29 / 31
29. ロアとの別れ、そして先代魔王妃ヒルダ
しおりを挟む
クロエは、夜会の翌日から魔王宮に通い、前魔王様とロアから暗黒魔法の使い方の指導を受けていた。
「クロエ、暗黒魔法のイメージはブラックホールだ。暗黒魔法は、ブラックホールのように何でも吸込む。術者もその力に吸い込まれないように力のコントロールをする必要がある。そして他に暗黒魔法で出来る術が異世界転移だ。普通の闇魔法では時空間に入ることしかできないが、暗黒魔法では異世界に飛ぶことが出来る。しかし異世界に転移したら、もう転移する前の場所には戻れない」
クロエは魔王に聞きたかったことを訊ねた。
「魔王様は先代魔王妃様を裁いた後は、どうされるんですか?」
魔王はフッと笑うと「俺も行きたい世界があるんだ。そこに転生するつもりだ」と言って、ロアに「お前はどうするんだ?」と聞くと、ロアは「ナイショ~」と教えてくれなかった。
そしてその1か月後、魔王様はクロエとロアに別れを告げて、この世界から姿を消した。
クロエとルカとロアは、師匠に連れられてクロエ達が修行をしていたシルバーズ侯爵家の別荘に来ていた。そして師匠とクロエ達は狩りやピクニックなどをして最後の思い出作りのために楽しく過ごしていた。
クロエと師匠がキッチンで料理をしている間、ロアはルカを誘って近くの川へ釣りに来ていた。
「ルカ、あいつのこと頼むよ」
「あぁ、大丈夫だ。クロエのことは俺が命に代えても守る」
「ルカになら安心して任せられるよ」ロアはそ言うと、ニカッと笑って魚を10匹ほど一気に釣り上げた。
次の日、師匠と共に魔王宮に戻ると、ギルが地底族が王宮の前に現れたとロアを呼びに来た。クロエは必死に涙を堪えながら笑顔を作り「またどこかでね」とロアにハグをして奥歯を噛みしめた。
「じゃぁ、行ってくる」
ロアは皆に笑顔で手を振ると、地底族達を連れて、先代魔王妃が魔国に嫁ぐ前の世界のパラレルワールドへと転移して行った。
* * *
魔王ジルバは、暗黒時空間魔法で先代魔王妃のヒルダが転生している世界に異世界転移して来た。
ジルバは、教会の裏の畑で野菜を採っていた1人のシスターを見つけると、足音も立てずに近づき声をかけた。
「先代魔王妃ヒルダ。お前を裁きに来てやったぞ」
教会のシスターをしていたヒルダは、急に現れた魔王ジルバに驚き、持っていた野菜の入った籠を落として呆然とジルバを見ていた。
「ジルバなの……?大きくなったわね……。私が最後に貴方を見たのは、生まれたばかりの赤ちゃんだったから……」
「魔国を陥れようとした先代魔王妃を裁くのは、息子の俺にしかできないだろ。双子の俺の妹はお前が殺したようなもんだし、親父もお前を追ってすぐに消えたしな。中途半端なことばっかしやがって、あんた何がしたかったんだ?」
「私は……」ヒルダは目を泳がせ落ち着かない様子で答えた。
ヒルダはガーラン公爵家の庶子として生まれた。公爵家に引き取られ3歳になった頃、自分はデーモン族であった記憶を思い出した。デーモン族はすでに滅びていたとされていたが、ヒルダのように度々転生して生まれてくることがあった。ヒルダは自分の魔力を隠して暮らしていたが、先代公爵もデーモン族の転生者であったことでヒルダの力を見抜き、公爵はヒルダを洗脳して自分の駒とした。当時ヒューマン国にいた聖女を亡き者にした後、ヒルダに聖女のフリをさせて魔国の王に嫁がせた。そしてヒルダは、公爵に操られるままに魅了の楔を魔王の胸に打ち付けると、先代魔王はヒルダの意のままに動くようになった。
ヒルダはデーモン族の記憶を持っていたが、魔国への敵対心など全くなかった。ただただ先代公爵に洗脳されて操られるがままに動いた。そして魔王の子を出産して命が危険な状態になった時に洗脳が解け、最後の力を振り絞って異世界へ転生してきた。
「ごめんなさい……。貴方に自分の親を裁かさせてしまって……。どうぞ、私を暗黒世界に葬ってください」
「あぁ、すぐに送ってやるよ。あっ、そういえば何でこの孤児院にいた双子の兄妹の魂に、次世でも分かれるような呪いをかけたんだ?」
「あの人が……。魔王様が言ってたから……。自分は兄弟が欲しかったって。あの世界では、私は冷遇されて何の感情もなく生きてたけど、あの魔王様だけは私に優しくしてくれたから、魔王様の願いを叶えたかっただけ」
「……そういうことか。地底族の族長の妻を殺したのは?」
「あれは、先代公爵の洗脳だった。洗脳されて操られている私の行動は、私の意思では止められなかった。出産して命を落としそうになった時に洗脳が解けてこの世界に逃げて来た……」
「ってことは、お前も被害者か……。大本の黒幕はあのデーモン族が転生した先代公爵か」
魔王ジルバは、目を瞑り過去の事実を整理した。
俺の親の
先代魔王妃は、洗脳されていた。そして出産後に死にかけて洗脳が解け異世界転生して消えていった
先代魔王は、魔王妃を追って時空間魔法を使い、異世界転移して消えていった
地底族族長の妻は、ガーラン公爵に洗脳された先代魔王妃に殺された
地底族族長は、妻の復讐のため魔王家を潰そうとしていたが、本当の黒幕を知った後、ガーラン公爵家を潰した
俺の双子の妹のシエラとその夫マックスは、地底族に殺された
地底族の間違っていた行いを裁くのは、ロアに任せてきたが……
さて、俺はこの女をどう裁く……?
