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29. ロアとの別れ、そして先代魔王妃ヒルダ
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クロエは、夜会の翌日から魔王宮に通い、前魔王様とロアから暗黒魔法の使い方の指導を受けていた。
「クロエ、暗黒魔法のイメージはブラックホールだ。暗黒魔法は、ブラックホールのように何でも吸込む。術者もその力に吸い込まれないように力のコントロールをする必要がある。そして他に暗黒魔法で出来る術が異世界転移だ。普通の闇魔法では時空間に入ることしかできないが、暗黒魔法では異世界に飛ぶことが出来る。しかし異世界に転移したら、もう転移する前の場所には戻れない」
クロエは魔王に聞きたかったことを訊ねた。
「魔王様は先代魔王妃様を裁いた後は、どうされるんですか?」
魔王はフッと笑うと「俺も行きたい世界があるんだ。そこに転生するつもりだ」と言って、ロアに「お前はどうするんだ?」と聞くと、ロアは「ナイショ~」と教えてくれなかった。
そしてその1か月後、魔王様はクロエとロアに別れを告げて、この世界から姿を消した。
クロエとルカとロアは、師匠に連れられてクロエ達が修行をしていたシルバーズ侯爵家の別荘に来ていた。そして師匠とクロエ達は狩りやピクニックなどをして最後の思い出作りのために楽しく過ごしていた。
クロエと師匠がキッチンで料理をしている間、ロアはルカを誘って近くの川へ釣りに来ていた。
「ルカ、あいつのこと頼むよ」
「あぁ、大丈夫だ。クロエのことは俺が命に代えても守る」
「ルカになら安心して任せられるよ」ロアはそ言うと、ニカッと笑って魚を10匹ほど一気に釣り上げた。
次の日、師匠と共に魔王宮に戻ると、ギルが地底族が王宮の前に現れたとロアを呼びに来た。クロエは必死に涙を堪えながら笑顔を作り「またどこかでね」とロアにハグをして奥歯を噛みしめた。
「じゃぁ、行ってくる」
ロアは皆に笑顔で手を振ると、地底族達を連れて、先代魔王妃が魔国に嫁ぐ前の世界のパラレルワールドへと転移して行った。
* * *
魔王ジルバは、暗黒時空間魔法で先代魔王妃のヒルダが転生している世界に異世界転移して来た。
ジルバは、教会の裏の畑で野菜を採っていた1人のシスターを見つけると、足音も立てずに近づき声をかけた。
「先代魔王妃ヒルダ。お前を裁きに来てやったぞ」
教会のシスターをしていたヒルダは、急に現れた魔王ジルバに驚き、持っていた野菜の入った籠を落として呆然とジルバを見ていた。
「ジルバなの……?大きくなったわね……。私が最後に貴方を見たのは、生まれたばかりの赤ちゃんだったから……」
「魔国を陥れようとした先代魔王妃を裁くのは、息子の俺にしかできないだろ。双子の俺の妹はお前が殺したようなもんだし、親父もお前を追ってすぐに消えたしな。中途半端なことばっかしやがって、あんた何がしたかったんだ?」
「私は……」ヒルダは目を泳がせ落ち着かない様子で答えた。
ヒルダはガーラン公爵家の庶子として生まれた。公爵家に引き取られ3歳になった頃、自分はデーモン族であった記憶を思い出した。デーモン族はすでに滅びていたとされていたが、ヒルダのように度々転生して生まれてくることがあった。ヒルダは自分の魔力を隠して暮らしていたが、先代公爵もデーモン族の転生者であったことでヒルダの力を見抜き、公爵はヒルダを洗脳して自分の駒とした。当時ヒューマン国にいた聖女を亡き者にした後、ヒルダに聖女のフリをさせて魔国の王に嫁がせた。そしてヒルダは、公爵に操られるままに魅了の楔を魔王の胸に打ち付けると、先代魔王はヒルダの意のままに動くようになった。
ヒルダはデーモン族の記憶を持っていたが、魔国への敵対心など全くなかった。ただただ先代公爵に洗脳されて操られるがままに動いた。そして魔王の子を出産して命が危険な状態になった時に洗脳が解け、最後の力を振り絞って異世界へ転生してきた。
「ごめんなさい……。貴方に自分の親を裁かさせてしまって……。どうぞ、私を暗黒世界に葬ってください」
「あぁ、すぐに送ってやるよ。あっ、そういえば何でこの孤児院にいた双子の兄妹の魂に、次世でも分かれるような呪いをかけたんだ?」
「あの人が……。魔王様が言ってたから……。自分は兄弟が欲しかったって。あの世界では、私は冷遇されて何の感情もなく生きてたけど、あの魔王様だけは私に優しくしてくれたから、魔王様の願いを叶えたかっただけ」
「……そういうことか。地底族の族長の妻を殺したのは?」
「あれは、先代公爵の洗脳だった。洗脳されて操られている私の行動は、私の意思では止められなかった。出産して命を落としそうになった時に洗脳が解けてこの世界に逃げて来た……」
「ってことは、お前も被害者か……。大本の黒幕はあのデーモン族が転生した先代公爵か」
魔王ジルバは、目を瞑り過去の事実を整理した。
俺の親の
先代魔王妃は、洗脳されていた。そして出産後に死にかけて洗脳が解け異世界転生して消えていった
先代魔王は、魔王妃を追って時空間魔法を使い、異世界転移して消えていった
地底族族長の妻は、ガーラン公爵に洗脳された先代魔王妃に殺された
地底族族長は、妻の復讐のため魔王家を潰そうとしていたが、本当の黒幕を知った後、ガーラン公爵家を潰した
俺の双子の妹のシエラとその夫マックスは、地底族に殺された
地底族の間違っていた行いを裁くのは、ロアに任せてきたが……
さて、俺はこの女をどう裁く……?
少しの間、ジルバは目を瞑って考えていたが、自分の母親を送る先を決めた後、一言だけ声をかけて目の前で泣き崩れていたヒルダを消した。
「次の世界では、親父と仲良くやれよ」
俺は、先代の魔王とヒルダの息子として生まれたが、出生後すぐに両親は魔国から消え、生まれた瞬間からジルバは魔国の魔王として在ってきた。魔王だからといって政務をする必要もなく暗黒魔法を持つ魔王という存在が必要なだけで、魔国の象徴であり続ければいいだけの存在だった。親はいなかったが、ヴァンパイア国のシルバーズ侯爵や魔の森の族長のギル、妖精族のミハエル、そしてたまにやってくるドラゴン族のファイが俺を育ててくれた。ある程度の魔法が使えるようになると、俺は転移で色んな国を見て周った。前世では戦地や僻地での医療部隊として医者をしていた俺は、暇つぶしに姿を変えて各戦地で傷を負った兵士達を前世の医療技術で救ってきた。
俺が20歳を過ぎたころ、シルバーズ侯爵のレイが自分の娘を連れて魔王城へやってきた。
「ジルバ様、儂の娘のロアーナじゃ。ジルバ様の嫁にどうかと思っての」
ロアーナは背も高く凛とした美しい女性だった。俺は一瞬で恋に落ちたと思う。
しばらくして俺達は婚姻の儀を交わして夫婦となった。しかし、俺は魔王の子を成すことはしないと、頑なに避妊薬を飲み続けていた。魔王妃が出産で命を落とす危険性があったからだ。過去の文献を見ても、出産して2年以上生存した王妃はいない。暗黒魔法を持つ魔王の子を出産するために嫁いできた王妃達は、いわば魔王への生贄のようなものだった。俺はロアーナに俺と一緒にずっと生きていて欲しかった。
ロアーナと夫婦となり2年が経った頃、ロアーナから妊娠したと伝えられた。俺は避妊薬を飲んでいたのに何故だとロアーナを問い詰めたが、俺の飲んでいた薬を入れ替え、そして妊娠したと告げられた。俺は泣いて子供を降ろしてくれと訴えたが、ロアーナが首を縦に振ることはなかった。
それから出産を迎える直前まで、俺はロアーナから一時たりとも離れることはなかった。そしてロアーナは出産して赤子の顔を見るとニッコリ笑ってそのまま息を引き取った。俺は生まれた子の名前をロアと名付け、ロアの中にロアーナの面影を探しながら大事に育てた。
「さて、俺もそろそろ行くかな。ロアーナ、俺のこと憶えてるかな……」
ジルバは、過去を思い出して笑いながら、その場から消えていった。
「クロエ、暗黒魔法のイメージはブラックホールだ。暗黒魔法は、ブラックホールのように何でも吸込む。術者もその力に吸い込まれないように力のコントロールをする必要がある。そして他に暗黒魔法で出来る術が異世界転移だ。普通の闇魔法では時空間に入ることしかできないが、暗黒魔法では異世界に飛ぶことが出来る。しかし異世界に転移したら、もう転移する前の場所には戻れない」
クロエは魔王に聞きたかったことを訊ねた。
「魔王様は先代魔王妃様を裁いた後は、どうされるんですか?」
魔王はフッと笑うと「俺も行きたい世界があるんだ。そこに転生するつもりだ」と言って、ロアに「お前はどうするんだ?」と聞くと、ロアは「ナイショ~」と教えてくれなかった。
そしてその1か月後、魔王様はクロエとロアに別れを告げて、この世界から姿を消した。
クロエとルカとロアは、師匠に連れられてクロエ達が修行をしていたシルバーズ侯爵家の別荘に来ていた。そして師匠とクロエ達は狩りやピクニックなどをして最後の思い出作りのために楽しく過ごしていた。
クロエと師匠がキッチンで料理をしている間、ロアはルカを誘って近くの川へ釣りに来ていた。
「ルカ、あいつのこと頼むよ」
「あぁ、大丈夫だ。クロエのことは俺が命に代えても守る」
「ルカになら安心して任せられるよ」ロアはそ言うと、ニカッと笑って魚を10匹ほど一気に釣り上げた。
次の日、師匠と共に魔王宮に戻ると、ギルが地底族が王宮の前に現れたとロアを呼びに来た。クロエは必死に涙を堪えながら笑顔を作り「またどこかでね」とロアにハグをして奥歯を噛みしめた。
「じゃぁ、行ってくる」
ロアは皆に笑顔で手を振ると、地底族達を連れて、先代魔王妃が魔国に嫁ぐ前の世界のパラレルワールドへと転移して行った。
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魔王ジルバは、暗黒時空間魔法で先代魔王妃のヒルダが転生している世界に異世界転移して来た。
ジルバは、教会の裏の畑で野菜を採っていた1人のシスターを見つけると、足音も立てずに近づき声をかけた。
「先代魔王妃ヒルダ。お前を裁きに来てやったぞ」
教会のシスターをしていたヒルダは、急に現れた魔王ジルバに驚き、持っていた野菜の入った籠を落として呆然とジルバを見ていた。
「ジルバなの……?大きくなったわね……。私が最後に貴方を見たのは、生まれたばかりの赤ちゃんだったから……」
「魔国を陥れようとした先代魔王妃を裁くのは、息子の俺にしかできないだろ。双子の俺の妹はお前が殺したようなもんだし、親父もお前を追ってすぐに消えたしな。中途半端なことばっかしやがって、あんた何がしたかったんだ?」
「私は……」ヒルダは目を泳がせ落ち着かない様子で答えた。
ヒルダはガーラン公爵家の庶子として生まれた。公爵家に引き取られ3歳になった頃、自分はデーモン族であった記憶を思い出した。デーモン族はすでに滅びていたとされていたが、ヒルダのように度々転生して生まれてくることがあった。ヒルダは自分の魔力を隠して暮らしていたが、先代公爵もデーモン族の転生者であったことでヒルダの力を見抜き、公爵はヒルダを洗脳して自分の駒とした。当時ヒューマン国にいた聖女を亡き者にした後、ヒルダに聖女のフリをさせて魔国の王に嫁がせた。そしてヒルダは、公爵に操られるままに魅了の楔を魔王の胸に打ち付けると、先代魔王はヒルダの意のままに動くようになった。
ヒルダはデーモン族の記憶を持っていたが、魔国への敵対心など全くなかった。ただただ先代公爵に洗脳されて操られるがままに動いた。そして魔王の子を出産して命が危険な状態になった時に洗脳が解け、最後の力を振り絞って異世界へ転生してきた。
