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黎明編
7 魔法契約
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「リュウジ、手を繋ごう。はぐれるよ」
案内を頼んだら、ニーナはいきなり親密に振る舞うようになった。もともと、こういう気さくな娘だったのかな? アリスが奥さんじゃ無かったから? でも、ちょっと馴れ馴れし過ぎるんじゃないか?
「いくら市場の人混みでも、はぐれたりしないよ」
「でも、ほら、くっ付いてるほうが、覚醒し易いでしょ?」
なるほど、そういう理由か。でも、楽しそうでなにより。
もしかしてナイチンゲール症候群とか? あれって、突然冷めたりするのかな?
手を握ってやると、ニーナは嬉しそうに寄り添ってきた。悪い気はしないけど、これって後でしっぺ返しが来る奴じゃないよな?
「お、ニーナちゃん、彼氏かい?」出店のオヤジが声を掛けた。
「やだ、おじさん、お客さん……じゃなくて、もう友達……だよね?」
「いや、いきなりこっちに話ふるなよ」
「どう見ても恋人だよニーナちゃん」とオヤジ。
「やだもう、おじさんったら。あ、それ一袋ちょうだい」
「まいどぉ」ニーナは嬉しそうに菓子の入った袋を買った。オヤジ、商売上手いな。袋の中にはクッキーのようなものが入っていて意外とうまかった。この世界にもこういう菓子があるんだ。
「ねぇ、なにか飲み物を買って、ちょっと高台まで行かない? 街を見下ろせるよ」
「おお、それいいな」
近くの果物屋で果実水を買って少し離れた高台に登った。
* * *
少し急な坂道を登ると、そこには広い庭園が広がっていた。
「ここは、もと領主様の庭園があったそうよ。今はもう管理する人もいないけど」
街を一望できる庭園の端でニーナは言った。
「領主がいない?」
「一応、隣町の領主様の管轄になったみたい。ほら、ここから街がよく見えるでしょ?」
「なるほど。思ったより広い街なんだな」
「うん、もう使われていないところが多いけどね。街の中心にみんな集まってるから」
衰退していく街を、ここから領主はどんな気持ちで眺めていたんだろう。
「そのうち、また大きくなるさ」
「そうかしら」
「やる気さえあればな」
「うん、そうかもね。あなたが言うとなんだか出来そうな気がする」
「なんだ? そんな大したもんじゃないよ。あ、魔法で期待したのか」
「うん、それもある。なんだか、新しいことが始まりそうな予感がするの」
「そうか」
俺たちはしばらくそこで街を眺めていた。街の事、そしてそこに住む人々の事をニーナはたくさん話してくれた。
いつしか夕陽が射してきて、慌てて宿に帰ったのだった。
ニーナは夕食の手伝いをすっかり忘れていて親父に叱られていた。ごめん。
* * *
夕食を済ませて部屋に戻った俺は、これからのことを考えていた。
この世界、そんなに悪くないかもしれないと。
いや、帰ったほうがいいのかな? 少し様子を見て問題ないなら素直に帰るか。
そんなことを考えていたら、ドアが軽くノックされた。
「リュウジ、起きてる?」
「ニーナか、入っていいぞ」
「遅くにごめんなさい」
この世界の服装は分からないが、ニーナは昼間の服装から薄手のものに着替えていた。パジャマじゃないよな?
「いいよ。どうした」
「うんと、どうもしないの」
「うん?」
「えっと、その、例の魔法の覚醒で倒れるかな~って思ってたんだけど」
「ああ、そうだな」
「全然平気なの」ニーナは残念そうに言った。
「ああ、そうか。覚醒するならもう倒れてるよな。残念だったな。まぁ、そう簡単には覚醒しないってことだろ。また一緒に散歩に付き合ってやるよ」
気休めかも知らないけど、昼間親切にされたので慰めようと思った。
「うん、ありがとう。でも、いつまでも泊まってくれるわけじゃないし、あんまりリュウジの時間を取らせるのも悪いかなって思ったの」
「そうか?」
「うん。それでね。もうちょっと、親密にしてみようかなと」
ニーナは、何処か恥ずかしそうに言う。
「親密に?」
「うん、親密に」
「って?」
「た、たとえば。その恋人みたいに」
「みたいに?」
「き、キスとか」
いや、それ恋人だから。恥ずかしそうに言われると思いっきり心惹かれちゃうけど、まずいだろ。
「おまえ、もしかして俺のこと」
「ち、違うの。おとぎ話でね。魔法使いと一夜を共にして魔法覚醒するっていう話があるの」なんだそれ。子供用の話じゃないよな?