少しの間、ジルバは目を瞑って考えていたが、自分の母親を送る先を決めた後、一言だけ声をかけて目の前で泣き崩れていたヒルダを消した。
「次の世界では、親父と仲良くやれよ」
俺は、先代の魔王とヒルダの息子として生まれたが、出生後すぐに両親は魔国から消え、生まれた瞬間からジルバは魔国の魔王として在ってきた。魔王だからといって政務をする必要もなく暗黒魔法を持つ魔王という存在が必要なだけで、魔国の象徴であり続ければいいだけの存在だった。親はいなかったが、ヴァンパイア国のシルバーズ侯爵や魔の森の族長のギル、妖精族のミハエル、そしてたまにやってくるドラゴン族のファイが俺を育ててくれた。ある程度の魔法が使えるようになると、俺は転移で色んな国を見て周った。前世では戦地や僻地での医療部隊として医者をしていた俺は、暇つぶしに姿を変えて各戦地で傷を負った兵士達を前世の医療技術で救ってきた。
俺が20歳を過ぎたころ、シルバーズ侯爵のレイが自分の娘を連れて魔王城へやってきた。
「ジルバ様、儂の娘のロアーナじゃ。ジルバ様の嫁にどうかと思っての」
ロアーナは背も高く凛とした美しい女性だった。俺は一瞬で恋に落ちたと思う。
しばらくして俺達は婚姻の儀を交わして夫婦となった。しかし、俺は魔王の子を成すことはしないと、頑なに避妊薬を飲み続けていた。魔王妃が出産で命を落とす危険性があったからだ。過去の文献を見ても、出産して2年以上生存した王妃はいない。暗黒魔法を持つ魔王の子を出産するために嫁いできた王妃達は、いわば魔王への生贄のようなものだった。俺はロアーナに俺と一緒にずっと生きていて欲しかった。
ロアーナと夫婦となり2年が経った頃、ロアーナから妊娠したと伝えられた。俺は避妊薬を飲んでいたのに何故だとロアーナを問い詰めたが、俺の飲んでいた薬を入れ替え、そして妊娠したと告げられた。俺は泣いて子供を降ろしてくれと訴えたが、ロアーナが首を縦に振ることはなかった。
それから出産を迎える直前まで、俺はロアーナから一時たりとも離れることはなかった。そしてロアーナは出産して赤子の顔を見るとニッコリ笑ってそのまま息を引き取った。俺は生まれた子の名前をロアと名付け、ロアの中にロアーナの面影を探しながら大事に育てた。
「さて、俺もそろそろ行くかな。ロアーナ、俺のこと憶えてるかな……」
ジルバは、過去を思い出して笑いながら、その場から消えていった。
「クロエ、暗黒魔法のイメージはブラックホールだ。暗黒魔法は、ブラックホールのように何でも吸込む。術者もその力に吸い込まれないように力のコントロールをする必要がある。そして他に暗黒魔法で出来る術が異世界転移だ。普通の闇魔法では時空間に入ることしかできないが、暗黒魔法では異世界に飛ぶことが出来る。しかし異世界に転移したら、もう転移する前の場所には戻れない」
クロエは魔王に聞きたかったことを訊ねた。
「魔王様は先代魔王妃様を裁いた後は、どうされるんですか?」
魔王はフッと笑うと「俺も行きたい世界があるんだ。そこに転生するつもりだ」と言って、ロアに「お前はどうするんだ?」と聞くと、ロアは「ナイショ~」と教えてくれなかった。
そしてその1か月後、魔王様はクロエとロアに別れを告げて、この世界から姿を消した。
クロエとルカとロアは、師匠に連れられてクロエ達が修行をしていたシルバーズ侯爵家の別荘に来ていた。そして師匠とクロエ達は狩りやピクニックなどをして最後の思い出作りのために楽しく過ごしていた。
クロエと師匠がキッチンで料理をしている間、ロアはルカを誘って近くの川へ釣りに来ていた。
「ルカ、あいつのこと頼むよ」
「あぁ、大丈夫だ。クロエのことは俺が命に代えても守る」
「ルカになら安心して任せられるよ」ロアはそ言うと、ニカッと笑って魚を10匹ほど一気に釣り上げた。
