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第二話「一つの国家に四つの勢力」
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ユウ
「それでハの国を救ってくれとの事だけど。ミコトは何と戦ってるんだ?」
俺の素朴な疑問に対しミコトはスマホを操作し色分けされた地図を俺に見せる。
ミコト
「これが現在のハの国の勢力図よ。これから現状について説明するわ」
画面に広がるハの国の地図には、赤、青、黄色で色分けされた領域が示される。
俺はミコトの説明に耳を傾けながら頭の中で情報を整理する。
ユウ
「要するに、こういうことだな」
俺は画面を指さしながらまとめる。
ユウ
「赤色で塗られた東部はハ人民共和国が不法占拠している。俺の世界で言うなら共産主義勢力みたいなものか」
ユウ
「黄色で塗られた北部は、地上では外国勢力が建てたヤカルテケ朝ミレヤイハ王国に支配され、ハの国の地下世界には神聖ヴイツピド地下帝国を名乗る勢力が興り、両国は同盟を結んでいるというわけか」
ユウ
「最後に青色で塗られた南部はミコトの率いるハの国の勢力だな」
ユウ
「この地図を見るにハの国は現在内戦状態であってミコトは国家統一を目指してるって事でいいか?」
ミコト
「その通りよ。そして目下の脅威はミレヤイハ王国が完全に制海権を握ってる事ね」
島国であるハの国の海域がほとんど黄色いエリアに塗られているという事実は制海権を握られている状況を示しており、南部を支配するミコト側にとってどれほど大きな脅威であるかを地図を見るだけで十分に理解できる。
ミコトはスマホの画面を切り替えある艦隊の俯瞰図を俺に見せる。
ユウ
「これは?」
ミコト
「通称ドミトリー艦隊、ミレヤイハ王国の艦隊よ」
ユウ
「この艦隊は何隻で構成されているんだ?」
ミコト
「アウトクラトル級戦艦が六隻ね」
ユウ
「砲門は一隻八門だな。つまり艦隊の砲門数は合計四十八門だな」
俺はスマホの画面に映し出された軍艦の砲門数を数える。
ミコト
「ハの国周辺の国家が保有する艦艇の中で〈アウトクラトル級〉は最強クラスの戦艦であり一隻だけでも十分すぎる脅威よ。」
ミコト
「次にこれが私たちハの国の全海上戦力よ」
ミコトがさらに操作を続けると、今度は二隻の軍艦の写真が画面に映し出される。
ユウ
「なんだこれ…。ボロボロじゃないか」
その写真を目にした瞬間、俺は思わず目を見張る。
ミコト
「戦艦〈うんぎょう〉は大破済み。〈あぎょう〉も中破しているわ。」
画面に映る軍艦の説明を聞くと明らかに使い物にならない状態と分かる。
ユウ
「これで戦うのか?」
ミコト
「そうするしかないのよ」
ミコトの声の中には明らかな悔しさが滲む。
ミコト
「先のハの国東部海戦では、どうにか相打ちに持ち込むことができたのだけれどね」
ミコトがぽつりと呟く。
ユウ
「その時の事を教えてくれないか?」
ミコト
「先の海戦でドミトリー艦隊は四隻展開していた。私はそのうち二隻を中破させ、一隻を撃沈して撃退することには成功した。でも中破した二隻はすぐに修理され間もなく戦線に復帰するでしょうね」
ミコト
「私は五隻相手にする前に〈あぎょう〉一隻で三隻に決戦を挑み制海権を取り戻したいと考えてるの、そのためにこれがある……」
ミコトはスマホを操作して黒いアタッシュケースを出現させ。静かにそのケースを開くと中から巨大な刀を取り出す。その刃は漆黒に輝き圧倒的な存在感を放つ。
ユウ
「これは?」
ミコト
「七式斬艦刀、敵艦に肉薄し一撃を加え致命傷を与える決戦兵器よ。現在、量産化も検討中ね。」
ユウ
「敵艦船に肉薄すると言っても敵の防空網を掻い潜る必要があるよな……」
俺は刀をじっと見つめた。それは確かに切り札のように見えるがミコトは明らかに決死の戦法を採用し戦いに挑もうとしているとしか考えられない。
ミコトは俺を真っ直ぐ見つめ、その瞳に決意を宿した目で言葉を続ける。
ミコト
「私はね、例えこの身がどうなろうとハの国全土の国民の生命と財産そして領土、領海、領空を守りたいの」
俺はミコトの決意に触れその愛国心に心を打たれる。
ユウ
「俺が召喚された訳が分かった。」
俺はミコトに目を合わせる。
ミコトは少し驚いたような表情を見せたが俺は続ける。
ユウ
「俺にできることは少ないかもしれないが最善を尽くす。絶対にミコト一人に戦わせたりはしない。一緒に戦おう」
俺の言葉を聞いた瞬間ミコトの目がぱっと輝き表情が一気に明るくなる。
ユウ
「まずは戦力を立て直す。そして俺の国でかつて採用された必勝の戦術を教える」