「ほう」
「でも、さすがにそれはマズいでしょ?」
ニーナは俺の顔を覗き込むようにして言った。
「うん、マズいだろ」
「だからキスどまりよ。それ以上は要求しないから」
「要求って、それ普通逆なんだけど。男が要求するもんなんだけど」
「だって要求してくれないじゃない」
「してほしいのかよ」
「それは……だから、キスまでよ」
「ううん、キスすると。その先、したくなっちゃうかもよ」
「えええっ、どうしよ」ニーナは真っ赤になった。
「なんか、嬉しそうに言うな。やっぱりお前」
「ち、違うの。けど、リュウジがいなくなる前に試せることは試したいから」
「まぁ、何をすれば覚醒するって分かってないんなら、ちょっとずつ試すしかないけど」
「でしょ?」
「ほんとに、キスだけだぞ」
これっていいのかなぁと思ってたら、彼女から唇を重ねてきた。
「い、いきなりディープキスとかする?」
ニーナは、ちょっと目を見開いて言った。
「あ、やり過ぎた? このくらいしないと手を繋ぐのと変わらないかと思って」
「そうだけど。初めてだったのに」
「そうなのか。けど、これで魔法覚醒するんじゃないか?」
「うん、ありがとう。これできっと寝込んじゃうね。明日、寝込んでたらフォローよろしく」
「うん、分かった。あ、ベッドの横に水とか用意しとけよ」
「うん、わかった。ありがとう。じゃ、おやすみなさい」
「おあ、おやすみ」
閉まったドアを見つめたまま、俺はしばらく呆けていた。どこか現実感がなかった。夢か?
* * *
次の日は、いつ神界から連絡が来てもいいように、特別なこともせず身の回りの買い物とかして過ごした。帰りがけに骨董品屋の前を通ったら、以前のセンスの絵が激安で売られていた。
神力はまだ戻ってない。宿で夕食を済ませて部屋に帰ってみたら、ベッドにニーナがいた。
「お前、なんでベッドにもぐりこんでるんだよ」
ニーナは恥ずかしそうにして、ちょっと口ごもっていたが、意を決したように言った。
「き、昨日失敗したじゃない?」
「失敗? ああ、キスしても魔法覚醒しなかったのか」
「そう。だから、今日はもうちょっと接近してみようかなと」
「もっと長くキスするのか?」
「そ、そうね。いっぱい」
「そんなことで、覚醒するのかなぁ?」
「それ以外、分からないもの」
「いや、おとぎ話を信じてそこまでするか?」
「これは、師匠との魔法契約だよ」
そんな訳ないだろ?
案内を頼んだら、ニーナはいきなり親密に振る舞うようになった。もともと、こういう気さくな娘だったのかな? アリスが奥さんじゃ無かったから? でも、ちょっと馴れ馴れし過ぎるんじゃないか?
「いくら市場の人混みでも、はぐれたりしないよ」
「でも、ほら、くっ付いてるほうが、覚醒し易いでしょ?」
なるほど、そういう理由か。でも、楽しそうでなにより。
もしかしてナイチンゲール症候群とか? あれって、突然冷めたりするのかな?
手を握ってやると、ニーナは嬉しそうに寄り添ってきた。悪い気はしないけど、これって後でしっぺ返しが来る奴じゃないよな?
「お、ニーナちゃん、彼氏かい?」出店のオヤジが声を掛けた。
「やだ、おじさん、お客さん……じゃなくて、もう友達……だよね?」
「いや、いきなりこっちに話ふるなよ」
「どう見ても恋人だよニーナちゃん」とオヤジ。
「やだもう、おじさんったら。あ、それ一袋ちょうだい」
「まいどぉ」ニーナは嬉しそうに菓子の入った袋を買った。オヤジ、商売上手いな。袋の中にはクッキーのようなものが入っていて意外とうまかった。この世界にもこういう菓子があるんだ。
「ねぇ、なにか飲み物を買って、ちょっと高台まで行かない? 街を見下ろせるよ」
「おお、それいいな」
近くの果物屋で果実水を買って少し離れた高台に登った。
* * *
少し急な坂道を登ると、そこには広い庭園が広がっていた。
「ここは、もと領主様の庭園があったそうよ。今はもう管理する人もいないけど」
街を一望できる庭園の端でニーナは言った。
「領主がいない?」
「一応、隣町の領主様の管轄になったみたい。ほら、ここから街がよく見えるでしょ?」
「なるほど。思ったより広い街なんだな」
「うん、もう使われていないところが多いけどね。街の中心にみんな集まってるから」
衰退していく街を、ここから領主はどんな気持ちで眺めていたんだろう。
「そのうち、また大きくなるさ」
「そうかしら」
「やる気さえあればな」
「うん、そうかもね。あなたが言うとなんだか出来そうな気がする」
「なんだ? そんな大したもんじゃないよ。あ、魔法で期待したのか」
「うん、それもある。なんだか、新しいことが始まりそうな予感がするの」
「そうか」
俺たちはしばらくそこで街を眺めていた。街の事、そしてそこに住む人々の事をニーナはたくさん話してくれた。
いつしか夕陽が射してきて、慌てて宿に帰ったのだった。
ニーナは夕食の手伝いをすっかり忘れていて親父に叱られていた。ごめん。
* * *
夕食を済ませて部屋に戻った俺は、これからのことを考えていた。
この世界、そんなに悪くないかもしれないと。
いや、帰ったほうがいいのかな? 少し様子を見て問題ないなら素直に帰るか。
そんなことを考えていたら、ドアが軽くノックされた。
「リュウジ、起きてる?」
「ニーナか、入っていいぞ」
「遅くにごめんなさい」
この世界の服装は分からないが、ニーナは昼間の服装から薄手のものに着替えていた。パジャマじゃないよな?
「いいよ。どうした」
「うんと、どうもしないの」
「うん?」
「えっと、その、例の魔法の覚醒で倒れるかな~って思ってたんだけど」
「ああ、そうだな」
「全然平気なの」ニーナは残念そうに言った。
「ああ、そうか。覚醒するならもう倒れてるよな。残念だったな。まぁ、そう簡単には覚醒しないってことだろ。また一緒に散歩に付き合ってやるよ」
気休めかも知らないけど、昼間親切にされたので慰めようと思った。
「うん、ありがとう。でも、いつまでも泊まってくれるわけじゃないし、あんまりリュウジの時間を取らせるのも悪いかなって思ったの」
「そうか?」
「うん。それでね。もうちょっと、親密にしてみようかなと」
ニーナは、何処か恥ずかしそうに言う。
「親密に?」
「うん、親密に」
「って?」
「た、たとえば。その恋人みたいに」
「みたいに?」
「き、キスとか」
いや、それ恋人だから。恥ずかしそうに言われると思いっきり心惹かれちゃうけど、まずいだろ。
「おまえ、もしかして俺のこと」
「ち、違うの。おとぎ話でね。魔法使いと一夜を共にして魔法覚醒するっていう話があるの」なんだそれ。子供用の話じゃないよな?
「ほう」
「でも、さすがにそれはマズいでしょ?」
ニーナは俺の顔を覗き込むようにして言った。
「うん、マズいだろ」
「だからキスどまりよ。それ以上は要求しないから」
「要求って、それ普通逆なんだけど。男が要求するもんなんだけど」
「だって要求してくれないじゃない」
「してほしいのかよ」
「それは……だから、キスまでよ」
「ううん、キスすると。その先、したくなっちゃうかもよ」
「えええっ、どうしよ」ニーナは真っ赤になった。
「なんか、嬉しそうに言うな。やっぱりお前」
「ち、違うの。けど、リュウジがいなくなる前に試せることは試したいから」
「まぁ、何をすれば覚醒するって分かってないんなら、ちょっとずつ試すしかないけど」
「でしょ?」
「ほんとに、キスだけだぞ」
これっていいのかなぁと思ってたら、彼女から唇を重ねてきた。
「い、いきなりディープキスとかする?」
ニーナは、ちょっと目を見開いて言った。
「あ、やり過ぎた? このくらいしないと手を繋ぐのと変わらないかと思って」
「そうだけど。初めてだったのに」
「そうなのか。けど、これで魔法覚醒するんじゃないか?」
「うん、ありがとう。これできっと寝込んじゃうね。明日、寝込んでたらフォローよろしく」
「うん、分かった。あ、ベッドの横に水とか用意しとけよ」
「うん、わかった。ありがとう。じゃ、おやすみなさい」
「おあ、おやすみ」
閉まったドアを見つめたまま、俺はしばらく呆けていた。どこか現実感がなかった。夢か?
* * *
次の日は、いつ神界から連絡が来てもいいように、特別なこともせず身の回りの買い物とかして過ごした。帰りがけに骨董品屋の前を通ったら、以前のセンスの絵が激安で売られていた。
神力はまだ戻ってない。宿で夕食を済ませて部屋に帰ってみたら、ベッドにニーナがいた。
「お前、なんでベッドにもぐりこんでるんだよ」
ニーナは恥ずかしそうにして、ちょっと口ごもっていたが、意を決したように言った。
「き、昨日失敗したじゃない?」
「失敗? ああ、キスしても魔法覚醒しなかったのか」
「そう。だから、今日はもうちょっと接近してみようかなと」
「もっと長くキスするのか?」
「そ、そうね。いっぱい」
「そんなことで、覚醒するのかなぁ?」
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「いや、おとぎ話を信じてそこまでするか?」
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そんな訳ないだろ?
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