。こんな素敵な人は他にいないだろう。ブレイク様に出会えて良かったと心の底から思った。
一つ問題があるとすれば、彼のことが好きになりすぎて、どうにかなってしまいそうな事ぐらい。
ブレイク様と、ずっと一緒に居たい。私は、そう思った。だけど彼は、どう思っているのだろうか。おそらく今は、私が一方的に好きになっているだけ。
彼と私の気持ちは同じじゃない。私のことを大事にしてくれている。でもそれは、恋愛感情ではないと思う。もっと手前の、彼の優しさ。
もっと、お互いに距離を縮めていきたい。彼と愛情を育んでいきいたい。それが、今の私の望みだった。だけど焦らないように、ゆっくりと時間をかけていくつもり。
時間は、たっぷりあるんだから。
つまり何が言いたいのかというと、私がブレイク様にメロメロだということ。
そんなある日、彼が難しい表情を浮かべて考え込んでいた。
ブレイク様が、こんなに悩んでいる姿を見るのは初めてだった。そんなに悩んでしまうぐらい、重大な問題が起きているのだろうか?
心配になった私は、思い切って彼に訊ねてみた。
「ブレイク様、どうされましたか?」
「あぁ、レティシア。実は、中央からこんな手紙が届いてな」
「私が拝見しても、よろしいのですか?」
「もちろん。君にも関係がある内容だから」
そう言われて、彼から手紙を受け取る。私にも関係あるとは、どういうことだろうか。その手紙を、読んでみた。
それは、王都で行われるパーティーの招待状だった。パーティーに、夫婦で一緒に参加してほしいというもの。
「今まで、こんな招待を受けたことがない。辺境は、ずっと放置されてきたからね。中央との関わりを断たれていたんだ。それを今さら招待するとは。向こうには、何か目的があるんだと思うけど」
「目的、ですか?」
「そうなんだ。だけど、その目的が分からない。わざわざ、夫婦で一緒に参加しろというのが目的に関係していそうなんだけど……」
「そうですね。私も、この手紙の送り主の目的が分かりません」
送り主は、フィリベール王子。私に婚約破棄を告げた人。そんな人のパーティーに招待されるなんて。ブレイク様と同じように、私も彼の目的が分からなかった。
だけど王族からの命令で、それなりの理由がなければ断るのも難しそうだ。
「なにか面倒なことに巻き込まれる可能性が高い。だから体調不良を理由に、君だけ領地に残ってもらうという手もあるが」
「私もブレイク様と一緒に行きます。夫婦で一緒に、この招待を受けましょう」
「そうか。申し訳ないが、君も一緒に来てくれるかい?」
「もちろんです。私は、ブレイク様の妻なのですから」
ブレイク様が一緒ならば、どんなところでも怖くないわ。だから私は、彼と一緒に中央へ戻ることに決めた。
申し訳なさそうにお願いしてくるブレイク様。彼が申し訳ないと思う必要はない。私は、何も気にしていないのだから。
だけど、また中央へ戻ることになるとは思わなかった。もう二度と、戻ることなどないだろうと思っていた。だけど、ブレイク様と一緒なら大丈夫だと安心している。そして、すぐに用事を終わらせてスタンレイまで帰ってきたらいいのだから。
今は、このスタンレイが私の居場所だった。スタンレイ辺境伯であるブレイク様のそばにいることが、私の一番大切で幸せなこと。
最初は、ブレイク様の容姿に惚れた。
これほど好みに合う人と出会ったのは生まれて初めてで、そんな人と婚約することになり、一生を添い遂げる人になった。その幸運に私は感謝した。彼と夫婦になって一緒に暮らせるなんて。
その次に、彼の領主としての能力に惚れた。仕事ぶりがカッコよくて、領民からの人気も高い。容姿だけでなく中身も素敵だということがわかった。
ブレイク様が治める領地なら、安心して暮らすことが出来る。彼と夫婦になれば、私も領民たちと同じように幸せになれる気がする。そう感じた。
そして、彼の優しさにも惚れた。私のことを大事にしてくれる。その気持ちを常に感じられている私は、とても幸せ者だった。何があっても守ってくれそうだ。こんな素敵な人は他にいないだろう。ブレイク様に出会えて良かったと心の底から思った。
一つ問題があるとすれば、彼のことが好きになりすぎて、どうにかなってしまいそうな事ぐらい。
ブレイク様と、ずっと一緒に居たい。私は、そう思った。だけど彼は、どう思っているのだろうか。おそらく今は、私が一方的に好きになっているだけ。
彼と私の気持ちは同じじゃない。私のことを大事にしてくれている。でもそれは、恋愛感情ではないと思う。もっと手前の、彼の優しさ。
もっと、お互いに距離を縮めていきたい。彼と愛情を育んでいきいたい。それが、今の私の望みだった。だけど焦らないように、ゆっくりと時間をかけていくつもり。
時間は、たっぷりあるんだから。
つまり何が言いたいのかというと、私がブレイク様にメロメロだということ。
そんなある日、彼が難しい表情を浮かべて考え込んでいた。
ブレイク様が、こんなに悩んでいる姿を見るのは初めてだった。そんなに悩んでしまうぐらい、重大な問題が起きているのだろうか?
心配になった私は、思い切って彼に訊ねてみた。
「ブレイク様、どうされましたか?」
「あぁ、レティシア。実は、中央からこんな手紙が届いてな」
「私が拝見しても、よろしいのですか?」
「もちろん。君にも関係がある内容だから」
そう言われて、彼から手紙を受け取る。私にも関係あるとは、どういうことだろうか。その手紙を、読んでみた。
それは、王都で行われるパーティーの招待状だった。パーティーに、夫婦で一緒に参加してほしいというもの。
「今まで、こんな招待を受けたことがない。辺境は、ずっと放置されてきたからね。中央との関わりを断たれていたんだ。それを今さら招待するとは。向こうには、何か目的があるんだと思うけど」
「目的、ですか?」
「そうなんだ。だけど、その目的が分からない。わざわざ、夫婦で一緒に参加しろというのが目的に関係していそうなんだけど……」
「そうですね。私も、この手紙の送り主の目的が分かりません」
送り主は、フィリベール王子。私に婚約破棄を告げた人。そんな人のパーティーに招待されるなんて。ブレイク様と同じように、私も彼の目的が分からなかった。
だけど王族からの命令で、それなりの理由がなければ断るのも難しそうだ。
「なにか面倒なことに巻き込まれる可能性が高い。だから体調不良を理由に、君だけ領地に残ってもらうという手もあるが」
「私もブレイク様と一緒に行きます。夫婦で一緒に、この招待を受けましょう」
「そうか。申し訳ないが、君も一緒に来てくれるかい?」
「もちろんです。私は、ブレイク様の妻なのですから」
ブレイク様が一緒ならば、どんなところでも怖くないわ。だから私は、彼と一緒に中央へ戻ることに決めた。
申し訳なさそうにお願いしてくるブレイク様。彼が申し訳ないと思う必要はない。私は、何も気にしていないのだから。
だけど、また中央へ戻ることになるとは思わなかった。もう二度と、戻ることなどないだろうと思っていた。だけど、ブレイク様と一緒なら大丈夫だと安心している。そして、すぐに用事を終わらせてスタンレイまで帰ってきたらいいのだから。
今は、このスタンレイが私の居場所だった。スタンレイ辺境伯であるブレイク様のそばにいることが、私の一番大切で幸せなこと。
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