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第6話 ※アルフレッド視点
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※※アルフレッド視点※※
「アルフレッド様、私に話したいことがあるようですが?」
俺は、新しく婚約者となったドゥニーズを屋敷に呼び出していた。そこで、彼女に聞かなければならないことがある。
ニコニコと笑顔を浮かべて部屋に入ってきたドゥニーズを席に座らせてから早速、俺は単刀直入に聞いた。
「今度行う、パーティーの準備は進んでいるのか?」
「え? あ!? え、えーっと……」
俺の質問に、気まずそうに目を逸らすドゥニーズ。彼女の反応を見ると、想定していたよりもマズイ状況なのかもしれないと心配になった。
いつもならば、開催する1週間ぐらい前には進捗の報告やら事前の確認作業などを行っていた。それなのに彼女は、5日前になってもまだパーティーの準備については何も言ってこない。
ドゥニーズに任せていたパーティーの準備が、進んでいない可能性があった。
いや、そんなはずはないだろう。姉のエヴリーヌは簡単にこなしていた。ならば、姉よりも実力と自信のあるドゥニーズが出来ないはずがない。
新しい環境に慣れていないから、準備に手間取っているのだろう。
「ならば準備は、どこまで出来ている?」
もう一度、詳しい事情について質問する。今までは、元婚約者だったエヴリーヌに任せっぱなしだった。
その結果、アイデア盗作という悪事に気付くのが遅れてしまった。
任せっぱなし、というのはダメだということに気付いた。俺も、関わるべきところは積極的に関わっていくことが大事なんだと学んだ。
だから今回から、俺もパーティーの準備について口出しするつもりだった。
俺の家が主催するパーティーは毎回、参加した貴族から高評価を得ていた。だからこそ、安易に失敗するわけにはいかない。今まで積み重ねてきた功績を崩すわけにはいかない。たとえそれが、妹の手柄を奪った者の実績だったとしても。
なんとかして、エヴリーヌの手柄をそのままドゥニーズに取り戻させてあげたい。そう考えて、ドゥニーズに任せたというのに。
「準備の進捗は……えっと。もう半分ぐらいは終わっている、と思います」
「半分? 半分は、終わっているのだな?」
「は、はい……たぶん……」
俺の質問に、ドゥニーズは焦りながら答えた。声も小さく、自信を失くしたような感じだった。
急に呼び出して、詰問しているように思われたのかもしれないな。威圧を感じて、繊細な彼女のストレスになってしまうかも。最近、姉にアイデアを盗作されたということもあって落ち込んでいたようだし。
俺は反省して、彼女には出来る限り優しく対応するよう心がけてから話を続けた。
「いや、落ち込まないでくれ。いきなり呼び出して、すまなかったな。もしも準備に手間取っているようなら、俺も何か手伝うよ。だから何でも言ってくれ」
「本当ですか! ありがとうございます!」
5日後の夕方頃に開催を予定しているパーティー。そこで、前の婚約者とは婚約を破棄したことを公表する。
今までの、エヴリーヌの行いについても告発する。妹からアイデアを盗み出して、ソレを自らの手柄として色々なパーティーで披露していたことを。
そして最後に、新たに婚約者となってくれたドゥニーズをお披露目する予定だ。
パーティーのプログラムは完璧だった。予定通りに進めて、成功させる。そのためにも、ドゥニーズを頼りにしていた。
彼女の知識や経験を駆使して、今回のパーティーをなんとしてでも成功させよう。エヴリーヌの偽の知識や盗み出したアイデアじゃなくて、本物の実力で勝負する。
そうすれば、俺の新しい婚約者のドゥニーズは評判を上げる結果となるはずだ。
残り日数は、5日間だけ。それまでに、パーティー開催の準備を終わらせないと。俺は少し焦りつつ、ドゥニーズに準備の手伝いを申し出るのだった。
「アルフレッド様、私に話したいことがあるようですが?」
俺は、新しく婚約者となったドゥニーズを屋敷に呼び出していた。そこで、彼女に聞かなければならないことがある。
ニコニコと笑顔を浮かべて部屋に入ってきたドゥニーズを席に座らせてから早速、俺は単刀直入に聞いた。
「今度行う、パーティーの準備は進んでいるのか?」
「え? あ!? え、えーっと……」
俺の質問に、気まずそうに目を逸らすドゥニーズ。彼女の反応を見ると、想定していたよりもマズイ状況なのかもしれないと心配になった。
いつもならば、開催する1週間ぐらい前には進捗の報告やら事前の確認作業などを行っていた。それなのに彼女は、5日前になってもまだパーティーの準備については何も言ってこない。
ドゥニーズに任せていたパーティーの準備が、進んでいない可能性があった。
いや、そんなはずはないだろう。姉のエヴリーヌは簡単にこなしていた。ならば、姉よりも実力と自信のあるドゥニーズが出来ないはずがない。
新しい環境に慣れていないから、準備に手間取っているのだろう。
「ならば準備は、どこまで出来ている?」
もう一度、詳しい事情について質問する。今までは、元婚約者だったエヴリーヌに任せっぱなしだった。
その結果、アイデア盗作という悪事に気付くのが遅れてしまった。
任せっぱなし、というのはダメだということに気付いた。俺も、関わるべきところは積極的に関わっていくことが大事なんだと学んだ。
だから今回から、俺もパーティーの準備について口出しするつもりだった。
俺の家が主催するパーティーは毎回、参加した貴族から高評価を得ていた。だからこそ、安易に失敗するわけにはいかない。今まで積み重ねてきた功績を崩すわけにはいかない。たとえそれが、妹の手柄を奪った者の実績だったとしても。
なんとかして、エヴリーヌの手柄をそのままドゥニーズに取り戻させてあげたい。そう考えて、ドゥニーズに任せたというのに。
「準備の進捗は……えっと。もう半分ぐらいは終わっている、と思います」
「半分? 半分は、終わっているのだな?」
「は、はい……たぶん……」
俺の質問に、ドゥニーズは焦りながら答えた。声も小さく、自信を失くしたような感じだった。
急に呼び出して、詰問しているように思われたのかもしれないな。威圧を感じて、繊細な彼女のストレスになってしまうかも。最近、姉にアイデアを盗作されたということもあって落ち込んでいたようだし。
俺は反省して、彼女には出来る限り優しく対応するよう心がけてから話を続けた。
「いや、落ち込まないでくれ。いきなり呼び出して、すまなかったな。もしも準備に手間取っているようなら、俺も何か手伝うよ。だから何でも言ってくれ」
「本当ですか! ありがとうございます!」
5日後の夕方頃に開催を予定しているパーティー。そこで、前の婚約者とは婚約を破棄したことを公表する。
今までの、エヴリーヌの行いについても告発する。妹からアイデアを盗み出して、ソレを自らの手柄として色々なパーティーで披露していたことを。
そして最後に、新たに婚約者となってくれたドゥニーズをお披露目する予定だ。
パーティーのプログラムは完璧だった。予定通りに進めて、成功させる。そのためにも、ドゥニーズを頼りにしていた。
彼女の知識や経験を駆使して、今回のパーティーをなんとしてでも成功させよう。エヴリーヌの偽の知識や盗み出したアイデアじゃなくて、本物の実力で勝負する。
そうすれば、俺の新しい婚約者のドゥニーズは評判を上げる結果となるはずだ。
残り日数は、5日間だけ。それまでに、パーティー開催の準備を終わらせないと。俺は少し焦りつつ、ドゥニーズに準備の手伝いを申し出るのだった。
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