次の日、師匠と共に魔王宮に戻ると、ギルが地底族が王宮の前に現れたとロアを呼びに来た。クロエは必死に涙を堪えながら笑顔を作り「またどこかでね」とロアにハグをして奥歯を噛みしめた。
「じゃぁ、行ってくる」
ロアは皆に笑顔で手を振ると、地底族達を連れて、先代魔王妃が魔国に嫁ぐ前の世界のパラレルワールドへと転移して行った。
* * *
魔王ジルバは、暗黒時空間魔法で先代魔王妃のヒルダが転生している世界に異世界転移して来た。
ジルバは、教会の裏の畑で野菜を採っていた1人のシスターを見つけると、足音も立てずに近づき声をかけた。
「先代魔王妃ヒルダ。お前を裁きに来てやったぞ」
教会のシスターをしていたヒルダは、急に現れた魔王ジルバに驚き、持っていた野菜の入った籠を落として呆然とジルバを見ていた。
「ジルバなの……?大きくなったわね……。私が最後に貴方を見たのは、生まれたばかりの赤ちゃんだったから……」
「魔国を陥れようとした先代魔王妃を裁くのは、息子の俺にしかできないだろ。双子の俺の妹はお前が殺したようなもんだし、親父もお前を追ってすぐに消えたしな。中途半端なことばっかしやがって、あんた何がしたかったんだ?」
「私は……」ヒルダは目を泳がせ落ち着かない様子で答えた。
ヒルダはガーラン公爵家の庶子として生まれた。公爵家に引き取られ3歳になった頃、自分はデーモン族であった記憶を思い出した。デーモン族はすでに滅びていたとされていたが、ヒルダのように度々転生して生まれてくることがあった。ヒルダは自分の魔力を隠して暮らしていたが、先代公爵もデーモン族の転生者であったことでヒルダの力を見抜き、公爵はヒルダを洗脳して自分の駒とした。当時ヒューマン国にいた聖女を亡き者にした後、ヒルダに聖女のフリをさせて魔国の王に嫁がせた。そしてヒルダは、公爵に操られるままに魅了の楔を魔王の胸に打ち付けると、先代魔王はヒルダの意のままに動くようになった。
ヒルダはデーモン族の記憶を持っていたが、魔国への敵対心など全くなかった。ただただ先代公爵に洗脳されて操られるがままに動いた。そして魔王の子を出産して命が危険な状態になった時に洗脳が解け、最後の力を振り絞って異世界へ転生してきた。
「ごめんなさい……。貴方に自分の親を裁かさせてしまって……。どうぞ、私を暗黒世界に葬ってください」
「あぁ、すぐに送ってやるよ。あっ、そういえば何でこの孤児院にいた双子の兄妹の魂に、次世でも分かれるような呪いをかけたんだ?」
「あの人が……。魔王様が言ってたから……。自分は兄弟が欲しかったって。あの世界では、私は冷遇されて何の感情もなく生きてたけど、あの魔王様だけは私に優しくしてくれたから、魔王様の願いを叶えたかっただけ」
「……そういうことか。地底族の族長の妻を殺したのは?」
「あれは、先代公爵の洗脳だった。洗脳されて操られている私の行動は、私の意思では止められなかった。出産して命を落としそうになった時に洗脳が解けてこの世界に逃げて来た……」
「ってことは、お前も被害者か……。大本の黒幕はあのデーモン族が転生した先代公爵か」
魔王ジルバは、目を瞑り過去の事実を整理した。
俺の親の
先代魔王妃は、洗脳されていた。そして出産後に死にかけて洗脳が解け異世界転生して消えていった
先代魔王は、魔王妃を追って時空間魔法を使い、異世界転移して消えていった
地底族族長の妻は、ガーラン公爵に洗脳された先代魔王妃に殺された
地底族族長は、妻の復讐のため魔王家を潰そうとしていたが、本当の黒幕を知った後、ガーラン公爵家を潰した
俺の双子の妹のシエラとその夫マックスは、地底族に殺された
地底族の間違っていた行いを裁くのは、ロアに任せてきたが……
さて、俺はこの女をどう裁く……?