ミコト
「ユウ聞かせて、そしてドミトリー艦隊を打倒し私とハの国の汚名をそそがせて」
「それでハの国を救ってくれとの事だけど。ミコトは何と戦ってるんだ?」
俺の素朴な疑問に対しミコトはスマホを操作し色分けされた地図を俺に見せる。
ミコト
「これが現在のハの国の勢力図よ。これから現状について説明するわ」
画面に広がるハの国の地図には、赤、青、黄色で色分けされた領域が示される。
俺はミコトの説明に耳を傾けながら頭の中で情報を整理する。
ユウ
「要するに、こういうことだな」
俺は画面を指さしながらまとめる。
ユウ
「赤色で塗られた東部はハ人民共和国が不法占拠している。俺の世界で言うなら共産主義勢力みたいなものか」
ユウ
「黄色で塗られた北部は、地上では外国勢力が建てたヤカルテケ朝ミレヤイハ王国に支配され、ハの国の地下世界には神聖ヴイツピド地下帝国を名乗る勢力が興り、両国は同盟を結んでいるというわけか」
ユウ
「最後に青色で塗られた南部はミコトの率いるハの国の勢力だな」
ユウ
「この地図を見るにハの国は現在内戦状態であってミコトは国家統一を目指してるって事でいいか?」
ミコト
「その通りよ。そして目下の脅威はミレヤイハ王国が完全に制海権を握ってる事ね」
島国であるハの国の海域がほとんど黄色いエリアに塗られているという事実は制海権を握られている状況を示しており、南部を支配するミコト側にとってどれほど大きな脅威であるかを地図を見るだけで十分に理解できる。
ミコトはスマホの画面を切り替えある艦隊の俯瞰図を俺に見せる。
ユウ
「これは?」
ミコト
「通称ドミトリー艦隊、ミレヤイハ王国の艦隊よ」
ユウ
「この艦隊は何隻で構成されているんだ?」
ミコト
「アウトクラトル級戦艦が六隻ね」
ユウ
「砲門は一隻八門だな。つまり艦隊の砲門数は合計四十八門だな」
俺はスマホの画面に映し出された軍艦の砲門数を数える。
ミコト
「ハの国周辺の国家が保有する艦艇の中で〈アウトクラトル級〉は最強クラスの戦艦であり一隻だけでも十分すぎる脅威よ。」
ミコト
「次にこれが私たちハの国の全海上戦力よ」
ミコトがさらに操作を続けると、今度は二隻の軍艦の写真が画面に映し出される。
ユウ
「なんだこれ…。ボロボロじゃないか」
その写真を目にした瞬間、俺は思わず目を見張る。
ミコト
「戦艦〈うんぎょう〉は大破済み。〈あぎょう〉も中破しているわ。」
画面に映る軍艦の説明を聞くと明らかに使い物にならない状態と分かる。
ユウ
「これで戦うのか?」
ミコト
「そうするしかないのよ」
ミコトの声の中には明らかな悔しさが滲む。
ミコト
「先のハの国東部海戦では、どうにか相打ちに持ち込むことができたのだけれどね」
ミコトがぽつりと呟く。
ユウ
「その時の事を教えてくれないか?」
ミコト
「先の海戦でドミトリー艦隊は四隻展開していた。私はそのうち二隻を中破させ、一隻を撃沈して撃退することには成功した。でも中破した二隻はすぐに修理され間もなく戦線に復帰するでしょうね」
ミコト
「私は五隻相手にする前に〈あぎょう〉一隻で三隻に決戦を挑み制海権を取り戻したいと考えてるの、そのためにこれがある……」
ミコトはスマホを操作して黒いアタッシュケースを出現させ。静かにそのケースを開くと中から巨大な刀を取り出す。その刃は漆黒に輝き圧倒的な存在感を放つ。
ユウ
「これは?」
ミコト
「七式斬艦刀、敵艦に肉薄し一撃を加え致命傷を与える決戦兵器よ。現在、量産化も検討中ね。」
ユウ
「敵艦船に肉薄すると言っても敵の防空網を掻い潜る必要があるよな……」
俺は刀をじっと見つめた。それは確かに切り札のように見えるがミコトは明らかに決死の戦法を採用し戦いに挑もうとしているとしか考えられない。
ミコトは俺を真っ直ぐ見つめ、その瞳に決意を宿した目で言葉を続ける。
ミコト
「私はね、例えこの身がどうなろうとハの国全土の国民の生命と財産そして領土、領海、領空を守りたいの」
俺はミコトの決意に触れその愛国心に心を打たれる。
ユウ
「俺が召喚された訳が分かった。」
俺はミコトに目を合わせる。
ミコトは少し驚いたような表情を見せたが俺は続ける。
ユウ
「俺にできることは少ないかもしれないが最善を尽くす。絶対にミコト一人に戦わせたりはしない。一緒に戦おう」
俺の言葉を聞いた瞬間ミコトの目がぱっと輝き表情が一気に明るくなる。
ユウ
「まずは戦力を立て直す。そして俺の国でかつて採用された必勝の戦術を教える」
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