「ごめんなさい……。貴方に自分の親を裁かさせてしまって……。どうぞ、私を暗黒世界に葬ってください」
「あぁ、すぐに送ってやるよ。あっ、そういえば何でこの孤児院にいた双子の兄妹の魂に、次世でも分かれるような呪いをかけたんだ?」
「あの人が……。魔王様が言ってたから……。自分は兄弟が欲しかったって。あの世界では、私は冷遇されて何の感情もなく生きてたけど、あの魔王様だけは私に優しくしてくれたから、魔王様の願いを叶えたかっただけ」
「……そういうことか。地底族の族長の妻を殺したのは?」
「あれは、先代公爵の洗脳だった。洗脳されて操られている私の行動は、私の意思では止められなかった。出産して命を落としそうになった時に洗脳が解けてこの世界に逃げて来た……」
「ってことは、お前も被害者か……。大本の黒幕はあのデーモン族が転生した先代公爵か」
魔王ジルバは、目を瞑り過去の事実を整理した。
俺の親の
先代魔王妃は、洗脳されていた。そして出産後に死にかけて洗脳が解け異世界転生して消えていった
先代魔王は、魔王妃を追って時空間魔法を使い、異世界転移して消えていった
地底族族長の妻は、ガーラン公爵に洗脳された先代魔王妃に殺された
地底族族長は、妻の復讐のため魔王家を潰そうとしていたが、本当の黒幕を知った後、ガーラン公爵家を潰した
俺の双子の妹のシエラとその夫マックスは、地底族に殺された
地底族の間違っていた行いを裁くのは、ロアに任せてきたが……
さて、俺はこの女をどう裁く……?
少しの間、ジルバは目を瞑って考えていたが、自分の母親を送る先を決めた後、一言だけ声をかけて目の前で泣き崩れていたヒルダを消した。
「次の世界では、親父と仲良くやれよ」
俺は、先代の魔王とヒルダの息子として生まれたが、出生後すぐに両親は魔国から消え、生まれた瞬間からジルバは魔国の魔王として在ってきた。魔王だからといって政務をする必要もなく暗黒魔法を持つ魔王という存在が必要なだけで、魔国の象徴であり続ければいいだけの存在だった。親はいなかったが、ヴァンパイア国のシルバーズ侯爵や魔の森の族長のギル、妖精族のミハエル、そしてたまにやってくるドラゴン族のファイが俺を育ててくれた。ある程度の魔法が使えるようになると、俺は転移で色んな国を見て周った。前世では戦地や僻地での医療部隊として医者をしていた俺は、暇つぶしに姿を変えて各戦地で傷を負った兵士達を前世の医療技術で救ってきた。
俺が20歳を過ぎたころ、シルバーズ侯爵のレイが自分の娘を連れて魔王城へやってきた。
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ロアーナは背も高く凛とした美しい女性だった。俺は一瞬で恋に落ちたと思う。
しばらくして俺達は婚姻の儀を交わして夫婦となった。しかし、俺は魔王の子を成すことはしないと、頑なに避妊薬を飲み続けていた。魔王妃が出産で命を落とす危険性があったからだ。過去の文献を見ても、出産して2年以上生存した王妃はいない。暗黒魔法を持つ魔王の子を出産するために嫁いできた王妃達は、いわば魔王への生贄のようなものだった。俺はロアーナに俺と一緒にずっと生きていて欲しかった。
ロアーナと夫婦となり2年が経った頃、ロアーナから妊娠したと伝えられた。俺は避妊薬を飲んでいたのに何故だとロアーナを問い詰めたが、俺の飲んでいた薬を入れ替え、そして妊娠したと告げられた。俺は泣いて子供を降ろしてくれと訴えたが、ロアーナが首を縦に振ることはなかった。
それから出産を迎える直前まで、俺はロアーナから一時たりとも離れることはなかった。そしてロアーナは出産して赤子の顔を見るとニッコリ笑ってそのまま息を引き取った。俺は生まれた子の名前をロアと名付け、ロアの中にロアーナの面影を探しながら大事に育てた。
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