少しの間、ジルバは目を瞑って考えていたが、自分の母親を送る先を決めた後、一言だけ声をかけて目の前で泣き崩れていたヒルダを消した。
「次の世界では、親父と仲良くやれよ」
俺は、先代の魔王とヒルダの息子として生まれたが、出生後すぐに両親は魔国から消え、生まれた瞬間からジルバは魔国の魔王として在ってきた。魔王だからといって政務をする必要もなく暗黒魔法を持つ魔王という存在が必要なだけで、魔国の象徴であり続ければいいだけの存在だった。親はいなかったが、ヴァンパイア国のシルバーズ侯爵や魔の森の族長のギル、妖精族のミハエル、そしてたまにやってくるドラゴン族のファイが俺を育ててくれた。ある程度の魔法が使えるようになると、俺は転移で色んな国を見て周った。前世では戦地や僻地での医療部隊として医者をしていた俺は、暇つぶしに姿を変えて各戦地で傷を負った兵士達を前世の医療技術で救ってきた。
俺が20歳を過ぎたころ、シルバーズ侯爵のレイが自分の娘を連れて魔王城へやってきた。
「ジルバ様、儂の娘のロアーナじゃ。ジルバ様の嫁にどうかと思っての」
ロアーナは背も高く凛とした美しい女性だった。俺は一瞬で恋に落ちたと思う。
しばらくして俺達は婚姻の儀を交わして夫婦となった。しかし、俺は魔王の子を成すことはしないと、頑なに避妊薬を飲み続けていた。魔王妃が出産で命を落とす危険性があったからだ。過去の文献を見ても、出産して2年以上生存した王妃はいない。暗黒魔法を持つ魔王の子を出産するために嫁いできた王妃達は、いわば魔王への生贄のようなものだった。俺はロアーナに俺と一緒にずっと生きていて欲しかった。
ロアーナと夫婦となり2年が経った頃、ロアーナから妊娠したと伝えられた。俺は避妊薬を飲んでいたのに何故だとロアーナを問い詰めたが、俺の飲んでいた薬を入れ替え、そして妊娠したと告げられた。俺は泣いて子供を降ろしてくれと訴えたが、ロアーナが首を縦に振ることはなかった。
それから出産を迎える直前まで、俺はロアーナから一時たりとも離れることはなかった。そしてロアーナは出産して赤子の顔を見るとニッコリ笑ってそのまま息を引き取った。俺は生まれた子の名前をロアと名付け、ロアの中にロアーナの面影を探しながら大事に育てた。
「さて、俺もそろそろ行くかな。ロアーナ、俺のこと憶えてるかな……」
ジルバは、過去を思い出して笑いながら、その場から消えていった。
132
あなたにおすすめの小説
「俺が勇者一行に?嫌です」
東稔 雨紗霧
ファンタジー
異世界に転生したけれども特にチートも無く前世の知識を生かせる訳でも無く凡庸な人間として過ごしていたある日、魔王が現れたらしい。
物見遊山がてら勇者のお披露目式に行ってみると勇者と目が合った。
は?無理
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
編み物好き地味令嬢はお荷物として幼女化されましたが、えっ?これ魔法陣なんですか?
灯息めてら
恋愛
編み物しか芸がないと言われた地味令嬢ニニィアネは、家族から冷遇された挙句、幼女化されて魔族の公爵に売り飛ばされてしまう。
しかし、彼女の編み物が複雑な魔法陣だと発見した公爵によって、ニニィアネの生活は一変する。しかもなんだか……溺愛されてる!?
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
契約結婚のはずが、気づけば王族すら跪いていました
言諮 アイ
ファンタジー
――名ばかりの妻のはずだった。
貧乏貴族の娘であるリリアは、家の借金を返すため、冷酷と名高い辺境伯アレクシスと契約結婚を結ぶことに。
「ただの形式だけの結婚だ。お互い干渉せず、適当にやってくれ」
それが彼の第一声だった。愛の欠片もない契約。そう、リリアはただの「飾り」のはずだった。
だが、彼女には誰もが知らぬ “ある力” があった。
それは、神代より伝わる失われた魔法【王威の審判】。
それは“本来、王にのみ宿る力”であり、王族すら彼女の前に跪く絶対的な力――。
気づけばリリアは貴族社会を塗り替え、辺境伯すら翻弄し、王すら頭を垂れる存在へ。
「これは……一体どういうことだ?」
「さあ? ただの契約結婚のはずでしたけど?」
いつしか契約は意味を失い、冷酷な辺境伯は彼女を「真の妻」として求め始める。
――これは、一人の少女が世界を変え、気づけばすべてを手に入れていた物語。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さくら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる